●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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W-pI.40.1:1 ~ W-pI.40.3:9

Lesson 40



I am blessed as a Son of God.
  • bless [blés] : 「〜を祝福する、〜を神聖にする、清める、〜を賛美する」
❖ "I am blessed ~ "「私は、神の子として、祝福されている」。「祝福されている」とは、神によって「愛されている」、「守られている」、「信頼されている」、等々の意味合い。神は神の子を愛し、守り、信頼し、祝福するのみであって、神の子の罪を理由に罰することは決してない。
余談になるが、怒れる神、復讐する神、罰する神、試す神、嫉妬する神、等々の旧約聖書の創造神は、したがって、本当の神ではない。グノーシスのある文書には、こんな神はデミウルゴスという名の低級な神であるとまで書かれている。デミウルゴスという名の神がいるかどうかは別として、旧約聖書の神が偽神であることをイエスは見抜いていた。しかし、当時、そんなことを公に口にしたら、確実に冒涜罪として石打の刑に処せられる。イエスは、弟子達に危害が及ばないように、慎重に真実を知らせなくてはならなかった。
1945年、ナグ・ハマディで発見されたトマスの福音書(イエスの言行録)には、イエスがトマスだけに秘密を伝える場面が記されている。他の弟子達がトマスに嫉妬して、イエスが伝えた秘密を教えるようにとトマスに迫る。蒼ざめたトマスは「もし秘密を語ったら、あなた達は私を石で殴り殺すだろう」と言って、秘密を決して語らなかった。石で殴り殺すとは、石打の刑のことで、つまり、神への冒涜罪を意味している。イエスがトマスに伝えた秘密が何であったか、想像に難くない。
さらに余談を一つ。当時のユダヤ教の正式な石打の刑は、神を冒涜した者を縛り、エルサレムの宮殿から突き落とす。幸運な者は、これで死ぬ。不運にも死ななかった者は、漬物石大の石をもってなぶり殺しにされる。石をもって潰されのだ。ご存知のように、イエスは磔刑であったので、ユダヤの法をもって処刑されたのではない。これは、占領軍のローマの法に準じて、ローマへの反乱罪で処刑されたことを示している。反乱罪を背負った罪人は十字架に釘付けにされる。釘と言っても、直径1センチもあろうかという釘で、ほとんどタガネに近い。これを腕の橈骨(とうこつ)と尺骨(しゃこつ)の間に打ち込んで、十字架に固定する。足は、踝(くるぶし)の下にタガネを打ち込んで固定するのである。多くはこれにより失血死する。失血が不足と判断されると、膝などを叩いて骨折させ、失血を促して死を早める。最後に、槍で腹などを刺して、死を確認するのである。
なぜこんなことを書くかというと、史実をある程度ひも解けば、聖書に書かれた内容の真偽が少しずつ明らかになるからだ。たとえば、マルコやマタイに書かれた『エロイ・エロイ・レマ・サバクタニ』というイエスの言葉は、果たして事実に即したものかどうか、判断がつこうというものだ。・・・(脱線話しをお許しいただきたい)



1. Today we will begin to assert some of the happy things to which you are entitled, being what you are. 
  • begin [biɡín] : 「〜を始める、〜するようになる」
  • assert [əsə́ːrt] : 「断言する、強く主張する」
  • happy [hǽpi] : 「幸福な、満足な、幸せな」
  • be entitled to : 「〜する資格がある、〜を得る資格がある」
❖ "Today we will begin ~ "「今日は、私たちは、あなたがそれに値する幸せなことのいくつかを宣言することから始める」。"being what ~ "分詞構文、理由、「と言うのも、それが本当のあなただからだ」。



No long practice periods are required today, but very frequent short ones are necessary. 
  • long [lɔ́ːŋ] : 「長い、長くかかる」
  • practice [prǽktis] : 「練習、訓練、演習、実践、実行、履行」
  • period [píəriəd] : 「期間、時期、時間」
  • require [rikwáiər] : 「〜を必要とする、求める、〜に要求する、命じる」
  • frequent [fríːkwənt] : 「たびたび起こる、よくある、常習的な」
  • short [ʃɔ́ːrt] : 「短い、短期間の」
  • necessary [nésəsèri] : 「必要な、必須の、欠くことのできない」
❖ "No long practice ~ "「今日は、長めの練習は求められない」。"but very frequent ~ "「しかし、かなり頻繁な短めの練習は必要である」。



Once every ten minutes would be highly desirable, and you are urged to attempt this schedule and to adhere to it whenever possible. 
  • once [wʌ́ns] : 「1回」
  • highly [háili] : 「大いに、非常に、極めて」
  • desirable [dizáiərəbl] : 「望ましい、好ましい、価値のある」
  • urge [ə́ːrdʒ] : 「促す、要請する、勧める」
  • attempt [ətémpt] : 「〜を試してみる、〜を企てる」
  • schedule [skédʒuːl] : 「予定、スケジュール、計画、日程」
  • adhere [ædhíər] : 「着実に実行する、決心を変えない、固執する」
  • whenever [hwènévər] : 「〜するときはいつでも、〜したときはすぐ」
  • possible [pάsəbl] : 「可能性がある、あり得る、なし得る、実行できる」
❖ "Once every ten minutes ~ "「10分に1回の(短めの)練習が、大いに望ましいだろう」。"and you are urged ~ "「あなたは、このスケジュールを試みるように求められ、可能な限り、そのスケジュールに固執するように促されている」。短めのエクササイズではあるが、10分に1回とは、これはかなりきつい。



If you forget, try again. If there are long interruptions, try again. Whenever you remember, try again.
  • forget [fərɡét] : 「〜を忘れる、〜を思い出せない」
  • try [trái] : 「試す、やってみる、試みる、企てる」
  • again [əɡéin] : 「再び、かさねて、この場合もやはり」
  • interruption [ìntərʌ́pʃən] : 「妨害、途切れ、邪魔、障害、中断」
  • remember [rimémbər] : 「〜を覚えている、〜を思い出す」
❖ "If you forget ~ "「忘れていたら、もう一度やり直す」。"If there are ~ "「長い中断があったら、もう一度やり直す」。"Whenever you ~ "「思い出したら、もう一度やり直す」。



2. You need not close your eyes for the exercise periods, although you will probably find it more helpful if you do. 
  • need [níːd] : 「〜を必要とする、〜する必要がある」
  • close [klóuz] : 「閉じる、閉める」
  • exercise [éksərsàiz] : 「練習、訓練、課題、学課」
  • although [ɔːlðóu] : 「〜ではあるが、〜だけれども」
  • probably [prάbəbli] : 「十中八九は、恐らく、多分」
  • find [fáind] : 「気付く、理解する、発見する、見いだす」
  • helpful [hélpfəl] : 「役立つ、助けになる、有益な、参考になる」
❖ "You need not close ~ "「練習時に、目を閉じる必要はない」。"although you will ~ "「とは言え、多分、目を閉じれば効果が上がるとわかるだろう」。目を閉じた方がいいと思ったら目を閉じればいいし、そうでなかったら、特に目を閉じる必要はない。



However, you may be in a number of situations during the day when closing your eyes would not be feasible. 
  • however [hauévər] : 「けれども、しかしながら、また一方」
  • a number of : 「多数の、たくさんの、多くの、いくつかの、若干の」
  • situation [sìtʃuéiʃən] : 「状況、場所、状態、立場、事情」
  • during [djúəriŋ] : 「〜の間ずっと、〜の期間に、〜の間に」
  • feasible [fíːzəbl] : 「実現可能な、適した、ふさわしい」
❖ "However, you may ~ "「しかし、一日の中には、目を閉じることがふさわしくないような多くの状況にあなたは置かれるかもしれない」。そんなときは、当然、目を閉じる必要はない。



Do not miss a practice period because of this. You can practice quite well under any circumstances, if you really want to.
  • miss [mís] : 「逃す、見逃す、〜を見落とす」
  • practice [prǽktis] : 「〜を実行する、順守する、実践する、実施する」
  • quite [kwáit] : 「かなり、なかなか、とても、非常に」
  • under [ʌ́ndər] : 「下に、下の方に」
  • circumstance [sə́ːrkəmstæ̀ns ] : 「環境、状況、周囲の事情」
  • really [ríəli] : 「実際には、ほんとうは、確かに、本当に」 
❖ "Do not miss a ~ "「目を閉じれないことを理由に、練習を逃(のが)してはいけない」。"You can practice ~ "「あなたが本当に望みさえすれば、どんな環境にあっても、あなたはまったくうまく練習することが出来る」。



3. Today's exercises take little time and no effort. Repeat the idea for today, and then add several of the attributes you associate with being a Son of God, applying them to yourself. 
  • take [téik] : 「〜を要する、必要とする、時間がかかる」
  • effort [éfərt] : 「努力、尽力、骨折り」
  • repeat [ripíːt] : 「〜を繰り返す、〜を繰り返して言う」
  • add [ǽd] : 「加える、付け足す、言い足す、書き加える」
  • several [sévərəl] : 「数個の、いくつかの」
  • attribute [ǽtribjùːt] : 「属性、特質、特性、性格」
  • associate [əsóuʃièit] with : 「〜と付き合う、〜を連想する」
  • apply [əplái] : 「適用する、応用する、利用する、当てはめる」
❖ "Today's exercises take ~ "「今日のエクササイズは、時間もかからないし、努力も要しない」。"Repeat the idea ~ "「今日のテーマを繰り返し述べ、次に、あなたが神の子であることから連想するいくつかの属性を付け加える」。"applying them ~ "「それを、あなた自身に向かって適用すればいい」。具体的には次の文。



One practice period might, for example, consist of the following:

        I am blessed as a Son of God
        I am happy, peaceful, loving and contented.
  • for example [iɡzǽmpl] : 「例えば、例として」
  • consist [kənsíst] : 「存在する、ある、成る、成り立つ」
  • following [fάlouiŋ] : 「次に来る、次の、以下の」
  • peaceful [píːsfəl] : 「平和な、穏やかな、のどかな、おとなしい」
  • loving [lʌ́viŋ] : 「愛情を抱いた、愛情がある、愛情あふれる」
  • contented [kənténtid] : 「満足した、満ち足りた」
❖ "One practice period ~ "「たとえば、ある練習では、次のようなことが含まれるかもしれない」。"I am blessed ~ "「私は、神の子として、祝福されている」。"I am happy ~ "「私は幸せであり、平和に満たされ、愛にあふれ、満ち足りている」。これは、あなたが神の子であったら、こうだろうと思う姿を述べればいいのであって、今現在のあなたの姿を忠実に述べる必要はない。いわば、理想像を言えばいいのだ。



Another might take this form:

        I am blessed as a Son of God
        I am calm, quiet, assured and confident.
  • another [ənʌ́ðər] : 「もう一つの、別の、ほかの」
  • form [fɔ́ːrm] : 「形、外形、構造」
  • calm [kάːm] : 「穏やかな、静かな、落ち着いた、穏和な」
  • quiet [kwáiət] : 「静かな、静粛な、平穏な、穏やかな」
  • assured [əʃúərd] : 「確実な、自信のある、確信を持った、確信して」
  • confident [kάnfədənt] : 「自信のある、確信して、信じて、自信に満ちた」
❖ "Another might take ~ "「また別の練習では、次の形をとるかもしれない」。"I am blessed ~ "「私は、神の子として、祝福されている」。"I am calm, quiet ~ "「私は穏やかで、静かで、自信があり、確信に満ちている」。



If only a brief period is available, merely telling yourself that you are blessed as a Son of God will do.
  • brief [bríːf] : 「短時間の、短い、短命な、手短な、簡潔な」
  • available [əvéiləbl] : 「利用できる、入手できる、得られる」
  • merely [míərli] : 「ただ単に、単に」
❖ "If only a brief period ~ "「もし、短い練習しか出来ないときは、」"merely telling yourself ~ "「神の子として、あなたは祝福されているとあなた自身に向かって言うだけでいいだろう」。
 
 
 



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