●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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W-pII.328.1:1 ~ W-pII.330.2:2

 

Lesson 328


I choose the second place to gain the first.

  • choose [tʃúːz] : 「~を選ぶ、~を選択する」
  • gain [ɡéin] : 「得る、獲得する」

❖ "I choose ~ "「第一であるものを得るために、私は第二であるものを選ぶ」。物質的豊かさを優先するあまり、心の有り様を疎かにして来た。しかし今、一番大切な心の平安を得るために、物質的豊かさを求めることを放棄して、今まで顧みることのなかった本当の心の追求を選ぶ。


1. What seems to be the second place is first, for all things we perceive are upside down until we listen to the Voice for God. 

  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、~に気付く」
  • upside down : 「逆さまに」
  • listen [listen] to : 「耳を傾ける、聞く」

❖ "What seems ~ "「第二であるように見えるものは第一である」。形のない非物質的なものは2番目の価値しかないと思われているが、本当は、それが第一に大切なものだ。"for all things ~ "「なぜなら、私達が知覚するものすべては、私達が神に代わって話す声に耳を傾けるまで、上下逆転しているからだ」。肉体的な感覚器官で知覚できるものは実在し、知覚できないものは非実在だと、完全に逆転した判断を下している。幻想として見ているものを、あたかも実在していると思い込んでいるのだ。あたかも、スクリーンに映し出された映像を実在だと信じ込んでいるようなものだ。


It seems that we will gain autonomy but by our striving to be separate, and that our independence from the rest of God's creation is the way in which salvation is obtained. 

  • gain [ɡéin] : 「得る、獲得する」
  • autonomy [ɔːtɑ́nəmi] : 「自立、自律性、自主性」
  • strive [stráiv] : 「懸命に努力する、奮闘する」
  • separate [sépərèit] : 「離す、分離する」
  • independence [ìndipéndəns] : 「独立、自立、主体性」
  • creation [kriéiʃən] : 「創造、創作、創作物」
  • salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い」
  • obtain [əbtéin] : 「獲得する、入手する」

❖ "It seems that ~ "「分離するために懸命に努力することによってのみ、自立性を獲得できると思ってみたり、」他者と自分は完全に異なった存在だと信じ込むことが自主性を獲得できる唯一の方法だと思い込んだり、"and that our ~ "「神が創造した残りのものから独立することが救いを手に入れる方法だと思っているかのようだ」。神が創造したもののうち、自分以外のものから自分を分離して独立することが、精神的な救いを得る唯一の方法だと思い込んだりする。


Yet all we find is sickness, suffering and loss and death. This is not what our Father wills for us, nor is there any second to His Will. 

  • sickness [síknəs] : 「病気」
  • suffering [sʌ́fəriŋ] : 「苦しみ、苦痛」
  • loss [lɔ́s] : 「失うこと、喪失」
  • death [déθ] : 「死、死亡」

❖ "Yet all we ~ "「しかし、私達が見出すものと言ったら、病であり、苦しみであり、そして喪失と死だけだ」。分離という幻想から生まれるものは苦と痛みだけだ。"This is not ~ "「これは私達の父なる神が私達のために意図したことではなし、神の意志に第二というものは存在しない」。神は分離の中での解決策を私達に求めることはなく、常に分離の消滅した後の本当の平安だけを神の子に求めている。


To join with His is but to find our own. And since our will is His, it is to Him that we must go to recognize our will.

  • join [dʒɔ́in] : 「参加する、一緒になる、結合する」
  • recognize [rékəɡnàiz] : 「~を認識する、受け入れる」

❖ "To join with ~ "「神の意志に加わることは、私達自身の意志を見出すことに他ならない」。"And since ~ "「そして、私達の意志は神の意志でもあるので、私達の意志を知るために行かねばならならないのは神の下(もと)である」。


2. There is no will but Yours. And I am glad that nothing I imagine contradicts what You would have me be. 

  • glad [ɡlǽd] : 「満足して、喜ばしい」
  • imagine [imǽdʒin] : 「想像する、思う」
  • contradict [kɑ̀ntrədíkt] : 「~と矛盾する、相反する」

❖ "There is no ~ "「あなたの意志だけがあります」。私の意志は神の意志であり、神の意志は私の意志でもあります。"And I am ~ "「そして、私が心に思うことが、あなたが私にそうあって欲しいと思うことと矛盾するものなど一つも無いことを私は嬉しく思います」。


It is Your Will that I be wholly safe, eternally at peace. And happily I share that Will which You, my Father, gave as part of me.

  • wholly [hóulli] : 「完全に、全く」
  • eternally [itə́ːrnli] : 「永久に、永遠に」
  • at peace : 「平和に、心穏やかで」
  • share [ʃέər] : 「分かち合う、共有する」
  • part [pάːrt] : 「一部、部分」

❖ "It is Your ~ "「私が完全に安全で永遠に平和であることはあなたの意志そのものです」。"And happily ~ "「そして私は、父なる神であるあなたが私の不可欠な一部として与えてくれた意志を喜んで分かち合います」。



Lesson 329


I have already chosen what You will.

  • already [ɔːlrédi] : 「すでに、とっくに~済み」
  • chosen [tʃóuzn] : 「chooseの過去分詞形」
  • choose [tʃúːz] : 「~を選ぶ、~を選択する」

❖ "I have already ~ "「あなたが意図したことを、私はすでに選んでいる」。私は神の意志を自分の意志としてすでに受け入れた。


1. Father, I thought I wandered from Your Will, defied it, broke its laws, and interposed a second will more powerful than Yours. 

  • wander [wɑ́ndər] : 「さまよう、迷う、横道にそれる」
  • defy [difái] : 「反抗する、否定する」
  • broke [bróuk] : 「breakの過去形」
  • break [bréik] : 「壊す、破る」
  • law [lɔ́ː] : 「法、法律」
  • interpose [ìntərpóuz] : 「~を間に入れる」
  • powerful [páuərfəl] : 「強い、強力な」

❖ "Father, I ~ "「父なる神よ、私はあなたの意志を離れてさまよい、それを否定し、その法を壊し、あなたの意志よりもパワフルな第二の意志を差し挟んだと思っていました」。神の意志を捨てて、より強力なエゴの意志を差し挟んでいたと思っていました。この世で成功すること、物質的に豊かになること、権力を握って支配すること、それが第一だと誤って思っていました。


Yet what I am in truth is but Your Will, extended and extending. 

  • in truth : 「実のところ、実際には」
  • extend [iksténd] : 「伸びる、広がる」

❖ "Yet what I ~ "「しかし、実際の私というものはあなたの意志であり、その意志を延長したものであり、今も延長しつつあるものです」。


This am I, and this will never change. As You are One, so am I one with You. 

be one with God : 「神と共にある、一体である」

❖ "This am I ~ "「これが私であり、決して変化するものではありません」。"As You are ~ "「あなたは唯一の存在であるからこそ、私はあなたと一体なのです」。私も神同様に唯一の存在です。神の子なのです。そして、神と神の子は一体です。


And this I chose in my creation, where my will became forever one with Yours. 

  • chose [tʃóuz] : 「chooseの過去形」
  • choose [tʃúːz] : 「~を選ぶ、~を選択する」
  • creation [kriéiʃən] : 「創造、創作、創作物」
  • became [bikéim] : 「becomeの過去形」
  • become [bikʌ́m] : 「~になる」
  • forever [fərévər] : 「永遠に、永久に」

❖ "And this I ~ "「そしてこれは、私が創造されるときに私が選んだものですし、」"where my ~ "「だから、私の意志は永遠にあなたの意志と一つです」。


That choice was made for all eternity. It cannot change, and be in opposition to itself. Father, my will is Yours. 

  • choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択」
  • eternity [itə́ːrnəti] : 「永遠、無限」
  • for all eternity : 「永遠に」
  • opposition [ὰpəzíʃən] : 「反対、敵対、対立」
  • in opposition to : 「~に反対で」

❖ "That choice ~ "「その選択は永遠に続きます」。"It cannot ~ "「それは変化不可能であり、自身と対立することも許されません」。自分の意志は神の意志と永遠に等しく、対立することなく、永遠に同一です。"Father, my ~ "「父なる神よ、私の意志はあなたの意志でもあります」。


And I am safe, untroubled and serene, in endless joy, because it is Your Will that it be so.

  • safe [séif] : 「安全な、無事な」
  • untroubled [ʌ̀ntrʌ́bld] :「安らかな、心の乱されていない」
  • serene [səríːn] : 「静かな、穏やかな」
  • endless [éndlis] : 「終わりのない、永遠の」
  • joy [dʒɔ́i] : 「喜び、歓喜」

❖ "And I am ~ "「そして、私は安全であり、何の悩みもなく、心穏やかで、終わることのない喜びの中にいます」。"because it is ~ "「なぜなら、そうであることがあなたの意志だからです」。神の子の平安こそが神の意志なのですね。


2. Today we will accept our union with each other and our Source. 

  • accept [æksépt]: 「受け入れる、承認する」
  • union [júːnjən] : 「結合、融合」
  • each other : 「お互い」
  • source [sɔ́ːrs] : 「もと、源、起源」

❖ "Today we ~ "「今日、私達はお互いに結ばれていること、そして私達の源とも結ばれていることを受け入れることにする」。分裂しているかに見える神の子同士も、神の子と神とも、すべてが一体となっていることを受け入れる。


We have no will apart from His, and all of us are one because His Will is shared by all of us. 

  • apart from : 「~から離れて、~は別として」
  • share [ʃέər] : 「分かち合う、共有する」

❖ "We have no ~ "「私達は、神から離れた意志など一つも持ち合わせてはいないし、私達は全員が一体だ」。"because His ~ "「なぜなら、神の意志は私達全員で分かち合っているからだ」。


Through it we recognize that we are one. Through it we find our way at last to God.

  • through [θrúː] : 「~を通じて、手を通して」
  • recognize [rékəɡnàiz] : 「~を認識する、受け入れる」
  • find [fáind] : 「気付く、分かる、見いだす」
  • at last : 「最後に、ついに、とうとう」

❖ "Through it ~ "「その意志を通して、私達は一つであることを認識する」。唯一の意志を分かち合うことで、神の子は一体となる。"Through it ~ "「その意志を通して、私達は神への道をついに見出す」。



Lesson 330


I will not hurt myself again today.

  • hurt [hə́ːrt] : 「~を傷つける」

❖ "I will not ~ "「今日、私は二度と私自身を傷つけることはすまいと思う」。この世界の幻想性に埋没して苦と痛みを現実化することはすまい。


1. Let us this day accept forgiveness as our only function. 

  • accept [æksépt]: 「受け入れる、承認する」
  • forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し、容赦」
  • function [fʌ́ŋkʃən] : 「機能、働き、役割」

❖ "Let us this ~ "「今日こそ、私達の唯一の役割として赦しを受け入れることにしよう」。苦と痛みに満ちた幻想世界を赦して手放し、その悪夢から目覚めることこそ、私達の今生の役割なのだと認めよう。


Why should we attack our minds, and give them images of pain? 

  • attack [ətǽk] : 「~を襲う、~を攻撃する」
  • pain [péin] : 「痛み、苦痛」

❖ "Why should ~ "「なぜ私達は、私達の心を攻撃し、痛みというイメージを心に与えねばならないのか」。そんな苦しい幻想を抱く必要など一切ない。


Why should we teach them they are powerless, when God holds out His power and His Love, and bids them take what is already theirs? 

  • powerless [páuərlis] : 「無力な、非力な」
  • hold out : 「差し出す、提供する、提出する」
  • bid [bíd] : 「命じる、命令する、述べる、告げる」
  • bid someone (to) do : 「〜に〜するよう命令する」

❖ "Why should ~ "「なぜ私達は、心は無力なのだと心に教え込む必要があろう」。"when God holds ~ "「神が神のパワーと愛を差し出し、すでに心に備わっているものを受け取るように命じているのに」。私達の心は神のパワーと愛をすでに継承している。それをただ認めるだけでいい。


The mind that is made willing to accept God's gifts has been restored to spirit, and extends its freedom and its joy, as is the Will of God united with its own. 

  • be willing to : 「~する意思がある、進んで~する」
  • accept [æksépt]: 「受け入れる、承認する」
  • restore [ristɔ́ːr] : 「回復させる、修復する、復活させる」
  • spirit [spírit] : 「霊、魂、精霊」
  • extend [iksténd] : 「延ばす、拡張する」
  • freedom [fríːdəm] : 「自由、解放、自主」

❖ "The mind that ~ "「神の贈り物を快く受け入れるように導かれた心はスピリットへと復活し、その自由と喜びを拡張する」。"as is the ~ "「心自体の意志は神の意志と一つに結びつけられているからだ」。自由と喜びを拡張することは真の創造であり、創造への意志は神と神の子の共通の願いだ。


The Self which God created cannot sin, and therefore cannot suffer. 

  • create [kriéit] : 「創造する、創り出す」
  • therefore [ðέərfɔ̀ːr] : 「それ故に、従って」
  • suffer [sʌ́fər] : 「苦しむ、苦痛を感じる」

❖ "The Self which ~ "「神が創造した本当の自己は罪など犯すことは出来ないし、したがって、苦しむことも不可能だ」。罪も苦も幻想であり、実相に生きる本当の自己はそんな幻想に弄(もてあそ)ばれることはない。


Let us choose today that He be our Identity, and thus escape forever from all things the dream of fear appears to offer us.

  • choose [tʃúːz] : 「~を選ぶ、~を選択する」
  • identity [aidéntəti] : 「正体、アイデンティティー」
  • thus [ðʌ́s] : 「それ故に、このようにして」
  • escape [iskéip] : 「逃げる、脱出する」
  • forever [fərévər] : 「永遠に、永久に」
  • fear [fíər] : 「恐れ、恐怖」
  • appear [əpíər] : 「~のように見える、~と思われる」
  • offer [ɔ́fər] : 「差し出す、~を提供する」

❖ "Let us choose ~ "「今日、本当の自己が私達のアイデンティティーとなることを選択しよう」。神が創造したままのスピリットを自分の心としよう。それこそが本当の自分だと受け入れよう。"and thus escape ~ "「そうして、恐れという夢が私達に差し出すものすべてから永遠に逃れることにしよう」。恐れもまた幻想だ。恐れが生み出す罪と罰の意識から永遠に逃れよう。


2. Father, Your Son can not be hurt. And if we think we suffer, we but fail to know our one Identity we share with You. 

  • hurt [hə́ːrt] : 「~を傷つける」
  • suffer [sʌ́fər] : 「苦しむ、苦痛を感じる」
  • fail [féil] : 「失敗する、しくじる」
  • share [ʃέər] : 「分かち合う、共有する」

❖ "Father, Your Son ~ "「父なる神よ、あなたの子は傷つけられることはありません」。"And if we ~ "「もし私達が、苦しんでいると考えているなら、私達は、あなたと分かち合っている唯一のアイデンティティーを知り損ねていることになります」。神から継承した実相的自己は幻想の苦と痛みを感知することはないのですね。


We would return to It today, to be made free forever from all our mistakes, and to be saved from what we thought we were.

  • return [ritə́ːrn] to : 「~に帰る、~帰還する」
  • forever [fərévər] : 「永遠に、永久に」
  • mistake [mistéik] : 「誤り、過ち」
  • save [séiv] : 「救う、助ける」
  • thought [θɔ́ːt] : 「thinkの過去・過去分詞形」

❖ "We would ~ "「私達は今日、そのアイデンティティーに回帰したいと思います」。実相的な真実の自己に戻りたいと思います。"to be made ~ "「私達が犯した過ちのすべてから自由にしてもらい、私達がそうだと思っていた自分から救ってもらいたいと思います」。幻想世界において当たり前だと思っていた罪の意識、罰への恐れ、苦と痛みの日々、そういう幻想からすべて解放されたいと思います。そのために、幻想を赦し、幻想を消滅させて自分の本当の姿、実相的自己に回帰したいと思います。







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