●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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W-pI.188.1:1 ~ W-pI.188.10:7

Lesson 188



The peace of God is shining in me now. 
  • shine [ʃáin] : 「輝く、光る」
❖ "The peace of ~ "「今、神の平和が私の心の中で輝いている」。神の平和とは実相的な純粋平和のことだ。対極に争いや戦争という概念をもつようなこの世の平和ではない。物質的に豊かな平和でもない。愛、慈しみ、美、静寂、等々に直接つながる平和であり、真実に満たされた心の状態のことだ。真実は光に象徴され、今や、その光はあなたの心の中で輝き出す。



1. Why wait for Heaven? Those who seek the light are merely covering their eyes. The light is in them now. 
  • wait [wéit] for : 「〜を待つ」
  • merely [míərli] : 「ただ単に、単に」
  • cover [kʌ́vər] : 「隠す、ごまかす」
❖ "Why wait ~ "「なぜ天の王国を待たなくてはならないのか」。待つ必要はない。天の王国はあなたの心の中に既に存在しているから。"Those who seek ~ "「光を探し求める者は、単に、自分の目を覆っているに過ぎない」。自分の心の中の光に目を向けようとしないだけだ。"The light is ~ "「今でもなお、光は彼らの心の中にある」。



Enlightenment is but a recognition, not a change at all. Light is not of the world, yet you who bear the light in you are alien here as well. 
  • enlightenment [inláitnmənt] : 「悟り、啓発」
  • recognition [rèkəɡníʃən] : 「認証、真価を認めること」
  • bear [bέər] : 「〜を身につける、持つ、有する」
  • alien [éiljən] : 「性質の異なる、異質な」
  • as well : 「同様にうまく、おまけに」
❖ "Enlightenment is ~ "「悟りとは単に認識することであって、何かが変化することではない」。あなたの心の中に天の王国の存在を認識すること、つまり、心の中の光を認識することが悟りである。あなたが変化して悟りに到達するというものではない。"Light is not ~ "「光はこの世界のものではない」。ここで言う光は、この世界の電磁波としての光(物質)のことではない。実相的な光、つまり、真実が放つ光、叡智の光である。"yet you who ~ "「さらに、心の中に光を抱いたあなたは、ここでは同様に異質である」。この幻想世界にあって異質だということは、実相的な存在だということ。悟りを開いたあなたは、もうこの世の存在を越えている。幻想を超越して、実在の世界に生きている。



The light came with you from your native home, and stayed with you because it is your own. 
  • native [néitiv] : 「出身の、故郷の」
❖ "The light came ~ "「光は、あなたの故郷からあなたと共にやって来た」。"and stayed ~ "「そして、その光はあなた自身のものだから、あなたと共にそこに止(とど)まった」。光は実相世界からあなたと共にここにやって来て、あなたの心の中に止まった。



It is the only thing you bring with you from Him Who is your Source. 
  • source [sɔ́ːrs] : 「もと、源、起源」
❖ "It is the only ~ "「光は、あなたの源である神の下(もと)から、あなたと共にあなたが連れてきた唯一のものである」。光は、あなたを創造した神があなたに与えた叡智である。あなたは叡智の光を携えてここまでやって来た。幻想世界に生きているとは言え、叡智の光は失われていない。あなたは忘れているだけだ。



It shines in you because it lights your home, and leads you back to where it came from and you are at home. 
  • shine [ʃáin] : 「輝く、光る」
  • light [láit] : 「〜を明るくする、〜を照らす」
  • lead [líːd] : 「〜を導く、案内する、連れて行く」
❖ "It shines in ~ "「光は、あなたの住み家を照らすから、あなたの心の中で輝いている」。あなたの本当の住み家は実相世界にあり、あなたの心の中にある。その住み家を叡智は光で満たしている。"and leads you ~ "「そして光は、光がやって来たところへとあなたを連れ戻し、あなたは故郷にたどり着く」。光があなたを導き、あなたは幻想世界を離れて実相世界へと旅立つ。神の下へと回帰するのだ。



2. This light can not be lost. Why wait to find it in the future, or believe it has been lost already, or was never there? 
  • lost [lɔ́st] : 「loseの過去・過去分詞形」
  • wait [wéit] : 「待つ」
  • in the future [fjúːtʃər] : 「将来は」
  • already [ɔːlrédi] : 「すでに」
❖ "This light ~ "「この光は失われ得ない」。真実の総体である叡智が放つ光は消滅することがない。あなたの心の中で常に輝いている。"Why wait to ~ "「なぜ、光を未来に探し出そうと待つことがあろう」。"or believe it ~ "「あるいは、なぜ、光はすでに失われてしまったとか、そもそも初めからなかったのだと信じる必要があろう」。



It can so easily be looked upon that arguments which prove it is not there become ridiculous. 
  • easily [íːzili] : 「安易に、簡単に」
  • look upon : 「〜を見る」
  • argument [άːrɡjumənt] : 「議論、討論」
  • ridiculous [ridíkjuləs] : 「ばかげた、滑稽な」
❖ "It can so ~ "「光は目にすることがとても簡単なので、光などそこに存在しないと証明しようとする議論は馬鹿げている」。喩えて言うなら、呼吸していながら空気の存在を議論するようなものだ。馬鹿げている。



Who can deny the presence of what he beholds in him? It is not difficult to look within, for there all vision starts. 
  • deny [dinái] : 「否定する、認めない」
  • presence [prézns] : 「存在すること、存在」
  • behold [bihóuld] : 「見守る、注視する」
  • difficult [dífikʌ̀lt] : 「困難な、難しい」
  • within [wiðín] : 「中、内部、内側」
❖ "Who can deny ~ "「心の中に見えるものの存在を、いったい誰が否定できるだろうか」。"It is not ~ "「心の中を見ることは難しくない」。"for there all ~ "「なぜなら、心の中で、すべてのビジョンは始まるからだ」。私達は、外部世界に知覚したものの存在を疑うことなく信じている。ところが、内部世界に存在する光の存在、あるいはその光が形作るビジョンをイリュージョンだと思って、その実在性を信じない。ACIMは、全く逆だと訴えているわけだ。



There is no sight, be it of dreams or from a truer Source, that is not but the shadow of the seen through inward vision. 
  • true [trúː] : 「真の、真実の、本当の」
  • shadow [ʃǽdou] : 「影」
  • inward [ínwərd] : 「内側の、内部の」
❖ "There is no ~ "「そのビジョンが夢であれ、あるいはより真実に近い源からのものであれ、内面的なビジョンを通して見えて来るものの影に過ぎない」。夜見る夢であれ、ホーリー・スピリットが見せてくれる真実の光景であれ、心の中の光が形作るビジョンによって私達はそれを知覚する。本来、真実の光は形を必要としないのだが、便宜的に形を成して、つまりビジョンを作って、それを私達の心の目が見ることになる。したがって、ビジョンは真実の光が作る『影』だというわけだ。影という言葉はネガティブな感じを与えるので、むしろ、真実の光が『映し出すもの』と思えばいい。叡智の光が心の中のスクリーン上に様々な真実の形を映し出すのだ。なお、"be it of dreams ~ "の部分は、"whether it may be of dreams or ~ "ということ。"be it true or not"「それが真実であろうとなかろうと」という言い回しを覚えておくといい。



There perception starts, and there it ends. It has no source but this. 
  • perception [pərsépʃən] : 「知覚、認知、知見、見識」
❖ "There perception ~ "「その場所で知覚は始まり、その場所で知覚は終わる」。知覚されるものが外部世界に存在するのではなく、すべて、心の中のスクリーン上に映されたものを私達は知覚している。知覚は、スクリーン上で始まり、スクリーン上で終わる。"It has no ~ "「知覚の源は、これをおいて他にない」。心の中のスクリーン上に映し出された光景を私達は実在だと感じているが、それは知覚されているだけのものであって、実在するものではない。例えているなら、映し出された光景の源は映写機の中のフィルムであって、スクリーンとはまったく別の相に存在する。つまり、スクリーンが幻想世界であり、映写機の中のフィルムが実相世界である。
 少々混乱してくる部分である。では、肉体的な知覚はどう関係して来るのか。神の子は神から分離した後、実相世界を真似て自分の世界をでっち上げた。真実の光は、物質的な電磁波としての光に置き換えられ、心の目は肉体的な目に置き換えられた。物質的な光は肉体的な目から入り込み、網膜をスクリーンとして映し出され、電気信号に変えられて脳に送られ、解析されて物が知覚されたとする。だが、この過程のすべては心の中で作り上げられたものであって、言い換えれば、肉体的な知覚は心のスクリーン上に映し出された過程に過ぎない。つまり、あなた自身がスクリーンに登場し、肉体的な目を使って物を眺めている光景が映し出されているわけだ。そして、スクリーン上に映し出されたあなたは、自分はちゃんとこうして見ているのだから、これは確かに存在すると主張している。



3. The peace of God is shining in you now, and from your heart extends around the world. 
  • extend [iksténd] : 「伸びる、広がる」
❖ "The peace of ~ "「神の平和は今やあなたの心の中に輝き、あなたの胸から世界中へ広がる」。実相的な光はあなたの内部に留まらない。分かち合われて拡張増大する。実相的創造である。



It pauses to caress each living thing, and leaves a blessing with it that remains forever and forever. 
  • pause [pɔ́ːz] : 「ちょっと止まる、一息つく」
  • caress [kərés] : 「愛撫する、抱擁する」
  • leave [líːv] : 「〜を残す、残しておく」
  • remain [riméin] : 「とどまる、残る、残存する」
  • forever [fərévər] : 「永遠に、永久に」
❖ "It pauses to ~ "「神の平和はしばし立ち止まり、生きとし生けるものを抱きしめては、それと共に永遠に祝福を残す」。神の平和を擬人化して述べている。詩的表現。それと共にとは、平和を与えると同時に祝福も与える、ということ。たとえ神の平和がその場を立ち去ったとしても、永遠の安らぎと神の愛が残る。



What it gives must be eternal. It removes all thoughts of the ephemeral and valueless. 
  • eternal [itə́ːrnl] : 「永遠の、不変の、永久の」
  • remove [rimúːv] : 「取り除く、取り去る」
  • ephemeral [ifémərəl] : 「つかの間の、はかない」
  • valueless [vǽljuːlis] : 「つまらない、価値のない」
❖ "What it gives ~ "「神の平和が与えるものは必ず永遠である」。"It removes all ~ "「それは、つかの間の思いや価値のない思いのすべてを取り除く」。



It brings renewal to all tired hearts, and lights all vision as it passes by. 
  • renewal [rinjúːəl] : 「更新、更改、再生」
  • pass by : 「過ぎ去る」
❖ "It brings renewal ~ "「神の平和は、疲れた心のすべてに再生をもたらし、通り過ぎながら目にする光景に光を投げかける」。詩的表現なので無理に解釈する必要はないのだが、あえて言うなら、神の平和は世界中を駆け回り(around the world)、通り過ぎながらも(as it passes by)、目にする生きとし生けるものすべての前で立ち止まっては抱きしめ(pauses to caress each living thing)、疲れ果てた心に命を吹き込んで癒やし(brings renewal to all tired hearts)、回りの光景を光で満たす(lights all vision)。



All of its gifts are given everyone, and everyone unites in giving thanks to you who give, and you who have received. 
  • unite [junáit] : 「一体化する、結合する」
❖ "All of its gifts ~ "「神の平和がもたらす贈り物のすべては、誰にも与えられる」。神の平和から除外される者は誰もいない。"and everyone ~ "「そして誰もが、受け取りそして与えるあなたに感謝しながら一つにまとまる」。神の平和がもたらす贈り物を受け取り、そして世界に与えるのはあなたである。あなたの役割だ。



4. The shining in your mind reminds the world of what it has forgotten, and the world restores the memory to you as well. 
  • remind [rimáind] : 「〜に思い出させる、〜に気付かせる」
  • remind A of B : 「AにBのことを思い出させる」
  • forgotten [fərɡάtn] : 「forgetの過去分詞形」
  • restore [ristɔ́ːr] : 「回復させる、修復する、復活させる」
  • memory [méməri] : 「記憶、思い出」
❖ "The shining in ~ "「あなたの心の中の輝きは世界に、世界が忘れていたことを思い出させる」。幻想に溺れて忘れていた実相世界の輝きを思い起こさせる。"and the world ~ "「そして同時に、世界はあなたに思い出を取り戻させる」。光を分かち合うことで、世界と同じく、あなたも故郷である実相世界の思い出を回復させる。



From you salvation radiates with gifts beyond all measure, given and returned. To you, the giver of the gift, does God Himself give thanks. 
  • salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い」
  • radiate [réidièit] : 「放射する、発する、明るくする」
  • beyond [bijάnd] : 「〜の向こうに、〜を越えて」
  • measure [méʒər] : 「測定、程度」
  • beyond measure : 「測れないほど、極度に」
  • return [ritə́ːrn] : 「〜を返す、戻す、返却する」
❖ "From you ~ "「あなたから救いが、計り知れないほどの贈り物を伴って輝き出し、それは与えられ、そして戻される」。与えることと得ることは同一だ。あたかも、贈り物があなたと世界(同胞)の間を行ったり来たりしているように見えてくる。"To you ~ "「贈り物を与えるあなたに対しては、神自身が感謝を与えてくれる」。贈り物の分かち合いを神は祝福する。



And in His blessing does the light in you shine brighter, adding to the gifts you have to offer to the world. 
  • bright [bráit] : 「輝かしい、光っている」
  • add [ǽd] : 「加える、付け足す」
  • offer [ɔ́fər] : 「差し出す、〜を提供する」
❖ "And in His ~ "「そして、神の祝福の中で、あなたの心の中の光はさらに明るさを増して輝き、あなたが世界に差し出す贈り物にさらなる光を添える」。分かち合いは真実を拡張増大させる。光は増していく。実相的な創造である。



5. The peace of God can never be contained. Who recognizes it within himself must give it. 
  • contain [kəntéin] : 「封じ込める、抑制する」
  • recognize [rékəɡnàiz] : 「〜を認識する、認める」
  • within [wiðín] : 「〜の中に、〜の内側に」
❖ "The peace of ~ "「神の平和は、決して閉じ込めてはおけない」。独り占めすることは出来ず、分かち合われて拡張増大する。"Who recognizes ~ "「心の中に神の平和を認識する者は、必ずそれを(他者に)与える」。



And the means for giving it are in his understanding. He forgives because he recognized the truth in him. 
  • means [míːnz] : 「手段、方法」
  • understanding [ʌ̀ndərstǽndiŋ] : 「理解、把握」
  • forgive [fərɡív] : 「許す、容赦する」
❖ "And the means ~ "「神の平和を与える方法は、彼がよく知っている」。それは赦しである。"He forgives ~ "「心の中に真実を認識しているので、彼は赦す」。心の平和を乱すものはすべて幻想だと心の中で認識しているので、他者の苦や痛みもまた幻想に過ぎないと認識し、それを赦すのだ。赦された苦や痛みは消滅し、神の平和が心に芽生える。



The peace of God is shining in you now, and in all living things. In quietness is it acknowledged universally. 
  • quietness [kwáiətnis] : 「静寂、静けさ」
  • acknowledge [æknάlidʒ] : 「認識する、受け入れる」
  • universally [jùːnəvə́ːrsəli] : 「普遍的に、広く」
❖ "The peace of ~ "「今、神の平和はあなたの心の中で、そして生きとし生けるものの中で輝く」。"In quietness ~ "「静寂の中、神の平和は広く受け入れられる」。



For what your inward vision looks upon is your perception of the universe. 
  • inward [ínwərd] : 「内部にある、内部の」
  • perception [pərsépʃən] : 「知覚、認知」
❖ "For what your ~ "「なぜなら、あなたの内なるヴィジョンが目にするものは、あなたが世界を見る見方だからだ」。内なるヴィジョン(inward vision)は肉体的な目がとらえる光景とは異なる。しかし、神の平和を受け入れたあなたが目にする光景は、まさに心のヴィジョンが目にするままの世界となる。



6. Sit quietly and close your eyes. The light within you is sufficient. 
  • quietly [kwáiətli] : 「静かに、黙って、平穏に」
  • sufficient [səfíʃənt] : 「十分な、満足な、足りる」
❖ "Sit quietly ~ "「静かに座り、目を閉じなさい」。"The light ~ "「内なる光があれば、それで十分だ」。ACIMでは瞑想(meditation)という言葉を殊更に使うことはないが、ここでは明らかに瞑想という行為を具体的に説明している。



It alone has power to give the gift of sight to you. Exclude the outer world, and let your thoughts fly to the peace within. They know the way. 
  • alone [əlóun] : 「独りで、ただ〜だけで」
  • sight [sáit] : 「視力、視覚、視野、視界」
  • exclude [iksklúːd] : 「〜を排除する、締め出す」
  • outer [áutər] : 「外側の、外面の」
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考」
  • within [wiðín] : 「〜の中の、〜の内側の」
❖ "It alone has ~ "「内なる光だけが、あなたにヴィジョンという贈り物を与えるパワーをもつ」。静かに座って目を閉じ、心の中の光を求めることで、真実の光景(ヴィジョン)が見えるようになる。"Exclude the outer ~ "「外の世界を締め出し、内なる平和へと思いを飛ばしてやりなさい」。雑念を廃して、心の中の静寂と安らぎを求める。"They know ~ "「思いは道を知っている」。あれこれ飛んで行く先を考える必要はない。内なる平和へたどり着く道をあなたは既に知っている。なぜなら、そこはあなたの故郷だからだ。帰りの道を、あなたは本能的に知っている。ホーリー・スピリットがちゃんと導いてくれる。



For honest thoughts, untainted by the dream of worldly things outside yourself, become the holy messengers of God Himself. 
  • honest [άnist] : 「正直な、誠実な、素直な 」
  • untainted [ʌ̀ntéintid] : 「汚染されていない」
  • worldly [wə́ːrldli] : 「この世の、世俗的な」
  • messenger [mésəndʒər] : 「使者、メッセンジャー」
❖ "For honest ~ "「なぜなら、誠実な思いや、あなた自身の外にあるこの世の雑事を夢見ることで汚されることのない思いは、神自身の神聖なメッセンジャーになるからだ」。あなた自身の思いがあなたの心の中に住まうホーリー・スピリットの思いと調和し、一体化し、あなた自身が神のメッセンジャーとなって自らを導く。あなたは神の平和への道を知っている。



7. These thoughts you think with Him. They recognize their home. And they point surely to their Source, Where God the Father and the Son are One. 
  • point [pɔ́int] : 「指す、向く」
  • surely [ʃúərli] : 「しっかりと、確実に」
  • source [sɔ́ːrs] : 「もと、源、起源」
❖ "These thoughts ~ "「これらの思いを、あなたは神と共に心に抱く」。真実の思いは神の思いと共通だ。"They recognize ~ "「思いは故郷を認識している」。正しい思いはその出所を知っている。もちろん、神の思いがその故郷だ。"And they point ~ "「思いは確実にその源を目指し、その源において、父なる神と神の子が一つとなる」。実相世界である天の王国においては、神と神の子は一体である。



God's peace is shining on them, but they must remain with you as well, for they were born within your mind, as yours was born in God's. 
  • remain [riméin] : 「とどまる、残る」
  • as well : 「同じに、その上」
  • born [bɔ́ːrn] : 「生まれる、誕生する」
❖ "God's peace is ~ "「神の平和は、思いの上に輝く」。神と神の子の思いが調和したとき、その思いを抱く神の子の心に平和が訪れる。"but they must ~ "「しかも、思いはあなたの下(もと)に同様に止(とど)まるはずだ」。神の平和が訪れたとしても、思いは忘れ去られることなく、平和と共にあなたの下に止まる。"for they were ~ "「なぜなら、あなたの思いが神の思いの中で生まれたのと同様に、その思いはあなたの心の中で生まれたからだ」。あなたが神から離れて独自の思いを抱いたわけではない。あなたは神の思いを拡張しているだけだ。真実を神と分かち合い、拡張増大させて創造しているだけなのだ。真実は永遠であり、真実の思いも永遠だ。



They lead you back to peace, from where they came but to remind you how you must return. 
  • lead [líːd] : 「〜を導く、案内する、連れて行く」
  • remind [rimáind] : 「〜に思い出させる、〜に気付かせる」
❖ "They lead you ~ "「思いはあなたを平和へと連れ戻す」。あなたを生まれ故郷の実相世界へと導く。"from where they ~ "「どうすればあなたは必ず戻ることが出来るのか、それをあなたに思い出させるために、その思いは平和のある場所からやって来たのだ」。道に迷った神の子を故郷に連れ戻したいという神の思いである。その神の思いがあなたに伝わってあなたの心を揺さぶり、天の王国の平和へ回帰しようというあなたの思いが生まれる。その思いを知って、ホーリー・スピリットはちゃんとあなたを導いてくれる。



8. They heed your Father's Voice when you refuse to listen. 
  • heed [híːd] : 「傾聴する、聞き入れる」
  • refuse [rifjúːz] : 「拒む、拒否する、拒絶する」
❖ "They heed your ~ "「あなたが聞くのを拒んだとしても、あなたの思いは父なる神の声に耳を傾ける」。あなたの心の中のエゴが神の声を聞くことを拒んでも、ホーリー・スピリットと一体となったあなたの思いは神の声に耳を傾ける。



And they urge you gently to accept His Word for what you are, instead of fantasies and shadows. 
  • urge [ə́ːrdʒ] : 「促す、要請する、勧める」
  • instead [instéd] of : 「〜の代わりに」
  • fantasy [fǽntəsi] : 「空想、妄想、幻覚」
  • shadow [ʃǽdou] : 「影」
❖ "And they urge ~ "「そしてその思いは、ファンタジーやシャドーの代わりに、本当のあなたのために語りかける神の声を受け入れるようにとあなたに優しく促す」。幻想世界(fantasies)の影(shadows)に過ぎないエゴの声を捨て、実相的な本当のあなた自身に語りかける神の声を受け入れるようにとあなたを誘(いざな)う。



They remind you that you are the co-creator of all things that live. For as the peace of God is shining in you, it must shine on them. 
  • remind [rimáind] : 「〜に思い出させる、〜に気付かせる」
  • co-creator [kòu-kriéitər] : 「共同製作者」
❖ "They remind you ~ "「あなたの思いは、あなたはあらゆる生きとし生けるものの共同制作者なのだということをあなたに思い出させる」。神と神の子が一緒になって命という真実を創造してきた。"For as the peace ~ "「なぜなら、神の平和があなたの心の中で輝くとき、神の平和は生きとし生けるものの上で輝くに違いないからだ」。神の平和が現実化しあなたの心の中で輝くとき、生きとし生けるものの命は躍動し始め、あなたと共に喜びの輝きを放つ。



9. We practice coming nearer to the light in us today. 
  • practice [prǽktis] : 「練習する、実践する、実施する」
  • near [níər] : 「近い場所へ、近くへ、近くに」
❖ "We practice ~ "「私達は今日、私達の内なる光により近づく練習をする」。



We take our wandering thoughts, and gently bring them back to where they fall in line with all the thoughts we share with God. 
  • wander [wɑ́ndər] : 「さまよう、迷う、横道にそれる」
  • bring back : 「連れ戻す、連れて帰る」
  • fall in line with : 「〜と共同歩調をとる」
❖ "We take our ~ "「私達は迷っている思いを取り出し、私達が神と分かち合っている思いのすべてと調和できる場所へと、それらの思いを優しく運んで行く」。彷徨(さまよ)い迷っている思いとは、ホーリー・スピリットの思考システムを信じ切れるずに、孤独に陥っている思考のことだ。そんな弱々しい思いを拾い集めて、ホーリー・スピリットの下へと連れ戻すのだ。私達は決して孤独ではなく、ホーリー・スピリットはあなたの彷徨える思いを優しく受け止めてくれる。やがて、あなたの思いは神の思いと共鳴し始める。



We will not let them stray. We let the light within our minds direct them to come home. 
  • stray [stréi] : 「道に迷う、はぐれる 」
  • direct [dirékt] : 「〜を…へ向かわせる」
❖ "We will not ~ "「私達は、彷徨う思いを道に迷ったままにはすまい」。"We let the light ~ "「迷える思いが家に帰れるように、私達の心の中の光で導いてあげよう」。



We have betrayed them, ordering that they depart from us. 
  • betray [bitréi] : 「裏切る、背く」
  • order [ɔ́ːrdər] : 「指図する、命令する」
  • depart [dipɑ́ːrt] : 「軌道から反れる、外れる」
❖ "We have betrayed ~ "「私達は迷える思いを騙してきたし、私達から離れるように命じてきた」。エゴの思考システムに騙されて、本当の思いをごまかし、見て見ぬ振りを続けてきた。



But now we call them back, and wash them clean of strange desires and disordered wishes. We restore to them the holiness of their inheritance. 
  • call back : 「呼び返す、呼び戻す」
  • desire [dizáiər] : 「熱望、切望、欲望」
  • disordered [disɔ́ːrdərd] : 「混乱した、乱雑な」
  • restore [ristɔ́ːr] : 「回復させる、修復する、復活させる」
  • inheritance [inhérətəns] : 「受け継いだもの、継承物」
❖ "But now we ~ "「しかし今、私達は迷える思いを呼び戻し、奇妙な欲望や混乱した願いをきれいに洗い流してしまう」。エゴの思考システムに騙されて抱いてきた物欲や憎しみや嫉みなどを洗い流してしまうのだ。"We restore to ~ "「私達は、思いが継承した神聖さへとそれらの汚れた思いを修復する」。私達の思いや願いは、本来愛や美や真実を求める神聖な思いであった。しかし、私達の心はエゴに騙されてこの世の物欲や憎しみや嫉みなどで汚されてしまった。今、それを修復するのである。エゴという汚れを一掃するのだ。



10. Thus are our minds restored with them, and we acknowledge that the peace of God still shines in us, and from us to all living things that share our life. 
  • acknowledge [æknάlidʒ] : 「認める、受け入れる」
  • share [ʃέər] : 「分かち合う、共有する」
❖ "Thus are our ~ "「こうして、思いと共に私達の心も修復される」。"and we acknowledge ~ "「そして私達は、神の平和が私達の心の中で輝き、それは命を分かち合う生きとし生けるものすべてへと行き渡るのだと知る」。



We will forgive them all, absolving all the world from what we thought it did to us. 
  • forgive [fərɡív] : 「許す、容赦する」
  • absolve [æbzάlv] : 「解放する、赦す」
❖ "We will forgive ~ "「私達はそのすべてを赦し、世界が私達になしたと思い込んでいたことから世界のすべてを解放する」。この世界は神の子である私達が勝手にでっち上げた幻想の世界である。世界が私達になしたことを恨み憎んだとしても、それは自分で自分に課した悪夢に過ぎない。その事実を受け入れ、今、私達はそのすべてを赦す。赦された幻想は消滅し、世界は幻想から解放される。



For it is we who make the world as we would have it. Now we choose that it be innocent, devoid of sin and open to salvation. 
  • innocent [ínəsənt] : 「無実の、潔白な、純真な」
  • devoid [divɔ́id] : 「欠いている、欠けている」
  • devoid of : 「〜を持っていない、〜を欠いている」
  • salvation [sælvéiʃən] : 「救済、救い」
❖ "For it is we ~ "「なぜなら、そうあってほしいと思うように世界を作るのは私達だからだ」。形あるこの世界を幻想によって作り出すのは私達だ。夢を見ているのは私達である。"Now we choose ~ "「今私達は、世界が潔白であり、罪などなく、救いへと開かれていることを選択する」。幻想世界を赦し消滅させ、無辜なる実相世界を選択する。



And we lay our saving blessing on it, as we say: 

        The peace of God is shining in me now. 
        Let all things shine upon me in that peace, 
        And let me bless them with the light in me. 
  • lay [léi] : 「置く、横たえる、並べる」
  • saving [séiviŋ] : 「救いの、救済となる」
❖ "And we lay ~ "「次の言葉を唱えながら、私達は世界へ救いの祝福を与える」。"The peace of ~ "「今、神の平和が私の心の中で輝いている」。"Let all things ~ "「その平和の中にあって、あらゆるものが私の上で輝くようにし、私の心の中の光によってそれらを祝福しよう」。






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