●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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W-pI.197.1:1 ~ W-pI.197.9:8

Lesson 197



It can be but my gratitude I earn. 
  • gratitude [ɡrǽtətjùːd] : 「感謝、感謝の気持ち」
  • earn [ə́ːrn] : 「得る、獲得する」
❖ "It can be ~ "「私が得るものは、ただ私の感謝である」。他者から感謝を受けることを目的とするのではなく、あなたの心に感謝の気持ちが生まれることを目標とすべきだ。実相的に与えることと得ることは等しいので、あなたが他者に感謝を与えることは他者から感謝を受け取ることと等しい。



1. Here is the second step we take to free your mind from the belief in outside force pitted against your own.
  • outside [áutsáid] : 「外部の、部外の」
  • force [fɔ́ːrs] : 「力、エネルギー、強さ」
  • pit [pít] : 「〜を戦わせる、対抗させる」
  • attempt [ətémpt] : 「試み、企て」
❖ "Here is the ~ "「あなた自身の力に対抗する外的な力があると信じることからあなたの心を解放するために、私達がとるべき第二のステップがここにある」。あなたの外側に存在している他者があなたを攻撃する可能性があると信じるところから心を解放させる必要がある。この世ではあなたと他者は別々の存在であるかのように見えるが、実相的には単一の神の子である。幻想のこの世にあってのみ、分裂した断片の一つ一つに見えているに過ぎない。言い換えれば、外部に存在する他者はあなたの心が外部に投影したあなた自身の姿である。



You make attempts at kindness and forgiveness. Yet you turn them to attack again, unless you find external gratitude and lavish thanks.
  • attempt at : 「〜への試み」
  • kindness [káindnis] : 「親切、思いやり」
  • forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し」
  • unless [ənlés] : 「〜でない限り」
  • external [ikstə́ːrnl] : 「外の、外側の、外部の」
  • lavish [lǽviʃ] : 「豊富な、過分な」
❖ "You make ~ "「あなたは優しくあろうとし、赦しを与えようとする」。"Yet you turn ~ "「しかし、あなたが外からの感謝やあり余る感謝を見出すことがない限り、あなたは優しさや赦しを再び攻撃に変えてしまう」。見返りがないとき、あなたはそれを放棄するだけでなく、攻撃に転じさえする。



Your gifts must be received with honor, lest they be withdrawn.
  • receive [risíːv] : 「受け取る」
  • honor [άnər] : 「敬意、誠実、正直さ」
  • lest [lést] : 「〜しないように」
  • withdrawn [wiðdrɔ́ːn] : 「withdrawの過去分詞形」
  • withdraw [wiðdrɔ́ː] : 「取りやめる、引っ込める」
❖ "Your gifts must ~ "「あなたの贈り物は敬意をもって受け取ってもらわねばならない」。"lest they be ~ "「さもなければ、贈り物は引っ込められてしまう」。感謝されなければ何も与えないというスタンスをとってしまう。



And so you think God's gifts are loans at best; at worst, deceptions which would cheat you of defenses, to ensure that when He strikes He will not fail to kill.
  • loan [lóun] : 「貸し付け、ローン」
  • at best : 「よくても、せいぜい」
  • at worst : 「最悪の場合でも」
  • deception [disépʃən] : 「騙すこと、策略」
  • cheat [tʃíːt] : 「だます、ごまかす」
  • cheat someone of : 「〜をだまして〜を奪い取る」
  • defense [diféns] : 「防衛、防御」
  • ensure [inʃúər] : 「〜を確実にする、保証する」
  • strike [stráik] : 「攻撃を開始する、襲う」
  • fail [féil] : 「失敗する、しくじる」
❖ "And so you ~ "「そこであなたは、神からの贈り物はせいぜいローンのようなものだと思っている」。"at worst ~ "「最悪なら、神が攻撃するとき、殺し損ねないために、あなたから防衛力を騙しとってしまおうとする策略だと思っている」。神の子は神のもつ力を贈り物として与えられたが、それさえも、ローンで買った力のようなもので、力を維持するには負担が大きいと思っている。あるいは、神は力を神の子に与えておいて、いざ神の子を罰しようと思うときは、与えた力を奪い取って神に反抗できないようにしようとする騙しのようなものだと感じている。



2. How easily are God and guilt confused by those who know not what their thoughts can do.
  • easily [íːzili] : 「安易に、簡単に」
  • guilt [ɡílt] : 「あやまち、罪」
  • confuse [kənfjúːz] : 「混同する、混乱させる」
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考」
❖ "How easily ~ "「思いに何が出来るのか知らない者によって、神と罪とは何と簡単に混同されてしまうことか」。神を裏切って神から分離してしまったという罪の思いが、神はその罪を罰するに違いないという恐れを生み出した。神の子の勝手な思いが被害妄想的な恐れを生み出し、神と罪とを関連づけて心の混乱状態を招いた。



Deny your strength, and weakness must become salvation to you. See yourself as bound, and bars become your home.
  • deny [dinái] : 「否定する、認めない」
  • strength [stréŋkθ] : 「力、強さ」
  • weakness [wíːknis] : 「弱さ、脆弱性」
  • salvation [sælvéiʃən] : 「救済、救い」
  • bound : 「bind の過去・過去分詞形」
  • bind [báind] : 「〜を束縛する、拘束する」
  • bar [bάːr] : 「柵、鉄格子」
❖ "Deny your ~ "「あなたの力を否定すれば、あなたにとって弱さが救いとなるに違いない」。真実を真っ正面から見ようとする強さを回避し、幻想の中に止(とど)まってまどろみながら生きて行く弱さを選択してしまう。神と直接対峙することを恐れ、それを回避することが罪からの救いだと思い込んでしまう。"See yourself ~ "「あなた自身は縛られていると思ってしまえば、鉄格子があなたの家になる」。自由を恐れ、束縛されている方が安全だと考えてしまう。エゴによる束縛と支配に救いを求めてしまうのだ。



Nor will you leave the prison house, or claim your strength, until guilt and salvation are not seen as one, and freedom and salvation are perceived as joined, with strength beside them, to be sought and claimed, and found and fully recognized.
  • leave [líːv] : 「〜から離れる、〜から撤退する」
  • prison [prízn] : 「監獄、監禁」
  • prison house : 「獄舎」
  • claim [kléim] : 「主張する、要求する」
  • freedom [fríːdəm] : 「自由、解放、自主」
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜を理解する」
  • join [dʒɔ́in] : 「結び付ける、結合する」
  • beside [bisáid] : 「〜のそばに、〜の傍らに」
  • sought [sɔ́ːt] : 「seek の過去・過去分詞形」
  • seek [síːk] : 「探し求める、捜し出す」
  • found [fáund] : 「findの過去・過去分詞形」
  • find [fáind] : 「発見する、見いだす、気付く」
  • fully [fúlli] : 「十分に、完全に」
  • recognize [rékəɡnàiz] : 「〜を認識する、受け入れる」
❖ "Nor will you ~ "「〜するまでは、あなたは獄舎を去ろうとせず、あなたの強さを主張することもしない」。"until guilt and ~ "「罪と救いが一つだと見ることをせずに、自由と救いこそが結びついているのだと知覚され、自由と救いの傍らに力が寄り添い、自由と救いが求められて、自分のものだと主張され、ついに見出されて完全に受け入れられるまでは、」あなたは獄舎を去ろうとせず、あなたの強さを主張することもしない。これが、真実を回避する弱さに依存した生き方だ。罪の意識を温存し、エゴの支配を受け入れて幻想世界という獄舎の中でかろうじて生きて行く。



3. The world must thank you when you offer it release from your illusions.
  • offer [ɔ́fər] : 「差し出す、〜を提供する」
  • release [rilíːs] : 「救出、解放」
  • illusion [ilúːʒən] : 「幻想、幻覚、錯覚」
❖ "The world ~ "「あなたが幻想から解放されたことを世界に示すとき、世界はあなたに感謝するに違いない」。あなたと世界は分離してはいない。あなたが幻想から解放されるとき、世界も幻想から解放される。世界はあなたに感謝することになる。



Yet your thanks belong to you as well, for its release can only mirror yours.
  • belong [bilɔ́ːŋ] to : 「〜に属する、〜の所有である」
  • as well : 「同じに、おまけに、その上」
  • mirror [mírər] : 「〜を映す、〜を正確に映し出す」
❖ "Yet your thanks ~ "「しかし、あなたが受ける感謝は、同時にあなたが抱く感謝でもある」。実相世界では、与えることと得ることは同一である。世界があなたに感謝し、あなたがその感謝を受け取ることは、同時にあなたが世界に感謝を与えていることになる。"for its release ~ "「なぜなら、世界の解放は単にあなたの解放を鏡に映しただけのものなのだから」。あなたの心の思いが外部に映し出されたものがこの世界である。感謝と同様に、あなたの解放が世界の解放につながり、世界の解放はあなたの解放になる。



Your gratitude is all your gifts require, that they be a lasting offering of a thankful heart, released from hell forever.
  • gratitude [ɡrǽtətjùːd] : 「感謝、感謝の気持ち」
  • require [rikwáiər] : 「〜を求める、〜に要求する」
  • lasting [lǽstiŋ] : 「永続する、続く」
  • offering [ɔ́ːfəriŋ] : 「贈り物、ささげ物」
  • thankful [θǽŋkfəl] : 「感謝の」
  • forever [fərévər] : 「永遠に、永久に」
❖ "Your gratitude ~ "「あなたの感謝こそ、あなたの贈り物が求めるすべてだ」。あなたが世界に与える解放という贈り物は、世界からの感謝のみならず、あなた自身の世界への感謝をもたらす。つまり、解放と感謝を、あなたと世界は分かち合うのだ。"that they be ~ "「こうしてあなたの贈り物は、永遠に地獄から解放されたことを感謝する心がいつまでも捧げ続ける贈り物となる」。分かち合いによって、感謝と解放は永遠に拡張増大していく。



Is it this you would undo by taking back your gifts, because they were not honored?
  • undo [ʌndú] : 「元どおりにする、取り消す」
  • take back : 「取り戻す」
  • honor [άnər] : 「〜に敬意を払う、尊敬する」
❖ "Is it this ~ "「これは、あなたの贈り物が敬われていないという理由によって、あなたの贈り物を取り戻して取り消しにしたいと思うことだろうか」。世界が解放というあなたの贈り物に対して冷淡であるとき、あなたはそれを理由に世界から解放を取り戻したいと思っていいものだろうか。



It is you who honor them and give them fitting thanks, for it is you who have received the gifts.
  • fitting [fítiŋ] : 「適切な、似合いの」
  • receive [risíːv] : 「受け取る」
❖ "It is you ~ "「贈り物を敬い、それに相応する感謝を捧げるのはあなたである」。世界にそれを求めるべきではない。"for it is ~ "「なぜなら、贈り物を受け取ったのはあなたなのだから」。世界に与えた贈り物を受け取ったのは世界であり、同時にあなた自身である。だから、世界に敬意と感謝を求める前に、あなたは自分自身に敬意と感謝を求めるべきだ。



4. It does not matter if another thinks your gifts unworthy. In his mind there is a part that joins with yours in thanking you.
  • matter [mǽtər] : 「重要である、問題である」
  • unworthy [ʌnwə́ːrði] : 「値しない、価値のない」
  • join [dʒɔ́in] : 「結び付ける、結合する」
❖ "It does not ~ "「もし他者が、あなたの贈り物には価値がないと思ったとしても、それは問題ではない」。なぜなら、それは他者の心を支配するエゴの判断に過ぎないから。"In his mind ~ "「他者の心には、あなたに感謝しながらあなたの心とつながっている部分がある」。もちろん、それはホーリー・スピリットの住まう部分。



It does not matter if your gifts seem lost and ineffectual. They are received where they are given.
  • lost [lɔ́st] : 「loseの過去・過去分詞形」
  • lose [lúːz] : 「〜を失う、なくす」
  • ineffectual [ìniféktʃuəl] : 「無駄な、無力な」
❖ "It does not ~ "「あなたの贈り物が失われたり無駄にされたように見えても、それは問題ではない」。"They are received ~ "「あなたの贈り物は、与えられる所で受け取られる」。時が来れば、あなたの贈り物は他者に受け入れられる。時と場所を調整してくれるのはホーリー・スピリット(イエス)だ。



In your gratitude are they accepted universally, and thankfully acknowledged by the Heart of God Himself.
  • accept [æksépt] : 「認める、受け入れる」
  • universally [jùːnəvə́ːrsəli] : 「普遍的に、広く」
  • thankfully [θǽŋkfəli] : 「有り難いことに、感謝して」
  • acknowledge [æknάlidʒ] : 「承認する、受け入れる」
❖ "In your gratitude ~ "「あなたが感謝するなかで、あなたの贈り物は広く受け入れられ、神自身の胸にも感謝されながら受け入れられる」。



And would you take them back, when He has gratefully accepted them?
  • gratefully [ɡréitfəli] : 「感謝して、喜んで」
❖ "And would ~ "「神があなたの贈り物を感謝して受け入れているときに、あなたはあなたの贈り物を取り戻してしまいたいと思うだろうか」。せっかく差し出した贈り物を引っ込めてしまうには及ばない。なにしろ、神も喜んでいるのだから。



5. God blesses every gift you give to Him, and every gift is given Him, because it can be given only to yourself. And what belongs to God must be His Own.
  • bless [blés] : 「〜を祝福する、〜を賛美する」
  • belong [bilɔ́ːŋ] to : 「〜に属する、〜の所有である」
❖ "God blesses ~ "「あなたが神に差し出す贈り物のすべてを、神は祝福してくれる」。"and every ~ "「そして、贈り物のすべては神に与えられる」。神はあなたの贈り物を祝福し、感謝しながら受け取ってくれる。"because it can ~ "「なぜなら、その贈り物はただあなた自身にのみ与え得るものだからだ」。幻想から実相への解放、真実への目覚めが、あなたが差し出す贈り物だ。実際に解放されて目覚めるのはあなた自身なので、あなたの贈り物はあなた自身にのみ与えられることになる。しかし同時に、あなたは神の子として目覚め、神の下(もと)へ回帰したのだ。あなた自身が神への贈り物となる。神の属性を取り戻した姿を見て、神はあなたを祝福することになる。"And what belongs ~ "「神に属するものは、神自身のものである」。神に属していた神の属性が、神の子に与えたままに今、神に返される。それは神のものであり、したがって神の子もまた神に属している証拠である。神の属性が神に返されたからといって、神の子が神の属性を失うわけではない。神と神の子の間で分かち合われ、拡張増大していくことになる。



Yet you will never realize His gifts are sure, eternal, changeless, limitless, forever giving out, extending love and adding to your never-ending joy while you forgive but to attack again.
  • realize [ríːəlàiz] : 「自覚する、実感する」
  • sure [ʃúər] : 「確かな、確実な、確固とした」
  • eternal [itə́ːrnl] : 「永遠の、不変の、永久の」
  • changeless [tʃéindʒlis] : 「変化のない、不変の」
  • limitless [límitlis] : 「制限のない、無限の」
  • forever [fərévər] : 「永遠に、永久に」
  • give out : 「放出する、分配する」
  • extend [iksténd] : 「広げる、拡張する、拡大する」
  • add [ǽd] : 「加える、付け足す」
  • never-ending : 「果てしなく続く」
  • forgive [fərɡív] : 「許す、容赦する」
❖ "Yet you will ~ "「神の贈り物は確かなものであり、永遠に変化することも制限されることもなく、永遠に与え続けられ、愛を拡張し、決して終わることのないあなたの喜びに付け加えられることを、あなたが誰かを赦したのにもかかわらず、再び攻撃してしまううちは、あなたは決して実感することはないだろう」。だから、他者の誤りを赦したなら、再び攻撃に転ずるようなことをしてはいけない。誤りの幻想性を赦し、幻想を消滅させてしまわなくはいけない。



6. Withdraw the gifts you give, and you will think that what is given you has been withdrawn.
  • withdraw [wiðdrɔ́ː] : 「取りやめる、引っ込める」
❖ "Withdraw the ~ "「あなたが与えた贈り物を引っ込めてみなさい」。"and you will ~ "「そうすれば、あなたは、あなたに与えられた贈り物が引っ込められたと思うだろう」。実相的には、与えることと得ることは同じだ。言い換えれば、あなたが与えたものを引っ込めることと、あなたから与えられたものが引っ込められることは同じことになる。あなたは、鏡の中の自分に与えたものを引っ込めることで、自分から贈り物を奪ったことになる。自他一如の理にかなっているわけだ。



But learn to let forgiveness take away the sins you think you see outside yourself, and you can never think the gifts of God are lent but for a little while, before He snatches them away again in death. For death will have no meaning for you then.
  • take away : 「奪い去る、持ち去る」
  • lent [lént] : 「lendの過去・過去分詞形」
  • lend [lénd] : 「 〜を貸す、貸し出す 」
  • for a little while : 「ほんのしばらくの間」
  • snatch [snǽtʃ] : 「つかむ、さらう」
  • snatch away : 「ひったくる、もぎ取る、さらう」
  • have no meaning : 「無意味である」
❖ "But learn to ~ "「しかし、あなた自身の外にあるとあなたが思っている罪を赦しによって取り去ってしまえば、」本当はあなた自身の心の中に罪の意識があるのだが、それを外部に投影した結果、罪が外にあるかのようにあなたの目には映る。しかし、そんな罪も含めてすべてを赦してしまえば、"and you can ~ "「神の贈り物はほんのしばらく借りただけで、死ぬときになれば、神はそれを取り上げてしまうなどと考えることは不可能になる」。神が神の子に与えた神の属性のすべては、永遠にあなたのものだ。もし神がそれをあなたから取り上げたなら、神は自分自身から神の属性のすべてを取り上げてしまったことと同じになってしまう。そんな愚かなことを神が実行するはずはない。



7. And with the end of this belief is fear forever over. Thank your Self for this, for He is grateful only unto God, and He gives thanks for you unto Himself.
  • forever [fərévər] : 「永遠に、永久に」
  • over [óuvər] : 「終わって、おしまいになって」
  • grateful [ɡréitfəl] : 「感謝する、感謝している」
❖ "And with the ~ "「そして、こんなことを信じる気持ちを終わらせることで、恐れは永遠に終焉する」。"Thank your Self ~ "「本当のあなた自身にこのことを感謝しなさい」。実相に目覚めた本当のあなた自身、つまり、ホーリー・スピリットと一体となったあなた自身を褒めて、素直に喜べばいい。"for He is ~ "「なぜなら、ホーリー・スピリットは神にのみ感謝し、神自身に対してあなたのことを感謝するからだ」。ここの"He"をホーリー・スピリットとして解釈してみた。"Himself"は神自身。あなたの心の中に住まうホーリー・スピリットは、あなたが永遠に恐れから解放されたことを喜び、そのことに感謝する。ホーリー・スピリットが感謝の念を伝える相手は神である。蛇足になるが、ここでの感謝はほぼ喜びを意味しているように思える。喜びを神に伝え、祝い、感謝する光景を想像してみればいい。



To everyone who lives will Christ yet come, for everyone must live and move in Him.
  • yet [jét] : 「これから、いつか、やがて」
❖ "To everyone ~ "「生きている者達一人一人に、キリストがやがてやって来る」。幻想から目覚めて真実に生きる者達すべてがホーリー・スピリットと一体化し、今も悪夢に恐れを抱く者達を幻想から救うキリストとして活動し始める。"for everyone ~ "「なぜなら、みんなが生きて、キリストの中で活動しなくてはならないからだ」。分裂した神の子が全員、救われなくては意味がない。神は単一の神の子を創造したのだから。



His Being in His Father is secure, because Their Will is One. Their gratitude to all They have created has no end, for gratitude remains a part of love.
  • being [bíːiŋ] : 「存在、実在、生命」
  • secure [sikjúər] : 「不安のない、安全な」
  • remain [riméin] : 「〜のままである」
❖ "His Being in ~ "「父なる神の中に存在していることは、まったく安全だ」。あなたがホーリー・スピリットと一体化しキリストとして生きて活動することは、神の中に生きることを意味し、完全に安全だ。"because Their ~ "「なぜなら、彼らの意志は一つだからだ」。キリストの意志と神の意志は同一である。"Their gratitude ~ "「彼らが創造したすべてのものに対して彼らの感謝が終わることはない」。"for gratitude ~ "「なぜなら、感謝は愛の一部として存在し続けるからだ」。喜び、感謝、愛、等々が渾然と一体化し、目覚めの世界を満たしていく。



8. Thanks be to you, the holy Son of God. For as you were created, you contain all things within your Self.
  • contain [kəntéin] : 「含む、包含する」
❖ "Thanks be ~ "「神聖な神の子よ、あなたに感謝する」。"For as you ~ "「なぜなら、あなたは創造されたままに、本当のあなた自身の中にすべてのものを持っているからだ」。神が神の子を創造したとき、神の子は神の属性のすべてを継承した。あなたは心の奥底にそのすべてを永遠に保持している。



And you are still as God created you. Nor can you dim the light of your perfection.
  • dim [dím] : 「薄暗くする」
  • perfection [pərfékʃən] : 「完全、完璧、完成」
❖ "And you are ~ "「そしてあなたは、今も神が創造したままのあなただ」。"Nor can you ~ "「あなたの完全性を示す灯りを、あなたは薄暗くすることは出来ない」。神の属性を備えた完全な神の子であることを、あなたは隠すことは出来ない。



In your heart the Heart of God is laid. He holds you dear, because you are Himself.
  • laid [léid] : 「layの過去・過去分詞形」
  • lay [léi] : 「置く、横たえる」
  • dear [díər] : 「親愛な、いとしい」
  • hold someone dear : 「〜をいとしいと思う」
❖ "In your heart ~ "「あなたの心の中に、神の心が置かれている」。あなたの心の中に、神の意志を継いだホーリー・スピリットが住まっている。"He holds ~ "「神はあなたをいとおしいと思っている」。"because you ~ "「なぜなら、あなたは神自身なのだから」。あなたと神は分離され得るものではなく、一体の存在だ。



All gratitude belongs to you, because of what you are.
  • belong [bilɔ́ːŋ] to : 「〜に属する」
❖ "All gratitude ~ "「あらゆる感謝はあなたのものだ」。神への感謝は、神と一体であるあなた自身への感謝となる。"because of ~ "「あなたは本来そういう存在だからだ」。ここの"what you are"は「あなたであるところのもの」、つまり、神が創造した完璧な神の子であり、神の属性のすべてを継承した存在だ、ということ。



9. Give thanks as you receive it. Be you free of all ingratitude to anyone who makes your Self complete.
  • be free of : 「免除されている」
  • ingratitude [inɡrǽtətjùːd] : 「感謝の気持ちがないこと」
❖ "Give thanks ~ "「感謝を受けたら、感謝を与えなさい」。感謝されたら、感謝を返す。"Be you free ~ "「本当のあなた自身を完全にしてくれるどんな人に対しても、感謝せずに済ませてはいけない」。あなたがホーリー・スピリットと一体になって、完全な神の子として生まれ変わる手助けをしてくれる者に対して、感謝し忘れないように。あなたに赦しの機会を与えてくれた他者に対して感謝するべきだ。



And from this Self is no one left outside. Give thanks for all the countless channels which extend this Self.
  • left [léft] : 「leaveの過去・過去分詞形」
  • leave [líːv] : 「〜を残す、置き忘れる」
  • outside [áutsáid] : 「外側に、外部に」
  • countless [káuntlis] : 「数え切れないほどの」
  • channel [tʃǽnl] : 「(伝達)経路、チャネル」
  • extend [iksténd] : 「伸ばす、広げる」
❖ "And from this ~ "「そして、この本当の自分自身から誰一人として外に取り残されることはない」。自分だけが幻想から目覚めるだけではいけない。あなたが本当の自分自身になったなら、キリストとして他者を救う役割を担わなくてはいけない。誰一人、外にはじき出してはいけない。"Give thanks ~ "「この本当の自分自身を拡張する数多くのチャンネルに感謝しなさい」。神の子として目覚め、自己を完成するための経路(チャンネル)は数多くある。たとえば赦しであり、贖罪だ。あなたが他者を赦すとき、あなたはその他者に感謝すべきだ。その他者は、あなたの成長を促してくれたのだから。



All that you do is given unto Him. All that you think can only be His Thoughts, sharing with Him the holy Thoughts of God.
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考」
  • share [ʃέər] : 「分かち合う、共有する」
❖ "All that you ~ "「あなたが行うことはすべて、本当のあなた自身に与えられる」。あなたが真実を行えば、本当のあなた自身であるホーリー・スピリットはあなたに感謝するだろうし、あなたが誤りを犯せば、それを赦しの材料としてホーリー・スピリットはあなたの目覚めに利用するだろう。"All that you ~ "「あなたが思うことはすべて、ただホーリー・スピリットの思いになり得る」。あなたの思いが同調するのはホーリー・スピリットの思いだけだ。ホーリー・スピリットの思いは、もちろん神の思いである。したがって、"sharing with ~ "「あなたは神の神聖な思いをホーリー・スピリットと分かち合っている」。



Earn now the gratitude you have denied yourself when you forgot the function God has given you.
  • earn [ə́ːrn] : 「得る、獲得する」
  • deny [dinái] oneself : 「自分に〜を禁じる」
  • forgot [fərɡάt] : 「forgetの過去・過去分詞形」
  • function [fʌ́ŋkʃən] : 「機能、役割」
❖ "Earn now the ~ "「神があなたに与えた役割をあなたが忘れたとき、あなた自身に禁じてきた感謝の気持ちを、今や自分のものとしなさい」。愛と喜びに溢れた感謝の気持ちを取り戻しなさい。



But never think that He has ever ceased to offer thanks to you.
  • cease [síːs] : 「〜をやめる、中止する」
❖ "But never ~ "「しかし、あなたに感謝の気持ちを差し出すことを神が止めたことがあるなどと決して思ってはけない」。あなたは感謝の気持ちを忘れていたかもしれないが、神は決してあなたへの愛と感謝の気持ちを忘れることはなかった。






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