●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



W-pII.255.1:1 ~ W-pII.258.2:4

Lesson 255


This day I choose to spend in perfect peace.
  • choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」
  • spend [spénd] : 「使う、〜して過ごす」
  • perfect [pə́ːrfikt] : 「完全な、完璧な」
❖ "This day I ~ "「今日、私は完全な平和のうちに過ごすことを選ぶ」。この世の移ろいゆく物質的な平和は幻想に過ぎない。今日、自分は、永遠に移ろうことのない実相的な天の王国の平和を目指す決心をする。



1. It does not seem to me that I can choose to have but peace today. And yet, my God assures me that His Son is like Himself. 
  • seem [síːm] : 「〜のように見える」
  • assure [əʃúər] : 「断言する、約束する」
❖ "It does not ~ "「今日、私が平和に過ごす選択が出来るようには思えない」。この世の雑事に追われる日々の中で、今日、実相的な平和のうちに暮らすのだと、それを簡単に選択することはなかなか難しそうだ。"And yet, my ~ "「しかし、我が神は、神の子が神自身にそっくりなのだと私に断言している」。神が絶対的な平和のうちにあるように、神の子もまた絶対的で実相的な平和のうちに存在することが一番自然なことだ。神が愛の延長上に、神とそっくりに神の子を創造したという事実が、そのことを保証している。



Let me this day have faith in Him Who says I am God's Son. And let the peace I choose be mine today bear witness to the truth of what He says. 
  • have faith in : 「〜を信頼する、〜を信じている」
  • faith [féiθ] : 「信頼、信じること」
  • mine [máin] : 「私のもの」
  • bear [bέər] : 「負う、〜を身につける」
  • witness [wítnəs] : 「証拠、証言」
  • bear witness to : 「〜を証言する」
❖ "Let me this ~ "「この私は神の子なのだと言ってくれる神を、私は今日信じることにしよう」。"And let the ~ "「そして、私が今日自分のものにしようと選択した平和に、神の言ったことが真実であると証言する役割を担ってもらおう」。実相的な平和を選択し、今日、その平和のうちに暮らすことが出来れば、それは神が言ったことが真実であるという証明になる。それは神の子として神から継承した平和を実現できた証になる。



God's Son can have no cares, and must remain forever in the peace of Heaven. 
care [kέər] : 「心配、苦労」
remain [riméin] : 「残る、依然として〜のままである」
forever [fərévər] : 「永遠に、永久に」
❖ "God's Son ~ "「神の子は何の心配も必要ない」。"and must ~ "「永遠に、天の王国の平和のうちに留まり続けるに違いない」。



In His Name, I give today to finding what my Father wills for me, accepting it as mine, and giving it to all my Father's Sons, along with me.
  • in one's name : 「〜の名において」
  • accept [æksépt]: 「受け入れる、承認する」
  • along with : 「〜と一緒に、〜とともに」
❖ "In His Name ~ "「神の名において、今日という日を、我が父なる神が私に何を意図してしるのかを見出すことに費やそう」。"accepting it ~ "「そして、神の意図を自分の意図として受け入れ、私も含めて、父なる神の、その子すべてにその意図を伝える」。同胞と共に神の平和のうちに一日を過ごし、神が神の子に何を求めているのか、その意図を共有しよう。



2. And so, my Father, would I pass this day with You. Your Son has not forgotten You. The peace You gave him still is in his mind, and it is there I choose to spend today.
  • pass [pǽs] : 「過ごす」
  • forgotten [fərɡάtn] : 「forgetの過去分詞形」
  • forget [fərɡét] : 「〜を忘れる」
❖ "And so ~ "「ですから、父なる神よ、今日という日をあなたと共に過ごさせてください」。"Your Son ~ "「神の子はあなたを忘れてはいません」。"The peace You ~ "「あなたが神の子に与えてくれた平和は、今なお神の子の心の中にありますし、そここそが、今日私が過ごそうとした場所なのです」。神が与えてくれた心の平和のうちに、今日一日を過ごそう。




Lesson 256



God is the only goal I have today.
  • goal [ɡóul] : 「目標、目的」
❖ "God is the ~ "「今日、神こそが私の唯一の目標だ」。神が与えてくれた実相的な平和の中にあって、神への回帰を目指す。



1. The way to God is through forgiveness here. There is no other way. 
  • through [θrúː] : 「〜を通じて、〜の手を経て」
  • forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し」
❖ "The way to ~ "「神への道は、ここで赦しを通して開かれる」。この世にあって、実相的な赦しを実行することで神への道が開ける。この世の幻想性を見抜き、その幻想を幻想として赦してしまう。幻想を手放すのである。"There is no ~ "「他に方法はない」。赦すことなく神へ至る道はない。



If sin had not been cherished by the mind, what need would there have been to find the way to where you are? Who would still be uncertain? Who could be unsure of who he is? 
  • sin [sín] : 「罪、罪悪」
  • cherish [tʃériʃ] : 「〜を大切にする、可愛がる」
  • uncertain [ʌnsə́ːrtn] : 「不確かな、不安定な」
  • unsure [ʌnʃúər] : 「不確かな、確信のない」
❖ "If sin had ~ "意訳する、「もし罪の意識が心によって大切にされなかったなら、あなたが本当に存在していた場所へ至る道を探し出す必要などあっただろうか」。神を裏切って神から分離してしまったという罪の意識を心の中で後生大事に温存してこなかったら、分離という夢を見る前に暮らしていた本当の居場所を探すことなどなかったはずだ。"Who would ~ "「誰が、未だに不安定でおれるだろうか」。幻想に過ぎない罪の意識を心に持ち続けているから今なお不安定なのだ。"Who could be ~ "「いったい誰が、自分は何者なのか確信を持てずにおられようか」。幻想の罪の意識のせいで、自分が無辜(むこ)なる神の子であることを忘れているだけだ。



And who would yet remain asleep, in heavy clouds of doubt about the holiness of him whom God created sinless? 
  • remain [riméin] : 「依然として〜のままである」
  • asleep [əslíːp] : 「眠って」
  • doubt [dáut] : 「疑い、疑念」
  • holiness [hóulinis] : 「神聖、神聖さ」
  • create [kriéit] : 「創造する、創り出す」
  • sinless [sínlis] : 「罪のない、潔白な」
❖ "And who ~ "「そしていったい誰が、神が罪のない者として創造した神の子の神聖さを疑う重苦しい雲の中で、眠りこけたままでおられようか」。



Here we can but dream. But we can dream we have forgiven him in whom all sin remains impossible, and it is this we choose to dream today. 
  • forgiven [fərɡívn] : 「forgiveの過去分詞」
  • forgive [fərɡív] : 「許す、容赦する」
  • impossible [impάsəbl] : 「不可能な、あり得ない」
  • choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」
❖ "Here we ~ "「この地上では、私達は夢を見ることしか出来ない」。この物質世界を幻想で生み出し、その世界に生きていると錯覚しているだけだ。"But we can ~ "「しかし、あらゆる罪も居残る可能性のない神の子を私達が赦すという夢を見ることは可能だ」。神が無辜(むこ)なる子として神の子を創造したのだから、神の子の中に罪が存在する可能性はない。そのことをしっかり認識し、神の子の罪は幻想なのだと赦してしまうことは大いに可能だ。"and it is ~ "「そしてそれこそが、今日私たちが夢に見ようと選択したことである」。夜見る悪夢の最中に、これは夢なのだと認識して、眠りの中で恐ろしい悪夢を赦してしまうのと同じだ。



God is our goal; forgiveness is the means by which our minds return to Him at last.
  • means [míːnz] : 「手段、方法」
  • return [ritə́ːrn] : 「戻る、帰る、返還する」
  • at last : 「最後に、ついに、とうとう」
❖ "God is our ~ "「神こそが、私達の目標だ」。神の下(もと)へ回帰することこそ、私達神の子の目標だ。"forgiveness is ~ "「赦しこそが、私達の心が最終的に神へ回帰するための方法である」。



2. And so, our Father, would we come to You in Your appointed way. 
  • appoint [əpɔ́int] : 「決める、指定する、定める」
❖ "And so ~ "「ですから、私達の父なる神よ、あなたが定めた道を通って、あなたの下(もと)へ参ります」。赦しという道を通って神へ回帰します。



We have no goal except to hear Your Voice, and find the way Your sacred Word has pointed out to us.
  • except [iksépt] : 「ただし、除いて」
  • sacred [séikrid] : 「神聖な、聖なる」
  • point out : 〜を指摘する
❖ "We have no ~ "「あなたの声を聞き、あなたの神聖な言葉が私達に示してくれる道を見出す以外に、私達には目標はありません」。神の代弁者であるホーリー・スピリットの声に耳を傾け、赦しの道を辿ることが目標だ。




Lesson 257



Let me remember what my purpose is.
  • remember [rimémbər] : 「〜を覚えている、〜を思い出す」
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、目標」
❖ "Let me ~ "「私の目的が何なのか、思い出そう」。幻想を赦し、幻想から目覚めること。真実(実相)に目覚めたら、神への回帰の旅を始めること。



1. If I forget my goal I can be but confused, unsure of what I am, and thus conflicted in my actions. 
  • forget [fərɡét] : 「〜を忘れる、〜を思い出せない」
  • confused [kənfjúːzd] : 「困惑した、混乱した」
  • unsure [ʌnʃúər] : 「確信のない、自信のない」
  • thus [ðʌ́s] : 「それ故に、従って」
  • conflicted [kənflíktid] : 「矛盾した」
  • action [ǽkʃən] : 「行為、行動、動き」
❖ "If I forget ~ "「もし私が私の目標を忘れたなら、私は混乱するしかないし、自分が何者なのか確信が持てず、結果、自分の行動に矛盾をきたしてしまうだけだ」。夜見る夢の中の自分を想像してみればいい。夢から目覚めることを忘れてしまったら、考えられないようなメチャクチャな行動をとってしまう。



No one can serve contradicting goals and serve them well. Nor can he function without deep distress and great depression. 
  • serve [sə́ːrv] : 「〜に役立つ、〜に仕える」
  • contradict [kɑ̀ntrədíkt] : 「〜と矛盾する、相反する」
  • function [fʌ́ŋkʃən] : 「働く、機能する」
  • distress [distrés] : 「苦悩、苦痛、悩み」
  • depression [dipréʃən] : 「落ち込み、意気消沈、絶望」
❖ "No one can ~ "「相反する目的に仕え、両者に十分役立つことなど誰も出来ない」。"Nor can he ~ "「深い苦痛と大きな絶望を抱かずに機能することなど誰も出来ない」。エゴの目的とホーリー・スピリットの目的は相反している。両者を導き手として、その両者に仕えることは不可能だ。自己分裂を起こし、精神的な苦悩に陥る結果となるだけだ。



Let us therefore be determined to remember what we want today, that we may unify our thoughts and actions meaningfully, and achieve only what God would have us do this day.
  • therefore [ðέərfɔ̀ːr] : 「従って、だから」
  • determined [ditə́ːrmind] : 「決心している」
  • unify [júːnəfài] : 「統一する」
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考」
  • meaningfully [míːniŋfəli] : 「意味があるように」
achieve [ətʃíːv] : 「得る、成し遂げる、達成する」
❖ "Let us therefore ~ "「そこで今日、私達は何を欲しているのか思い出すことを決心しよう」。ホーリー・スピリットの目的を思い出して、それが自分の目的でもあることをしっかり思い出そう。"that we may ~ "「そうすれば、私達は私達の思いや行動を意味ある形で統一することが出来、」"and achieve ~ "「神が今日私達にさせようと望んでいることだけを達成できるだろう」。ホーリー・スピリットは神の意志を伝えるメッセンジャーである。ホーリー・スピリットの目的を思い出すことは、神の思いを実現するための第一歩となる。



2. Father, forgiveness is Your chosen means for our salvation. Let us not forget today that we can have no will but Yours. 
  • forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し」
  • chosen [tʃóuzn] : 「chooseの過去分詞形」
  • means [míːnz] : 「手段、方法」
  • salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い」
  • will [wíl] : 「意志、意欲、願望」
❖ "Father, forgiveness ~ "「父なる神よ、赦しは私達の救いのためにあなたが選んでくれた方法です」。"Let us not ~ "「私達はあなたの意志以外の意志を持つことは出来ないのだと、今日、私達に思い出させてください」。



And thus our purpose must be Yours as well, if we would reach the peace You will for us.
  • as well : 「同様に、その上」
  • reach [ríːtʃ] : 「達する、至る」
❖ "And thus our ~ "「そして、もし、私達のためにあなたが意図した平和に私達がたどり着くことが出来たら、私達の目的はあなたの目的と同じものに違いないと言えるでしょう」。赦しという手段を通して苦と痛みの幻想世界から目覚め、実相的な心の平和に達することが出来れば、天の王国に住まう神へ回帰するという本来の目的を思い出し、それが神の意図であると認識することが出来るだろう。




Lesson 258



Let me remember that my goal is God.
  • goal [ɡóul] : 「目標、目的」
❖ "Let me ~ "「私の目標は神であると思い出そう」。神への回帰が自分の最終的な目的である。そのために、幻想世界を赦し、幻想を消滅させて実相的な心の平和を得る必要がある。ホーリー・スピリットの声に耳を傾けて、導きに従えばいい。



1. All that is needful is to train our minds to overlook all little senseless aims, and to remember that our goal is God. 
  • needful [níːdfəl] : 「入用な、必要な」
  • train [tréin] : 「教え込む、訓練する」
  • overlook [òuvərlúk] : 「見て見ぬふりをする」
  • senseless [sénslis] : 「愚かな、無意味な」
  • aim [éim] : 「目標、目的、的」
❖ "All that is ~ "「必要なのは、小さな意味のない目的を無視できるように心の訓練をし、私達の目標は神なのだと思い出すことがすべてだ」。この世の雑多な目的はすべて夢の中のささいな目的に過ぎないと見抜いて無視することが必要だ。物質的豊かさ、社会的成功、等々に心のエネルギーを使い果たしてはもったいない。



His memory is hidden in our minds, obscured but by our pointless little goals which offer nothing, and do not exist. 
  • memory [méməri] : 「記憶、思い出」
  • hidden [hídn] : 「hide の過去分詞形」
  • hide [háid] : 「隠す、秘密にする」
  • obscure [əbskjúər] : 「〜を曖昧にする、見えなくする」
  • pointless [pɔ́intlis] : 「無意味な、よく分からない」
  • offer [ɔ́fər] : 「差し出す、〜を提供する」
  • exist [iɡzíst] : 「存在する、生きている」
❖ "His memory is ~ "「神の思い出は私達の心の中に隠され、そもそも存在さえせず何一つ提供することのない無意味でちっぽけな目標によって曖昧にされている」。エゴが誘惑に使うこの世の目標は、夢の中の実在しない目標であって、そんなものによって実在する神の思い出が曖昧にされて来た。



Shall we continue to allow God's grace to shine in unawareness, while the toys and trinkets of the world are sought instead? 
  • continue with : 「〜を続ける」
  • allow [əláu] : 「許す、許可する」
  • grace [gréis] : 「優雅、神の恩寵、神の愛」
  • shine [ʃáin] : 「輝く、光る」
  • unawareness [ʌ̀nəwέərnis] : 「気付いていないこと」
  • while [hwáil] : 「〜の間ずっと、その間に」
  • trinket [tríŋkit] : 「つまらない物」
  • sought [sɔ́ːt] : 「seek の過去・過去分詞形」
  • instead [instéd] : 「代わりに、そうしないで」
❖ "Shall we ~ "「神の恵みが私達に知られないままに輝き続けることを許していいだろうか」。神の愛を無視して、エゴの誘惑に引きずられていいだろうか。"while the toys ~ "「その一方で、この世界のおもちゃやつまらない物が代わりに求められている」。幻想の平和や幸せが追求される世の中にあって、神の恩寵は忘れられている。



God is our only goal, our only Love. We have no aim but to remember Him.
  • aim [éim] : 「目標、目的」
❖ "God is our ~ "「神こそが、私達の唯一の目標であり、愛である」。神に目覚め、神の愛を再確認することが私達の目標だ。"We have no ~ "「神を思い出すこと以外に、私達は目的をもたない」。



2. Our goal is but to follow in the way that leads to You. We have no goal but this. 
  • follow [fάlou] : 「〜の後について行く、〜に従う」
  • lead [líːd] : 「案内する、率いる」
❖ "Our goal is ~ "「私達の目標は、あなたに至る道に従って進むこと以外にありません」。"We have no ~ "「私達にはこれしか目標はないのです」。目標はただ一つ、それだけで十分。この世のちゃちな夢は捨ててしまうに限る。



What could we want but to remember You? What could we seek but our Identity?
  • identity [aidéntəti] : 「正体、アイデンティティー」
❖ "What could ~ "「あなたを思い出す以外に、私達は何を求め得るでしょう」。"What could ~ "「本当の私達を見つけ出す以外に、私達は何を探し得るでしょう」。神の子である自分を受け入れ、神へ回帰すること、それが唯一最大の目標だ。






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