Lesson 305
There is a peace that Christ bestows on us.
- peace [píːs] : 「平和、安らぎ、平安」
- bestow [bistóu] : 「〜を授ける、与える」
❖ "There is a ~ "「キリストが私達に与えてくれる平和がある」。この世の平和ではなく、実相的な永遠の平和というものをホーリー・スピリットであるキリストは与えてくれる。
1. Who uses but Christ's vision finds a peace so deep and quiet, undisturbable and wholly changeless, that the world contains no counterpart.
- vision [víʒən] : 「洞察力、視覚、視力」
- quiet [kwáiət] : 「静かな、静粛な、平穏な」
- undisturbable [ʌ̀ndistə́ːrbəbl] : 「邪魔されない」
- wholly [hóulli] : 「完全に、全く」
- changeless [tʃéindʒlis] : 「変化のない、不変の」
- contain [kəntéin] : 「含む、包含する」
- counterpart [káuntərpὰːrt] : 「同等の人」
❖ "Who uses but ~ "「キリストのヴィジョンのみを用いる者はとても深く静かな平和を見い出すが、」"undisturbable and ~ "「それは何ものにも邪魔されずまったく変化することはなく、それに匹敵するものはこの世界にない」。真実を見抜くキリストの視力が捉えるヴィジョンは、この世のはかない平和ではなく、実相世界の平和を与えてくれる。それは永遠不変の平和だ。
Comparisons are still before this peace. And all the world departs in silence as this peace envelops it, and gently carries it to truth, no more to be the home of fear.
- comparison [kəmpǽrisn] : 「比べること、比較」
- still [stíl] : 「静止した、じっとした」
- depart [dipɑ́ːrt] : 「〜を出発する、〜を旅立つ」
- in silence [sáiləns] : 「静かに、黙って」
- envelop [énvəlòup] : 「〜を包む、くるむ」
- gently [dʒéntli] : 「親切に、静かに、優しく」
- carry [kǽri] : 「〜を運ぶ」
- no more : 「もはや〜ない」
❖ "Comparisons are ~ "「この平和の前では、比較さえ静まりかえる」。実相的な平和と比較できるようなものは、この世界には存在しない。"And all the ~ "「そして、この平和が世界を包み込み、世界を真実へと向かわせるとき、世界全体はもはや恐れのない故郷へ向かって静かに旅立つ」。幻想世界は真実の平和な実相世界へ向かって変化して行く。赦しによって幻想世界は消滅し、恐れの存在しない実相世界が立ち現れる。
For love has come, and healed the world by giving it Christ's peace.
- heal [híːl] : 「癒やす、救う、治す」
❖ "For love has ~ "「なせなら、愛がやって来て、世界にキリストの平和を与えることで世界は癒やされるからだ」。キリストのヴィジョンによって実相的な平和が見えてくると、真実の愛が世界を癒やしてくれる。
2. Father, the peace of Christ is given us, because it is Your Will that we be saved.
- will [wíl] : 「意志、意欲、願望」
- save [séiv] : 「救う、助ける」
❖ "Father, the peace ~ "「父なる神よ、キリストの平和が私達に与えられます」。"because it ~ "「なぜなら、私達を救うことがあなたの意志だからです」。偽の平和を謳う幻想世界から真実の平和が存在する実相世界へと私達を救い出すことは神の意志なのですね。
Help us today but to accept Your gift, and judge it not. For it has come to us to save us from our judgment on ourselves.
- accept [æksépt] : 「認める、受け入れる」
- judge [dʒʌ́dʒ] : 「判断する」
- judgment [dʒʌ́dʒmənt] : 「判断、意見、分別」
❖ "Help us today ~ "「今日、私達があなたの贈り物を受け入れ、それを判断しないように、私達の手助けをして下さい」。神の贈り物である本当の平和を受け入れて、それをあれこれ判断しないように導いてください。"For it has ~ "「なぜなら、私達が自分自身に下した判断から私達を救い出すために、その平和は与えられたのですから」。この二元論幻想世界において、善悪や美醜、幸不幸、不利有利、等々の価値判断を自分自身に向かって下して来ましたが、これからはそんな判断を放棄して、絶対的な平和を受け入れます。一元論実相世界の真実のみを求めて行きます。
Lesson 306
The gift of Christ is all I seek today.
- seek [síːk] : 「探し求める、捜し出す」
❖ "The gift of ~ "「キリストの贈り物こそ、今日私が求めるもののすべてだ」。今日、キリストのヴィジョンだけを求めよう。
1. What but Christ's vision would I use today, when it can offer me a day in which I see a world so like to Heaven that an ancient memory returns to me?
- offer [ɔ́fər] : 「差し出す、捧げる」
- ancient [éinʃənt] : 「古代の、古くからの、古い」
- memory [méməri] : 「記憶、思い出、出来事」
- return [ritə́ːrn] : 「戻る、帰る」
❖ "What but Christ's ~ "「天の王国とそっくりな世界を見ることが出来、昔の記憶が私に蘇って来るという一日をキリストのヴィジョンが私に差し出してくれるというのに、そのヴィジョン以外の何を私は用いようとするだろう」。キリストのヴィジョンが実相世界を体験させてくれるというのに、いつまでも幻想世界を見続けることなど出来ない。おまけに、キリストのヴィジョンは、その昔神の子が住んでいた天の王国を思い出させてくれる。
Today I can forget the world I made. Today I can go past all fear, and be restored to love and holiness and peace.
- forget [fərɡét] : 「〜を忘れる、〜を思い出せない」
- get past : 「〜のそばを通る、〜を通り抜ける」
- fear [fíər] : 「恐れ、恐怖」
- restore [ristɔ́ːr] : 「回復させる、修復する」
- holiness [hóulinis] : 「神聖、神聖さ」
❖ "Today I can ~ "「今日、私は自分がでっち上げた世界を忘れることが出来る」。自分がでっち上げたこの幻想世界を忘れよう。"Today I can go ~ "「今日私は、恐れのすべてを通り越して前に進み、愛と神聖さと平和を取り戻することが出来る」。キリストのヴィジョンによって、幻想世界で失った愛や神聖さや平和を回復することが出来る。
Today I am redeemed, and born anew into a world of mercy and of care; of loving kindness and the peace of God.
- redeem [ridíːm] : 「回復する、〜を罪から救う」
- born [bɔ́ːrn] : 「生まれる、誕生する」
- anew [ənjúː] : 「もう一度、新たに、再び」
- mercy [mə́ːrsi] : 「慈悲、情け」
- care [kέər] : 「世話、保護、心遣い」
- kindness [káindnis] : 「親切、思いやり」
❖ "Today I am ~ "「今日、私は罪の意識から救われ、慈悲と心遣いの世界に新しく生まれ変わる」。"of loving ~ "「愛に溢れる思いやりの世界、神の平和の世界に生まれ変わるのだ」。
2. And so, our Father, we return to You, remembering we never went away; remembering Your holy gifts to us.
- return [ritə́ːrn] to : 「〜に帰る、〜帰還する」
- remember [rimémbər] : 「〜を覚えている、〜を思い出す」
❖ "And so, our ~ "「そこで、私達の父なる神よ、私達はあなたに回帰します」。"remembering we ~ "「私達は決してどこか遠くへ行ってしまったわけではないことを思い出し、私達にあなたが与えてくれた神聖な贈り物を思い出します」。深い眠りの中で幻想世界を夢に見ていただけであって、私達は神の下(もと)を一歩たりとも離れていなかったことを思い出します。そして、私達は神の属性のすべてを継承した神の子であることを思い出します。
In gratitude and thankfulness we come, with empty hands and open hearts and minds, asking but what You give.
- gratitude [ɡrǽtətjùːd] : 「感謝、感謝の気持ち」
- in gratitude :「感謝して」
- thankfulness [θǽŋkfəlnəs] : 「感謝の気持ち」
- empty [émpti] : 「空の、空っぽの」
❖ "In gratitude ~ "「深い感謝の気持ちを抱きながら、私達は、手を空っぽにし、心も気持ちもオープンにして、あなたが与えてくるものだけを求めてやって来ます」。
We cannot make an offering sufficient for Your Son. But in Your Love the gift of Christ is his.
- make an offering : 「供え物を上げる」
- sufficient [səfíʃənt] : 「十分な、満足な」
❖ "We cannot ~ "「私達は、あなたの子のために十分な捧げ物をあげることは出来ません」。幻想世界に生きている状態では、神の子である自分や同胞に対して神が与えてくれるような十分な贈り物を与えることは出来ません。"But in Your ~ "「しかし、あなたの愛に包まれて、キリストの贈り物こそ神の子のものになります」。神の愛によって、私達はキリストのヴィジョンを贈り物として与えられるのですね。キリストのヴィジョンを、神の子達は自分のヴィジョンとして受け入れることが出来るのです。
- conflicting [kənflíktiŋ] : 「相反する、矛盾する」
- wish [wíʃ] : 「願い、願望、希望」
❖ "Conflicting ~ "「矛盾する願いは私の意志にはなり得ない」。実相の真実を求める心に矛盾する迷いはない。
1. Father, Your Will is mine, and only that. There is no other will for me to have.
- mine [máin] : 「私のもの」
❖ "Father, Your ~ "「父なる神よ、あなたの意志は私の意志でもあり、それしかありません」。"There is no ~ "「私が持ちたいと思う意志は、他にありません」。
Let me not try to make another will, for it is senseless and will cause me pain.
- another [ənʌ́ðər] : 「もう一の、別の、ほかの」
- senseless [sénslis] : 「無分別な、愚かな、無意味な」
- cause [kɔ́ːz] : 「〜を引き起こす、〜の原因になる」
- pain [péin] : 「痛み、苦痛」
❖ "Let me not ~ "「私にその他の意志を作ろうなどと思わせないで下さい」。エゴの意志を持ちたいという誘惑を排除します。"for it is ~ "「なぜなら、それは無意味であり、私の痛みの原因になるからです」。エゴの意志は私の欲をかき立て、憎悪、嫉妬、不足感という痛みを私に与えることになるでしょう。
Your Will alone can bring me happiness, and only Yours exists.
- alone [əlóun] : 「もっぱら、独りで」
- bring [bríŋ] : 「〜を持って来る、〜をもたらす」
- happiness [hǽpinis] : 「幸福、喜び、幸せ」
- exist [iɡzíst] : 「存在する、生きている」
❖ "Your Will ~ "「あなたの意志だけが私に幸せを運んでくれますし、あなたの意志だけが実在しています」。エゴの意志はこの世の幻想に過ぎません。実在する本当の意志は神の意志だけです。
If I would have what only You can give, I must accept Your Will for me, and enter into peace where conflict is impossible, Your Son is one with You in being and in will, and nothing contradicts the holy truth that I remain as You created me.
- accept [æksépt]: 「受け入れる、承認する」
- enter [énter] : 「〜に入る、〜に立ち入る」
- peace [píːs] : 「平和、安らぎ、平安」
- conflict [kɑ́nflikt] : 「衝突、対立、軋轢」
- impossible [impάsəbl] : 「不可能な、あり得ない」
- contradict [kɑ̀ntrədíkt] : 「〜と矛盾する、相反する」
- remain [riméin] : 「依然として〜のままである」
- create [kriéit] : 「創造する、創り出す」
❖ "If I would ~ "「もし私が、あなたが与えることの出来るものだけを持ちたいと思うなら、私のためを思うあなたの意志を受け入れ、対立の不可能な平和の中に入って行かなくてはなりません」。"Your Son is ~ "「その平和の中にあっては、あなたの子は、存在においても意志においてもあなたと一体であり、何ものも、私はあなたが創造したままなのだという神聖な真実と矛盾することはありません」。神の住まう実相世界は一元論の世界であって、神聖な真実だけが存在するのですね。天の王国では、二元論のこの世とは違って、対立する二つの概念がぶつかり合うことはありません。二元に分裂することのない実相世界では、存在は究極的に単一であって、神も神の子も一体の存在だと知りました。
2. And with this prayer we enter silently into a state where conflict cannot come, because we join our holy will with God's, in recognition that they are the same.
- prayer [prέər] : 「祈り、祈りの言葉」
- silently [sáiləntli] : 「静かに、黙って」
- state [stéit] : 「状態、状況」
- join [dʒɔ́in] : 「結び付ける、結合する、連結する」
- recognition [rèkəɡníʃən] : 「認識、認証」
- in recognition :「を認めて」
❖ "And with this ~ "「私達はこの祈りを心に抱きながら、争いの不可能な状態へと静かに入って行きます」。"because we ~ "「なぜなら、私達は、私達の神聖な意志と神の意志が同一なのだと認識して結合するからです」。
Lesson 308
This instant is the only time there is.
- instant [ínstənt] : 「瞬間、一瞬」
❖ "This instant ~ "「この瞬間だけが存在する時間だ」。そもそも時間は幻想世界における錯覚である。あえて時間という概念を使うなら、この瞬間だけが存在する。
1. I have conceived of time in such a way that I defeat my aim.
- conceive [kənsíːv] of :「〜を考え出す、〜を心に描く」
- in such a way that : 「that以下となるように」
- defeat [difíːt] : 「駄目にする、無にする、負かす」
- aim [éim] : 「目標、目的」
❖ "I have ~ "「私は時間というものを、私が目標をダメにするためのものであるかのように考えていた」。目標を未来に託すが、時間はそれを廃(すた)れさせるものだというように、時間の移ろいを捉えていた。不変の時間、あるいは無時間というものを信じることがなかった。
If I elect to reach past time to timelessness, I must change my perception of what time is for.
- elect [ilékt] : 「選ぶ、選択する」
- reach [ríːtʃ] : 「達する、至る」
- past [pǽst] : 「〜のそばを通り越して」
- timelessness [táimlisnis] : 「時間が存在しないこと」
- change [tʃéindʒ] : 「〜を変える」
- perception [pərsépʃən] : 「知覚、認知、知見」
❖ "If I elect ~ "「もし私が、時間というものを通り越して、無時間へと達することを選ぶなら、」"I must change ~ "「時間は何のためにあるのかという見識を、私は変えなくてはならない」。幻想世界の錯覚に過ぎない時間に存在意義があるなら、時間の存在を感じる私の知覚それ自体を変える必要がある。
Time's purpose cannot be to keep the past and future one. The only interval in which I can be saved from time is now.
- purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、目標」
- keep [kíːp] : 「保つ、〜の状態にしておく」
- past [pǽst] : 「過去、昔」
- future [fjúːtʃər] : 「未来、将来」
- interval [íntərvl] : 「間隔、隔たり、合間」
- save [séiv] : 「救う、助ける」
❖ "Time's purpose ~ "「時間の目的とは、過去と未来を一つながりに保つことであるとは言えない」。時間の連続性が時間の存在意義だとは言えない。"The only interval ~ "「私が時間から救われ得る唯一の時間的間隔とは、今この時だ」。過去や未来ではなく、過去と未来に挟まれたこの瞬間にこそ時間の存在意義があるのだという感覚をもつことが、自分自身を時間の呪縛的な錯覚から解き放つ唯一の方法だ。
For in this instant has forgiveness come to set me free. The birth of Christ is now, without a past or future.
- forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し」
- birth [bə́ːrθ] : 「誕生、出生」
- without [wiðáut] : 「〜なしで、〜を持たずに」
❖ "For in this ~ "「なぜなら、この瞬間においてこそ、赦しが私を自由にするために訪れるからだ」。"The birth of ~ "「キリストの誕生は今であり、過去も未来もない」。自分がキリストとして再生され得るのは、今、赦しを通して心を解き放つことだ。それは過去でも未来でもなく、この瞬間、感覚が錯覚してきた幻想を見破ってそれを赦し、幻想を消滅させることだ。
He has come to give His present blessing to the world, restoring it to timelessness and love. And love is ever-present, here and now.
- present [préznt] : 「プレゼント、贈り物」
- bless [blés] : 「〜を祝福する、清める」
- restore [ristɔ́ːr] : 「回復させる、修復する」
- ever-present : 「絶えず存在する」
❖ "He has come ~ "「キリストは世界を祝福する贈り物を与えるためにやって来て、この世界を時間の存在しない世界、愛の世界へと修復してくれる」。"And love is ~ "「そして愛は、今ここに、常に存在し続けるものなのだ」。
2. Thanks for this instant, Father. It is now I am redeemed.
- redeem [ridíːm] : 「罪から救う、罪を贖う」
❖ "Thanks for ~ "「父なる神よ、この瞬間に感謝します」。"It is now ~ "「私が罪の意識から解放されるのは今です」。今、私は、罪が存在するという幻想を赦して、その幻想を消滅させます。
This instant is the time You have appointed for Your Son's release, and for salvation of the world in him.
- appoint [əpɔ́int] : 「決める、指定する、定める」
- release [rilíːs] : 「救出、解放」
- salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い」
❖ "This instant ~ "「この瞬間は、あなたが神の子の解放のために、そして神の子の内なる世界を救うために定めてくれた時間なのです」。