●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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W-pI.103.1:1 ~ W-pI.103.3:7

Lesson 103



God, being Love, is also happiness.

  • also [ɔ́ːlsou] : 「〜もまた、同様に、また、〜もやはり」

❖ "God, being ~ "「神は、愛であるから、幸せでもある」。幸せ、喜び、平和、静寂、安全、等々は、すべて愛の属性であり、むしろ実相的には同義だと思っていい。愛が幸せを生み、幸せは愛を生む。


 
1. Happiness is an attribute of love. It cannot be apart from it. Nor can it be experienced where love is not. 

  • attribute [ǽtribjùːt] : 「属性、特質、特性、性格」
  • apart from : 「〜から離れて、〜は別として、〜はさておき」
  • experience [ikspíəriəns] : 「〜を経験する、〜を体験する」

❖ "Happiness is ~ "「幸せは愛の属性である」。"It cannot ~ "「幸せは、愛と切っても切り離せない」。"Nor can it ~ "「また幸せは、愛のないところで経験することは出来ない」。



Love has no limits, being everywhere. And therefore joy is everywhere as well. 

  • limit [límit] : 「限度、制限、境界、限界」
  • therefore [ðέərfɔ̀ːr] : 「それ故に、そのために、従って、だから」
  • as well : 「同じに、同様にうまく、おまけに、その上」

❖ "Love has no ~ "「愛はあらゆる所に存在出来るから、愛には制限がない」。空間的に制限がないという表現だが、むしろ、時空を超越して、愛のパワーには制限がないと考えた方がいいだろう。"And therefore ~ "「したがって、喜びも同様にあらゆる所に存在する」。幸せ同様に、喜びにも制限はない。



Yet can the mind deny that this is so, believing there are gaps in love where sin can enter, bringing pain instead of joy. 

  • deny [dinái] : 「否定する、認めない、信じない」
  • gap [ɡǽp] : 「割れ目、隔たり、すき間」
  • enter [énter] : 「〜に入る、〜に参加する、〜に立ち入る」
  • bring [bríŋ] : 「〜を持って来る、〜をもたらす」
  • pain [péin] : 「痛み、痛覚、苦痛」
  • instead [instéd] of : 「〜の代わりに」

❖ "Yet can the mind ~ "「しかし、心は、このことを否定する」。"believing there ~ "「そして、心は、愛には罪が忍び込める隙間があって、喜びの代わりに痛みが持ち込まれると信じている」。喜びを否定する心は、エゴの思考システムに支配された心であって、実在する真実の愛に対して幻想の罪の意識や、それに伴う苦と痛みを塗りたくる。あなたは、汚された愛が本当の愛の姿だと信じてしまう。
実相の愛は一元論世界の真実であって、対立概念をもたない純粋な愛である。神から分離した神の子は、分離を象徴する世界を二元論世界として偽創造した。愛は、憎しみという対立概念を付加され、汚されたのだ。こういう二項対立の思考システムを主導するのがエゴであって、あなたはエゴの奴隷として生きてきたのだ。今、あなたは、エゴの隷属から解放されなくてはならない。



This strange belief would limit happiness by redefining love as limited, and introducing opposition in what has no limit and no opposite.

  • strange [stréindʒ] : 「奇妙な、変わった、変な」
  • limit [límit] : 「〜を限定する、〜を制限する」
  • redefine [ridifáin] : 「〜を再定義する、見直しを迫る」
  • limited [límitid] : 「限られた、有限な、制限された」
  • introduce [ìntrədjúːs] : 「取り入れる、取り込む、導入する、招く」
  • opposition [ὰpəzíʃən] : 「反対、敵対、対立」
  • opposite [άpəzit] : 「反対、正反対、逆」

❖ "This strange ~ "「この奇妙な信念は、愛は制限され得ると再定義し、制限も対立概念もないものに対して対立性を持ち込むことで、幸せに制限を加えようとする」。奇妙な信念とは、要するにエゴの思考システムのこと。対立概念をもたない純粋な真実に対して、エゴは幻想の対立概念を塗りたくって汚し、愛のもつ無限のパワーに制限を加えようとする。神の至上の愛を、地上に引きずり下ろそうというわけだ。なぜか? エゴ自体が、神の対立概念だからだ。しかし、対立概念は幻想であるから、エゴもまた幻想に過ぎない。



2. Fear is associated then with love, and its results become the heritage of minds that think what they have made is real. 

  • fear [fíər] : 「恐れ、恐怖、懸念、心配、不安」
  • associate [əsóuʃièit] : 「〜と結び付ける、関連付ける」
  • be associated with : 「〜と関係がある、〜と関連する」
  • result [rizʌ́lt] : 「結果、結末、成り行き、効果、成果、成績」
  • become [bikʌ́m] : 「〜になる」
  • heritage [héritidʒ] : 「継承物、受け継いだもの、天性」
  • real [ríəl] : 「実在する、現実の、実際の、本物の」

❖ "Fear is ~ "「そこで、恐れが愛と関連づけられ、」"and its results ~ "「その結果、でっち上げたものは実在すると考える心によって継承されることになる」。神の愛に反抗して神を裏切り、神から分離した神の子は罪の意識を抱くことになった。その罪の意識は時間を越えて継承され、あなたの心の奥深くに隠されている。罪の意識と、神の報復への恐れ、それは本来神の子が勝手に幻想したことであって、実在しない。夢の中の出来事に過ぎない。しかし、心はそれを実在(既成事実)だと信じ、でっち上げた幻想を継承していくのである。



These images, with no reality in truth, bear witness to the fear of God, forgetting being Love, He must be joy. 

  • reality [riǽləti] : 「現実性、実在性、現実のこと」
  • truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理、本当のこと」
  • bear [bέər] : 「負う、〜を身につける、持つ、有する」
  • witness [wítnəs] : 「証拠、証言、目撃者、証人」
  • bear witness to : 「〜を証言する」
  • forget [fərɡét] : 「〜を忘れる、〜を思い出せない」

❖ "These images ~ "「これらのイメージは、本当は実在性はないのだが、神への恐れが存在することを証言している」。つまり、"forgetting being ~ "意訳する、「神が愛であり、喜びそのものであることを忘れている証拠なのだ」。これらのイメージとは、罪と罰に対する恐れ、つまり恐怖心をあおる幻想のこと。神が愛であり喜びであるという真実に対して、神の子は、それと真っ向から対立する神のイメージをもっているわけだ。旧約聖書に描かれる怒れる神、裁く神、復讐する神のイメージである。



This basic error we will try again to bring to truth today, and teach ourselves:

        God, being Love, is also happiness. 
        To fear Him is to be afraid of joy.

  • basic [béisik] : 「基礎の、基本的な」
  • error [érər] : 「誤り、間違い」
  • bring [bríŋ] : 「〜を持って来る、〜をもたらす」
  • be afraid of : 「〜を恐れる、〜を怖がる」

❖ "This basic error ~ "「この基本的な誤りを、今日私たちは再び、真実の下(もと)へ連れ戻すように努め、私たち自身に向かって、次のように言う」。"God, being Love ~ "「神は、愛であるから、幸せでもある」。"To fear Him ~ "「神を恐れることは、喜びを恐れることである」。



Begin your periods of practicing today with this association, which corrects the false belief that God is fear. 

  • association [əsòusiéiʃən] : 「つながり、関連性、連関、連想」
  • correct [kərékt] : 「〜を訂正する、修正する、正す」
  • false [fɔ́ːls] : 「正しくない、誤った、虚偽の、本物でない、偽の」

❖ "Begin your ~ "意訳する、「この関連性を念頭におきながら、今日の練習を始めなさい」。"which corrects ~ "「その関連性の認識こそが、神は恐れであるとする誤った信念を正してくれるのだから」。幸せや喜びとその対立概念である恐れとの関連性、神とその対立概念であるエゴとの関連性、それを念頭に置きながら練習を始める。恐れの正体をはっきり認識することで、神が恐れであるという誤った認識を修正するのである。


It also emphasizes happiness belongs to you, because of what He is.

  • emphasize [émfəsàiz] : 「強調する、力説する」
  • belong [bilɔ́ːŋ] to : 「〜に属する、〜の所有である」

❖ "It also ~ "意訳する、「その関連性を認識することで、幸せがあなたのものであると強く主張される」。"because of ~ "「なぜなら、神は幸せそのものだからだ」。神への裏切りという罪は存在しない。神の報復も予定されてはいない。すべて、幻想である。その幻想をあなたの心に植え付け、恐れを引き出している張本人がエゴである。神は永遠に愛であり、幸せであり、喜びである。それ以外の神はなく、あなたはその真実に回帰しなくてはならない。



3. Allow this one correction to be placed within your mind each waking hour today. 

  • allow [əláu] : 「割り当てる、配分する、許す、許可する」
  • correction [kərékʃən] : 「訂正、矯正、修正、是正」
  • place [pléis] : 「〜を置く、設置する」
  • within [wiðín] : 「〜の中に、〜の内側に」
  • waking hours : 「起きている時間、覚醒時間」

❖ "Allow this ~ "「今日は目が覚めている間は、この一つの修正をあなたの心の中に据えることを許しなさい」。一つの修正とは、神は恐れであるという誤った認識を修正すること。目覚めている間はずっと、この修正を意識して過ごすようにすればいい。



Then welcome all the happiness it brings as truth replaces fear, and joy becomes what you expect to take the place of pain. God, being Love, it will be given you. 

  • welcome [wélkəm] : 「歓迎する、喜んで受け入れる」
  • replace [ripléis] : 「〜に取って代る、〜を交換する、置き換える」
  • expect [ikspékt] : 「予期する、期待する、待つ、楽しみにする」
  • take the place of : 「〜の代わりをする、〜に取って代わる」
  • pain [péin] : 「痛み、痛覚、苦痛」

❖ "Then welcome ~ "「その後、真実が恐れと入れ替わるにしたがい、修正がもたらしてくれる幸せのすべてを喜んで受け入れなさい」。"and joy becomes ~ "「そうすれば、喜びは、痛みに取って代わるとあなたが期待したものになる」。この世の苦と痛みが消えて、幸せと喜びが訪れる。"God, being ~ "「神は愛なので、喜びはあなたに与えられる」。



Bolster this expectation frequently throughout the day, and quiet all your fears with this assurance, kind and wholly true:

        God, being Love, is also happiness. 
        And it is happiness I seek today.
 
        I cannot fail, because I seek the truth.

  • given [ɡívən] : 「giveの過去分詞形」
  • bolster [bóulstər] : 「支える、持ち上げる、増強する」
  • expectation [èkspektéiʃən] : 「予想、期待、切望、待望」
  • frequently [fríːkwəntli] : 「頻繁に、しばしば、たびたび」
  • throughout [θruːáut] : 「初めから終わりまで、〜の間中」
  • quiet [kwáiət] : 「〜を静かにさせる、静める、和らげる」
  • assurance [əʃúərəns] : 「断言すること、確実さ、自信、確信」
  • kind [káind] : 「優しい、親切な」
  • wholly [hóulli] : 「完全に、全く、全体として、すっかり」
  • true [trúː] : 「真の、真実の、本当の、本物の」
  • fail [féil] : 「失敗する、しくじる」

❖ "Bolster this ~ "「一日を通して、頻繁に、この期待を膨らませなさい」。"and quiet all ~ "「そして、穏やかで完全に真実である確信を抱きながら、あなたの恐れを鎮(しず)めなさい」。恐れが喜びに置き換わってほしいと期待することは完全に正しいのだと確信をもって、その期待を膨らませるのだ。"God, being ~ "「神は、愛であるから、幸せでもある」。"And it is ~ "「そして、私が今日探し求めているのは、その幸せである」。"I cannot ~ "「私は真実を探し求めているのだから、失敗するわけはない」。
 
 
 



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