Lesson 289
The past is over. It can touch me not.
- touch [tʌ́tʃ] : 「動かす、いじる、手を出す」
❖ "The past ~ "「過去は終わった」。"It can ~ "「過去は私に手出し出来ない」。過去は実体をもたない。夢の名残にすぎない。過去は実相に対して無力である。
1. Unless the past is over in my mind, the real world must escape my sight.
- unless [ənlés] : 「〜でない限り」
- over [óuvər] : 「を過ぎて、が終わって」
- escape [iskéip] : 「〜を免れる、避ける」
- sight [sáit] : 「視力、視覚、視野、視界」
❖ "Unless the ~ "「私の心の中で過去が終わってしまわない限り、実相世界は私の視界から逃げてしまうに違いない」。夢の名残、幻想にすぎない過去を心から払拭しない限り、実在する実相世界の姿は見えてこない。
For I am really looking nowhere; seeing but what is not there. How can I then perceive the world forgiveness offers?
- nowhere [nóuhwὲər] : 「どこにも〜ない」
- perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く」
- forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し」
- offer [ɔ́fər] : 「差し出す、〜を提供する」
❖ "For I am ~ "「なぜなら、本当は私はどこも見ていないからであり、そこに在りもしないものを見ているに過ぎないからだ」。肉体的な視覚を通してこの世界を見ているが、それは幻想の姿であって、実在する実相を私は見てはいない。
This the past was made to hide, for this the world that can be looked on only now.
- hide [háid] : 「隠す、隠蔽する」
❖ "This the past ~ "「過去はこれを隠すために作られた」。過去の記憶を心に焼き付けて、それが実在したかのような痕跡を残すことでこの世の存在の証拠とする。実相世界から目をそらさせるためのエゴの策略だ。"for this the ~ "「なぜなら、これが、今だけ目にし得る世界だからだ」。知覚が今とらえ得る世界だけが実在し、瞬間瞬間を過去にどんどん押し込んで蓄積させ、その巨大な塊が実在する世界だと思わせる。あたかも、巨大なビデオ貯蔵庫のようなもので、スクリーンに再生されている映像が今の現実で、そのビデオが終われば再び貯蔵庫にしまい込まれる、という機械仕掛けの偽現実のようなものだ。
It has no past. For what can be forgiven but the past, and if it is forgiven it is gone.
- forgiven [fərɡívn] : 「forgiveの過去分詞」
- gone [ɡɔ́ːn] : 「goの過去分詞形」
❖ "It has no ~ "「実相世界は過去を一切もたない」。"For what can ~ "「なぜなら、赦され得るのは過去だけであって、それが赦されたなら、過去は消滅してしまうからだ」。過去に起きたことは夢の出来事であって現実ではないと悟り、その夢の過去を赦して手放してしまえば、過去は消滅し、幻想が晴れて、実在する実相世界が視界に戻って来る。その世界には夢の名残は微塵もない。
2. Father, let me not look upon a past that is not there.
- look upon : 「〜を見る」
❖ "Father, let ~ "「父なる神よ、そこに存在さえしない過去に私の目が奪われないようにしてください」
For You have offered me Your Own replacement, in a present world the past has left untouched and free of sin.
- replacement [ripléismənt] : 「取り換え、差し替え」
- present [préznt] : 「現在の、今の」
- left [léft] : 「leaveの過去・過去分詞形」
- leave [líːv] : 「〜を残す、ある状態のままにしておく」
- untouched [ʌ̀ntʌ́tʃt] : 「触れられていない、そのままの」
- be free of : 「(負担などが)ない」
❖ "For You ~ "「なぜなら、あなた自らがその代わりとなるものを私に下さったからです」。過去に牛耳られたこの世界の代わりに、天の王国を私に差し出してくれました。"in a present ~ "「今の世界では、もはや過去は触れることなく、罪の意識さえありません」。神が与えてくれた実相世界には過去という幻想はなく、その幻想に巣食う罪という意識もありません。
Here is the end of guilt. And here am I made ready for Your final step.
- guilt [ɡílt] : 「犯罪、罪」
- ready [rédi] : 「覚悟ができた、用意ができて」
- be made ready for : 「〜の準備ができている」
- final [fáinl] : 「最後の、最終の」
❖ "Here is ~ "「ここで罪は終わりです」。"And here ~ "「そしてここで、私はあなたへ向かう最終ステップの準備を整えます」。神への回帰の旅の最終ステップに入って行きます。
Shall I demand that You wait longer for Your Son to find the loveliness You planned to be the end of all his dreams and all his pain?
- demand [dimǽnd] : 「求める、要求する」
- wait [wéit] for : 「〜を待つ」
- loveliness [lʌ́vlinis] : 「愛らしさ、素晴らしさ」
- pain [péin] : 「痛み、苦痛」
❖ "Shall I demand ~ "「神の子の夢のすべてと痛みのすべてが終わるようにとあなたが計画してくださった、その素晴らしさを神の子が見つけるのを、あなたはもっと待つようにしてほしいと私はあなたに求めたらいいでしょうか」。いいえ、今すぐにでも私はあなたが計画してくださった素晴らしい世界を見つけ出したいと思います。
Lesson 290
My present happiness is all I see.
- present [préznt] : 「現在の、今の」
❖ "My present ~ "「今の幸せ、それが見えるもののすべてだ」。幻想が晴れて、目にするものは実相の幸せだけだ。
1. Unless I look upon what is not there, my present happiness is all I see.
- unless [ənlés] : 「〜でない限り」
- look upon : 「〜を見る」
❖ "Unless I ~ "「そこに在りもしないものに目を奪われない限り、私が目にするものはすべて、今の幸せだ」。実相的な幸せは、幻想の雲で隠されているだけだ。雲が晴れれば、幸せは見えてくる。
Eyes that begin to open see at last. And I would have Christ's vision come to me this very day.
- at last : 「最後に、ついに、とうとう」
- vision [víʒən] : 「先見の明、洞察力、視覚、視力」
❖ "Eyes that ~ "「開き始めた目が、ついに見始める」。"And I would ~ "「今日こそ、キリストのヴィジョンが私の下(もと)へ訪れるようにしたい」。幻想に惑わされることなく、実相の真実だけを見抜くキリストのヴィジョンを目にしたい。悟りによって開かれる実相のヴィジョンだ。
What I perceive without God's Own Correction for the sight I made is frightening and painful to behold.
- perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く」
- correction [kərékʃən] : 「訂正、修正、是正」
- frightening [fráitniŋ] : 「恐ろしい、怖い」
- painful [péinfəl] : 「苦痛な、悲痛な」
- behold [bihóuld] : 「見守る、注視する」
❖ "What I ~ "「私がでっち上げた光景を神自らの補正なしに知覚し目にするのは、恐ろしくもあり苦痛だ」。神の子が夢の中で勝手にでっち上げたこの世の光景は恐ろしすぎて見るに堪えない。神が与えてくれるキリストのヴィジョンが是非とも必要だ。
Yet I would not allow my mind to be deceived by the belief the dream I made is real an instant longer.
- allow [əláu] : 「許す、許可する」
- deceive [disíːv] : 「欺く、だます、裏切る」
- belief [bilíːf] : 「信じること、信念」
- instant [ínstənt] : 「瞬間、一瞬」
- not ~ an instant longer : 「これ以上一刻も長く〜できない」
❖ "Yet I would ~ "「しかし、私がでっち上げた夢は現実なのだと信じて私の心を騙すのは、もうこれ以上許すことは出来ない」。知覚がとらえるこの世界の光景はあまりにもリアルだが、その圧倒的なリアルさに騙され続けるわけにはいかない。
This the day I seek my present happiness, and look on nothing else except the thing I seek.
- seek [síːk] : 「探し求める、捜し出す」
- except [iksépt] : 「ただし、除いて」
❖ "This the day ~ "「今日、この日、私は今ある幸せを求め、私が求める以外のものには目もくれまい」。
2. With this resolve I come to You, and ask Your strength to hold me up today, while I but seek to do Your Will.
- resolve [rizάlv] : 「決意、決心、決断」
- strength [stréŋkθ] : 「力、強さ」
- hold up : 「支える、支持する」
- will [wíl] : 「意志、意欲」
❖ "With this ~ "「こういう決意を抱いて、私はあなたの下(もと)へ来ました」。"and ask Your ~ "「今日、私があなたの意志を実行しようとする間、あなたの力が私を助けてくれるようにお願いします」。
You cannot fail to hear me, Father. What I ask have You already given me. And I am sure that I will see my happiness today.
- fail [féil] : 「失敗する、しくじる」
❖ "You cannot ~ "「父なる神よ、あなたは私の話しを聞き損じることはありません」。私の願いを必ず叶えてくれます。"What I ask ~ "「私が願うことは、すでに私に与えられています」。幸せを求める私の願いはすでに聞き入れられています。それに気付かずにいました。"And I am ~ "「今日私は、私の幸せを目にするはずだと、確信しています」。