●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
●  Workbook精読http://acimworkshop-workbook.blogspot.jp です。
●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



W-pI.60.1:1 ~ W-pI.60.5:5

Lesson 60 



Review of Lessons 46 - 50


These ideas are for today's review:
  • review [rivjúː] : 「復習、再考、再吟味、再調査」
❖ "These ideas ~ "「次のテーマが、今日のための復習である」。



1. God is the Love in which I forgive. (神は愛、その愛に包まれて私は赦す)

God does not forgive because He has never condemned. The blameless cannot blame, and those who have accepted their innocence see nothing to forgive. 
  • forgive [fərɡív] : 「許す、容赦する、勘弁する」
  • condemn [kəndém] : 「〜を非難する、責める、〜に有罪の判決を下す」
  • blameless [bléimlis] : 「非難するところのない、罪のない、潔白な」
  • blame [bléim] : 「非難する、とがめる、責める」
  • those who : 「〜する人々」
  • accept [æksépt] : 「承認する、認める、容認する、受け入れる」
  • innocence [ínəsəns] : 「無罪、潔白、無邪気、無垢、純潔」
❖ "God does not ~ "「神は、誰も咎(とが)めたりしないので、許すこともない」。神には、許すという行為自体がない。"The blameless ~ "「罪のない者は、非難することはないし、潔白性を受け入れた者は、許すべき何ものも目にすることはない」。神と同様に、実相世界の存在はすべて完全に無辜(むこ)であるから、無辜の他者を非難することもなければ、他者を許さなくてはならない状況さえない。



Yet forgiveness is the means by which I will recognize my innocence. It is the reflection of God's Love on earth. 
  • forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し、容赦、寛容」
  • means [míːnz] : 「手段、方法」
  • recognize [rékəɡnàiz] : 「〜を認識する、認める、受け入れる」
  • reflection [riflékʃən] : 「反射、影、反映、反射光、反響」
❖ "Yet forgiveness ~ "「しかし、赦しは、私が私の潔白性を認識するための手段である」。あなたが自分に罪があると思っているなら、それは幻想である。罪の幻想性を認識し、受け入れて赦すことで、幻想は消滅する。赦しによって罪は滅びるのだ。したがって、あなたが潔白性を受け入れるには赦しが必要である。"It is the reflection ~ "「それは、神の愛が地上に反映したものである」。この地上の幻想の裏には、神の意思、神の愛が隠されている。地上の幻想性を赦して、その幻想から目覚めよという神の願いである。いわば、赦しは、神がこの地上に与えた愛であり、光である。



It will bring me near enough to Heaven that the Love of God can reach down to me and raise me up to Him.
  • bring [bríŋ] : 「〜を持って来る、〜をもたらす」
  • near [níər] : 「近い場所へ、近くへ、近くに」
  • reach [ríːtʃ] : 「達する、至る、手が届く、〜に連絡する」
  • raise [réiz] : 「上げる、上昇させる、起こす」
❖ "It will bring ~ "「神の愛が私に届き、私を神の下(もと)へと持ち上げてくれるために、赦しは私を天の王国のすぐ近くへ連れていってくれる」。赦しを通して幻想から解放されたとき、あなたは実相世界へと、天の王国へと、近づくことが出来る。神の下への旅は、ホーリー・スピリットやキリストが同伴してくれる楽しい旅となる。



2. God is the strength in which I trust. (神は私が信頼する力である)

It is not my own strength through which I forgive. It is through the strength of God in me, which I am remembering as I forgive. 
  • strength [stréŋkθ] : 「力、強さ、体力」
  • through [θrúː] : 「〜を通じて、〜の手を経て、手を通して」
  • forgive [fərɡív] : 「許す、容赦する、勘弁する」
  • remember [rimémbər] : 「〜を覚えている、〜を思い出す」
❖ "It is not my own ~ "「私が赦すのは、私自身の力によるのではない」。"It is through ~ "「私の心の中の神の力を通して、私は赦すのだ」。"which I am ~ "「そして、私が赦すことで、神の力を思い出す」。あなたが赦すという判断を下すとき、それはあなたの理性的な頭脳が判断しているのではない。あなたの心の中の最も純粋で神聖な部分に宿るホーリー・スピリットの正しい判断による。ここでは、ホーリー・スピリットの叡智を神の力と表現している、と思えばいい。



As I begin to see, I recognize His reflection on earth. I forgive all things because I feel the stirring of His strength in me. 
  • begin [biɡín] : 「〜を始める、〜するようになる」
  • reflection [riflékʃən] : 「反射、影、反映、反射光、反響」
  • stirring [stə́ːriŋ] : 「湧き起こること」
❖ "As I begin ~ "「私が(神の力を)見始めるにしたがい、私は、地上に神の反映を認識する」。幻想世界の裏に隠された神の意思が見えるようになる。幻想から目覚めよ、という神の願いである。つまり、赦しを通して幻想を消滅させよ、という神の意思の反映を認識するようになるのだ。"I forgive all ~ "「私は心の中に、神の力が沸き立つのを感じるので、あらゆるものを赦す」。



And I begin to remember the Love I chose to forget, but which has not forgotten me.
  • chose [tʃóuz] : 「chooseの過去形」
  • choose [tʃúːz] : 「 〜を選ぶ、〜を選択する」
  • forgotten [fərɡάtn] : 「forgetの過去分詞形」
❖ "And I begin to ~ "「そして私は、私が忘れることを選択した神の愛を思い出し始める」。"but which has ~ "「その神の愛は、私を忘れてはいなかったのだ」。神の子が神から分離するとき、神の子は神の愛を神に投げ返してしまった。神の愛を放棄し、忘れたのだ。しかし、今あなたは、その神の愛を思い出す。そして、神はあなたを愛し続けていたことを知るのである。



3. There is nothing to fear. (恐れることなど何もない)

How safe the world will look to me when I can see it! It will not look anything like what I imagine I see now. 
  • safe [séif] : 「安全な、無事な、まず間違いない」
  • look like : 「〜のように見える」
  • imagine [imǽdʒin] : 「想像する、思う、心に描く、推測する」
❖ "How safe the world ~ "意訳する、「私が世界の本当の姿を見ることが出来たとき、世界は私にとってどんなにか安全に見えることだろう」。"It will not look ~ "ここも意訳する、「その世界は、今私が見ていると思っているイメージとはまったく似ても似つかないだろう」。あなたが今目にしている世界は、あなたの誤った心が描き出したイメージ(幻想)に過ぎない。しかし、あなたがヴィジョンをもって真実を見ることが出来るようになれば、世界は悪夢から解放されて、平和で安全な場所として見えてくる。夜見る夢がどんなに恐ろしくても、本当は無害であり、安全なものであることと同じだ。



Everyone and everything I see will lean toward me to bless me. I will recognize in everyone my dearest Friend. 
  • lean [líːn] : 「〜にもたれる、〜に寄り掛かる」
  • toward [təwɔ́ːd] : 「〜の方へ、〜に向かって」
  • lean toward : 「〜に傾く」
  • bless [blés] : 「〜を祝福する、清める、〜を賛美する」
  • dear [díər] : 「親愛な、いとしい、かわいい、敬愛する」
❖ "Everyone and ~ "「私が目にするすべての人々、すべてのものが、私を祝福しようとして私に寄り添って来るだろう」。"I will recognize ~ "「私は、すべての人々の中に、私の最高の友人がいると認識することになる」。表面的には、他者はあなたから分離した他者に過ぎないと見えるだろうが、本当はそうでない。あなたも他者も同じ神の子として一体なのだ。自他一如である。あなたの心の中に宿るホーリー・スピリットは、また他者の心の中にも宿っている。あなたのベスト・フレンドは、あらゆる神の子の心の中に常に存在する。



What could there be to fear in a world that I have forgiven, and that has forgiven me?
  • fear [fíər] : 「〜を恐れる、〜を怖がる」
❖ "What could there ~ "「私が赦し、また私を赦した世界の中に、いったいどんな恐れが存在出来るだろうか」。世界の幻想性を認識し、それを赦してたあなたの目に、もはや恐れは見えない。「世界もあなたを赦した」とあるが、視点を変えて世界からあなたを見たとき、あなた自身の肉体もまた幻想であって、その幻想性を赦した、という意味合い。



4. God's Voice speaks to me all through the day. (神の声は、一日中、私に語りかける)

There is not a moment in which God's Voice ceases to call on my forgiveness to save me. 
  • moment [móumənt] : 「わずかの間、一瞬、瞬間」
  • cease [síːs] : 「〜をやめる、よす、中止する」
  • call on : 「求める、要求する」
  • forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し、容赦、寛容」
  • save [séiv] : 「救う、助ける」
❖ "There is not ~ "「神の声が、私を救うために赦せと求めることを止める瞬間はない」。幻想世界からあなた自身を解放するために、その幻想世界を赦せと、神は常に求めている。



There is not a moment in which His Voice fails to direct my thoughts, guide my actions and lead my feet. I am walking steadily on toward truth. 
  • fail [féil] : 「失敗する、しくじる」
  • direct [dirékt] : 「〜を管理する、指示命令する、定める」
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考、思索、思想、見解」
  • guide [ɡáid] : 「〜を導く、案内する、〜を指導する」
  • lead [líːd] : 「案内する、先導する、率いる」
  • steadily [stédili] : 「着実に、着々と、確実に、堅実に」
  • truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理、本当のこと」
❖ "There is not ~ "「神の声が、私の思いに方向性を与えるのに失敗したり、私の行動を導いたり歩みをリードするのに失敗したりする瞬間もない」。"I am walking ~ "「私は着実に、真実に向かって歩んでいる」。神の導きは真実であり、真実が実現しないことはない。神に失敗という二文字はない。



There is nowhere else I can go, because God's Voice is the only Voice and the only Guide that has been given to His Son.
  • nowhere [nóuhwὲər] : 「どこにも〜ない」
  • guide [ɡáid] : 「指導者、案内人、指針」
❖ "There is nowhere ~ "「真実以外に、私が行き着く先はない」。"because God's ~ "「なぜなら、神の声は唯一の声であり、神の子に与えられた唯一のガイドだからだ」。お分かりのように、"God's Voice"「神の声」とは言っているが、神の意思を代弁するホーリー・スピリットの声である。したがって、"only Guide"「唯一のガイド」とは、あなたを真実に導くホーリー・スピリットのことだ。



5. I am sustained by the Love of God. (私は、神の愛に支えられている)

As I listen to God's Voice, I am sustained by His Love. As I open my eyes, His Love lights up the world for me to see. 
  • sustain [səstéin] : 「〜を持続する、維持する、〜を支える、支持する」
  • listen [listen] to : 「耳を傾ける、聴く、聞く」
  • light [láit] : 「〜を明るくする、〜を照らす」
❖ "As I listen ~ "「私が神の声を聞くとき、私は神の愛に支えられている」。あなたが、あなたの心の奥底にホーリー・スピリットの声を聞くことが出来たとき、あなたは神の愛に支えられていると知る。"As I open my ~ "「私が目を開けたとき、神の愛が、私が見ることが出来るようにと世界を照らし出してくれる」。あなたの心の目が開いたとき、神は愛をもって世界を照らし出し、あなたに真実を見せてくれる。



As I forgive, His Love reminds me that His Son is sinless. And as I look upon the world with the vision He has given me, I remember that I am His Son.
  • remind [rimáind] : 「〜に思い出させる、〜に気付かせる」
  • sinless [sínlis] : 「罪のない、潔白な」
  • look upon : 「〜を見る」
  • given [ɡívən] : 「giveの過去分詞形」
  • remember [rimémbər] : 「〜を覚えている、〜を思い出す」
❖ "As I forgive ~ "「私が赦すとき、神の愛は、神の子は無辜であると私に思い起こさせてくれる」。"And as I look ~ "「そして、神が私に与えてくれたヴィジョンをもって世界を見るとき、私は、自分が神の子であることを思い出す」。神の子は、神を裏切って神から分離したと思い込んでいた。裏切りという罪の意識を抱いて生きてきたのだ。しかし、そんな悪夢から目覚めた今、分離も裏切りも幻想であったと知って、その幻想を赦すことが出来た。罪は滅びたのだ。これが、ACIMのいう贖罪(Atonement)である。あなたは完全に無辜であり、完全に神に愛されている神の子なのだ。
 
 
 



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