●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
●  Workbook精読http://acimworkshop-workbook.blogspot.jp です。
●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



W-pI.189.1:1 ~ W-pI.189.10:10

Lesson 189



I feel the Love of God within me now. 
  • within [wiðín] : 「内部で、内側は、内心は」
❖ "I feel the ~ "「私は今、私の心の内に神の愛を感じる」。肉体的な感覚から解放されたあなたは、実相的な感覚(ヴィジョン)を得て神の愛を心の中に感じることが出来るようになった。



1. There is a light in you the world can not perceive. And with its eyes you will not see this light, for you are blinded by the world. 
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く」
  • blind [bláind] : 「盲目にする、見えなくする」
❖ "There is a light ~ "「世界が知覚できない光があなたの心の中にある」。実相的な光である。"And with its ~ "「世界がもつ目ではこの光を見ることは出来ない」。"for you are ~ "「なぜなら、あなたは世界によって見えなくされているからだ」。幻想世界の肉体的な感覚器官によってあなたの実相的な知覚は隠されている。肉体的な目は、物質としての光(電磁波)を知覚することが出来ても、ヴィジョンを反映する光をとらえることは出来ない。



Yet you have eyes to see it. It is there for you to look upon. It was not placed in you to be kept hidden from your sight. 
  • look upon : 「〜を見る」
  • place [pléis] : 「〜を置く、設置する」
  • kept [képt] : 「keepの過去・過去分詞形」
  • keep [kíːp] : 「保つ、〜の状態にしておく」
  • hidden [hídn] : 「hide の過去分詞形、隠された」
  • sight [sáit] : 「視力、視覚、視野、視界」
❖ "Yet you have ~ "「しかし、あなたはその光を見ることが出来る目をもっている」。いわゆる、心の目、第三の目である。"It is there ~ "「その目は、あなたが見ることが出来るように、そこにある」。実相的な目は、あなたが真実を見ることが出来るように、あなたの心の中にある。"It was not ~ "「その目は、あなたの視野から隠しておくためにあなたの心の中に置かれたのではない」。実相的な目は、秘密にしておくために心の中に隠されたのではない。



This light is a reflection of the thought we practice now. 
  • reflection [riflékʃən] : 「反射、影、反映」
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考」
  • practice [prǽktis] : 「練習する、実践する、実行する」
❖ "This light is ~ "「この光は、私達が今から実践する思いを反映するものである」。神の愛を心の中に感じられるようになる実践を通して、その思いが心の中で光を発し、実相的な心の目がその光をとらえる。



To feel the Love of God within you is to see the world anew, shining in innocence, alive with hope, and blessed with perfect charity and love. 
  • anew [ənjúː] : 「あらためて、新たに」
  • innocence [ínəsəns] : 「無罪、潔白、無垢、純潔」
  • alive [əláiv] : 「生存して、生き生きとして」
  • bless [blés] : 「〜を祝福する、清める」
  • charity [tʃǽrəti] : 「思いやり、心配り、心遣い」
❖ "To feel the ~ "「あなたの心の中に神の愛を感じることは、世界を新たに見ることである」。神の愛を心に感じることで、光で満たされた実相的な世界が見えて来る。"shining in innocence ~ "「その世界は純潔さの中で輝き、希望によって生かされ、完璧な思いやりと愛によって祝福される」。



2. Who could feel fear in such a world as this? It welcomes you, rejoices that you came, and sings your praises as it keeps you safe from every form of danger and of pain. 
  • welcome [wélkəm] : 「歓迎する、喜んで受け入れる」
  • rejoice [ridʒɔ́is] : 「うれしがる、喜ぶ、祝う」
  • praise [préiz] : 「称賛、褒めること、賛美」
  • sing someone's praises : 「〜を讃える」
  • keep [kíːp] : 「保つ、〜の状態にしておく」
❖ "Who could feel ~ "「いったい誰が、このような世界に恐れを感じたりするだろうか」。神の愛で満たされた光の世界に恐怖を感じる者はいない。"It welcomes ~ "「その世界はあなたを暖かく迎え入れ、あなたがやって来たことを祝い、色々な形の危険や痛みからあなたを安全に守りながら、あなたを讃えて歌う」。



It offers you a warm and gentle home in which to stay a while. 
  • offer [ɔ́fər] : 「差し出す、〜を提供する」
  • warm [wɔ́ːrm] : 「暖かい、温かい」
  • gentle [dʒéntl] : 「優しい、穏やかな」
  • a while [hwáil] : 「しばらくの間、ちょっとの間」
❖ "It offers you ~ "「その世界は、あなたがしばらくたたずむことになる暖かくて穏やかな家を提供してくれる」。永遠にたたずむとは言わずに、しばらくの間と言ったのは、あなたにはまだ残された役割があるからだ。あなたはあなたの同胞もまた、そこへ導いて行かなくてはならない。



It blesses you throughout the day, and watches through the night as silent guardian of your holy sleep. 
  • bless [blés] : 「〜を祝福する、〜を賛美する」
  • throughout [θruːáut] : 「初めから終わりまで、〜の間中」
  • guardian [ɡάːrdiən] : 「保護者、守護者」
❖ "It blesses you ~ "「その世界は一日を通してあなたを祝福し、あなたの神聖な眠りを静かに見守る者として、夜通し視線を注いでいる」。神の愛で満たされた世界が擬人化され、ほぼホーリー・スピリットと重ね合わされて表現されている。



It sees salvation in you, and protects the light in you, in which it sees its own. 
  • salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い」
  • protect [prətékt] : 「保護する、守る」
❖ "It sees salvation ~ "「その世界(ホーリー・スピリット)は、あなたの中に救いを見、あなたの中の光を守る」。ホーリー・スピリットはあなたの心の中に真実に目覚めるという救いの兆しを見出し、その真実の光を絶やさぬように見守る。"in which it ~ "「それは、あなたの光の中にそれ自体の光を見る」。あなたの光はホーリー・スピリットの光と同一だ。むしろ、あなたの心の中のホーリー・スピリットの光に、あなたが気付き始めていると言った方がいいかもしれない。



It offers you its flowers and its snow, in thankfulness for your benevolence. 
  • thankfulness [θǽŋkfəlnis] : 「感謝の気持ち」
  • benevolence [bənévələns] : 「博愛心、慈悲心、善行」
❖ "It offers you ~ "「その世界(ホーリー・スピリット)は、あなたの慈悲なる心に感謝しつつ、あなたに花と雪を捧げる」。ACIMではユリの花が所々に登場するのだが、それは、純粋さ、無辜(むこ)性を象徴している。ここの花もまた、ユリの花と思っていいだろう。雪の白さと非常に相性が良い。



3. This is the world the Love of God reveals. It is so different from the world you see through darkened eyes of malice and of fear, that one belies the other. 
  • reveal [rivíːl] : 「見せる、明らかにする」
  • different [dífərənt] : 「違っている、異なる」
  • through [θrúː] : 「〜を通じて、〜の手を通して」
  • darken [dάːrkən] : 「〜を暗くする」
  • malice [mǽlis] : 「悪意、恨み」
  • fear [fíər] : 「恐れ、恐怖、不安」
  • belie [bilái] : 「〜と矛盾する、〜に反する」
❖ "This is the ~ "「これが、神が明らかにする世界だ」。"It is so different ~ "「その世界は、悪意と恐れに満ちた暗い目を通して見る世界とあまりにも異なるので、一方の世界は他方の世界と矛盾対立している」。実相世界と幻想世界は完全に相反している。



Only one can be perceived at all. The other one is wholly meaningless. 
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く」
  • wholly [hóulli] : 「完全に、全く、全体として」
  • meaningless [míːniŋlis] : 「意味のない、無意味な」
❖ "Only one can ~ "「一方だけが、いみじくも知覚され得る」。ヴィジョンを通して見えて来る世界、つまり本当の意味で知覚できる世界は実相世界だけだ。"The other one ~ "「他方の世界はまったく意味がない」。肉体的な目を通して見えて来る(知覚しているように錯覚している)幻想世界は、本当は実在していないので、意味のない世界だ。



A world in which forgiveness shines on everything, and peace offers its gentle light to everyone, is inconceivable to those who see a world of hatred rising from attack, poised to avenge, to murder and destroy. 
  • forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し」
  • shine [ʃáin] : 「輝く、光る」
  • offer [ɔ́fər] : 「差し出す、〜を提供する」
  • gentle [dʒéntl] : 「優しい、穏やかな」
  • inconceivable [ìnkənsíːvəbl] : 「想像を超えた、考えも及ばない」
  • hatred [héitrid] : 「強い嫌悪、憎しみ、憎悪」
  • rise [ráiz] : 「立ち上がる、出てくる」
  • attack [ətǽk] : 「攻撃、暴行、襲撃」
  • poised [pɔ́izd] : 「準備ができた、態勢が整った」
  • avenge [əvéndʒ] : 「復讐をする、報復をする」
  • murder [mə́ːrdər] : 「殺す、殺害する」
  • destroy [distrɔ́i] : 「破壊する、粉砕する」
❖ "A world in ~ "「赦しがあらゆるものの上で輝き、平和がその穏やかな光をすべての人々に差し出す世界は、攻撃によって生み出された憎悪の世界、復讐し殺し破壊しようと身構えた世界、そんな世界を目にしている者達には見えて来ない」。憎悪、復讐、人殺し、破壊、等々が見えて来るこの幻想世界を実在だと信じている者達には、赦しによってもたらされた平和が輝く実相世界を垣間見ることは出来ない。



4. Yet is the world of hatred equally unseen and inconceivable to those who feel God's Love in them. 
  • hatred [héitrid] : 「憎しみ、憎悪、嫌悪」
  • equally [íːkwəli] : 「同じように、同様に」
  • inconceivable [ìnkənsíːvəbl] : 「想像を超えた、考えも及ばない」
❖ "Yet is the ~ "「しかし、神の愛を心の中に感じる者達には、憎しみの世界は同様に見えないし考えも及ばない」。憎しみに満ちた幻想世界を実在だと信じている者達が実相世界を見ることも想像することも出来ないように、神の愛に満ちた実相世界を心の中に感じる者達は、もはや幻想世界は見えないし想像も出来ない。



Their world reflects the quietness and peace that shines in them; the gentleness and innocence they see surrounding them; the joy with which they look out from the endless wells of joy within. 
  • reflect [riflékt] : 「〜を映す、示す、反映する」
  • quietness [kwáiətnis] : 「静寂、静けさ、平穏」
  • gentleness [dʒéntlnis] : 「優しさ、穏やかさ」
  • innocence [ínəsəns] : 「無罪、潔白、無垢」
  • surround [səráund] : 「包囲する、囲む、取り囲む」
  • look out : 「気を付ける、目配りをする」
  • endless [éndlis] : 「終わりのない、永遠の」
  • well [wél] : 「井戸、泉、源泉」
  • within [wiðín] : 「〜の中の、〜の内側の」
❖ "Their world ~ "「彼らの世界は、心の中に輝く静寂と平和を反映する」。"the gentleness ~ "「彼らは自分の回りに穏やかさと清廉さを見る」。"the joy with ~ "「彼らは、心の内部の涸れることのない喜びの泉から湧き上がってくる喜びを汲み取るのだ」。



What they have felt in them they look upon, and see its sure reflection everywhere. 
  • look upon : 「〜を見る」
  • reflection [riflékʃən] : 「反射、影、反映」
❖ "What they have ~ "「彼らは心の中に感じたものを見、その確かな反映を至る所に目撃する」。実相世界は心の中に存在するので、目に見えて来る実相の姿はすべて心の中に映し出される。



5. What would you see? The choice is given you. But learn and do not let your mind forget this law of seeing: You will look upon that which you feel within. 
  • choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択の権利」
  • forget [fərɡét] : 「〜を忘れる」
  • that which : 「〜するもの、関係詞whatと同義」
❖ "What would ~ "「あなたはどんな世界を見たいのか」。"The choice ~ "「選択権はあなたに与えられている」。"But learn and ~ "「見るということの法則、すなわち、あなたは心の内に感じることを見ることになるという法則を学び、そして忘れないようにしなさい」。あなたはあなたの外部にあるものを客観的に見ているのではない。あなたが心の中で主観的に思っているものを、あなたは外部世界に投影してその影を見ているに過ぎない。



If hatred finds a place within your heart, you will perceive a fearful world, held cruelly in death's sharp-pointed, bony fingers. 
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く」
  • fearful [fíərfəl] : 「恐ろしい、おびえている」
  • held [héld] : 「holdの過去形・過去分詞形」
  • cruelly [krúːəli] : 「残酷に、むごく」
  • death [déθ] : 「死、死亡」
  • sharp-pointed 「先のとがった、先鋭な」
  • bony [bóuni] : 「骨のような、骨張った」
❖ "If hatred finds ~ "「もし憎しみがあなたの胸の中に居場所を見つけたなら、あなたは恐れに満ちた世界を知覚することになる」。"held cruelly ~ "「その世界は、鋭く尖って骨だらけの指をもつ死によって残酷にも握られている」。変化流動し、崩壊と死へ向かうこの幻想世界を詩的に表現している。エゴという名の死神の世界だ。



If you feel the Love of God within you, you will look out on a world of mercy and of love. 
  • look out on : 「〜に面する」
  • mercy [mə́ːrsi] : 「慈悲、情け」
❖ "If you feel ~ "「もしあなたが、あなたの心の中に神の愛を感じるなら、慈悲と愛の世界に対面することになる」。死の幻想世界を見たいのか、愛の実相世界を見たいのか、その選択権はあなたが握っている。



6. Today we pass illusions, as we seek to reach to what is true in us, and feel its all-embracing tenderness, its Love which knows us perfect as itself, its sight which is the gift its Love bestows on us. 
  • pass [pǽs] : 「通る、通り過ぎる」
  • seek [síːk] : 「探し求める、捜し出す」
  • reach [ríːtʃ] : 「達する、至る」
  • all-embracing [imbréisiŋ] : 「包括的な、丸抱えの」
  • tenderness [téndərnis] : 「柔らかさ、優しさ」
  • bestow [bistóu] : 「〜を授ける、与える、贈る」
❖ "Today we ~ "「今日、私達は内なる真実に到達することを目指し、すべてを包み込む優しさ、私達がそれ自体と同様に完璧であると知っている愛、その愛が私達に授ける贈り物の光景を感じながら、私達は幻想を通り越す」。私達は心の奥底に存在するホーリー・スピリットの居場所に向かい、真実を探す。そこは実相的な愛で満たされた場所であり、私達は完璧な優しさに包み込まれる。そして私達は、ホーリー・スピリットや神と同様に完全な愛の存在なのだと知る。その光景を目の当たりにした以上、私達は必然的に幻想を通り越し、残された幻想はやがて消滅して行く。



We learn the way today. It is as sure as Love itself, to which it carries us. 
  • carry [kǽri] : 「〜を持ち運ぶ」
❖ "We learn the ~ "「私達は今日、その方法を学ぶ」。"It is as sure ~ "「その方法は、愛自体と同様に確かなものであり、愛へと私達を導いてくれる」。実相的な愛と同様に確かな真実である目覚めの方法を学び、目覚めることで神の愛を知ることになる。幻想から目覚め、実相の愛へ回帰するのだ。



For its simplicity avoids the snares the foolish convolutions of the world's apparent reasoning but serve to hide. 
  • simplicity [simplísəti] : 「簡単、容易、簡素」
  • avoid [əvɔ́id] : 「避ける、回避する、逃れる」
  • snare [snέər] : 「誘惑、わな」
  • foolish [fúːliʃ] : 「愚かな、分別のない」
  • convolution [kὰnvəlúːʃən] : 「複雑さ、こみ入った事柄」
  • apparent [əpǽrənt] : 「明らかな、はっきり見える」
  • reasoning [ríːzəniŋ] : 「論法、論理的思考」
  • serve [sə́ːrv] : 「〜に役立つ、果たす、〜に仕える」
  • hide [háid] : 「隠す、隠蔽する、秘密にする」
❖ "For its simplicity ~ "「なぜなら、その方法の簡素さは、この世界の明白な論理的思考の愚かな複雑さが隠すワナを回避するからだ」。肉体的な頭脳によって思考された理性的論理は明白な真実なのだとこの世界は主張するが、複雑怪奇な論理は実相的な真実を隠すだけの愚かなワナに過ぎない。論理で武装し、真実を見る目を奪ってしまうのだ。しかし、今日私たちが学ぶ目覚めの方法は、複雑さで真実を覆い隠してしまうようなものではなく、いたって単純であり、確実に実相的真実に到達できる。



7. Simply do this: Be still, and lay aside all thoughts of what you are and what God is; all concepts you have learned about the world; all images you hold about yourself. 
  • still [stíl] : 「穏やかな、平穏な、平静な」
  • lay aside : 「のけておく、捨てる、放棄する」
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考」
  • concept [kάnsept] : 「概念、観念」
  • hold [hóuld] : 「心に抱く、保持する」
❖ "Simply do ~ "「ただ次のようにすればいい」。"Be still, and ~ "「心を穏やかに保ち、本当のあなたは何なのか、本当の神は何なのかとかいう思いのすべてを脇に置いてしまう」。正しい問いかけさえ、脇に置いてしまう。"all concepts you "「つまり、この世界についてあなたが学んできた考え方のすべて、あなた自身についてあなたが抱いているイメージのすべてを脇に置いてしまうのだ」。東洋的な瞑想法である。雑念のすべてを放棄し、ひたすら心を平穏な状態にする。思いや考えを中断し、無我の状態を保つ。



Empty your mind of everything it thinks is either true or false, or good or bad, of every thought it judges worthy, and all the ideas of which it is ashamed. 
  • empty [émpti] : 「空にする」
  • either [íːðər] A or B : 「AかそれともB」
  • false [fɔ́ːls] : 「誤った、虚偽の」
  • judge [dʒʌ́dʒ] : 「判断する、〜だと思う」
  • worthy [wə́ːrði] : 「価値ある」
  • ashamed [əʃéimd] : 「恥ずかしい」
❖ "Empty your ~ "「真実か誤りか、良いか悪いかなど、あなたの心が考えているすべてを捨てて心を空っぽにする」。"of every thought ~ "「価値があると心が判断した思いのすべて、心が恥ずかしいと感じる考えのすべてを捨てて心を空っぽにするのだ」。二極分化した想念のすべてを捨てて、心を空っぽにする。真偽、善悪、価値ある考えも価値なき考えも、さらに人に見られたら恥ずかしいと思われるような思いも、すべてを脇に置いて、無我の状態に移行していく。



Hold onto nothing. Do not bring with you one thought the past has taught, nor one belief you ever learned before from anything. 
  • hold onto : 「〜にしがみつく、〜を手放さない」
  • taught [tɔ́ːt] : 「teachの過去・過去分詞形」
  • belief [bilíːf] : 「信じること、信念、信仰」
❖ "Hold onto ~ "「何ものにもしがみついてはいけない」。"Do not bring ~ "「過去があなたに教えた思いの一つさえ、あるいは、以前何かから学んだ信念のひとかけらさえ持って行ってはいけない」。心を完全に空(くう)の状態にする。空を実践である。



Forget this world, forget this course, and come with wholly empty hands unto your God. 
  • forget [fərɡét] : 「〜を忘れる」
  • course [kɔ́ːrs] : 「講座、課程」
  • come with : 「〜と共に進む」
  • wholly [hóulli] : 「完全に、全く、全面的に」
  • empty [émpti] : 「空の、空っぽの」
❖ "Forget this ~ "「この世界を忘れ、このコースも忘れ、完全に何も持たずにあなたの神の下(もと)へ進みなさい」。もちろん、神の下へ回帰するのだという意識も忘れるのだ。心が完全に空となったとき、ホーリー・スピリットがちゃんとあなたを神の下へ連れて行ってくれる。空となったあなたを丸ごとホーリー・スピリットに委ねてしまえばいい。



8. Is it not He Who knows the way to you? You need not know the way to Him. Your part is simply to allow all obstacles that you have interposed between the Son and God the Father to be quietly removed forever. 
  • part [pάːrt] : 「役割、責任、義務」
  • allow [əláu] : 「許す、許可する」
  • obstacle [άbstəkl] : 「障害物、邪魔物」
  • interpose [ìntərpóuz] : 「〜を間に入れる」
  • interpose A between B and C : 「BとCとの間にAを置く」
  • quietly [kwáiətli] : 「静かに、黙って、平穏に」
  • remove [rimúːv] : 「取り除く、除去する」
  • forever [fərévər] : 「永遠に、永久に」
❖ "Is it not ~ "「あなたへ至る道を知っているのはホーリー・スピリットなのではないか」。ここの"He"は神と解釈するのが筋かもしれないが、文の流れからホーリー・スピリットと訳しておく。また、意味合いとして、あなたに至る道は神へ至る道と同じだと思っていいだろう。ホーリー・スピリットは神と神の子の媒介役なので、神が神の子であるあなたに至るためにも、あなたが神へ至るためにも、その道案内をするのはホーリー・スピリットだ。したがって、"You need not ~ "「あなたは神へ至るための道を知る必要はない」。ここの"Him"は神と訳してみた。道案内をホーリー・スピリットに委ねてしまえばいい。"Your part is ~ "「あなたの役割は単に、あなたが神の子と父なる神の間に差し挟んだ障害物が静かに、そして永遠に取り除かれることを許すことだけだ」。神と神の子の間の分離という幻想によって生じた障害物を取り除くことがあなたの役割。神への回帰の道案内はホーリー・スピリットに任せる。



God will do His part in joyful and immediate response. Ask and receive. 
  • joyful [dʒɔ́ifəl] : 「うれしそうな、楽しい」
  • immediate [imíːdiət] : 「即時の、直接の」
  • response [rispάns] : 「反応、返答」
  • receive [risíːv] : 「受け取る」
❖ "God will do ~ "「神は神の役割を、喜びを持って即座に反応して、実行してくれる」。ここの"God"はホーリー・スピリットのこと。神は幻想世界の一切と関わることはない。実行してくれるのは神の分身であるホーリー・スピリット。"Ask and ~ "「求め、受け取りなさい」。マタイの福音書7:7にある"Ask, and it shall be given you."を彷彿(ほうふつ)とさせる一文。



But do not make demands, nor point the road to God by which He should appear to you. 
  • demand [dimǽnd] : 「要求、要望」
  • point [pɔ́int] : 「〜を示す、指さす」
  • appear [əpíər] : 「現れる、出現する」
❖ "But do not ~ "「しかし、要求を突きつけるようなことをしてはいけない」。"nor point the ~ "「また、神があなたの下(もと)へどの道を通って現れるべきか指図してもいけない」。心を空(くう)にしなてはいけないので、要求を突きつけるようでは、あなたの欲は滅却されたとは言えない。煩悩が心の中でうごめいているようではいけない。



The way to reach Him is merely to let Him be. For in that way is your reality proclaimed as well. 
  • reach [ríːtʃ] : 「達する、至る」
  • merely [míərli] : 「ただ単に、単に」
  • reality [riǽləti] : 「現実性、実在性」
  • proclaim [proukléim] : 「〜を明白に示す」
  • as well : 「同じに、同様に」
❖ "The way to ~ "「神へ到達する道は、単に、神に任せておけばいい」。あなたの役割を果たすことに専念し、その後のことはホーリー・スピリットに任せればいい。"For in that ~ "「なぜなら、そうすることで、あなたの実相性が同時に明白になるからだ」。あなたの役割を果たし、ホーリー・スピリットに道案内をしてもらうことで、あなたの本当の姿、つまり、神の子という実相性があなたにもはっきり分かるようになる。あるいは、あなたと神が愛によって結ばれていることを実感できるようになる。



9. And so today we do not choose the way in which we go to Him. But we do choose to let Him come. 
  • choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」
❖ "And so today ~ "「そこで、今日、私達は神へ至る道を選ぶことはしない」。"But we do ~ "「しかし、私達は神に来てもらうことだけを選ぶ」。ホーリー・スピリットの指示に耳を傾け、自分がなすべき役割だけに専念する。



And with this choice we rest. And in our quiet hearts and open minds, His Love will blaze its pathway of itself. 
  • choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択」
  • rest [rést] : 「休む、休息する」
  • blaze [bléiz] : 「〜を輝かす」
  • pathway [pάːθweɪ] : 「通路、経路、進路」
❖ "And with this ~ "「これを選択して、私達は休息する」。ホーリー・スピリットに任せる選択をした後は、あれこれ考えることなく、安らかな気持ちを保つようにする。"And in our ~ "「穏やかな胸と開かれた心の中に、神の愛はそれ自体の進む道を明るく照らし出す」。神があなたに至る道、あるいは、あなたが神へ至る道は、ホーリー・スピリットによってあなたに示される。それは神の意志にそった道であり、言い換えれば、神の愛によって明るく照らし出される道である。



What has not been denied is surely there, if it be true and can be surely reached. 
  • deny [dinái] : 「〜を否定する、拒む」
  • surely [ʃúərli] : 「確かに、確実に」
❖ "What has not ~ "「拒絶されないものは、もしそれが真実であり確かに到達可能であるものなら、確実にそこにある」。あなたが拒絶しない限り、神へ至る真実の道は閉ざされることなく、確実にあなたに示される。



God knows His Son, and knows the way to him. He does not need His Son to show Him how to find His way. 
  • find [fáind] : 「気付く、発見する、見いだす」
❖ "God knows ~ "「神は神の子を知っているし、神の子へ至る道も知っている」。"He does not ~ "「神は、神の子に至る道を神の子に示してもらう必要はない」。既に知っているから。あなたは神を拒絶せずに、素直に受け入れればいい。



Through every opened door His Love shines outward from its home within, and lightens up the world in innocence. 
  • outward [áutwərd] : 「外側へ、外へ」
  • within [wiðín] : 「〜の中の、〜の内側の」
  • lighten [láitn] : 「〜を明るくする」
  • innocence [ínəsəns] : 「無罪、潔白、無垢」
❖ "Through every ~ "「開かれた窓の一つ一つを通して、神の愛はその内なる住み家から外へと輝き出し、無辜(むこ)の姿の世界を照らし出す」。詩的表現をしているので、理屈を追う必要はないのだが、あえて言えば、あなたへ至る道を辿って、神があなたの心の奥底に存在する神の祭壇へ至ると、神の愛の輝きはあなたの開かれら心から溢れ出し、世界をも照らす。醜い幻想世界は神の愛という真実の光によって消滅し、無辜の実相世界があなたの目に飛び込んでくる。



10. Father, we do not know the way to You. But we have called, and You have answered us. 
  • answer [ǽnsər] : 「答える、返事する」
❖ "Father, we do ~ "「父なる神よ、私達はあなたに至る道を知りません」。"But we have ~ "「でも私達はその道を求め、あなたは私達に答えてくれました」。



We will not interfere. Salvation's ways are not our own, for they belong to You. 
  • interfere [ìntərfíər] with : 「〜を妨げる、〜を邪魔する」
  • salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い」
  • belong [bilɔ́ːŋ] to : 「〜に属する、〜の所有である」
❖ "We will not ~ "「私達は、邪魔はしません」。ホーリー・スピリットの導きを拒むことはすまい。"Salvation's ways ~ "「救いの道は私達自身のものではありません」。"for they belong ~ "「なぜなら、救いの道はあなたに属しているからです」。この幻想世界からの救いの道は、私達が自分で切り開くものではなく、神が計画して私達に示してくれるものだ。だから、神の計画を邪魔するようなことをしてはいけない。神の意志に私達の意志を同調させなくてはいけない。



And it is unto You we look for them. Our hands are open to receive Your gifts. 
  • look for : 「〜を探す、〜を期待する」
  • receive [risíːv] : 「受け取る」
❖ "And it is ~ "「そして、私達が救いの道を求める対象は、あなたです」。救いの道を神に求めるということ。救いの道を探して彷徨(さまよ)うのではなく、ホーリー・スピリット(神)の導きに従う。"Our hands are ~ "「私達の手は、あなたの贈り物を受け取ろうして開かれています」。



We have no thoughts we think apart from You, and cherish no beliefs of what we are, or Who created us. Yours is the way that we would find and follow. 
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考、思想」
  • apart from : 「〜から離れて」
  • cherish [tʃériʃ] : 「〜を大切にする、可愛がる」
  • belief [bilíːf] : 「信じること、信念、信仰」
  • follow [fάlou] : 「〜の後について行く、〜に従う」
❖ "We have no ~ "「あなたからかけ離れた思いを抱くことはありません」。"and cherish no ~ "「また、私達が何者であるか、誰が私達を創造したのか、それに関する信仰を弄ぶこともしません」。ホーリー・スピリットにすべてを委ねた今、自分が本当に神の子なのか、神が本当に自分を創造してくれたのか、そんな疑問を抱いたり、あるいは異なる説を唱えるような信仰を抱いたりすることはすまい。"Yours is the ~ "「あなたが示す道こそが、私達が見出してそれに従う道です」。



And we ask but that Your Will, which is our own as well, be done in us and in the world, that it become a part of Heaven now. Amen. 
  • will [wíl] : 「意志、意欲、願望」
❖ "And we ask ~ "「そして私達は、あなたの意志だけを求めます」。"which is our ~ "「それは、同時に私達の意志でもあり、私達の心の中で、そして世界の中で神の意志は成されます」。"that it become ~ "「そして、今や世界は天の王国の一部となるのです」。"Amen."「アーメン」。






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❖ Text精読、完了しました。4年8ヶ月、1256回の投稿でした。長期に渡ってお付き合いいただき、感謝します。
❖ 引き続き、Workbook精読をご覧下さい。場所は「http://acimworkshop-workbook.blogspot.jp」です。
❖ Text精読の手直しも始めました。月日をかけて見直していきます。
❖ AmazonからKindle版の精読シリーズを出版開始しました。『どこでもAcim』をご希望の方は是非どうぞ。
❖ Google PlayとiBookstoreからepub版の精読シリーズを出版開始しました。Kindle版で窮屈さをお感じでしたら、こちらをどうぞ。
❖ Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。Urtextは非常に面白いです。臨場感は半端でありません。

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