●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
●  Workbook精読http://acimworkshop-workbook.blogspot.jp です。
●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



W-pI.186.1:1 ~ W-pI.186.14:6

Lesson 186 



Salvation of the world depends on me. 
  • salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い」
  • depend [dipénd] on : 「〜によって決まる、〜次第である」
❖ "Salvation of ~ "「この世を救うことは、私の肩に掛かっている」。ホーリー・スピリットの手助けを得てこの世の夢から目覚め、引き続きあなた自らがキリスト(救い主)となって、あなたの同胞やこの世界を幻想から救い出す。これがあなたの実相的な役割であり、神の意志である。



1. Here is the statement that will one day take all arrogance away from every mind. 
  • statement [stéitmənt] : 「述べること、発言、意見」
  • arrogance [ǽrəɡəns] : 「尊大、横柄、傲慢」
  • take away : 「連れ去る、持ち去る」
❖ "Here is the ~ "「これが、いつかはすべての心から傲慢さを取り払うことになる宣言である」。傲慢さ(arrogance)という言葉をエゴに置き換えてみれば意味が通じるだろう。神の世界である実相世界に対抗して、エゴはこの幻想世界をでっち上げた。そして、神ではなくエゴこそが人間を苦難から救えるとうそぶく。得るために奪い、殺される前に殺せと諭す。エゴの傲慢さである。



Here is the thought of true humility, which holds no function as your own but that which has been given you. 
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考、思想」
  • humility [hjuːmíləti] : 「謙虚、謙遜」
  • hold [hóuld] : 「心に抱く、〜であると考える」
  • function [fʌ́ŋkʃən] : 「機能、働き、役割」
  • that which : 「《関係代名詞》〜するもの、関係詞whatと同義」
❖ "Here is the ~ "「これが、本当の謙虚な考え方だ」。神の意志に従って、この世をエゴの幻想から救うという役割を受け入れることは謙虚なことだ。"which holds ~ "「その考え方は、あなたに与えられた役割だけをあなた自身の役割として心に抱くというものだ」。神の意志に従った役割を自分の役割として受け入れることは謙虚であり、正当だ。



It offers your acceptance of a part assigned to you, without insisting on another role. 
  • offer [ɔ́fər] : 「差し出す、捧げる」
  • acceptance [əkséptəns] : 「受け入れること、容認」
  • assign [əsáin] : 「〜を割り当てる、与える」
  • part assigned to : 「〜に割り当てられた役割」
  • insist [insíst] on : 「〜を強く主張する、要求する」
  • role [róul] : 「役、役割、役目」
❖ "It offers your ~ "「それは、」この世を救うという決断は、「あなたに割り当てられた役割だけを受け入れることを意味し、その他の役割を求めたりしない」。その他の役割とは、エゴの命ずる役割のこと。



It does not judge your proper role. It but acknowledges the Will of God is done on earth as well as Heaven. 
  • judge [dʒʌ́dʒ] : 「判断する、〜だと思う」
  • proper [prάpər] : 「妥当な、ふさわしい」
  • acknowledge [æknάlidʒ] : 「認める、受け入れる」
  • as well as : 「〜と同様に」
❖ "It does not ~ "「それは、あなたの役割にふさわしいかどうか判断しない」。神が割り当てた役割は、あなたの理性的な頭脳が判断して受け入れを決めるような種類のものではない。"It but acknowledges ~ "「そうではなく、神の意志が、天の王国においてなされるように、地上においてもなされるのだと受け入れることだ」。神の意志がホーリー・スピリットを通してあなたに伝えられ、あなたはその意志を自分の意志として受け入れ、役割を実行していくのだ。



It unites all wills on earth in Heaven's plan to save the world, restoring it to Heaven's peace. 
  • unite [junáit] : 「一体化する、結合する」
  • save [séiv] : 「救う、助ける」
  • restore [ristɔ́ːr] : 「回復させる、修復する」
❖ "It unites all ~ "「この世界を救うという天の王国の計画の中で、それは地上のあらゆる意志を統一していき、世界が天の王国の平和を回復するようになる」。神の意志から分離した神の子の意志、そして、神の子同士の意志の分裂が解消していく。自己と他者が同一であることに目覚め、神からの分離も夢に過ぎなかったことを知る。こうして、実相的な平和が確立していく。



2. Let us not fight our function. We did not establish it. It is not our idea. The means are given us by which it will be perfectly accomplished. 
  • fight [fáit] : 「戦う、対抗する」
  • establish [istǽbliʃ] : 「確立する、成立させる」
  • means [míːnz] : 「手段、方法」
  • perfectly [pə́ːrfiktli] : 「完全に、完璧に」
  • accomplish [əkɑ́mpliʃ] : 「成し遂げる、果たす」
❖ "Let us not ~ "「私達の役割に対して悪戦苦闘することはしまい」。神から与えられた役割をどのように果たして行くか、思い悩む必要はない。"We did not ~ "「私達が役割を確立したのではない」。"It is not ~ "「それは私達の考えではない」。私達が役割を考え出したのではない。"The means are ~ "「役割が完璧に果たされるように、その手段は私達に与えられる」。ホーリー・スピリットが私達を導いてくれるので、それに任せておけばいい。自分一人で戦おうなどと思ってはいけない。



All that we are asked to do is to accept our part in genuine humility, and not deny with self-deceiving arrogance that we are worthy. 
  • accept [æksépt] : 「容認する、受け入れる」
  • part [pάːrt] : 「役割、責任、義務」
  • genuine [dʒénjuin] : 「本物の、真の」
  • deny [dinái] : 「〜を否定する、拒絶する」
  • self-deceiving : 「欺瞞的な」
  • worthy [wə́ːrði] : 「尊敬すべき、価値ある」
❖ "All that we ~ "「私達がするようにと頼まれていることのすべては、私達の役割を心から謙虚に受け入れることであり、」"and not deny ~ "「私達がその役割を担う価値があることを、自己欺瞞的な傲慢さをもって否定しないことだ」。この世界を幻想から救い出すなんて、こんな自分には出来っこない、などと、自己欺瞞的な卑下に陥ってはいけない。卑下は傲慢さの裏返しである。



What is given us to do, we have the strength to do. Our minds are suited perfectly to take the part assigned to us by One Who knows us well. 
  • strengthen [stréŋkθən] : 「〜を強くする、強化する」
  • suit [súːt] : 「〜を適合させる」
  • assign [əsáin] : 「〜を割り当てる、指定する」
❖ "What is given ~ "「私達は、するようにと言われたことをするだけの力をもっている」。その力がなかったら、神は私達にそんな役割を与えるはずがない。もちろん、ここで言う力とは、肉体的な力ではなく、心の力である。"Our minds are ~ "「私達の心は、私達をよく知る唯一の存在によって私達に割り振られた役割を担うには、完璧に適している」。唯一の存在とは、もちろん神のこと。神が創造した完璧な心なので、すべての神の子は完璧に自分の役割を果た心の力を有している。



3. Today's idea may seem quite sobering, until you see its meaning. 
  • sobering [sóubəriŋ] : 「ハッとするような」
  • until [ʌntíl] : 「〜する時まで」
❖ "Today's idea ~ "「今日の考え方は、かなりびっくりするものに見えるかもしれないが、それも、あなたがその意味が分かるようになるまでのことだ」。この世界を救う役割を自分が担っているなんて、かなり衝撃的なことかもしれないが、その意味内容を知れば、気持ちはきっと落ち着いて来るはずだ。



All it says is that your Father still remembers you, and offers you the perfect trust He holds in you who are His Son. 
  • offer [ɔ́fər] : 「差し出す、〜を提供する」
  • trust [trʌ́st] : 「信頼、信用」
❖ "All it says ~ "「それが言っていることのすべては、あなたの父なる神は今もあなたを忘れずにいて、神の子であるあなたに神が抱いている完璧な信頼感をあなたに差し出しているということだ」。神の子は親である神を忘れたかもしれないが、神は我が子を忘れない。神の子は神が創造したときのままに真実に満たされていると、神は神の子に全幅の信頼をおいている。



It does not ask that you be different in any way from what you are. What could humility request but this? And what could arrogance deny but this? 
  • different [dífərənt] : 「相違する、違っている」
  • in any way : 「多少なりとも、形はどうあれ」
❖ "It does not ~ "「あなたは今のあなたと多少なりとも違ったあなたであるべきだなどと、神は求めていない」。幻想に溺れた今のあなたで居つづけるべきだという意味ではない。幻想に隠れてしまった本来のあなた自身に立ち返って、つまり、神が創造したままのあなたに立ち返って、その姿で居つづけるべきだということだ。"What could ~ "「謙虚さがこれ以外の何を求めることが出来るだろうか」。謙虚であるなら、神の創造したままの自分で居つづけるはずだ。"And what could ~ "「尊大さは、これ以外の何を否定するだろうか」。エゴの尊大さは、あなたが神によって創造された神の子であることを否定する。それこそが尊大ということだ。



Today we will not shrink from our assignment on the specious grounds that modesty is outraged. It is pride that would deny the Call for God Himself. 
  • shrink [ʃríŋk] : 「縮小する、尻込みする」
  • shrink from : 「〜から後ずさりする、〜に尻込みする」
  • assignment [əsáinmənt] : 「任務、割り当て」
  • specious [spíːʃəs] : 「見掛け倒しの」
  • ground [ɡráund] : 「根拠、原因、理由」
  • modesty [mάdəsti] : 「つつましさ、慎み深さ」
  • outrage [áutreidʒ] : 「〜を激怒させる、侵害する」
  • pride [práid] : 「尊大、高慢、横柄」
❖ "Today we will ~ "「今日こそ私達は、慎み深さが侵害されるという見かけ倒しの理由によって、私達に割り当てられた役割から身を引こうなどはすまい」。神が割り当てた役割、すなわち世界を救うという役割を担う資格は自分にはないなどという謙虚さは本当の謙虚さではない。神の役割を引き受けて謙虚さを侵害してはいけないという見かけ倒しの理由を振り回して、神の子としての責任から逃れているだけだ。"It is pride ~ "「神自身の呼びかけを拒否することこそ高慢だ」。神が定めた役割を辞退することは、謙虚な振りをしていながら高慢な心が働いている証拠だ。



4. All false humility we lay aside today, that we may listen to God's Voice reveal to us what He would have us do. 
  • lay aside : 「のけておく、捨てる、放棄する」
  • reveal [rivíːl] : 「知らせる、示す、明かす」
❖ "All false humility ~ "「今日、誤った謙遜は捨ててしまう」。"that we may ~ "「その結果、神が私達に何をさせたいのか私達に明かすその声を、私達は聞くことが出来るだろう」。神が私達にさせようと望んでいる私達の役割を聞くことが出来る。そのためにも、エゴ的な謙遜は捨てるべきだ。エゴ的謙遜は尊大なのだから。



We do not doubt our adequacy for the function He will offer us. We will be certain only that He knows our strengths, our wisdom and our holiness. 
  • doubt [dáut] : 「〜を疑問に思う、疑う」
  • adequacy [ǽdikwəsi] : 「適切さ、妥当性」
  • function [fʌ́ŋkʃən] : 「機能、働き、役割」
  • certain [sə́ːrtn] : 「確実な、確かな、信頼できる」
  • wisdom [wízdəm] : 「知恵、英知」
  • holiness [hóulinis] : 「神聖、神聖さ、高潔」
❖ "We do not ~ "「神が私達に提示した役割に対して私達が適正であることに私達は疑いを持たない」。誤った謙遜を用いて役割を辞退するようなことはしない。"We will be ~ "「神は私達の力や知恵や神聖さを知っているのだと、それだけを確信しよう」。



And if He deems us worthy, so we are. It is but arrogance that judges otherwise. 
  • deem [díːm] : 「〜と考える」
  • worthy [wə́ːrði] : 「尊敬すべき、価値ある」
  • judge [dʒʌ́dʒ] : 「判断する、〜だと思う」
  • otherwise [ʌ́ðərwàiz] : 「別なふうに、違ったように」
❖ "And if He ~ "「もし神が、私達にはその価値があると思っているなら、私達はきっとそうに違いない」。役割を担う価値が私達にあると神が確信しているのだから、私達は疑いなくそうに違いない。"It is but ~ "「そうではないと判断したなら、それは尊大以外の何ものでもない」。神の評価を否定したりしたら、それはエゴの尊大さの表れでしかない。



5. There is one way, and only one, to be released from the imprisonment your plan to prove the false is true has brought to you. 
  • release [rilíːs] : 「解放する、自由にする」
  • imprisonment [impríznmənt] : 「投獄、幽閉」
  • prove [prúːv] : 「証明する、〜が…であることを示す」
  • false [fɔ́ːls] : 「誤った、虚偽の、偽の」
  • brought [brɔ́ːt] : 「bringの過去・過去分詞形」
❖ "There is one ~ "「誤りを真実だと証明しようとするあなたの計画があなたにもたらした幽閉状態から解放されるただ一つの方法がある」。存在しない幻想を実在している現実だと証明しようと思い、自分自身を錯覚の中に閉じ込めてしまった神の子ではあるが、その牢獄から自らを解放する唯一の方法がある。それは、神(ホーリー・スピリット)の救いの計画を信じて、悪夢から目覚めることだ。神から与えられた役割を実行することである。



Accept the plan you did not make instead. Judge not your value to it. 
  • instead [instéd] : 「代わりに、そうしないで」
  • value [vǽljuː] : 「価値、値打ち」
❖ "Accept the plan ~ "「代わりに、あなたがでっち上げたのではない計画を受け入れなさい」。嘘を本当だと証明しようとせずに、神の計画におけるあなたの役割を受け入れなさい。"Judge not ~ "「神の計画に対するあなたの価値を判断してはいけない」。神の計画におけるあなたの役割に自分がふさわしいかどうか、そんなことを自分で判断してはいけない。すべてをホーリー・スピリットに委ねるだけでいい。



If God's Voice assures you that salvation needs your part, and that the whole depends on you, be sure that it is so. 
  • assure [əʃúər] : 「請け合う、約束する」
  • salvation [sælvéiʃən] : 「救済、救い」
  • depend [dipénd] on : 「〜によって決まる、〜次第である」
❖ "If God's Voice ~ "「もし神の声があなたに、救いにはあなたの役割が必要であり、計画全体はあなた次第なのだと請け合ったなら、そうに違いないと確信するだけでいい」。判断のすべては神(ホーリー・スピリット)に任せること。あれこれ詮索する必要はない。



The arrogant must cling to words, afraid to go beyond them to experience which might affront their stance. 
  • arrogant [ǽrəɡənt] : 「尊大な、傲慢な」
  • cling [klíŋ] : 「くっつく、執着する」
  • cling to : 「〜に固執する」
  • afraid [əfréid] : 「恐れて、怖がって」
  • beyond [bijάnd] : 「〜の向こうに、〜を越えて」
  • experience [ikspíəriəns] : 「経験、体験」
  • affront [əfrʌ́nt] : 「侮辱する、辱める、直面する」
  • stance [stǽns] : 「姿勢、立場」
❖ "The arrogant must ~ "「尊大な者は言葉に執着し、言葉を越えて、彼らの立場を侮辱しかねない経験へと進むことを恐れている」。理論的な言葉を用いて頭脳による価値判断をしようとするのは尊大なエゴである。言葉を越えた向こうに側に真実が実在し、それは経験を通して到達するものだということがエゴにとっては恐ろしい。言葉による論理の幕が、実在する真実を覆い隠してくれるとエゴは思っている。



Yet are the humble free to hear the Voice which tells them what they are, and what to do. 
  • humble [hʌ́mbl] : 「謙虚な、つつましい」
  • be free to do : 「自由に〜できる」
❖ "Yet are the ~ "「しかし、謙虚な者は、彼らが何者なのか、何をなすべきなのかを語る声を自由に聞くことが出来る」。素直な心はホーリー・スピリットの声を聞くことが出来る。言葉による武装を解除しているからだ。論理より真実の経験を求めているからだ。



6. Arrogance makes an image of yourself that is not real. 
  • arrogance [ǽrəɡəns] : 「尊大、横柄、傲慢」
❖ "Arrogance makes ~ "「尊大さは、本当のあなたではない幻像をでっち上げる」。本当のあなたは神が創造した神の子であるが、神に対抗しようとする尊大さは、エゴと瓜二つのあなたの幻像を作り出す。今あなたが自分だと思っている肉体をもつ自分は、エゴ的な尊大さが作り出した幻想である。



It is this image which quails and retreats in terror, as the Voice for God assures you that you have the strength, the wisdom and the holiness to go beyond all images. 
  • quail [kwéil] : 「おじけづく、ひるむ」
  • retreat [ritríːt] : 「後退する、退く」
  • terror [térər] : 「恐怖、テロ」
  • assure [əʃúər] : 「断言する、請け合う、約束する」
  • strength [stréŋkθ] : 「力、強さ」
  • wisdom [wízdəm] : 「知恵、英知、良識」
  • holiness [hóulinis] : 「神聖、神聖さ」
❖ "It is this image ~ "「神の声が〜するとき、怯えて、恐怖の中に後退するのは、この幻像である」。"as the Voice ~ "「神に代わって語る声が、あなたは力があり、すべての幻像を越えてその先に行くことが出来る知恵と神聖さをもっているのだと請け合うとき、」怯えて、恐怖の中に後退するのは、この幻像である。神に代わってあなたに話しかけるホーリー・スピリットの声を聞けば、あなたが力強い神聖な神の子であることがわかるが、あなたの心の中に巣くうエゴという名の尊大さはそれを否定し、否定しきれなくなると恐れの中に逃げ隠れしてしまう。



You are not weak, as is the image of yourself. You are not ignorant and helpless. 
  • weak [wíːk] : 「弱い、無力な、劣る」
  • ignorant [íɡnərənt] : 「無知な、意識しない」
  • helpless [hélplis] : 「無力な、頼りない」
❖ "You are not ~ "「あなた自身の幻像は弱そうに見えるだろうが、本当のあなたは弱くない」。"You are not ~ "「あなたは無知でも無力でもない」。



Sin can not tarnish the truth in you, and misery can come not near the holy home of God. 
  • tarnish [tάːrniʃ] : 「曇らせる、汚す」
  • misery [mízəri] : 「悲惨、不幸、惨めさ」
❖ "Sin can not ~ "「罪はあなたの心の中の真実を汚すことは出来ないし、惨めさが神の神聖な住み家に近づくことも出来ない」。罪の意識も惨めさも共に幻想であって、あなたが勝手にでっち上げたあなた自身の幻像に過ぎない。



7. All this the Voice for God relates to you. And as He speaks, the image trembles and seeks to attack the threat it does not know, sensing its basis crumble. 
  • relate [riléit] : 「物語る、説明する」
  • tremble [trémbl] : 「身震いする」
  • threat [θrét] : 「脅迫、脅し、脅威」
  • sense [séns] : 「〜を感知する、〜に気付く」
  • basis [béisis] : 「土台、基盤、基準」
  • crumble [krʌ́mbl] : 「粉々に崩れる」
❖ "All this the ~ "「このことのすべてを、神に代わって話す声はあなたに説明する」。"And as He ~ "「ホーリー・スピリットが説明するにしたがい、幻像は震え、分けのわからない恐れを攻撃しようとするが、その基盤が崩れていくのを感じる」。ホーリー・スピリットは幻像が幻想に過ぎず、存在さえしないと教えてくれる。エゴが作り出した幻像はそれを恐ろしく感じ、攻撃して否定しようとするが、光が闇を払拭するように幻像は根底から消えていく。



Let it go. Salvation of the world depends on you, and not upon this little pile of dust. 
  • depend [dipénd] on : 「〜によって決まる、〜次第である」
  • pile [páil] : 「積み重ね、積み重なり」
  • dust [dʌ́st] : 「ちり、ほこり」
❖ "Let it ~ "「放っておきなさい」。幻像は消えるままにしておきなさい。"Salvation of ~ "「世界の救いはあなたにかかっているのであって、こんなちょっと積もっただけの塵に依存などしていない」。



What can it tell the holy Son of God? Why need he be concerned with it at all? 
  • concern [kənsə́ːrn] : 「〜に関係する、〜と関係がある」
  • be concerned with : 「〜に関係している、〜に関心がある」
❖ "What can it ~ "「その塵が、神聖な神の子に何を言えるだろうか」。"Why need he ~ "「なぜ神の子は、そんなものに関わる必要があるだろうか」。あなたが関わる必要があるものは実在する真実であって、ありもしない幻想ではない。幻想に過ぎない幻像など、消えるに任せておけばいい。



8. And so we find our peace. We will accept the function God has given us, for all illusions rest upon the weird belief that we can make another for ourselves. 
  • function [fʌ́ŋkʃən] : 「機能、役割」
  • illusion [ilúːʒən] : 「幻想、幻覚、錯覚」
  • rest [rést] on : 「〜に基礎を置く、〜にある」
  • weird [wíərd] : 「奇妙な、風変わりな」
  • belief [bilíːf] : 「信じること、信念、信仰」
❖ "And so we ~ "「こうして、私達は平和を見出す」。"We will accept ~ "「私達は神が私達に与えた役割を受け入れる」。"for all illusions ~ "「なぜなら、あらゆる幻想は、私達は自分たちのためにそれとは別の役割を作ることが出来るという奇妙な信念の上に居座っているからだ」。自由意志という旗印の下(もと)に神とは無縁の役割を持つことが出来ると信じるところに幻想的現実が展開する。茶番劇が始まるのだ。



Our self-made roles are shifting, and they seem to change from mourner to ecstatic bliss of love and loving. 
  • role [róul] : 「役、役柄、役割」
  • shifting [ʃíft] : 「移動する、変わりやすい」
  • mourner [mɔ́ːrnər] : 「嘆き悲しむ人」
  • ecstatic [ekstǽtik] : 「恍惚とした、興奮した」
  • bliss [blís] : 「無上の喜び、至福」
❖ "Our self-made ~ "「自分ででっち上げた役割は移り変わる」。"and they seem ~ "「それは嘆き悲しむ役割から愛し愛される恍惚とした至福の喜びへと変わるかのよう見える」。ある時は狂喜して愛に溺れる役割を演じ、ある時は絶望して悲しむ役割を演じる。



We can laugh or weep, and greet the day with welcome or with tears. 
  • weep [wíːp] : 「嘆く、泣く、涙を流す」
  • greet [ɡríːt] : 「〜に挨拶する、〜を歓迎する」
❖ "We can laugh ~ "「私達は笑いもし、泣くことも出来、喜びをもって一日を迎えることも出来、涙で迎えることも出来る」。その時の気分次第で自分の役割を変えていく。



Our very being seems to change as we experience a thousand shifts in mood, and our emotions raise us high indeed, or dash us to the ground in hopelessness. 
  • very being : 「存在そのもの」
  • experience [ikspíəriəns] : 「〜を経験する、〜を体験する」
  • thousands [θáuzənz]  : 「1000の、1000個の」
  • shift [ʃíft] : 「変わる、移る」
  • mood [múːd] : 「気分、心的状態」
  • emotion [imóuʃən] : 「感情、感性、喜怒哀楽」
  • raise [réiz] : 「上げる、上昇させる」
  • indeed [indíːd] : 「実に、本当に、確かに」
  • dash [dǽʃ] : 「粉々に打ち砕く、たたきつける」
  • hopelessness [hóuplisnəs] : 「絶望」
❖ "Our very being ~ "「何千もの気分の変化を経験するにしたがい、私達の存在そのものが変化するように見える」。存在の性格付けがなされるように見える。楽観主義であったり、悲観主義であったり。"and our emotions ~ "「私達の気分は、私達をすごくハイにしたり、絶望の地面に私達を叩きつけたりする」。



9. Is this the Son of God? Could He create such instability and call it Son? 
  • instability [ìnstəbíləti] : 「不安定な性質、変わりやすさ」
❖ "Is this the ~ "「これが神の子だろうか」。"Could He create ~ "「神はこんな不安定なものを作り出して、我が子と呼ぶようなことがあり得るだろうか」。



He Who is changeless shares His attributes with His creation. 
  • changeless [tʃéindʒlis] : 「変化のない、不変の」
  • share [ʃέər] : 「分かち合う、共有する」
  • attribute [ǽtribjùːt] : 「属性、特質、特性」
  • creation [kriéiʃən] : 「創造、創作、創作物、作品」
❖ "He Who is ~ "「無変化である神は、神が創造したものと神の属性を分かち合っている」。したがって、神の子が変化に翻弄されるはずはない。変化を生み出しその変化に翻弄されているかのように見える現実は、したがって、幻想だ。



All the images His Son appears to make have no effect on what he is. 
  • appear [əpíərəns] : 「〜のように見える、〜と思われる」
  • effect [ifékt] : 「結果、影響」
  • have no effect on : 「〜には影響がない」
❖ "All the images ~ "「神の子が作ったかに見える幻像のすべては、神の子の本当の姿に何の影響も与えない」。変化流動する神の子の姿は幻像に過ぎず、実相的な姿は神同様に不変である。



They blow across his mind like wind-swept leaves that form a patterning an instant, break apart to group again, and scamper off. 
  • blow [blóu] : 「吹く、さっさと立ち去る」
  • across [əkrɔ́s] : 「〜を横切って、〜を横断して」
  • windswept [wíndswèpt] : 「風にさらされた、吹きさらしの」
  • leaves [líːvz] : 「leafの複数」
  • leaf [líːf] : 「葉」
  • form [fɔ́ːrm] : 「〜を形づくる、形成する」
  • patterning [pǽtərniŋ] : 「デザイン、様式」
  • instant [ínstənt] : 「瞬間、一瞬」
  • break apart : 「バラバラになる」
  • scamper [skǽmpər] : 「ふざけて走る」
  • scamper off : 「駆け出す」
❖ "They blow across ~ "「風に舞って一瞬にしてパターンを変え、バラバラになってはまた群れをなし駆け回る木の葉の様に、幻像は神の子の心の中を吹き抜ける」。



Or like mirages seen above a desert, rising from the dust. 
  • mirage [mərɑ́ːʒ] : 「蜃気楼、幻影、幻想」
  • above [əbʌ́v] : 「上に、上へ」
  • desert [dézərt] : 「砂漠」
  • rise [ráiz] : 「立ち上がる、起立する、昇る」
  • dust [dʌ́st] : 「ちり、ほこり」
❖ "Or like mirages ~ "「あるいは、砂漠の上に浮かぶ蜃気楼のように、幻像は塵から立ち上がる」。幻像は何もないところに形を成し、あたかもそれが存在するかのように錯覚させる。これが、この世の本当の姿だ。



10. These unsubstantial images will go, and leave your mind unclouded and serene, when you accept the function given you. 
  • unsubstantial [ʌ̀nsəbstǽnʃəl] : 「実体がない」
  • leave [líːv] : 「〜を残す、ある状態のままにしておく」
  • unclouded [ʌ̀nkláudid] : 「曇りのない、澄んだ」
  • serene [səríːn] : 「静かな、穏やかな、晴れた」
❖ "These unsubstantial ~ "「あなたがあなたに与えられた役割を受け入れたとき、これらの実体のない幻像は立ち去り、後には曇りのない晴れやかなあなたの心が残る」。幻想から目覚めることがあなたの役割の一端であるから、夢から目覚めたあなたの心は晴れやかになる。



The images you make give rise to but conflicting goals, impermanent and vague, uncertain and ambiguous. 
  • give rise to : 「〜を引き起こす、〜を生じさせる」
  • conflict [kənflíkt] : 「対立する、矛盾する」
  • goal [ɡóul] : 「目標、目的」
  • impermanent [impə́ːrmənənt] : 「永続しない」
  • vague [véiɡ] : 「ぼんやりした、曖昧な」
  • uncertain [ʌnsə́ːrtn] : 「不確かな、不安定な」
  • ambiguous [æmbíɡjuəs] : 「曖昧な、不明瞭な」
❖ "The images you ~ "「あなたがでっち上げる幻像は対立する目標だけを生み出し、長続きせず不安定で、不確かで曖昧だ」。幻像で構成されたこの幻想世界は二元論の世界であり、すべてが二極に分裂するベクトルとなって、常に二項対立する。対立するベクトルはコンフリクトという形で世界を動かし、世界は混沌とした力学によって変化流動する。そして、やがて崩壊と死へ向かう。



Who could be constant in his efforts, or direct his energies and concentrated drive toward goals like these? 
  • constant [kάnstənt] : 「不変の、一定な」
  • effort [éfərt] : 「尽力、努力」
  • direct [dirékt] : 「〜を…へ向かわせる」
  • energy [énərdʒi] : 「活力、精力」
  • concentrated [kάnsəntrèitid] : 「集中した、濃い」
  • drive [dráiv] : 「意欲、活力、気力」
❖ "Who could be ~ "「いったい誰が、こんな目標のために変化しない努力を注げるだろうか」。"or direct his ~ "「あるいは、こんな目標に自分のエネルギーを向かわせ、気力を集中させることが出来るだろうか」。



The functions which the world esteems are so uncertain that they change ten times an hour at their most secure. 
  • esteem [istíːm] : 「〜を尊重する、重んじる」
  • secure [sikjúər] : 「確実な、しっかりした」
❖ "The functions ~ "「この世界が重んじる役割はあまりにも不確かなので、それらは最も安定しているときでさえ、1時間に10回も変化するだろう」。



What hope of gain can rest on goals like this? 
  • gain [ɡéin] : 「利益、得ること」
  • rest [rést] : 「ある、置かれている」
❖ "What hope of ~ "「何かを得るという希望は、こんな目的の上に存在できるだろうか」。実体のある真実を得ることは、この世界が提供する目的によっては実現することが出来ない。



11. In lovely contrast, certain as the sun's return each morning to dispel the night, your truly given function stands out clear and wholly unambiguous. 
  • lovely [lʌ́vli] : 「結構な、みごとな」
  • in contrast : 「対照的に、その一方」
  • certain [sə́ːrtn] : 「必ず起きる、明白な」
  • dispel [dispél] : 「一掃する、払いのける」
  • stand out : 「突出する、際立つ」
  • wholly [hóulli] : 「完全に、全く」
  • unambiguous [ʌnæmbíɡjuəs] : 「曖昧でない、明白な」
❖ "In lovely ~ "「それとは見事な対照をなして、太陽が毎朝戻って来ては確実に夜を払拭するように、」"your truly given ~ "「あなたに本当に与えられた役割は、際だってクリアーであり、まったく曖昧さがない」。実相的な目的にそった実相的な役割であるから、気分によって変化流動することはなく、したがって不安定でも曖昧でもない。



There is no doubt of its validity. It comes from One Who knows no error, and His Voice is certain of Its messages. 
  • doubt [dáut] : 「疑い、疑念」
  • validity [vəlídəti] : 「妥当性、正当性」
  • error [érər] : 「誤り、間違い」
  • be certain of : 「〜を確信している」
  • message [mésidʒ] : 「伝言、メッセージ」
❖ "There is no ~ "「あなたの役割の正当性に疑問の余地はない」。いわば、神のお墨付きを得ている。"It comes from ~ "「それは誤りを知らない神由来のものであり、神の声はそれが伝えるメッセージに確信をもっている」。100%の確信をもって、神はあなたの役割を計画し、あなたにそれを伝えている。



They will not change, nor be in conflict. All of them point to one goal, and one you can attain. 
  • in conflict : 「矛盾して、衝突して」
  • point to : 「〜を提示する、〜を挙げる」
  • attain [attain] : 「達する、手に入れる、獲得する」
❖ "They will not ~ "「神のメッセージは変化することなく、またコンフリクトも起こさない」。"All of them ~ "「そのすべてはたった一つの目標に向かっており、あなたが得ることの出来る唯一のものである」。



Your plan may be impossible, but God's can never fail because He is its Source. 
  • impossible [impάsəbl] : 「不可能な、あり得ない」
  • fail [féil] : 「失敗する、しくじる」
  • source [sɔ́ːrs] : 「もと、源、起源」
❖ "Your plan may ~ "「あなたがでっち上げた計画は実現不可能だ」。実現したかに見えても、幻想世界の中での出来事に過ぎないので、夢ははかなく消えて行く。"but God's can ~ "「しかし、神の計画は、その源が神であるから、決して失敗に終わることはない」。神の住む世界は無時間の世界だ。すべての計画はすでに実行され、実現されている。すべては成功裏に終了している。時間は存在しない。そのすべてが実相世界にあってホログラフィック的に記録され、この世界において幻想の時間と空間を介して展開されて、あなたは夢の中でそれを追体験しているに過ぎない。



12. Do as God's Voice directs. And if It asks a thing of you which seems impossible, remember Who it is that asks, and who would make denial. Then consider this; which is more likely to be right? 
  • direct [dirékt] : 「〜に〜するよう指示する」
  • denial [dináiəl] : 「否定、拒否、拒絶」
  • consider [kənsídər] : 「よく考える、熟考する」
  • likely [láikli] : 「もっともらしい、ありそうな」
❖ "Do as God's ~ "「神の声が指示するように行動しなさい」。"And if It asks ~ "「もしその声が不可能に思えることを要求しているようなら、誰がそれを要求しているのか、誰がそれを拒んでいるのか、思い出してみなさい」。神が確信をもってあなたに要求し、自信のないあなたがそれを拒んでいるだけだ。見掛けは謙虚に見えるだろうが、実はそれが尊大というものだ。"Then consider ~ "「そして、こう考えてみなさい;どっちがより正しように見えるか、と」。可能か不可能かで迷う前に、どっちが正しく真実であるか、それを基準に考えて見よ、ということ。



The Voice that speaks for the Creator of all things, Who knows all things exactly as they are, or a distorted image of yourself, confused, bewildered, inconsistent and unsure of everything? 
  • speak for : 「〜に代わって話す」
  • exactly [iɡzǽktli] : 「正確に、厳密に」
  • distorted [distɔ́ːrtid] : 「歪められた、ゆがんだ」
  • confused [kənfjúːzd] : 「困惑した、混乱した」
  • bewildered [biwíldərd] : 「途方に暮れた、当惑した」
  • inconsistent [ìnkənsístənt] : 「矛盾した、一貫性のない」
  • unsure [ʌnʃúər] : 「不確かな、確信のない、自信のない」
❖ "The Voice that ~ "「あらゆるものをまったくそのままに知っているのは、すべてを創造した神に代わって話す声だろうか、あるいは、あなた自身の歪んだ幻像(の声)か」。"confused, bewildered ~ "「それは混乱し、途方に暮れ、一貫性はなく、すべてに確信を持てないでいる」。そんなあなたの幻像の言いなりになってはいけない。あなたを一番良く知っている神の指示にしたがう方がずっと賢明だ。



Let not its voice direct you. Hear instead a certain Voice, which tells you of a function given you by your Creator Who remembers you, and urges that you now remember Him. 
  • instead [instéd] : 「代わりに、そうしないで」
  • remember [rimémbər] : 「〜を覚えている、〜を思い出す」
  • urge [ə́ːrdʒ] : 「促す、要請する、勧める」
❖ "Let not its ~ "「そんな声にあなたを指示させてはいけない」。そんな声とは、もちろん、あなたの幻像の声。"Hear instead ~ "「代わりに、確実な声に耳を傾けなさい」。神の声、あるいは神に代わって話すホーリー・スピリットの声に耳を傾けなさい。"which tells you ~ "「その声は、あなたを覚えており、またあなたも思い出すようにと促す創造主によってあなたに与えられた役割についてあなたに語りかける」。



13. His gentle Voice is calling from the known to the unknowing. 
  • gentle [dʒéntl] : 「優しい、穏やかな」
  • unknowing [ʌ̀nnóuiŋ] : 「無知の、知らない」
❖ "His gentle ~ "「ホーリー・スピリットの優しい声は、知る者から知らざる者への呼びかけだ」。真実を知っている目覚めた者から、実相を忘れた眠れる者への呼びかけである。



He would comfort you, although He knows no sorrow. 
  • comfort [kʌ́mfərt] : 「慰める、安心させる」
  • sorrow [sάrou] : 「悲しみ、悲哀」
❖ "He would ~ "「たとえホーリー・スピリットは一切の悲しみを知らないとはいえ、彼はあなたを慰める」。ホーリー・スピリットは悲しみが幻想であると知っているが、悲しむあなたを慰める。悲しい夢を見ているだけだと教えてくれる。



He would make a restitution, though He is complete; a gift to you, although He knows that you have everything already. 
  • restitution [rèstətjúːʃən] : 「返還、返却、補償」
  • complete [kəmplíːt] : 「全部そろった、完全な」
❖ "He would ~ "「たとえホーリー・スピリットはあなたが既にすべてをもっていると知ってるとはいえ、あなたへの贈り物として、ホーリー・スピリットは補償してくれる」。神の属性のすべてをあなたは既にもっているが、それをあなたは忘れている。ホーリー・スピリットはそのことを知ってはいるが、あなたが欠けていると思っているものをホーリー・スピリットは補ってくれる。たとえば、あなたに叡智を授けてくれる。



He has Thoughts which answer every need His Son perceives, although He sees them not. 
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く」
❖ "He has Thoughts ~ "「たとえホーリー・スピリットが必要だと思わないにしても、彼は神の子が必要だと感じるあらゆるものに答えてあげようという思いをもっている」。神の子に不足や欠乏はない。ホーリー・スピリットはそれを知っているが、あなたが何かを必要だと言うのなら、彼はそれに応えてくれる。もちろん、無差別に何も彼にもあなたに与えてくれるわけではない。目覚めのために必要なものだけを、ホーリー・スピリットは惜しまず与えてくれる。



For Love must give, and what is given in His Name takes on the form most useful in a world of form. 
  • in one's name : 「自分の名前で」
  • take on : 「呈する、帯びる、持つようになる」
  • useful [júːsfəl] : 「役立つ、有益な」
❖ "For Love must ~ "「なぜなら、愛は与えないではいられず、神の名の下(もと)、与えられたものは、形ある世界の中で最も有用な形を帯びるからだ」。ホーリー・スピリットはあなたを心から愛し、愛するがゆえにあなたに必要なものを与える。それは実相世界の形のないものであるとは限らず、この幻想世界における形あるものであるときもある。形あるものとは言え、目覚めのために最も有用なものをホーリー・スピリットはあなたに与える。たとえば、すばらしい人との出会い、すばらしい本との出会い、すばらしい美との出会い、等々。



14. These are the forms which never can deceive, because they come from Formlessness Itself. 
  • deceive [disíːv] : 「欺く、惑わす、だます」
  • formlessness [fɔ́ːrmlisnəs] : 「形のないこと」
❖ "These are the ~ "「これらは、決して騙すことのない形である」。ホーリー・スピリットが与えてくれる目覚めのための贈り物は、この世の形あるものではあるが、あなたを騙すようなものではない。"because they ~ "「なぜなら、それらは、それ自体形のないものからやって来るからだ」。実相世界の形のない真実という息吹が吹き込まれたものであるから、ホーリー・スピリットの与えてくれる形のある贈り物は決してあなたを欺かない。ホーリー・スピリットは、幻想に過ぎない空間も時間も、形あるものと同様に、あなたの目覚めの学びのために利用する。



Forgiveness is an earthly form of love, which as it is in Heaven has no form. Yet what is needed here is given here as it is needed. 
  • forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し」
  • earthly [ə́ːrθli] : 「地上の、この世の」
❖ "Forgiveness is ~ "「赦しは、この地上における愛の形である」。実相世界では赦しは必要ない。赦されるべき何ものもないからだ。この地上においてのみ、その幻想性を見抜き、赦す必要がある。愛をもって見過ごしてやる必要がある。"which as it ~ "「その愛は、天の王国にあっては、まったく形をもたない」。完全な抽象、完全に昇華した純粋な愛である。"Yet what is ~ "「しかし、この地上で必要とされるものは、ここで必要とされる形をとって与えられる」。完全に抽象的な純粋な愛として与えられるのではなく、この地上で意味をもつように形を与えられてあなたに提示される。あなたの目覚めに必要なものも、形をとったものとして与えられる。愛は、たとえば赦しとしてあなたに提示される。



In this form you can fulfill your function even here, although what love will mean to you when formlessness has been restored to you is greater still. 
  • fulfill [fulfíl] : 「(約束を)実行する、(使命を)果たす」
  • restore [ristɔ́ːr] : 「回復させる、修復する」
❖ "In this form ~ "「こういう形をとった状態で、この地上においてさえ、あなたの役割を果たすことが出来る」。"although what ~ "「形のないものがあなたにとって修復されたとき、愛があなたにとって意味することがずっと大きなものとなるのだが」。実相世界では形を持たない愛が、たとえこの地上で赦しという形をとっても、それは実相的な機能を果たし、したがって、あなたは赦しを通して実相的な役割を果たすことが出来る。その後、あなたが形をもたない実相世界へ回帰できれば、赦しを通して修復された愛はあなたにとって大きな意味をもち、より多くの光を放つすばらしい真実となるだろう。



Salvation of the world depends on you who can forgive. Such is your function here. 
  • salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い」
  • depend [dipénd] on : 「〜によって決まる、〜次第である」
  • forgive [fərɡív] : 「許す、容赦する」
❖ "Salvation of ~ "「この世を救うことは、私の肩に掛かっている」。"Such is your ~ "「それが、この地上でのあなたの役割はなのだ」。






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