●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
●  Workbook精読http://acimworkshop-workbook.blogspot.jp です。
●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



W-pI.135.1:1 ~ W-pI.135.26:8

Lesson 135



If I defend myself I am attacked.
  • defend [difénd] : 「守る、防御する」
  • attack [ətǽk] : 「〜を襲う、〜を攻撃する」
❖ "If I defend ~ "意訳する、「もし私が私自身を守ろうとするなら、私は攻撃され得ると受け入れたことになる」。自分が傷つけられ得ると信じている限り、あなたは自分を守ろうとする。守りの体勢に入いることは、攻撃が実在していると知覚しているからだ。しかし、実相的には、あなたは決して傷つかない。攻撃もなければ、守る必要もない。あなたが防御の必要性を感じているなら、あなたは攻撃さ得るという夢を見ているに過ぎない。



1. Who would defend himself unless he thought he were attacked, that the attack were real, and that his own defense could save himself? 
  • unless [ənlés] : 「〜でない限り」
  • defense [diféns] : 「防衛、防御」
  • save [séiv] : 「救う、助ける」
❖ "Who would ~ "「攻撃されると思い込み、攻撃は現実であり、自らを守ることが救いだなどと思っていないなら、いったい誰が自分を守ろうとするだろうか」。



And herein lies the folly of defense; it gives illusions full reality, and then attempts to handle them as real. 
  • herein [hìərín] : 「ここに、この中に」
  • lie [lái] : 「ある、存在する」
  • folly [fάli] : 「愚かなこと、愚行」
  • attempt [ətémpt] : 「〜を試してみる、〜を企てる」
  • handle [hǽndl] : 「〜を操作する、対処する」
❖ "And herein ~ "「ここに、防御の愚かさがある」。"it gives ~ "「防御は幻想に十分な現実味を与え、幻想を現実として操作しようと試みる」。他者があなたを攻撃することはないというのが真実であり、真実は光である。その光が欠けたとき、そこに闇が生じる。闇は光が欠けた状態なのだから、闇自体が実在することはない。したがって、闇の中に生じる攻撃は幻想であり、その攻撃から身を守ろうとする防御も幻想である。



It adds illusions to illusions, thus making correction doubly difficult. 
  • add [ǽd] : 「加える、付け足す」
  • correction [kərékʃən] : 「訂正、修正、是正」
  • doubly [dʌ́bli] : 「二重に、二倍に」
  • difficult [dífikʌ̀lt] : 「困難な、厳しい、難しい」
❖ "It adds ~ "「防御は幻想に幻想を積み重ねる」。攻撃という幻想に、防御という幻想を重ねる。"thus making ~ "「こうして、修正を二重に困難なものとする」。夜見る夢の中でモンスターに攻撃される状況を思い浮かべればいい。あなたに襲いかかるモンスターは夢の中の存在に過ぎず、モンスターの攻撃自体も幻想だ。しかし、夢を見ているあなたは、その攻撃を本物の現実だと勘違いし、攻撃に対して防御しなくてはならないと信じる。攻撃という幻想に対して防御という幻想を重ねてしまうのだ。幻想を幻想で対処しようとする姿勢をとっている限り、夢から目覚めること、つまり修正は非常に難しくなる。



And it is this you do when you attempt to plan the future, activate the past, or organize the present as you wish.
  • future [fjúːtʃər] : 「未来、将来、今後」
  • activate [ǽktəvèit] : 「活性化する、有効にする」
  • organize [ɔ́ːrɡənàiz] : 「計画する、編成する」
❖ "And it is ~ "「あなたが未来に備えてプランを立てたり、過去を蘇らせようとしたり、現在を思うがままに整えようとするとき、幻想に幻想を重ねることを犯してしまう」。時間系列で物事をうまく処理しようと考える時、決まってあなたは自己を防御する態勢に入る。確かに、この世で肉体として生きていかねばならないのだから、過去を清算し、現在を再構築し、未来を計画するとき、あなたに限らず誰でも自己保存の体勢に入る。しかし、それが幻想であることを知っているか、あるいは知らないかでは、目覚めに与える影響は大いに異なる。



2. You operate from the belief you must protect yourself from what is happening because it must contain what threatens you. 
  • operate [άpərèit] : 「動作する、機能する」
  • contain [kəntéin] : 「含む、包含する」
  • threaten [θrétn] : 「〜を脅す、脅迫する」
❖ "You operate ~ "「起ころうとしていることから自分を守らなくてならないと信じていることに従って、あなたは行動する」。"because it must ~ "「なぜなら、起ころうとしていることは、必ず、あなたを脅かすものを含んでいるからだ」。



A sense of threat is an acknowledgment of an inherent weakness; a belief that there is danger which has power to call on you to make appropriate defense. 
  • sense [séns] : 「感覚、感触、感じ」
  • threat [θrét] : 「脅迫、脅し、脅威」
  • acknowledgment [æknάlidʒmənt] : 「承認、同意、認識」
  • inherent [inhíərənt] : 「生まれつきの、生来の、先天的な」
  • weakness [wíːknis] : 「弱さ、虚弱、脆弱性」
  • danger [déindʒər] : 「危険、危機、危難」
  • call on : 「求める、要求する」
appropriate [əpróupriət] : 「適した、適切な、ふさわしい」
❖ "A sense of ~ "「恐れを感じるということは、生まれながらにして弱いのだと認めることである」。"a belief ~ "「それは、あなたに適切な防御をとらせようとするパワーをもつ危険性が存在すると信じることなのだ」。



The world is based on this insane belief. And all its structures, all its thoughts and doubts, its penalties and heavy armaments, its legal definitions and its codes, its ethics and its leaders and its gods, all serve but to preserve its sense of threat. 
  • based [béist] on : 「〜に基づいている」
  • structure [strʌ́ktʃər] : 「組織、システム、構造、仕組み」
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考、思想」
  • doubt [dáut] : 「疑い、疑念、疑惑、心配」
  • penalty [pénəlti] : 「刑罰、処罰」
  • armament [άːrməmənt] : 「兵器、軍備」
  • legal [líːgl] : 「法定の、法の下の」
  • definition [dèfəníʃən] : 「定義、定義付け」
  • legal definition : 「法的な定義づけ、合法的定義」
  • code [kóud] : 「法体系、法典、条例、規約」
  • ethic [éθik] : 「倫理、道徳」
  • serve [sə́ːrv] : 「〜に役立つ、果たす、〜に仕える」
  • preserve [prizə́ːrv] : 「〜を保つ、保存する、保護する」
❖ "The world is ~ "「世界は、こんな狂った信念の上に成り立っている」。世界は本来危険なものであり、その危険性から身を守ることが第一に求められている。"And all its ~ "「世界のすべての構造体、すべての思想や疑念、刑罰や兵器の重装備、法的定義付けや法体系、倫理観や指導者達と神々、これらすべては、恐れの感覚を保持することだけに寄与している」。



For no one walks the world in armature but must have terror striking at his heart.
  • armature [άːrmətʃər] : 「防護器官、鎧、甲冑」
  • terror [térər] : 「恐怖」
strike at : 「〜をめがけて打つ」
❖ "For no one ~ "「なぜなら、誰一人として、鎧(よろい)を身にまとって世界を歩きながら、心臓を突き刺すような恐れを抱かずにはおれないからだ」。



3. Defense is frightening. It stems from fear, increasing fear as each defense is made. 
  • frightening [fráitniŋ] : 「恐ろしい、怖い」
  • stem [stém] from : 「〜から生じる、〜に由来する」
  • increase [inkríːs] : 「〜を増やす、増大させる」
❖ "Defense is ~ "「防御は怖い」。防御と恐れは表裏一体。"It stems ~ "「それは恐れから生じ、防御しようとする度に、恐れを増大させる」。



You think it offers safety. Yet it speaks of fear made real and terror justified. 
  • offer [ɔ́fər] : 「差し出す、〜を提供する」
  • safety [séifti] : 「安全、無事」
  • speak of : 「〜を口にする、〜のことを話す」
  • terror [térər] : 「恐怖」
  • justify [dʒʌ́stəfài] : 「正当化する」
❖ "You think ~ "「あなたは、防御は安全を提供してくれるものと思っている」。"Yet it speaks ~ "「しかし、防御は、現実化された恐れや正当化された恐怖を語っているだけだ」。幻想に過ぎない恐れに対して防御態勢に入れば、その恐れを現実化してしまう。思いは現実化するのだ。



Is it not strange you do not pause to ask, as you elaborate your plans and make your armor thicker and your locks more tight, what you defend, and how, and against what?
  • strange [stréindʒ] : 「奇妙な、変わった」
  • pause [pɔ́ːz] : 「休止する、一息つく」
  • elaborate [ilǽbərèit] : 「〜を念入りに作る」
  • thick [θík] : 「厚い、がっしりした」
  • tight [táit] : 「締まった、厳重な」
❖ "Is it not ~ "「あなたが計画を練ったり、鎧を厚くしたり、鍵をもっと厳重にしたりするとき、ちょっと立ち止まって、何を守ろうとしているのか、何に対しどうやって守ろうとしているのか、それを問うてみないのは奇妙ではないのか」。



4. Let us consider first what you defend. It must be something that is very weak and easily assaulted. 
  • consider [kənsídər] : 「よく考える、熟考する」
  • weak [wíːk] : 「弱い、無力な、弱った」
  • easily [íːzili] : 「安易に、簡単に」
  • assault [əsɔ́ːlt] : 「攻撃する、悩ませる」
❖ "Let us consider ~ "「まず初めに、あなたが何を守ろうとしているのかよく考えて見よう」。"It must be ~ "「それはとても弱く、容易に攻撃されるようなものであるに違いない」。だから、守ろうとする。



It must be something made easy prey, unable to protect itself and needing your defense. 
  • prey [préi] : 「犠牲、餌食、餌」
  • unable [ʌ̀néibl] : 「できない」
❖ "It must be ~ "「それは、簡単に餌食(えじき)にされるもの、それ自身では守ることが出来ないもの、あなたが守ってあげる必要のあるものであるはずだ」。



What but the body has such frailty that constant care and watchful, deep concern are needful to protect its little life? 
  • frailty [fréilti] : 「弱さ、もろさ、弱点」
  • constant [kάnstənt] : 「不変の、一定な」
  • watchful [wάtʃfəl] : 「油断のない、用心した」
  • concern [kənsə́ːrn] : 「関心事、心配、不安」
  • needful [níːdfəl] : 「入用な、必要な」
❖ "What but ~ "意訳する、「小さな命を守るために、常にケアし用心し、深く憂慮する必要があるという脆さを持っているものは、肉体をおいて何があるだろうか」。



What but the body falters and must fail to serve the Son of God as worthy host?
  • falter [fɔ́ːltər] : 「ためらう、ひるむ」
  • fail [féil] : 「失敗する、しくじる」
  • serve [sə́ːrv] : 「〜に役立つ、〜に仕える」
  • worthy [wə́ːrði] : 「尊敬すべき、価値ある」
  • host [hóust] : 「主人、ホスト」
❖ "What but ~ "意訳する、「価値ある主人として、その神の子に仕えることに躊躇し、そして失敗してしまうのは、肉体をおいて何があるだろうか」。



5. Yet it is not the body that can fear, nor be a thing of fear. It has no needs but those which you assign to it. 
  • assign A to B : 「AをBに割り当てる」
❖ "Yet it is ~ "「しかし、恐れを感じ得るのは肉体ではなく、恐れるものにもなり得ない」。"It has no ~ "「肉体は、あなたが肉体に割り当てたものだけを必要としている」。あなたが肉体に恐れを割り当てるとき、肉体はあなたによって恐れの対象となる。つまり、あなたは、幻想の肉体を幻想の恐れで飾ってしまうのである。



It needs no complicated structures of defense, no health-inducing medicine, no care and no concern at all. 
  • complicated [kάmpləkèitid] : 「複雑な、入り組んだ」
  • structure [strʌ́ktʃər] : 「構造、骨組み、仕組み」
  • induce [indjúːs] : 「誘導する、誘発する 」
  • medicine [médəsin] : 「薬、医学」
  • care [kέər] : 「心配、世話、保護」
  • concern [kənsə́ːrn] : 「関心事、心配、不安」
❖ "It needs no ~ "「肉体は防御のための複雑な仕組みを必要としてはいないし、健康促進のための薬も、ケアも懸念も一切必要ない」。



Defend its life, or give it gifts to make it beautiful or walls to make it safe, and you but say your home is open to the thief of time, corruptible and crumbling, so unsafe it must be guarded with your very life.
  • wall [wɔ́ːl] : 「壁、内壁、外壁」
  • be open to : 「受けやすい、〜に無防備である」
  • thief [θíːf] : 「泥棒、盗人」
  • corruptible [kərʌ́ptəbl] : 「堕落しやすい、腐敗しやすい」
  • crumble [krʌ́mbl] : 「粉々に崩れる」
  • guard [ɡάːrd] : 「守る、保護する」
❖ "Defend its ~ "「肉体の命を守り、肉体を美しくするために肉体に贈り物を与えたり、あるいは、肉体を安全に保つために壁を作ったりしながら、」"and you but ~ "「しかしあなたは、時間という盗人に対してあなたの家を開けっぴろげにしている」。"corruptible and ~ "意訳する、「あなたの家は腐れやすく、また粉々に崩れやすく、あまりにも安全とは言えないので、あなたの家はまさに命を削ってまでも守らなくてはいけないものになっている」。



6. Is not this picture fearful? Can you be at peace with such a concept of your home? 
  • fearful [fíərfəl] : 「恐ろしい、おびえている」
  • concept [kάnsept] : 「概念、観念」
❖ "Is not this ~ "「こんな光景は恐ろしくないだろうか」。"Can you be ~ "「そんなあなたの家の概念を抱いていて、あなたは平和でいられるだろうか」。



Yet what endowed the body with the right to serve you thus except your own belief? 
  • endow [indáu] : 「授ける、与える」
  • endow with : 「〜を与える」
  • right [ráit] : 「権利、利権」
  • serve [sə́ːrv] : 「〜に役立つ、〜に仕える」
❖ "Yet what endowed ~ "「しかし、あなた自身の信じる気持ちを除いて、いったい何が肉体に、このようにあなたに仕える権利を授けたのだろうか」。あなたが肉体は実在すると信じている気持ちが、肉体はあなたに幸せや安全を提供してくれるという力(権限)を与えた。



It is your mind which gave the body all the functions that you see in it, and set its value far beyond a little pile of dust and water. 
  • function [fʌ́ŋkʃən] : 「機能、作用、職務、役割」
  • value [vǽljuː] : 「価値、値打ち」
  • far beyond : 「〜をはるかに超えて」
  • pile [páil] : 「積み重なり、大量」
  • a pile of : 「山のような、山ほどの」
  • dust [dʌ́st] : 「塵、ほこり」
❖ "It is your ~ "「あなたが肉体の中に見るあらゆる機能を肉体に与え、わずかな塵の山と水に過ぎないという価値を遙かに超えて、肉体に(過分な)価値を与えたのは、あなたの心である」。



Who would make defense of something that he recognized as this?
  • recognize [rékəɡnàiz] : 「〜を認識する、認める」
❖ "Who would make ~ "「こんなものだと認識したものを、誰がいったい守ろうとするだろうか」。誤解してはいけないのは、ACIMは決して肉体を痛めつけていいと言っているのではない。風呂にも入らず、食事もとらず、病も手当てせず、服も着ず、髪も伸ばし放題に伸ばすべきだ、などと言っているのでない。もちろん、肉体を自らの手で滅ぼせ、などとも言っていない。そうではなく、肉体が幻想であることを見抜いて、肉体に対して過剰な価値を置いてはいけないと言っているのだ。



7. The body is in need of no defense. This cannot be too often emphasized. 
  • in need of : 「〜を必要としている」
  • emphasize [émfəsàiz] : 「強調する、力説する」
❖ "The body is ~ "「肉体は、防御をまったく必要としない」。"This cannot ~ "「このことは、何度強調しても強調し過ぎることはない」。



It will be strong and healthy if the mind does not abuse it by assigning it to roles it cannot fill, to purposes beyond its scope, and to exalted aims which it cannot accomplish. 
  • abuse [əbjúːz] : 「〜を誤用する、悪用する」
  • assign A to B : 「AをBに割り当てる」
  • fill [fíl] : 「満たす、かなう」
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、目標」
  • scope [skóup] : 「範囲、領域」
  • exalted [iɡzɔ́ːltid] : 「地位の高い、高貴な」
  • aim [éim] : 「目標、目的」
  • accomplish [əkάmpliʃ] : 「成し遂げる、成就する」
❖ "It will be ~ "「肉体は、〜することで心が肉体を誤用しない限り、強く健康的いられる」。"by assigning ~ "「肉体が果たせないような役割や、肉体の守備範囲を越えた目的や、達成出来ない高い目標を割り振ったりして、」心が肉体を誤用しない限り、肉体は強く健康的いられる。



Such attempts, ridiculous yet deeply cherished, are the sources for the many mad attacks you make upon it. 
  • attempt [ətémpt] : 「試み、企て」
  • ridiculous [ridíkjuləs] : 「ばかげた、滑稽な、不合理な」
  • cherish [tʃériʃ] : 「〜を大事にする、可愛がる」
  • source [sɔ́ːrs] : 「もと、源、起源」
❖ "Such attempts ~ "「そんな試みは馬鹿げているが溺愛されている試みであり、それは、あなたが肉体に課した多くの狂った攻撃のための源である」。



For it seems to fail your hopes, your needs, your values and your dreams.
  • fail [féil] : 「裏切る、〜の役に立たない」
  • value [vǽljuː] : 「価値、値打ち」
❖ "For it seems ~ "「なぜなら、そんな試みはあなたの希望や価値や夢を裏切るかに見えるからだ」。



8. The "self" that needs protection is not real. The body, valueless and hardly worth the least defense, need merely be perceived as quite apart from you, and it becomes a healthy, serviceable instrument through which the mind can operate until its usefulness is over. 
  • real [ríəl] : 「実在する、現実の、実際の、本物の」
  • valueless [vǽljuːlis] : 「無価値な、価値のない」
  • hardly [hάːrdli] : 「ほとんど〜ない」
  • worth [wə́ːrθ] : 「〜の価値がある、〜に値する」
  • least [líːst] : 「最も少ない、最小の」
  • merely [míərli] : 「ただ単に、単に」
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜を理解する」
  • apart from : 「〜から離れて、〜は別として」
  • serviceable [sə́ːrvisəbl] : 「役に立つ、丈夫で長持ちする」
  • instrument [ínstrəmənt] : 「道具、器具」
  • operate [άpərèit] : 「動作する、作動する、機能する」
  • usefulness [júːsfəlnis] : 「役に立つこと、実用性」
❖ "The "self" that ~ "「防御する必要のある『自己』は実相ではない」。防御する必要のある肉体は幻想に過ぎない。"The body, valueless ~ "「価値もなく、これぽっちも守るに値しない肉体は、ただ単に、あなたから完全に離れたものとして知覚される必要があるだけだ」。あなたの心が夢の中で肉体を幻想し、その肉体に耽溺しているだけの話しであって、実在する心と幻想された肉体はまったく別物である。"and it becomes ~ "「そうすれば、肉体の有用性が終わるまで、肉体は健康的で、心が正常に機能するために役立つ装置になる」。肉体は、あなたが幻想から実相へ目覚めるための学びの補助装置になり得る。



Who would want to keep it when its usefulness is done?
  • keep [kíːp] : 「〜を持ち続ける、保持する、守り続ける」
❖ "Who would ~ "「肉体の有用性が果ててしまったとき、いったい誰が肉体を保持したいと思うだろうか」。完全に意味を失ったとき、肉体は消滅する。



9. Defend the body and you have attacked your mind. For you have seen in it the faults, the weaknesses, the limits and the lacks from which you think the body must be saved. 
  • fault [fɔ́ːlt] : 「誤り、過ち、過失、欠点」
  • weakness [wíːknis] : 「弱さ、虚弱、脆弱性」
  • limit [límit] : 「限度、制限、境界、限界」
  • lack [lǽk] : 「不足、欠乏、欠如、欠落」
❖ "Defend the body ~ "「肉体を防御すれば、あなたはあなたの心を攻撃してしまったことになる」。"For you have ~ "「なぜなら、あなたは肉体の中に、欠点や弱さ、限界や欠落を見て取って、肉体は守らなくてはいけないと思ってしまうからだ」。肉体に対して誤った考えをもってしまうので、正しい心を傷つけてしまう結果になる。言い換えるなら、誤った思考が正しい知覚や思考を駆逐してしまうのだ。



You will not see the mind as separate from bodily conditions. And you will impose upon the body all the pain that comes from the conception of the mind as limited and fragile, and apart from other minds and separate from its Source.
  • separate [sépərət] : 「分離した、別々になった」
  • bodily [bάdəli] : 「身体上の、肉体の」
  • condition [kəndíʃən] : 「事情、状態、状況、様子」
  • impose [impóuz] : 「課す、負わす、与える」
  • conception [kənsépʃən] : 「思考、構想、観念」
  • fragile [frǽdʒəl] : 「壊れやすい、虚弱な」
  • apart from : 「〜から離れて、〜は別として」
  • source [sɔ́ːrs] : 「もと、源、起源」
❖ "You will not ~ "「あなたは、心が肉体的な状態と切り離されていると見ることが出来なくなるだろう」。肉体は幻想、心は実相、という見分けが出来なくなってしまう。"And you will ~ "「そして、心は制限されており、脆弱で、他者の心とも、その源とも分離しているという考え方から生み出されるあらゆる痛みを肉体の上に課すことになる」。肉体が脆弱であるから心も脆弱であると、肉体が他者の肉体と分離しているから心も分離していると、そのように見てしまう。肉体の属性を心の属性と同一視してしまうのだ。ところで、"Source"「源」とは、もちろん神のこと。



10. These are the thoughts in need of healing, and the body will respond with health when they have been corrected and replaced with truth. 
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考、思想」
  • in need of : 「〜を必要としている」
  • respond [rispɑ́nd] : 「反応する、応答する、答える」
  • correct [kərékt] : 「〜を訂正する、修正する、正す」
  • replace [ripléis] : 「〜を交換する、置き換える」
❖ "These are ~ "「ヒーリングを必要とする(誤った)考え方がある」。"and the body ~ "「考え方が正され、真実と置き換えられたとき、肉体は、健康を取り戻すことでそれに応える」。



This is the body's only real defense. Yet is this where you look for its defense? 
  • look for : 「〜を探す、〜を期待する」
❖ "This is the ~ "「これが、唯一本当の肉体の防御である」。心をヒーリングすれば、肉体は健康をもってそれに応える。肉体を防御する唯一の方法は、心を正すこと、思考をヒーリングし修正すること。"Yet is this ~ "「しかしこれは、あなたが肉体の防御を探していた場所であろうか」。あなたは、心をヒーリングすることで肉体を守るという方法を考えたことがあっただろうか。



You offer it protection of a kind from which it gains no benefit at all, but merely adds to your distress of mind. 
  • offer [ɔ́fər] : 「差し出す、捧げる、〜を提供する」
  • of a kind : 「一種の、いんちきの、名ばかりの」
  • gain [ɡéin] : 「得る、獲得する」
  • benefit [bénəfit] : 「便益、恩恵、利益」
  • merely [míərli] : 「ただ単に、単に」
  • distress [distrés] : 「苦悩、悲嘆、苦痛」
❖ "You offer it ~ "「まったく何の益にもならないし、単に心の苦痛を付け加えているだけの名ばかりの防御を、あなたは肉体に差し出している」。



You do not heal, but merely take away the hope of healing, for you fail to see where hope must lie if it be meaningful.
  • take away : 「奪い去る、連れ去る、持ち去る」
  • fail [féil] : 「失敗する、しくじる」
  • lie [lái] : 「ある、存在する」
  • meaningful [míːniŋfəl] : 「意味のある、重要な」
❖ "You do not ~ "「あなたはヒーリングするどころか、ヒーリングへの希望すら単に奪い去っているだけなのだ」。"for you fail ~ "「なぜなら、もしその希望に意味があるなら、その希望がある場所をあなたは見誤っているからだ」。その希望に意味があるならとは、その希望が真実であるなら、という意味合い。肉体的な美貌を保ちたいという希望なら、あなたが今やっていることで十分だろう。しかし、肉体を実相的にヒーリングしたいと希望するなら、その希望を叶えてくれる心にこそ、それを求めなくてはならない。




11. A healed mind does not plan. It carries out the plans that it receives through listening to wisdom that is not its own. 
  • carry out : 「(計画などを)実行する」
  • receive [risíːv] : 「受け取る、聞く、知る」
  • wisdom [wízdəm] : 「知恵、英知、良識」
❖ "A healed mind ~ "「ヒーリングされた心は計画を立てることはない」。"It carries out ~ "「それは、心自体のものではない知恵に耳を傾けることを通して、心が受け取る計画を実行する」。正された心は、ホーリー・スピリットの声を聞き、その計画を実行するのみ。それは、神の子を苦と痛みの幻想から救うという神の計画である。



It waits until it has been taught what should be done, and then proceeds to do it. 
  • taught [tɔ́ːt] : 「teachの過去・過去分詞形」
  • proceed [prəsíːd] : 「進展する、続行する」
❖ "It waits until ~ "「正された心は、何をなすべきか、それを教えられるまで待ち、その後でそれを実行に移す」。



It does not depend upon itself for anything except its adequacy to fulfill the plans assigned to it. 
  • depend [dipénd] on : 「〜次第である、〜に頼る」
  • depend on oneself : 「人を頼りにしない」
  • except [iksépt] : 「ただし、除いて」
  • adequacy [ǽdikwəsi] : 「適切さ、妥当性、適性」
  • fulfill [fulfíl] : 「(約束を)実行する、(使命を)果たす」
  • assign [əsáin] : 「〜を割り当てる、任命する」
❖ "It does not ~ "「正された心は、心に割り当てられた計画を実行するために適しているということ以外に、何事も自分に頼ることはない」。正された心は、自分が神の計画を実行するのに適しているからこそ役割を与えられたのだと信じて、その神聖な役割を実行する。それ以外の役割を自分自身に振って、自分の計画に拘泥し、依存することはない。



It is secure in certainty that obstacles can not impede its progress to accomplishment of any goal that serves the greater plan established for the good of everyone.
  • secure [sikjúər] : 「不安のない、安全な、保証された」
  • certainty [sə́ːrtnti] : 「確実、確実性」
  • obstacle [άbstəkl] : 「障害物、妨害物」
  • impede [impíːd] : 「妨げる、邪魔をする」
  • progress [prάɡres] : 「前進、進展」
  • accomplishment [əkάmpliʃmənt] : 「成就、達成」
  • serve [sə́ːrv] : 「〜に役立つ、〜に仕える」
  • establish [istǽbliʃ] : 「確立する、成立させる」
  • for the good of : 「〜のために」
❖ "It is secure ~ "「すべての人々のために確立されたより大きな計画に役立つ目標を成就させようとするに当たって、障害物が心の前進を妨害することは不可能だということは確実に保証されている」。すべての人々を幸せに導く神の計画を妨害することは不可能だ。神の計画を妨害しようとするエゴの意志は執拗に働くが、エゴの妨害が成功することはない。幻想が真実に勝利することは不可能なのだ。



12. A healed mind is relieved of the belief that it must plan, although it cannot know the outcome which is best, the means by which it is achieved, nor how to recognize the problem that the plan is made to solve. 
  • relieve [rilíːv] : 「救い出す、解放する」
  • outcome [áutkʌ̀m] : 「結果、結末」
  • means [míːnz] : 「手段、方法」
  • achieve [ətʃíːv] : 「成し遂げる、達成する」
  • recognize [rékəɡnàiz] : 「〜を認識する、認める」
  • problem [prάbləm] : 「問題、課題、困難な状況」
  • solve [sάlv] : 「解く、解決する」
❖ "A healed mind ~ "「ヒールされた心は、計画せねばならないという信念から解放される」。"although it ~ "「たとえその心が、一番良い結果を知ることが出来なくても、それを達成する方法や、解決するために計画が練られるときの問題点をどのように認識するか、それが分からなくても」。奇跡によって正された心は、つまり、ヒーリングされた心は、すべてをホーリー・スピリットに委ねることが出来るので、神の計画に沿って自分の役割を果たすだけでいい。神の計画の細部まで知る必要はないし、そもそも計画のすべてを知ることは不可能である。



It must misuse the body in its plans until it recognizes this is so. But when it has accepted this as true, then is it healed, and lets the body go.
  • misuse [misjúːz] : 「誤用する、悪用する」
  • accept [æksépt] : 「認める、受け入れる」
  • let go : 「放す、手放す、解放する、捨てる」
❖ "It must misuse ~ "「このことがその通りだと認識するまで、計画を実行する中で、心は肉体を誤用してしまうに違いない」。"But when it ~ "「しかし、心がこのことを真実だと受け入れるとき、その時こそ心はヒールされ、心は肉体を手放す」。正された心は幻想の肉体を赦すことが出来る。



13. Enslavement of the body to the plans the unhealed mind sets up to save itself must make the body sick. 
  • enslavement [insléivmənt] : 「奴隷にすること、奴隷化」
  • set up : 「設ける、仕組む」
❖ "Enslavement of ~ "「ヒールされていない心が自らを救うために打ち立てた計画に対して、肉体をその奴隷とすることは、肉体を病ませるに違いない」。誤った心が肉体を用いて現世的な救いを計画するとき、肉体は病を発症する。誤った心が病を幻想するのだ。心が誤りを肉体に投影するのである。しかし、誤解してならないのは、病を発症した人が誤った心を持っているということではない。数学的に、逆は必ずしも真ならず、である。さらに付け足すならば、誤った心が病を作り出したとしても、その心を正せば、つまり、幻想を消滅させれば、幻想の病も消滅する。誤りを訂正することは、いつでもどこでも可能である。今あなたに病があるからと言って絶望することも恐れることもない。絶望と恐れが心の修正を阻害する。ならば、病からの救いを求めて、その計画をホーリー・スピリットにすべて委ねてしまうことが最善の策ではないだろうか。



It is not free to be the means of helping in a plan which far exceeds its own protection, and which needs its service for a little while. 
  • means [míːnz] : 「手段、方法」
  • exceed [iksíːd] : 「超える、上回る、突破する」
  • service [sə́ːrvis] : 「役に立つこと、奉仕、貢献」
  • for a little while : 「しばらくの間」
❖ "It is not free ~ "「肉体は、自らの肉体だけを守ろうとすることを遙かに越えた計画の助けになる手段となる自由はない」。"and which needs ~ "「ただし、その計画は、しばらくの間、肉体の貢献を必要としている」。神の救いの計画は、肉体を防御するという目的を遙かに越えている。幻想から実相へ目覚めるという心の修正が神の救いの計画である。ならば肉体は無用であって意味がないかというと、そうではない。時間や空間がそうであるように、肉体もまた、学びのための補助装置になり得る。幻想の肉体から目覚めるために、その肉体が学びには必要なのだ。しかし、それもしばらくの間だけであって、幻想から目覚めることが出来れば、もはや肉体は必要ではなくなり消滅する。



In this capacity is health assured. For everything the mind employs for this will function flawlessly, and with the strength that has been given it and cannot fail.
  • capacity [kəpǽsəti] : 「能力、潜在的な可能性」
  • assure [əʃúər] : 「 保証する、約束する」
  • employ [emplɔ́i] : 「雇う、採用する」
  • function [fʌ́ŋkʃən] : 「働く、機能する」
  • flawlessly [flɔ́ːlisli] : 「完璧に、そつなく」
  • strength [stréŋkθ] : 「力、強さ」
  • fail [féil] : 「失敗する、しくじる」
❖ "In this capacity ~ "「こういう潜在的な可能性の中で、健康は保証される」。肉体に対して、学びのための補助装置になり得るという潜在的な能力を認めれば、肉体的な健康は回復し、維持できる。"For everything ~ "「なぜなら、このために心が採用するすべてのものは、完璧に機能し、肉体に与えられた力をもって失敗することはないからだ」。心が真実に目覚めるために用いる、学びのための補助装置はすべて、補助装置として正しく機能する力を有しており、再び誤りに陥るようなことはない。



14. It is, perhaps, not easy to perceive that self-initiated plans are but defenses, with the purpose all of them were made to realize. 
  • perhaps [pərhǽps] : 「たぶん、もしかすると」
  • self-initiated [iníʃièitd] : 「自ら始めた」
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、目標」
  • realize [ríːəlàiz] : 「〜を実現する」
❖ "It is, perhaps ~ "「自分で立てた計画は、計画のすべてを実現させようという目的をもっており、それが防御だと知覚するのは、多分、簡単ではない」。あなたが自分で未来の計画を立てるとき、そのすべては、いかに危険を避け、安全で安泰な未来にするか、その一点に集中する。子育て計画にせよ、老後の生活計画にせよ、健康とお金の確保計画せよ、あなたは自己防衛を最優先に計画を立てる。その計画のすべてを実現しようとすることは、恐れに根ざした防衛だとは知覚しない。



They are the means by which a frightened mind would undertake its own protection, at the cost of truth. 
  • means [míːnz] : 「手段、方法」
  • frightened [fráitnd] : 「脅えた、怖がって」
  • undertake [ʌ̀ndərtéik] : 「企てる、始める」
  • at the cost of : 「〜を費やして、〜を犠牲にして」
❖ "They are the ~ "「自分で立てる計画は、脅えた心が、真実を犠牲にしてまでも、その計画によって自分自身を守ろうとして利用する手段である」。あなたは、真実を知ろうとして未来の生活の安全を犠牲にすることはない。逆に、未来の生活の安全を確保するために、真実を知ることを犠牲にする。『食足りて礼節を知る』という言葉があるが、せいぜいあなたは、安全を確保して後、真実を知ろうとする。



This is not difficult to realize in some forms which these self-deceptions take, where the denial of reality is very obvious. Yet planning is not often recognized as a defense.
  • difficult [dífikʌ̀lt] : 「困難な、難しい」
  • form [fɔ́ːrm] : 「形、外形、構造、姿」
  • self-deception [disépʃən] : 「自己欺瞞」
  • denial [dináiəl] : 「否定、拒否、拒絶」
  • obvious [ɑ́bviəs] : 「明らかな、疑う余地のない」
❖ "This is not ~ "「これらの自己欺瞞がとる様々な形の中で、実相の否定がとても明白であると認識することは難しくはない」。"Yet planning ~ "「しかし、計画が防御であると認識されることはめったにない」。たとえば、肉体の健康を守るために、未来の衣食住の確保を計画するわけだが、本当は肉体という幻想を守ろうとしているだけであって、真実に目覚めるという実相的な目的を犠牲にしてしまう。たとえば、物質的豊かさを確保することで幸せを実現したいと計画を立てれば、本当の心の幸せに目を向けることなく、物欲の泥沼にはまり込んでいく。どちらの場合も、崩壊に向かう幻想を防御しようとすることであり、言い換えれば、実相から幻想を守るという防御なのだ。



15. The mind engaged in planning for itself is occupied in setting up control of future happenings. 
  • engage [inɡéidʒ] : 「〜を従事させる、〜を参加させる」
  • occupy [άkjupài] : 「占領する、占拠する、塞ぐ」
❖ "The mind engaged ~ "「自ら計画に参画する心は、未来に起こるであろう出来事をコントロールすることに没頭している」。



It does not think that it will be provided for, unless it makes its own provisions. 
  • provide [prəváid] : 「供給する、与える」
  • provision [prəvíʒən] : 「準備、供給、用意」
❖ "It does not ~ "「そんな心は、自ら未来のための準備をしなければ、何も与えられないと考えている」。自分で未来の備えをしなければ、誰も何もしてくれないと思っている。そこで、自分で未来の計画を立てようとする。



Time becomes a future emphasis, to be controlled by learning and experience obtained from past events and previous beliefs. 
  • future [fjúːtʃər] : 「未来、将来、先行き」
  • emphasis [émfəsis] : 「注目、重要視、強調」
  • experience [ikspíəriəns] : 「経験、体験」
  • obtain [əbtéin] : 「手に入れる、得る」
  • past [pǽst] : 「過去の、昔の」
  • previous [príːviəs] : 「前の、以前の」
❖ "Time becomes ~ "「時間感覚は、未来重視ということになる」。"to be controlled ~ "「つまり、過去に起きたことや以前に信じていたことから得られる経験と学びによってコントロールされるようになる」。過去の経験と新たな学びによって、未来の設計図を描こうとするわけだ。現在という時間が抜け落ちている。



It overlooks the present, for it rests on the idea the past has taught enough to let the mind direct its future course.
  • overlook [òuvərlúk] : 「見落とす、見て見ぬふりをする」
  • present [préznt] : 「今、現在」
  • rest [rést] on : 「〜に基礎を置く、〜を当てにする」
  • taught [tɔ́ːt] : 「teachの過去・過去分詞形」
  • direct [dirékt] : 「〜を管理する、指示命令する」
❖ "It overlooks ~ "「そんな時間感覚は現在を見落としている」。"for it rests ~ "「なぜなら、時間感覚は、過去は未来の道筋に心を向かわせるのに十分な教えを与えてくれるという考え方に、基礎を置いているからだ」。肯定的な言い方をすれば『温故知新』であるが、もちろん、ここでは、現在という時間が抜け落ちた考え方を厳しく諫めている。過去も未来も幻想であって、今この時だけが、あなたが利用できる時間だという認識が欠けているのだ。今この時だけだ、という認識があれば、どうして計画など立てようとするだろうか。



16. The mind that plans is thus refusing to allow for change. What it has learned before becomes the basis for its future goals. 
  • refuse [rifjúːz] : 「拒む、拒否する、拒絶する」
  • allow [əláu] : 「許す、許可する」
  • basis [béisis] : 「土台、基礎、基盤、基準」
  • goal [ɡóul] : 「目標、目的、目指すもの」
❖ "The mind that ~ "「計画を立てようとする心は、こうして、変化の許容を拒否しようとする」。過去が変化せずにそのまま未来につながった方が無難だと考えてしまう。簡単に言えば、硬直した保守主義に陥ってしまうのだ。"What it has ~ "「以前に心が学んだことが、未来の目標の基礎となるわけだ」。過去に構築した価値観を、そのまま未来に引き継ごうとする。



Its past experience directs its choice of what will happen. 
  • choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択」
  • happen [hǽpən] : 「起こる、発生する、降り懸かる」
❖ "Its past experience ~ "「心が過去に経験したことが、何が起こってほしいかという選択を指図する」。過去の価値観で判断した『いいこと』が、未来にも起きてほしいと願う。たとえば、過去の繁栄が未来永劫に続いてほしいと願う。しかし、そこに『諸行無常』という現実が立ちふさがる。



And it does not see that here and now is everything it needs to guarantee a future quite unlike the past, without a continuity of any old ideas and sick beliefs. 
  • guarantee [gæ̀rəntíː] : 「保証する、請け合う」
  • unlike [ʌnláik] : 「〜とは違って」
  • continuity [kὰntənjúːəti] : 「連続性、継続性」
  • sick [sík] : 「病気の、病んだ、異常な」
❖ "And it does ~ "「そして、そんな心は、今ここでという考えが、古い考え方や病んだ信念を引きずることなく、過去と似ても似つかない未来を保証するのに心が必要としているすべてであると理解することが出来ない」。



Anticipation plays no part at all, for present confidence directs the way.
  • anticipation [æntìsəpéiʃən] : 「予想、予期、先行」
  • play the part : 「役を演じる」
  • confidence [kάnfədəns] : 「信頼、確かさ、確信、自信」
❖ "Anticipation plays ~ "「予測は、まったく何の役割も果たさない」。"for present ~ "「なぜなら、現在の信頼が進むべき道を示してくれるからだ」。過去の価値観を基準にするのではなく、今ここでという考えを信頼することが未来への方向性を決める。たとえば、誤りの多かった過去を赦し、今ここで真実を求めるなら、あなたの未来の方向は決定する。



17. Defenses are the plans you undertake to make against the truth. 
  • undertake [ʌ̀ndərtéik] : 「企てる、〜に着手する」
  • make against : 「〜の不利になる」
❖ "Defenses are ~ "「防御は、真実にとって不利になるように、あなたが企てた計画である」。真実に対抗する形であなたが計画を立てるとき、それが防御となる。



Their aim is to select what you approve, and disregard what you consider incompatible with your beliefs of your reality. 
  • aim [éim] : 「目標、目的」
  • select [səlékt] : 「〜を選択する、〜を選ぶ」
  • approve [əprúːv] : 「〜を良いと認める」
  • disregard [dìsriɡάːrd] : 「〜を無視する」
  • consider [kənsídər] : 「〜とみなす、よく考える」
  • incompatible [ìnkəmpǽtəbl] : 「相性が悪い、相いれない」
❖ "Their aim is ~ "「防御の目的は、あなたが良しと認めるものを選択することであり、」"and disregard ~ "「あなたが現実だと信じていることと相容れないと思うものを無視することである」。あなたはこの世が実在する現実だと信じているので、その現実に都合のいいものを選択し、都合の悪いものを排除する。たとえば、他者に与えることはそれを失うことだから、決してただでは人に与えない。他者を無条件に愛しても得るものはないから、決して無条件に人を愛さない。お金は豊かな物質を与えてくれるので、より多くのお金を求める。余ったお金は将来のために貯め込み、安楽な老後を送れるように計画する。肉体は最も身近な実在だから、健康を保つことを最優先し、サプリメントを大量に摂取しながら、不必要な美食に溺れる。



Yet what remains is meaningless indeed. For it is your reality that is the "threat" which your defenses would attack, obscure, and take apart and crucify.
  • remain [riméin] : 「とどまる、残る、残存する」
  • meaningless [míːniŋlis] : 「意味のない、無意味な」
  • threat [θrét] : 「脅迫、脅し、脅威」
  • obscure [əbskjúər] : 「〜を曖昧にする、見えなくする」
  • take apart : 「さんざんやっつける」
  • crucify [krúːsəfài] : 「虐待する、責め苦しめる」
❖ "Yet what remains ~ "「しかし、後に残されたものはまったく意味のないことである」。選択して手元に残ったものは幻想であり、意味がない。"For it is ~ "「なぜなら、あなたの現実は、あなたの防御システムが攻撃し、曖昧にし、やっつけて磔(はりつけ)にしなければならない『脅威』となるからだ」。あなたの現実は、夢の中のモンスターと戦う、というものになる。なぜなら、あなたは悪夢から目覚める選択をせずに、目先の夢を現実だと信じて、それを選択したからだ。こんな選択は、まったく無意味である。



18. What could you not accept, if you but knew that everything that happens, all events, past, present and to come, are gently planned by One Whose only purpose is your good? 
  • accept [æksépt] : 「認める、容認する、受け入れる」
  • gently [dʒéntli] : 「静かに、優しく、穏やかに」
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、目標」
❖ "What could ~ "「もしあなたが、起こることのすべて、出来事のすべて、過去、現在、そして来たるべきもの、そのすべては、あなたのために良いことだけを目的にしている神によって穏やかに計画されるのだと知っているなら、あなたは、いったい何を受け入れることが出来ないと言うだろうか」。神の計画のすべてを受け入れて当然だ、ということ。なぜなら、あなたにとって良かれと思うことだけを神は計画したのだから。



Perhaps you have misunderstood His plan, for He would never offer pain to you. 
  • perhaps [pərhǽps] : 「たぶん、もしかすると」
  • misunderstand [mìsʌ̀ndərstǽnd] : 「誤解する」
  • offer [ɔ́fər] : 「差し出す、〜を提供する」
❖ "Perhaps you ~ "「多分あなたは、神の計画を誤解してきた」。"for He would ~ "「なぜなら、神は決して痛みをあなたに与えたいと思わないからだ」。あなたは、この世で数々の痛みを経験してきた。神がすべての出来事を計画しているなら、あなたの苦しみも痛みも神の計画の一環であったはずだ。このように、あなたは神の計画を誤解している。『神は越えられない試練を決して与えない』と信じ、直面する試練は神の計画なのだとあなたは言う。これが誤解である。神は、どんな形であれ、どんな大きさであれ、決してあなたに試練など与えない。神は、あなたの生きる力や、信じる力を試すようなまねは決してしない。



But your defenses did not let you see His loving blessing shine in every step you ever took. 
  • blessing [blésiŋ] : 「祝福、恩恵、幸運」
  • shine [ʃáin] : 「輝く、光る」
❖ "But your defenses ~ "「しかし、あなたの防御システムは、あなたが歩んできた一歩一歩に対して、神の愛に溢れた祝福が輝いているのをあなたに見せようとはしなかった」。あなたは自分が経験する出来事の表層を見ているだけで、その出来事の一つ一つに神の愛が注がれているのを見落としてきた。その原因は、あなたが肉体を守ろうとして、自分で計画を立てて生きて来たからだ。



While you made plans for death, He led you gently to eternal life.
  • death [déθ] : 「死、死亡」
  • led [léd] : 「leadの過去・過去分詞形」
  • lead [líːd] : 「〜を導く、案内する、連れて行く」
  • eternal [itə́ːrnl] : 「永遠の、不変の、永久の」
❖ "While you ~ "「あなたが死に向かって計画を立てている間も、神はあなたを永遠なる命へ優しく導いてきた」。あなたはその事実を見落としてきた。



19. Your present trust in Him is the defense that promises a future undisturbed, without a trace of sorrow, and with joy that constantly increases, as this life becomes a holy instant, set in time, but heeding only immortality. 
  • trust [trʌ́st] : 「信頼、信用」
  • promise [prάmis] : 「〜を約束する」
  • undisturbed [ʌ̀ndistə́ːrbd] : 「邪魔されない、平穏な」
  • trace [tréis] : 「跡、形跡」
  • sorrow [sάrou] : 「悲しみ、悲哀」
  • constantly [kάnstəntli] : 「絶えず、絶え間なく、常に」
  • increase [inkríːs] : 「増える、増大する、大きくなる」
  • instant [ínstənt] : 「瞬間、一瞬」
  • heed [híːd] : 「〜に気を付ける、傾聴する」
  • immortality [ìmɔːrtǽləti] : 「不死性、不朽、不滅」
❖ "Your present ~ "「今あなたが神を信頼することは、患うことのない未来を約束する守りである」。これが、実相的な本当の防御である。"without a trace ~ "意訳する、「悲しみは跡形もなく消え、喜びが絶え間なく増していく」。"as this life ~ "「この世界に生きることは、時間という枠組みにはめ込まれながらも、聖なる瞬間になり、気付けば不死性があるだけだ」。



Let no defenses but your present trust direct the future, and this life becomes a meaningful encounter with the truth that only your defenses would conceal.
  • direct [dirékt] : 「〜に〜するよう指示する」
  • meaningful [míːniŋfəl] : 「意味のある、重要な」
  • encounter [inkáuntər] : 「出会い、巡り合い」
  • conceal [kənsíːl] : 「隠す、秘密にする」
❖ "Let no defenses ~ "「防御することではなく、今あなたが信頼することをもって、未来に道筋をつけさせなさい」。"and this life ~ "「そうすれば、この世界で生きることは、あなたの防衛策だけが隠しておこうとする真実と意味ある出会いが出来る場となる」。



20. Without defenses, you become a light which Heaven gratefully acknowledges to be its own. 
  • gratefully [ɡréitfəli] : 「感謝して、喜んで」
  • acknowledge [æknάlidʒ] : 「認める、認識する、受け入れる」
❖ "Without defenses ~ "「防御することを放棄すれば、あなたは、天の王国が喜んで自分のものだと認めてくれる光となる」。幻想を放棄して、あなたがスピリットになれば、スピリットは真実の光を発して輝き出す。あなたは光の子となり、あなたが発する光こそ天の王国の光そのものだと認めてくれる。



And it will lead you on in ways appointed for your happiness according to the ancient plan, begun when time was born. 
  • appoint [əpɔ́int] : 「決める、指定する、定める」
  • according to : 「〜に従って、〜と一致して」
  • ancient [éinʃənt] : 「古くからの、古い」
❖ "And it will ~ "「その光は、時間が生まれたときに始まった古(いにしえ)の計画にしたがって、あなたの幸せのために約束された道へとあなたを誘(いざな)ってくれるだろう」。神の子が神から分離したときに、時間という幻想が始まった。同時に、神は神の子を幻想から救う計画を作った。あなたを苦と痛みの幻想世界から幸せに満ちた実相世界へと救い上げる計画である。その計画通り、あなたのスピリットが発する光の導きにしたがって、あなたは天の王国への道を歩んで行く。



Your followers will join their light with yours, and it will be increased until the world is lighted up with joy. 
  • follower [fάlouər] : 「あとに続く人、追随者」
  • join [dʒɔ́in] : 「交わる、一緒になる、結合する」
❖ "Your followers ~ "「あなたの後に従う者達は、あなたの光に彼らの光を結びつけるだろう」。"and it will ~ "「結合した光は、この世界が喜びの光で飾られるときまで、その輝きを増していくだろう」。



And gladly will our brothers lay aside their cumbersome defenses, which availed them nothing and could only terrify.
  • gladly [ɡlǽd] : 「喜んで、喜々として」
  • lay aside : 「のけておく、捨てる、放棄する」
  • cumbersome [kʌ́mbərsəm] : 「重荷となる、邪魔な」
  • avail [əvéil] : 「効力がある、役立つ」
  • terrify [térəfài] : 「脅かす、恐れさせる」
❖ "And gladly will ~ "「私たちの同胞は、喜んで、煩わしい防御を脇に置くだろう」。"which availed ~ "「煩わしい防御など、恐れを生み出すだけで、何の役にも立たないのだから」。



21. We will anticipate that time today with present confidence, for this is part of what was planned for us. 
  • anticipate [æntísəpèit] : 「〜を予測する、〜を期待して待つ」
  • confidence [kάnfədəns] : 「信頼、確かさ、確信、自信」
  • part [pάːrt] : 「一部、部分」
❖ "We will anticipate ~ "「今日、今という時に確信をもって、その時が来るのを期待して待つ」。防御しようとする気持ちを捨てて、同胞達と光を分かち合う時は、確実に今日である。"for this is ~ "「なぜなら、これは、私たちのために計画されたものの一部だからだ」。神の救いの計画なのだから、確信をもってそれを受け入れ、役割を果たせばいい。



We will be sure that everything we need is given us for our accomplishment of this today. 
  • sure [ʃúər] : 「確信して、固く信じて」
  • accomplishment [əkάmpliʃmənt] : 「成就、達成、完成」
❖ "We will be ~ "「私たちは、今日これを成し遂げるために必要なことはすべて与えられるのだと確信するだろう」。



We make no plans for how it will be done, but realize that our defenselessness is all that is required for the truth to dawn upon our minds with certainty.
  • realize [ríːəlàiz] : 「〜に気が付く、自覚する」
  • defenselessness [difénslisnis] : 「防御しないこと、無防備」
  • require [rikwáiər] : 「〜を必要とする、求める」
  • dawn [dɔ́ːn] : 「明ける、分かり始める、見え出す」
  • certainty [sə́ːrtnti] : 「確実、確実性」
❖ "We make no ~ "「どうやって成し遂げるか、私たちはそのための計画を立てることはない」。計画も、必要なことも、すべてホーリー・スピリットに委ねてしまえばいい。"but realize that ~ "「しかし、防御しないということが、真実が確実に私たちの心に理解されるために求められるすべてであると知ることになる」。



22. For fifteen minutes twice today we rest from senseless planning, and from every thought that blocks the truth from entering our minds. 
  • rest from : 「〜を休む、〜をやめる」
  • senseless [sénslis] : 「無分別な、無意味な」
  • block [blάk] : 「妨害する、妨げる」
  • enter [énter] : 「〜に入る、〜に参加する」
❖ "For fifteen minutes ~ "「一日2回、15分、意味のない計画を中断し、真実が私たちの心の中に入り込むのをブロックする考え方のすべてを放棄する」。



Today we will receive instead of plan, that we may give instead of organize. 
  • receive [risíːv] : 「受け取る、聞く、知る」
  • instead [instéd] of : 「〜の代わりに」
  • organize [ɔ́ːrɡənàiz] : 「準備する、計画する、」
❖ "Today we will ~ "「今日私たちは、計画することに代えて、受け取ることになる」。自分で計画を立てるのではなく、ホーリー・スピリットが立てる計画を受け取ることになる。"that we may ~ "「そうすれば、組織化する代わりに、与えることが出来るようになる」。自分で計画を立てれば、未来に向けての組織的な防衛策を考えてしまうのだが、それを放棄し、代わりにホーリー・スピリットの計画を受け入れれば、他者に与えるという実相的な行動を取ることが出来るようになる。与えることと得ることは同一なので、防衛的な計画の一切が無意味となるのだ。あなたは失うことはなく、傷つくこともなく、同胞との分かち合いによって、心は益々豊かになる。



And we are given truly, as we say:

        If I defend myself I am attacked. 
        But in defenselessness I will be strong, 
        and I will learn what my defenses hide.
  • truly [trúːli] : 「本当に、真に、正確に」
  • hide [háid] : 「隠す、秘密にする」
❖ "And we are ~ "「次の言葉を言うことで、私たちは本当に与えられる」。"If I defend ~ "意訳する、「もし私が私自身を守ろうとするなら、私は攻撃され得ると受け入れたことになる」。"But in defenselessness ~ "「しかし、防御なき状態になれば、私は力強くなり、私が防御することで隠してきたものが何であるか、私は知るだろう」。



23. Nothing but that. If there are plans to make, you will be told of them. 
  • nothing but : 「〜だけ、〜のみ」
❖ "Nothing but ~ "「ただそれだけのことである」。"If there are ~ "「もし、立てるべき計画があるなら、あなたはその計画を告げられるだろう」。



They may not be the plans you thought were needed, nor indeed the answers to the problems which you thought confronted you. 
  • indeed [indíːd] : 「本当に、確かに、いかにも」
  • answer [ǽnsər] : 「答え、回答、返事」
  • problem [prάbləm] : 「問題、課題」
  • confront [kənfrʌ́nt] : 「直面する、対決させる」
❖ "They may not ~ "「それは、あなたが必要だと思っていた計画ではないかもしれない」。あなたは自己防御的な計画を考えていただろうが、告げられる計画はそれとは異なる。"nor indeed the ~ "「実際、それは、あなたが直面していると思っていた問題に対する答えなどではない」。未来の安定的な生活のためにどう計画を立てたらいいか、あなたが直面する問題はそれかもしれない。しかし、与えられる答えは、それとは大いに異なる。



But they are answers to another kind of question, which remains unanswered yet in need of answering until the Answer comes to you at last.
  • remain [riméin] : 「とどまる、残る、残存する」
  • unanswered [ʌ̀nǽnsərdid] : 「返答のない」
  • in need of : 「〜を必要としている」
  • at last : 「最後に、ついに、とうとう」
❖ "But they are ~ "「しかし、それは、また別種類の問題への答えである」。"which remains ~ "「それは、答えがついにあなたの下(もと)にやって来るまで、答える必要がありながら答えられないままになっている問題である」。たとえば、本当の自分は何なのか、心の平和とは何なのか、愛は存在するのか、世界は存在するのか、等々。



24. All your defenses have been aimed at not receiving what you will receive today. 
  • aim at : 「〜に照準を定める、〜を得ようとする」
  • receive [risíːv] : 「受け取る、聞く、知る」
❖ "All your defenses ~ "「あなたの防衛策のすべては、あなたが今日受け取ることになるものを受け取らないようにしようと目指してきた」。本当の問題と、それに対する本当の答えを、あなたは無視してきた。そんなことを考えていたら、明日には路頭に迷うと思っていたからだ。路頭に迷わないように、あなたは自分を守らなくてはならないと思っていたからだ。



And in the light and joy of simple trust, you will but wonder why you ever thought that you must be defended from release. 
  • wonder [wʌ́ndər] : 「〜かどうかと思う」
  • release [rilíːs] : 「救出、解放」
❖ "And in the light ~ "「そして、光と、素直に信頼できるという喜びの中、なぜ今まで、あなたは、解放から守らなければならないと思っていたのだろうかと、いぶかしく思うだろう」。なぜエゴを信じて、エゴの奴隷になっていたのだろうかと不思議に思う。守らなくては路頭に迷うという警告はエゴの脅しである。そう言って、エゴはあなたを奴隷にしてきた。



Heaven asks nothing. It is hell that makes extravagant demands for sacrifice. 
  • hell [hél] : 「地獄、生き地獄」
  • extravagant [ikstrǽvəɡənt] : 「贅沢な、途方もなく高い」
  • sacrifice [sǽkrəfàis] : 「犠牲、いけにえ」
❖ "Heaven asks ~ "「天の王国は何一つ求めない」。"It is hell ~ "「犠牲として法外なものを要求するのは地獄である」。神は決して犠牲を求めない。試練さえ与えない神が、どうして犠牲を強いるだろうか。



You give up nothing in these times today when, undefended, you present yourself to your Creator as you really are.
  • give up :  「あきらめる、断念する、降伏する」
  • present [préznt] : 「渡す、伝える、述べる」
❖ "You give up ~ "「今日、防御することなく、あなたがあなた自身をありのままに創造主である神の前にさらけ出すとき、その時の中であなたは何一つ諦めることはない」。失うものも、諦めなければならないことも、何一つない。



25. He has remembered you. Today we will remember Him. For this is Eastertime in your salvation. 
  • remember [rimémbər] : 「〜を覚えている、〜を思い出す」
  • Easter time : 「イースターの時期」
  • salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い」
❖ "He has ~ "「神はずっとあなたを覚えている」。"Today we ~ "「私たちは今日、神を思い出す」。"For this is ~ "「なぜなら今日は、あなたの救いのための復活の時だからだ」。幻想から実相への目覚めの時、再生の時である。この口述がされた時がイースターの時期だったので、それに絡めて"Eastertime"という言葉を用いている。



And you rise again from what was seeming death and hopelessness. 
  • rise [ráiz] : 「立ち上がる、起立する」
  • hopelessness [hóuplisnis] : 「絶望」
❖ "And you rise ~ "「死と絶望に見えたものから、あなたは再び立ち上がるのである」。



Now is the light of hope reborn in you, for now you come without defense, to learn the part for you within the plan of God. 
  • reborn [ribɔ́ːrn] : 「再生した、生き返った」
  • part [pάːrt] : 「役割、責任、義務」
❖ "Now is the ~ "「今、あなたの心の中で、希望の光が蘇る」。"for now you ~ "「なぜなら、今あなたは、神の計画におけるあなたの役割を学ぶために、防御を捨ててやって来たのだから」。



What little plans or magical beliefs can still have value, when you have received your function from the Voice for God Himself?
  • magical [mǽdʒikəl] : 「魔術の、魔法の」
  • value [vǽljuː] : 「価値、値打ち」
  • function [fʌ́ŋkʃən] : 「機能、作用、役割」
❖ "What little plans ~ "「あなたがあなたの役割を神自身の声から聞き取ったとき、ちっぽけな計画や魔術的な信念など、いったいどんな価値を持つことが出来るだろう」。真実を知ったあなたにとって、いったい幻想は価値があるだろうか。



26. Try not to shape this day as you believe would benefit you most. 
  • shape [ʃéip] : 「形作る、方向付ける」
  • benefit [bénəfit] : 「得をする、利益を得る」
❖ "Try not to ~ "「あなたが信じるままに、あなたにとって最も益になるように今日を形作ろうとしてはいけない」。エゴの誘惑に負けて、自分にとって有益な計画を立てようとしてはいけない。



For you can not conceive of all the happiness that comes to you without your planning. Learn today. 
  • conceive [kənsíːv] of :「〜を考え出す、〜を心に描く」
❖ "For you can ~ "「なぜなら、あなたが計画することがなくても、あなたにやって来る幸せのすべてを、あなたは考えることは出来ないからだ」。ホーリー・スピリットに委ねることで、本当の幸せが得られるとは、まだ、あなたには信じられないかもしれない。だから、エゴの誘惑に負けてしまう。そこを踏ん張って、自分で計画を立てないようにする。"Learn today."「今日は、これを学びなさい」。



And all the world will take this giant stride, and celebrate your Eastertime with you. 
  • stride [stráid] : 「歩み、歩幅、進歩、発展」
  • celebrate [séləbrèit] : 「祝う、祝賀する」
❖ "And all the ~ "「そうすれば、世界全体が大きな一歩を踏み出すだろう」。"and celebrate ~ "「そして、あなたの復活の時を祝ってくれるだろう」。



Throughout the day, as foolish little things appear to raise defensiveness in you and tempt you to engage in weaving plans, remind yourself this is a special day for learning, and acknowledge it with this:

        This is my Eastertime. And I would keep it holy. 
        I will not defend myself, because the Son of God 
        needs no defense against the truth of his reality.
  • foolish [fúːliʃ] : 「愚かな、分別のない」
  • appear [əpíərəns] : 「〜のように見える、〜と思われる」
  • raise [réiz] : 「上げる、引き起こす、起こす」
  • tempt [témpt] : 「〜を誘惑する、〜を唆す」
  • engage [inɡéidʒ] : 「〜を従事させる、〜を参加させる」
  • weave [wíːv] : 「織る、編む」
  • remind [rimáind] : 「〜に思い出させる、〜に気付かせる」
  • acknowledge [æknάlidʒ] : 「認める、認識する、受け入れる」
❖ "Throughout the day ~ "「一日を通して、愚かでちっぽけことがあなたの心の中に防御しようとする気持ちを引き起こし、計画を編み出させようとあなたを誘惑したなら、」"remind yourself ~ "「今日は学びのための特別な一日であることを自分自身に思い出させ、次の言葉を述べて、そのことを受け入れなさい」。"This is my ~ "「今日は、私の復活の時である」。"And I would ~ "「私は、私の復活の時を神聖なままにしておきたい」。"I will not ~ "「私は、私自身を守ろうとはすまい」。"because the ~ "「なぜなら、神の子は、神の子の実相という真実に対して、何一つ守る必要などないからだ」。
 
 
 



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