Lesson 251
I am in need of nothing but the truth.
- in need of : 「〜を必要としている 」
❖ "I am in ~ "「私は真実だけを必要としている」。非実在の幻想ではなく、実在する実相だけを求める。真実と実相は同義語だと思っていい。
1. I sought for many things, and found despair. Now do I seek but one, for in that one is all I need, and only what I need.
- sought [sɔ́ːt] : 「seek の過去・過去分詞形」
- seek [síːk] for : 「〜を探し求める」
- despair [dispέər] : 「絶望、失望、落胆」
❖ "I sought for ~ "「私は多くのものを求めたが、絶望を見つけただけだった」。この幻想世界で富や名声などを介した幸せを求めたが、結果は絶望だけだった。なぜなら、存在しないものを求めたからだ。"Now do I ~ "「今私は、ただ一つのものを探し求める」。"for in that ~ "「なぜなら、その一つの中に私が必要とするすべてがあり、その一つこそが私が必要とする唯一のものだからだ」。実在する実相的真実こそが唯一のもの。
All that I sought before I needed not, and did not even want. My only need I did not recognize.
- recognize [rékəɡnàiz] : 「〜を認める、受け入れる」
❖ "All that I ~ "「以前私が探し求めていたもののすべては、私には必要なかったし、望んでさえいなかった」。夢の中で欲していただけで、本当の自分は望みもしなかったし、そんな絵に描いた餅は必要でもなかった。"My only need ~ "「私が必要とするただ一つのものを、私は認識していなかった」。幻想の中に埋もれ、実相的な真実の存在を忘れていた。
But now I see that I need only truth. In that all needs are satisfied, all cravings end, all hopes are finally fulfilled and dreams are gone.
- satisfy [sǽtisfài] : 「〜を満足させる、満たす」
- craving [kréiviŋ] : 「切望、熱望、渇望」
- finally [fáinəli] : 「ついに、とうとう」
- fulfill [fulfíl] : 「〜を実行する、〜を果たす」
❖ "But now I ~ "「しかし今、私は真実だけが必要なのだと分かる」。"In that all ~ "「真実の中でこそ、すべての必要性は満たされ、あらゆる渇望は終焉し、すべての希望はついに果たされ、夢は去る」。幻想世界で物質的な幸せを夢に見、渇望し、欲にとらわれた自分は去って行く。必要なのは浅はかな夢から目覚めて実相に目覚め、真実を取り戻すことだけだ。
Now have I everything that I could need. Now have I everything that I could want. And now at last I find myself at peace.
- at last : 「最後に、ついに、とうとう」
- peace [píːs] : 「平和、安らぎ、静けさ、静謐」
❖ "Now have I ~ "「今、私は必要とするものをすべて手にしている」。"Now have I ~ "「今、私は欲しいと思うものをすべて手にしている」。"And now ~ "「そしてついに今、私は平和に包まれた自分を見出す」。
2. And for that peace, our Father, we give thanks. What we denied ourselves You have restored, and only that is what we really want.
- give thanks : 「感謝をささげる」
- deny [dinái] : 「〜を否定する、拒絶する」
- deny [dinái] A B : 「A に B を与えない 」
- restore [ristɔ́ːr] : 「〜を元の状態に戻す、元に戻す」
❖ "And for that ~ "「その平和に向けて、私達の父なる神よ、私達は感謝の気持ちを捧げます」。"What we denied ~ "「私達が自分に与えなかったものを、あなたは私達に取り戻してくれました」。幻想に目が眩(くら)んで真実を見ようとしなかったが、その真実を神は私達に再び与えてくれた。"and only that ~ "「それこそが、私達が本当に欲しいと思うものです」。
Lesson 252
The Son of God is my Identity.
- identity [aidéntəti] : 「正体、アイデンティティー」
❖ "The Son of ~ "「神の子、それが私のアイデンティティーだ」。私は、神が神の愛の延長上に創造した神の子そのものである。
1. My Self is holy beyond all the thoughts of holiness of which I now conceive.
- holy [hóuli] : 「神聖な、聖なる」
- beyond [bijάnd] : 「〜の向こうに、〜を越えて」
- thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考」
- holiness [hóulinis] : 「神聖、神聖さ」
- conceive [kənsíːv] of :「〜を考え出す、〜を想像する」
❖ "My Self is ~ "「本当の私は、今考え得る神聖さという考えのすべてを越えるくらい、神聖だ」。神の子である自分は神と同様の神聖さをもっている。神が自分より劣る神聖さを神の子に与えるわけがない。
Its shimmering and perfect purity is far more brilliant than is any light that I have ever looked upon.
- shimmering [ʃíməriŋ] : 「チラチラ光る」
- purity [pjúərəti] : 「純粋、無垢」
- far more : 「はるかに多く」
- brilliant [bríljənt] : 「さんさんと輝く、光り輝く」
- look upon : 「〜を見る」
❖ "Its shimmering ~ "「神聖さのキラキラ光る完璧な純粋さは、私が今までに目にしたどんな光よりもずっとずっと光り輝いている」。
Its love is limitless, with an intensity that holds all things within it, in the calm of quiet certainty.
- limitless [límitlis] : 「制限のない、無限の」
- intensity [inténsəti] : 「強烈さ、激しさ」
- calm [kάːm] : 「静けさ、平穏」
- quiet [kwáiət] : 「静かな、平穏な、穏やかな」
- certainty [sə́ːrtnti] : 「確実、確実性」
❖ "Its love is ~ "「神聖さのもつ愛には限りがなく、静かな確信が生み出す穏やかさの中で、すべてのものをその中に包み込んでしまう強さを秘めている」。神が創造したものがもつ神聖さは、神同様の永遠の愛をもち、すべての真実、喜び、光り等々をその内に秘めている。そして、穏やかな静謐の内にあって、心は確実に平和だ。
Its strength comes not from burning impulses which move the world, but from the boundless Love of God Himself.
- strength [stréŋkθ] : 「力、強さ」
- burning [bə́ːrniŋ] : 「情熱的な、熱烈な」
- impulse [ímpʌls] : 「衝動、強い欲求」
- boundless [báundlis] : 「無限の、広大な」
❖ "Its strength ~ "「その強さは世界を動かすような燃える衝動からやって来るのではなく、神自身の無限の愛から生じる」。欲望という名の衝動から幻想世界を動かす強さは生まれるが、実相的な強さは生まれない。実相的な強さは実相的な愛から生み出される。
How far beyond this world my Self must be, and yet how near to me and close to God!
- beyond [bijάnd] : 「〜の向こうに、〜を越えて」
❖ "How far ~ "「本当の私は、この世界を遙かに超越しているに違いない」。"and yet how ~ "「そして、本当の私はずっと私に近く、神にも近い」。幻想世界に住む私は神から分離して生きているように感じているが、それは夢の中の感覚に過ぎない。本当は、神の子としての自分は今の自分自身であるし、神の下(もと)を一歩たりとも離れていない。
2. Father, You know my true Identity. Reveal It now to me who am Your Son, that I may waken to the truth in You, and know that Heaven is restored to me.
- identity [aidéntəti] : 「正体、アイデンティティー」
- reveal [rivíːl] : 「暴く、示す、明かす」
- waken [wéikn] : 「目覚める」
- restore [ristɔ́ːr] : 「回復させる、復活させる」
❖ "Father, You ~ "「父なる神よ、あなたは私の本当のアイデンティティを知っています」。"Reveal It now ~ "「それを今、子である私に明かしてください」。"that I may ~ "「そうすれば、私はあなたの中で真実に目覚め、天の王国が私にとって復活したのだと知ることが出来るでしょう」。私が神が創造した神の子であると心から信じることが出来れば、私は神に抱かれて真実に目覚め、自分が神の住む天の王国に住んでいると確信できるだろう。幻想世界は消滅し、実相世界が私の目の前に復活する。
Lesson 253
My Self is ruler of the universe.
- ruler [rúːlər] : 「支配者、主権者」
- universe [júːnəvə̀ːrs] : 「宇宙、全世界」
❖ "My Self is ~ "「本当の私自身がこの世界の統治者だ」。私がこの幻想の世界を夢の中で見て、自分自身を演じているだけだ。しかし、翻(ひるがえ)って言うなら、夢から目覚めた真の世界を統治できるのも、紛(まぎ)れもない自分である。世界を統治するのは自分なのだが、はたして幻想世界を選ぶか、実相世界を選ぶか、選択権は自分にある。
1. It is impossible that anything should come to me unbidden by myself.
- impossible [impάsəbl] : 「不可能な、あり得ない」
- unbidden [ʌ̀nbídn] : 「命じられずに、自発的に」
❖ "It is impossible ~ "「私自身が自分に命じてもいないのに、何かが私に起こることは不可能だ」。自分の思いは現実化する。望みもしないことが起こることは不可能だ。
Even in this world, it is I who rule my destiny. What happens is what I desire.
- destiny [déstəni] : 「運命、宿命」
- desire [dizáiər] : 「〜であることを強く願う」
❖ "Even in ~ "「この世界においてさえ、私の運命を支配しているのは私だ」。この幻想世界においても、自分の思いは幻想として現実化する。"What happens ~ "「起こることは私が望んだことなのだ」。
What does not occur is what I do not want to happen. This must I accept.
- occur [əkə́ːr] : 「起こる、生じる」
- accept [æksépt]: 「受け入れる、承認する」
❖ "What does ~ "「起こらないことは、私が起こることを望まなかったことだ」。"This must ~ "「このことを私は受け入れなくてはならない」。夜見る夢を支配しているのは他人ではなく100%自分の脳である。自分の脳が夢の中で起きることも起きないことも決めている。同様に、幻想世界を支配しているものは自分の意志だ。しかし、その意志が幻想の中で錯覚を起こして、メチャクチャな夢を強制的に自分に見せている。
For thus am I led past this world to my creations, children of my will, in Heaven where my holy Self abides with them and Him Who has created me.
- led [léd] : 「leadの過去・過去分詞形」
- lead [líːd] : 「〜を導く、連れて行く」
- past [pǽst] : 「〜のそばを通り越して」
- creation [kriéiʃən] : 「創造、創作、創作物」
- will [wíl] : 「意志、意欲、願望」
- abide [əbáid] : 「とどまる、居住する」
❖ "For thus am ~ "「こうして、私はこの世界を通り越し、私が創造したものたち、私の意志の子供たちへと導かれて行く」。自分の意志が眠りから目覚めさえすれば、自分の意志通りに幻想世界を後にして真実の世界へと自分を導いて行くことが出来る。そこは、愛や喜びや平和という本当の創造物で溢れ、自分の意志が求めた創造という名の子供達で囲まれた世界だ。"in Heaven ~ "「その天の王国にあって、神聖な私自身は彼らと共に、そして私を創造した神と共に住まう」。神の子としての神聖な自分は、本当の自分の意志によって創造した真実に囲まれて、神と共にその真実を拡張増大させて行く。愛や喜びや平和に満たされた光りの世界である。
2. You are the Self Whom You created Son, creating like Yourself and One with You.
- like [láik] : 「〜に似た、〜のような、〜のように」
❖ "You are ~ "「あなたは神の子を創造した自分自身です」。神は神の愛の延長上に神の子を創造した。愛は神自身であり、いわば神は神の子という名の自分自身を創造したことになる。"creating like ~ "「あなた自身にそっくりな、そしてあなたと一体の神の子を創造しました」。
My Self, which rules the universe, is but Your Will in perfect union with my own, which can but offer glad assent to Yours, that it may be extended to Itself.
rule [rúːl] : 「統治する、支配する」
perfect [pə́ːrfikt] : 「完全な、完璧な」
union [júːnjən] : 「結合、融合」
offer [ɔ́fər] : 「差し出す、〜を提供する」
glad [ɡlǽd] : 「満足して、喜ばしい」
assent [əsént] : 「同意、承認、一致」
extend [iksténd] : 「伸びる、広がる」
❖ "My Self, which ~ "「世界を統治する本当の私は、私の意志と完全に結びついたあなたの意志そのものです」。神の意志と神の子の意志は完全に一体だ。"which can ~ "「私の意志はあなたの意志に対して喜んで同意を示すことが出来、その結果、私の意志は本当の意志へと拡張されることが出来るでしょう」。かつては神からの分離を望んだ自分の意志ではあるが、今や神の意志に反旗を翻すことはなく、神の意志と同一であることを喜ばしく思う。こうして、神の意志と同調し、一体となった自分の意志は、神と共に真実を拡張増大させるという本当の創造に邁進(まいしん)し、自分の意志はますます本当の実相的な意志へと近づいて行く。
Lesson 254
Let every voice but God's be still in me.
- still [stíl] : 「静かな、しんとした」
❖ "Let every ~ "「神以外の様々な声は、私の心の中で静めておこう」。エゴの声に耳を傾けない。エゴに何も語らせない。
1. Father, today I would but hear Your Voice. In deepest silence I would come to You, to hear Your Voice and to receive Your Word.
- silence [sáiləns] : 「静けさ、静寂」
- receive [risíːv] : 「受け取る、聞く」
❖ "Father, today ~ "「父なる神よ、今日、私はあなたの声だけを聞こうと思っています」。"In deepest ~ "「本当に深い静寂の中を、私はあなたの声を聞くために、そしてあなたの言葉を受け取るために、あなたの下(もと)へやって来ました」。この世界の喧噪を避け、実相的な静寂の中にあって神の言葉を聞き、そして受け取りたい。
I have no prayer but this: I come to You to ask You for the truth. And truth is but Your Will, which I would share with You today.
- prayer [prέər] : 「祈り、祈りの言葉」
- share [ʃέər] : 「分かち合う、共有する」
❖ "I have no ~ "「次の言葉以外の祈りの言葉を持っていません」。"I come to ~ "「あなたに真実を求めるために、私はやって来ました」。"And truth is ~ "「そして、真実はあなたの意志に他なりません」。"which I ~ "「その真実を、今日、私はあなたと分かち合いたいと思います」。
2. Today we let no ego thoughts direct our words or actions.
- thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考」
- direct [dirékt] : 「指示する、命令する」
- action [ǽkʃən] : 「行為、活動、行動」
❖ "Today we ~ "「今日私達は、エゴの如何なる思いに対しても、私達の言葉や行動の指図をさせないようにしよう」。幻想世界を支配するエゴの声に耳を傾けることなく、私達の行動と意志に対するエゴの干渉を避ける。
When such thoughts occur, we quietly step back and look at them, and then we let them go.
- occur [əkə́ːr] : 「起こる、発生する、現れる」
- quietly [kwáiətli] : 「静かに、黙って」
- step back : 「一歩離れて見る、後ずさりする」
❖ "When such ~ "「エゴの思いが現れたときは、私達は速やかに一歩下がってその思いを見直し、そしてその後、手放してしまう」。エゴの誘惑の言葉に惑わされてはいけない。
We do not want what they would bring with them. And so we do not choose to keep them.
- bring [bríŋ] : 「〜を持って来る、〜をもたらす」
- choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」
❖ "We do not ~ "「私達はエゴの思いがもたらすものを欲してはいない」。物質的豊かさ、社会的地位、お金、名誉、名声、等々、この世界の欲に絡んだものをエサにしてエゴはしつこく誘惑するが、騙されてはいけない。"And so we ~ "「そして、私達はそんなものを保持することを選択しない」。そんなものは夢の中のあぶくだ。あぶくなど持っていても意味がない。
They are silent now. And in the stillness, hallowed by His Love, God speaks to us and tells us of our will, as we have chosen to remember Him.
- silent [sáilənt] : 「静かな、無言の」
- stillness [stílnis] : 「静けさ、沈黙、平静」
- in the stillness : 「静けさの中で」
- hallow [hǽlou] : 「神聖化する、清める」
- chosen [tʃóuzn] : 「chooseの過去分詞形」
❖ "They are ~ "「エゴの思いは、今は静まっている」。"And in the ~ "「そして、静けさの中にあって、神の愛によって清められ、神は私達に声をかけ、私達の意志を私達に伝えてくれる」。"as we have ~ "「なぜなら、私達は神を思い出すことを選んだからだ」。この世の夢から目覚めて、実在しないエゴを消滅させ、父なる神を思い出したのだから、実相的な静寂の中で神の語る言葉を聞くことが出来る。