●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



W-pI.Review V.1-1 ~ W-pI.Review V.12-6

Fifth Review 



Introduction 



1. We now review again. This time we are ready to give more effort and more time to what we undertake. 
  • review [rivjúː] : 「もう一度見る、振り返る」
  • be ready to : 「〜する心構えができている」
  • effort [éfərt] : 「尽力、努力」
  • undertake [ʌ̀ndərtéik] : 「企てる、〜に着手する」
❖ "We now ~ "「私達は今、再び復習をする」。"This time ~ "「今回は、私達が着手することに対して、より多くの努力と時間を費やす心の準備が整っている」。



We recognize we are preparing for another phase of understanding. 
  • recognize [rékəɡnàiz] : 「〜を認める、受け入れる」
  • prepare [pripέər] : 「〜を準備する、用意する」
  • phase [féiz] : 「局面、段階、面、相」
❖ "We recognize ~ "「私達は、理解のためのさらなる層を準備するのだと認識する」。心の準備が整っているので、さらに一段深い層に存在する真実を理解する準備も整った。



We would take this step completely, that we may go on again more certain, more sincere, with faith upheld more surely. 
  • completely [kəmplíːtli] : 「完全に、十分に」
  • go on: 「〜を続ける、〜し続ける」
  • certain [sə́ːrtn] : 「確実な、信頼できる」
  • sincere [sinsíər] : 「誠実な、正直な」
  • faith [féiθ] : 「信頼、信じること、信念」
  • upheld [ʌ̀phéld] : 「upholdの過去・過去分詞形」
  • uphold [ʌ̀phóuld] : 「支持する、支える、維持する」
  • surely [ʃúərli] : 「しっかりと、確かに、確実に」
❖ "We would take ~ "「私達はこのステップを完璧に成し遂げようと思う」。より深く真実を理解するために、心の準備を完璧に整えようと思う。"that we may ~ "「そうすれば、私達は、よりしっかり支えられた信心を抱きながら、より確実な、より誠実なステップを歩み続けることが出来るだろう」。ホーリー・スピリットへの信頼感が強まり、同時に自分自身に対する確信も堅固なものとなる。神の愛を信じる気持ちはなおさらだ。



Our footsteps have not been unwavering, and doubts have made us walk uncertainly and slowly on the road this course sets forth. 
  • footstep [fútstèp] : 「足跡、歩み」
  • unwavering [ʌ̀nwéivəriŋ] : 「動揺しない、断固とした」
  • doubt [dáut] : 「疑い、疑念、疑惑」
  • uncertainly [ʌ̀nsə́ːrtnli] : 「不確実に」
  • set forth [fɔ́ːrθ] : 「説明する、表明する」
❖ "Our footsteps ~ "「私達の歩みは揺れ動くことはなかったとは言えず、疑いが、このコースが定めた道を歩く私達の歩みを不安定なものにしたこともあった」。ACIMは本当に真実を語っているのだろうか、ホーリー・スピリットは本当に心の中に実在しているのだろうか、この世は本当に幻想に過ぎないのだろうか、自分は本当に神の子なのだろうか、等々の疑いが頭を持ち上げるたびに、確信は揺らぎ、真実への歩みは揺れ動いた。



But now we hasten on, for we approach a greater certainty, a firmer purpose and a surer goal. 
  • hasten [héisn] : 「急ぐ、急いで行く」
  • approach [əpróutʃ] : 「〜に近づく、〜に接近する」
  • certainty [sə́ːrtnti] : 「確実性、間違いないこと」
  • firm [fə́ːrm] : 「堅い、堅固な、頑丈な」
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、目標」
  • sure [ʃúər] : 「確かな、確実な、確固とした」
  • goal [ɡóul] : 「目標、目的」
❖ "But now we ~ "「しかし今、私達は先を急ごう」。ぐずぐずしてはいられない。"for we approach ~ "「なぜなら、私達はより大きな確信へと、より堅固な目的へと、より確かな目標へと近づいているからだ」。後ろ向きになって過去の遅延を嘆いている場合ではない。なぜなら、目の前に大きな目標が差し迫っているからだ。



2. Steady our feet, our Father. Let our doubts be quiet and our holy minds be still, and speak to us. 
  • steady [stédi] : 「安定させる」
  • quiet [kwáiət] : 「静かな、平穏な、穏やかな」
  • still [stíl] : 「静かな、穏やかな、平穏な」
❖ "Steady our feet ~ "「父なる神よ、私達の歩みを安定させてください」。"Let our doubts ~ "「私達の疑いを鎮め、神聖な心を穏やかにさせてください」。"and speak ~ "「そして、私達に語りかけてください」。



We have no words to give to You. We would but listen to Your Word, and make it ours. 
  • listen [listen] to : 「耳を傾ける、聴く、聞く」
❖ "We have no ~ "「私達は、あなたに捧げる言葉を持ち合わせてはいません」。美辞麗句を用いて神を賛美することは出来ません、という意味合い。"We would but ~ "「しかし、私達はあなたの言葉に耳を傾け、それを私達の言葉にしたいと思います」。



Lead our practicing as does a father lead a little child along a way he does not understand. 
  • lead [líːd] : 「案内する、先導する」
  • along [əlɔ́ːŋ] : 「〜に沿って、〜に従って」
❖ "Lead our practicing ~ "「知らない道を行く幼子を父親が導くように、私達の実践練習を導いてください」。真実に目覚めるための道を踏み外さないように、あるいは神への回帰の道を踏み外さないように、導いてほしい。



Yet does he follow, sure that he is safe because his father leads the way for him. 
  • follow [fάlou] : 「〜の後について行く、〜に従う」
  • sure [ʃúər] : 「確信して、固く信じている」
❖ "Yet does he ~ "「幼子は(父親の導きに)付き従います」。"sure that he ~ "「幼子の父親が彼のために道を示してくれるので、幼子は安心できると確信するのです」。



3. So do we bring our practicing to You. And if we stumble, You will raise us up. 
  • bring [bríŋ] : 「〜を持って来る、〜をもたらす」
  • stumble [stʌ́mbl] : 「よろめく、つまずく」
  • raise [réiz] : 「上げる、立たせる、起こす」
❖ "So do we ~ "「そこで、私達の実践練習をあなたの下(もと)へ持って行きます」。私達が幼子で、父親が神。"And if we ~ "「そうすれば、もし私達が躓(つまず)いたとしても、あなたは私達を起こしてくれるでしょう」。



If we forget the way, we count upon Your sure remembering. We wander off, but You will not forget to call us back. 
  • forget [fərɡét] : 「〜を忘れる、〜を思い出せない」
  • count on : 「〜を頼りにする、〜を当てにする」
  • wander [wάndər] off : 「〜からそれる、迷子になる」
  • call back : 「呼び返す、呼び戻す」
❖ "If we forget ~ "「もし私達が道を忘れたとしても、あなたがきっと覚えていると頼りにすることが出来ます」。"We wander ~ "「私達が迷子になっても、あなたは私達を呼び戻すことを忘れたりしないでしょう」。



Quicken our footsteps now, that we may walk more certainly and quickly unto You. 
  • quicken [kwíkən] : 「〜を速くする、速める」
  • certainly [sə́ːrtnli] : 「確実に、確かに、必ず 」
  • quickly [kwíkli] : 「速く、すぐに」
❖ "Quicken our ~ "「今、歩調を早めよう」。that we may ~ "「そうすれば、私達はあなたの下(もと)へより確実により早く歩いて行ける」。



And we accept the Word You offer us to unify our practicing, as we review the thoughts that You have given us. 
  • accept [əksépt]: 「受け入れる、承認する」
  • offer [ɔ́fər] : 「差し出す、〜を提供する」
  • unify [júːnəfài] : 「〜を一体化する、統一する」
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考、思想」
❖ "And we accept ~ "「そして、あなたが私達に与えてくれた考え方を復習しながら、私達の実践練習を統一するために、私達はあなたが差し出してくれた言葉を受け入れます」。神が与えてくれた考え方とは、ホーリー・スピリットの思考体系のことであり、このACIMのことだと思っていい。私達の実践練習を統一するためとは、神の考えと調和するように首尾一貫した実践練習を行うため、という意味合いだろう。つまり、ホーリー・スピリットと歩調を合わせて、あるいは力を合わせて練習するのだ。



4. This is the thought which should precede the thoughts that we review. 
  • precede [prisíːd] : 「〜に先行する、先んじる」
❖ "This is the thought ~ "「これ(次に述べる思い)は、私達が復習する考え方に先行すべき考えである」。次に述べる思い"God is but Love, and therefore so am I"を、復習を実践する前にしっかり心に叩き込んでおくべきだ、ということ。



Each one but clarifies some aspect of this thought, or helps it be more meaningful, more personal and true, and more descriptive of the holy Self we share and now prepare to know again: 

        God is but Love, and therefore so am I. 
  • clarify [klǽrifài] : 「〜を明確にする、はっきりさせる」
  • aspect [ǽspekt] : 「局面、状況、側面、特徴」
  • meaningful [míːniŋfəl] : 「意味のある、重要な」
  • personal [pə́ːrsənl] : 「個人の、個人に関する」
  • descriptive [diskríptiv] : 「記述的な、説明的な」
  • share in : 「〜を分かち合う、〜を共有する」
  • prepare [pripέər] : 「〜を準備する、用意する」
❖ "Each one but ~ "「個々の考え方は、この思いのある側面を明確にしているだけであり、」すべての考え方は愛という真実の様々な側面を表しているだけであり、"or helps it ~ "「あるいは、個々の考え方は、この思い(愛)をより意味のあるように、より個人的でより正確に、また、私達が分かち合い、今再び知る心構えができている神聖な自己をよりきちんと説明できるように、手助けしてくれるのだ」。その基本となる思いとは、"God is but ~ "「神は愛そのものであり、したがって、私も愛そのものである」。個々の真実の思いが、一番中心にある愛という真実を照らし出していく。あなたは、神が愛する神聖な神の子だという自己認識に至り、愛そのものとして生きているのだと知る。



This Self alone knows Love. This Self alone is perfectly consistent in Its Thoughts; knows Its Creator, understands Itself, is perfect in Its knowledge and Its Love, and never changes from Its constant state of union with Its Father and Itself. 
  • consistent [kənsístənt] : 「一貫性のある、首尾一貫した」
  • creator [kriéitər] : 「創造者、創作者」
  • knowledge [nάlidʒ] : 「知識、知恵、知見」
  • constant [kάnstənt] : 「不変の、一定な」
  • state [stéit] : 「状態、情勢、状況」
  • union [júːnjən] : 「結合、融合」
❖ "This Self alone ~ "「この本当の自己だけが愛を知っている」。"This Self alone ~ "「この本当の自己だけが、その思いに対して完全な一貫性をもっている」。つまり、"knows Its ~ "「この本当の自己は、それを創造した主(ぬし)を知っており、それ自身を理解し、叡智と愛において完璧であり、父なる神と自分が常に結ばれているという状態は決して変化しない」。これが実相的な愛の状態である。



5. And it is this that waits to meet us at the journey's ending. Every step we take brings us a little nearer. 
  • wait [wéit] : 「待つ」
  • bring [bríŋ] : 「〜を持って来る、〜をもたらす」
❖ "And it is this ~ "「旅の終わりで私達に出会うことを待っているのがこれである」。叡智と愛に関して完全な神の子としての自分。真実への旅の終わりに、神への回帰の終わりに、あなたは神と一体になった自分と出会う。"Every step we ~ "「私達が一歩一歩進むにつれ、少しずつ近づいて行く」。



This review will shorten time immeasurably, if we keep in mind that this remains our goal, and as we practice it is this to which we are approaching. 
  • shorten [ʃɔ́ːrtn] : 「短くする、短縮する」
  • immeasurably [iméʒərəbli] : 「計り知れないほどに」
  • keep in mind : 「留意する、覚えておく」
  • remain [riméin] : 「残る、生き残る、残存する」
  • goal [ɡóul] : 「目標、目的、目指すもの」
  • approach [əpróutʃ] : 「〜に近づく、〜に接近する」
❖ "This review will ~ "「もし〜なら、この復習は、計り知れないほどに時間を短縮してくれる」。"if we keep ~ "「もし私達が、この復習が私達の目標を思い出させ、実践練習をするにつれ、私達が近づきつつあるのはこの目標なのだと心に留めておくなら」。



Let us raise our hearts from dust to life, as we remember this is promised us, and that this course was sent to open up the path of light to us, and teach us, step by step, how to return to the eternal Self we thought we lost. 
  • raise [réiz] : 「上昇させる、蘇らせる」
  • dust [dʌ́st] : 「ちり、ほこり」
  • promise [prάmis] : 「〜を約束する」
  • sent [sént] : 「sendの過去・過去分詞形」
  • send [sénd] : 「送る、届ける」
  • open up : 「広げる、開ける」
  • path [pǽθ] : 「小道、進路」
  • step by step : 「着実に、少しずつ」
  • return [ritə́ːrn] : 「戻る、帰る」
  • eternal [itə́ːrnl] : 「永遠の、不変の、永久の」
  • lost [lɔ́st] : 「loseの過去・過去分詞形」
  • lose [lúːz] : 「〜を失う、喪失する」
❖ "Let us raise ~ "「〜しながら、私達の胸(に秘めた心)を塵から命へと蘇らせよう」。"as we remember ~ "「私達が、これは私達に約束されたことであり、このコースが、私達に光の道を開き、私達が失ったと思っていた永遠の自己に一歩一歩回帰する方法を私達に教えるために贈られたのだと思い出しながら、」心を塵から命へと蘇らせる。



6. I take the journey with you. For I share your doubts and fears a little while, that you may come to me who recognize the road by which all fears and doubts are overcome. We walk together. 
  • share [ʃέər] : 「分かち合う、共有する」
  • a little while [hwáil] : 「しばらくの間」
  • overcome [òuvərkʌ́m] : 「克服する、乗り越える」
❖ "I take the ~ "「私はあなたと一緒に旅をする」。イエスがあなたに同伴してくれる。"For I share ~ "「なぜなら私は、あなたの疑いや恐れをしばらくの間分かち合うので、あなたは、あらゆる恐れと疑いが克服される道を受け入れている私の下(もと)へやって来ることが出来る」。"We walk ~ "「私達は一緒に歩いて行く」。イエスは、幻想から真実へ目覚めることが出来た神の子として、あなたの大先輩のようなものだ。救いの道を知り尽くしている。あなたが抱いている恐れや疑いを理解している。それをあなたが克服するために、イエスはあなたの旅に同伴してくれるのだ。ホーリー・スピリットとして、イエスはいつもあなたの側にいてくれる。



I must understand uncertainty and pain, although I know they have no meaning. 
  • uncertainty [ʌnsə́ːrtnti] : 「確信のないこと、不確実なこと」
  • meaning [míːniŋ] : 「意味、意義」
❖ "I must understand ~ "「私は、確信を抱けない気持ちや痛みがまったく意味のないことだと知っているが、それを理解しなくてはならない」。イエスは、不安や痛みは幻想であり意味がないと知っているが、その意味のない確信のなさや痛みを理解しなくてはいけない。修正するには、修正する対象をよく知っておく必要があるからだ。



Yet a savior must remain with those he teaches, seeing what they see, but still retaining in his mind the way that led him out, and now will lead you out with him. 
  • savior [séiviər] : 「救い手、救済者、救い主」
  • remain [riméin] : 「とどまる、残る」
  • retain [ritéin] : 「〜を保有る、保つ、持ち続ける」
  • led [léd] : 「leadの過去・過去分詞形」
  • lead [líːd] : 「〜を導く、案内する、連れて行く」
❖ "Yet a savior ~ "「しかし、救い主は、彼が教えを与える者と共にいなくてはならず、」幻想である苦と痛みから救おうとする者は、救われるべき者とともにいるべきであり、"seeing what ~ "「(教えを与えられる)彼らが目にするものを見ながらも、」幻想を幻想として目撃しながらも、「しかし、彼らを救い出す道筋を心の中に留め置き、今、救い主と一緒にあなたを(苦と痛みの)外へと導いて行くのだ」。



God's Son is crucified until you walk along the road with me. 
  • crucify [krúːsifài] : 「〜を十字架に張り付けにする」
❖ "God's Son is ~ "「神の子は、あなたが私とともに道を歩いて行かない限り、十字架に架けられたままなのだ」。イエスの磔刑と絡めて考える必要はないだろう。ホーリー・スピリットであるイエスと共に真実への道を歩いて行かない限り、神の子であるあなたはいつまでも苦と痛みの世界に留まり、まるで十字架に架けられた状態が続くだろう。



7. My resurrection comes again each time I lead a brother safely to the place at which the journey ends and is forgot. 
  • resurrection [rèzərékʃən] : 「よみがえり、蘇生、復活」
  • forgotten [fərɡάtn] : 「forgetの過去分詞形」
❖ "My resurrection ~ "「私の復活は、旅が終わり忘れ去られる地点まで安全に同胞を導くたびに、再びやって来る」。神の子一人一人が真実に目覚めるたびに、それを主導したイエスは復活を果たして行く。命が分かち合われ、命が拡大していく、といったイメージを持てばいいだろう。



I am renewed each time a brother learns there is a way from misery and pain. 
  • renew [rinjúː] : 「〜を新しくする、回復する」
  • misery [mízəri] : 「悲惨、不幸、苦痛、惨めさ」
❖ "I am renewed ~ "「同胞が、惨めさと痛みから逃れる道があるのだと学ぶたびに、私は刷新される」。



I am reborn each time a brother's mind turns to the light in him and looks for me. 
  • reborn [ribɔ́ːrn] : 「再生した、生き返った」
  • look for : 「〜を探す、〜を期待する」
❖ "I am reborn ~ "「同胞が彼の心の中の光に目を向け、私を探し出すたびに、私は生まれ変わる」。



I have forgotten no one. Help me now to lead you back to where the journey was begun, to make another choice with me. 
  • forgotten [fərɡάtn] : 「forgetの過去分詞形」
  • begun [biɡʌ́n] : 「beginの過去分詞形」
  • another [ənʌ́ðər] : 「もう一つの、別の」
  • choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択」
❖ "I have forgotten ~ "「私は誰一人として忘れてはいない」。"Help me now ~ "「旅が始められた地点まであなたを導き戻すために、そして、私とともに別の選択をするために、今、私の手助けをしてほしい」。あなたもキリストとなって、イエスの手伝いをしてほしい。



8. Release me as you practice once again the thoughts I brought to you from Him Who sees your bitter need, and knows the answer God has given Him. 
  • release [rilíːs] : 「解放する、自由にする」
  • once again : 「またしても、再度」
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考」
  • brought [brɔ́ːt] : 「bringの過去・過去分詞形」
  • bitter [bítər] : 「苦々しい、悲痛な」
  • need [níːd] : 「必要、必要性」
  • answer [ǽnsər] : 「答え、回答、返事」
❖ "Release me ~ "「あなたの悲痛な求めを目にし、神が彼に与えた答えを知っている者からあなたへともたらした考え方を再び練習することで、私を解放しなさい」。ここでの『私』はイエスなのだが、あなたと旅を供にする者として、一旦あなたと同列の神の子になって、ホーリー・スピリットに助力を求めるという書き方をしている。神はあなたの苦と痛みを知っており、あなたの切実な求めも知っている。だからこそ、神はあなたにホーリー・スピリットを遣わし、苦と痛みから救いの答えをホーリー・スピリットに与えた。その答えを得るために、ホーリー・スピリットの思考システム、つまりホーリー・スピリットの考え方を練習するのである。その時、あなたが苦と痛みから解放されると同時に、キリストとしてのイエスの役割も達成され、いわばイエスはあなたと同時に解放されるのだ。



Together we review these thoughts. Together we devote our time and effort to them. And together we will teach them to our brothers. 
  • together [təɡéðər] : 「一緒に、共に」
  • devote [divóut] : 「充てる、ささげる、専念させる」
  • effort [éfərt] : 「尽力、努力、試み」
❖ "Together we review ~ "「私達はともに、これらの考え方を復習する」。"Together we devote ~ "「私達はともに、私達の時間と努力をこの考え方のために捧げる」。"And together ~ "「そしてともに、私達はそれらの考え方を同胞達に教えることになる」。



God would not have Heaven incomplete. It waits for you, as I do. I am incomplete without your part in me. 
  • incomplete [ìnkəmplíːt] : 「不完全な、不十分な」
  • wait [wéit] for : 「〜を待つ」
❖ "God would not ~ "「神は、天の王国を不完全のままにしておこうなどとは思わない」。神の子なしでは、天の王国は不完全のままなのだ。"It waits for ~ "「天の王国は、私同様に、あなたを待っている」。神の子の帰還を、神は天の王国で待っている。"I am incomplete ~ "「私は、あなたが私の中の一部でなくては不完全なのだ」。同一の神の子として、イエスはあなたと分離などしていない。あなたの心の中にイエスが存在し、イエスの心の中にあなたが存在する。それなくして、神の子は完全だとは言えない。



And as I am made whole we go together to our ancient home, prepared for us before time was and kept unchanged by time, immaculate and safe, as it will be at last when time is done. 
  • whole [hóul] : 「すべてを含んだ、欠けたものがない」
  • ancient [éinʃənt] : 「古代の、古くからの」
  • prepare [pripέər] : 「〜を準備する、用意する」
  • kept [képt] : 「keepの過去・過去分詞形」
  • unchanged [ʌntʃéindʒd] : 「変化していない、変わらない」
  • immaculate [imǽkjulət] : 「汚れのない、無傷の」
  • at last : 「最後に、ついに、とうとう」
❖ "And as I am ~ "「私が欠けたものがない状態にされたとき、私達は一緒に古(いにしえ)の家に向けて旅立つ」。あなたがイエスを受け入れ、イエスと一体となったとき、あなたは天の王国への回帰の旅をイエスとともに始めることになる。"prepared for us ~ "「古の家は、時間が存在する以前から、そして時間によって変えられることなく、私達のために用意されている家である」。"immaculate and ~ "「一点の汚れもなく、安全で、時間がついに消滅するときもまた、そのままである」。



9. Let this review be then your gift to me. For this alone I need; that you will hear the words I speak, and give them to the world. 
  • alone [əlóun] : 「ただ一つ、唯一」
❖ "Let this review ~ "「そこで、この復習をあなたから私への贈り物にしてほしい」。"For this alone ~ "「なぜなら、これだけを私は必要としているからだ」。あなたがイエスとともに真実へ向かって歩み、自らを救い、同胞をも救うことが、イエスの必要とするあなたの役割だ。したがって、これから始まる復習はイエスへの贈り物となる。"that you will ~ "「そうすれば、あなたは私が話す言葉を聞き、世界にその言葉を伝えることが出来るだろう」。イエスが語る救いへの叡智を聞き取ることが可能となり、それを世界に広げて世界を救うことが出来る。



You are my voice, my eyes, my feet, my hands through which I save the world. The Self from which I call to you is but your own. To Him we go together. 
  • call to : 「〜に声をかける」
❖ "You are my ~ "「あなたは私の声であり、私の目、私の足、私の手である」。"through which ~ "「それを通して、私は世界を救う」。"The Self from ~ "「あなたに語りかけている本当の自己は、あなた自身の自己でもある」。ホーリー・スピリットとしてのイエスの自己は、実は本当のあなた自身である。"To Him ~ "「その本当の自己に向かって、私達は共に歩む」。イエスの導きに従って、あなたは本当のあなた自身へ到達できる。それは、神が創造したままの神の子であり、イエスもまたあなたと同じ神の子なのだ。



Take your brother's hand, for this is not a way we walk alone. In him I walk with you, and you with me. Our Father wills His Son be one with Him. What lives but must not then be one with you? 
  • will [wíl] : 「〜を望む、意図する」
❖ "Take your ~ "「あなたの同胞の手を取りなさい」。"for this is ~ "「なぜなら、これは私達だけが単独で歩く道ではないからだ」。あなたと他者は自他一如。あなたは同胞と一体となって歩まなくてはいけない。自分一人だけの旅ではないのだ。"Our Father wills ~ "「私達の父なる神は、神の子が神とともにいることを望んでいる」。"What lives but ~ "「そうならば、あなたと一体でなくして、いったい何が生きているだろうか」。真実の命は一つである。すべての命は神とともにあり、神の命に収斂(しゅうれん)する。それ以外の命は存在しない。



10. Let this review become a time in which we share a new experience for you, yet one as old as time and older still. 
  • share [ʃέər] : 「分かち合う、共有する」
  • experience [ikspíəriəns] : 「経験、体験」
❖ "Let this review ~ "「この復習を、あなたにとって新しい経験を分かち合う時間になるようにしよう」。"yet one as ~ "「新しいとは言え、その経験は時間と同じくらい古く、いや、時間よりも古いものだ」。神から分離し、時間という幻想をでっち上げた時よりも前の経験を分かち合うのだ。つまり、神とともにあった神の子の時代の経験である。



Hallowed your Name. Your glory undefiled forever. And your wholeness now complete, as God established it. 
  • hallow [hǽlou] : 「神聖化する、崇敬する」
  • glory [ɡlɔ́ːri] : 「栄光、荘厳、誇り」
  • undefiled [ʌ̀ndifáild] : 「汚れのない」
  • forever [fərévər] : 「永遠に、永久に」
  • wholeness [hóulnis] : 「全部そろっていること、完全であること」
  • complete [kəmplíːt] : 「〜を完了する、仕上げる、終える」
  • establish [istǽbliʃ] : 「確立する、制定する、成立させる」
❖ "Hallowed your ~ "「あなたの名前は神聖なものとされた」。神の子という名前は神から与えられた神聖なものだ。"Your glory ~ "「あなたの栄光は永遠に汚されることはない」。神の子という栄光は永遠不変だ。"And your wholeness ~ "「そして、あなたの完全性は、神が確立したままに、今や完了している」。あなたは神の属性のすべてをもっていて、欠けることなく完全だ。



You are His Son, completing His extension in your own. We practice but an ancient truth we knew before illusion seemed to claim the world. 
  • extension [iksténʃən] : 「拡張、延長、伸展」
  • ancient [éinʃənt] : 「古代の、古くからの、古い」
  • claim [kléim] : 「主張する、言い張る、獲得する」
❖ "You are His Son ~ "「あなたは神の子であり、あなた自身の拡張を通して神の拡張を完了する」。神の子であるあなたは神と真実(愛)を分かち合い、分かち合うことで真実(愛)を拡張増大させる。実相的創造である。"We practice but ~ "「幻想がこの世界を獲得したかのように見える以前に私達が知っていた古(いにしえ)の真実を、私達は実践するのだ」。神から分離してこの幻想世界をでっち上げる前の、真実の生き方を実践する。



And we remind the world that it is free of all illusions every time we say: 

        God is but Love, and therefore so am I. 
  • remind [rimáind] : 「〜に思い出させる、〜に気付かせる」
  • be free of : 「(負担などが)ない、(税金などを)免除されている」
❖ "And we remind ~ "「そして私達は、次の言葉を述べるたびに、世界はあらゆる幻想から解放されているのだと世界に思い出させる」。"God is but ~ "「神は愛そのものであり、したがって、私も愛そのものである」。



11. With this we start each day of our review. With this we start and end each period of practice time. 
  • period [píəriəd] : 「期間、時期、時間」
❖ "With this we  ~ "「この言葉をもって、私達は毎日の復習を開始する」。"With this we ~ "「この言葉をもって、私達は各実践練習の時間を始め、そして終える」。この言葉とは、もちろん、前文の"God is but ~ "のこと。



And with this thought we sleep, to waken once again with these same words upon our lips, to greet another day. 
  • waken [wéikn] : 「目覚める」
  • once again : 「またしても、再度」
  • lip [líp] : 「唇、口」
  • greet [ɡríːt] : 「〜に挨拶する、出迎える」
❖ "And with this ~ "「この思いをもって、私達は眠りにつく」。"to waken once ~ "「それは、これらの同じ言葉を再び口にしながら目覚め、次の日を迎えるためである」。



No thought that we review but we surround with it, and use the thoughts to hold it up before our minds, and keep it clear in our remembrance throughout the day. 
  • surround [səráund] : 「包囲する、囲む、取り囲む」
  • hold up : 「維持する、持続する」
  • remembrance [rimémbrəns] : 「記憶、思い出」
  • throughout [θruːáut] : 「〜の間中」
❖ "No thought that ~ "意訳する、「この思い以外に、私達が復習する考え方を包み込む思いはない」。この思いだけを身にまといながら復習すべきだ。"and use the ~ "「そして、復習する考え方を私達の心の前面に保持するためにこの思いを利用し、一日を通して、記憶の中にその考え方を鮮明にしておきなさい」。復習する数々の考え方を鮮明にし、確実に維持できるようにするには、考え方の根本にある思い、つまり、神も自分も愛そのものだという思いを常に忘れずにいることが必要だ。



And thus, when we have finished this review, we will have recognized the words we speak are true. 
  • finish [fíniʃ] : 「終える、仕上げる」
  • recognize [rékəɡnàiz] : 「〜を認識する、受け入れる」
❖ "And thus, when ~ "「こうして、私達がこの復習を終えるときには、私達が語る言葉は真実だと認識することになるだろう」。



12. Yet are the words but aids, and to be used, except at the beginning and the end of practice periods, but to recall the mind, as needed, to its purpose. 
  • aid [éid] : 「援助、救済、補助」
  • except [iksépt] : 「ただし、除いて」
  • recall [rikɔ́ːl] : 「思い出す、思い起こす」
❖ "Yet are the ~ "「言葉は補助に過ぎないとは言え、実践練習を始めるときと終えるとき以外にも利用すべきであり、必要に応じて、言葉のもつ目的を心に呼び戻すべきだ」。形ある言葉自体が重要なのではなく、その内容(言葉を通して得られる経験)が大切なのだが、かと言って言葉を軽視することなく練習の際に利用すべきだ。



We place faith in the experience that comes from practice, not the means we use. 
  • faith [féiθ] : 「信頼、信用、信じること」
  • experience [ikspíəriəns] : 「経験、体験」
  • means [míːnz] : 「手段、方法」
❖ "We place faith ~ "「私達は、練習によって得られる経験を信頼するのであって、用いる手段を信頼するのではない」。言葉自体ではなく、言葉が意味すること、言葉によって得られる経験を信頼する。



We wait for the experience, and recognize that it is only here conviction lies. 
  • wait [wéit] for : 「〜を待つ」
  • conviction [kənvíkʃən] : 「信念、確信」
  • lie [lái] : 「ある、存在する」
❖ "We wait for ~ "「私達は経験を待っており、確信が生まれるのはここにおいて他にないと認識する」。言葉を唱え、言葉が意味することが現実化してそれが経験となるとき、心に確信が生まれる。



We use the words, and try and try again to go beyond them to their meaning, which is far beyond their sound. 
  • meaning [míːniŋ] : 「意味、意義、意図、真意」
  • sound [sáund] : 「音、物音、響き、声」
❖ "We use the ~ "「私達は言葉を利用し、言葉を越えてその意味する所へ至ろうと繰り返し繰り返し努力する」。"which is ~ "「それは、言葉の響きを遙かに越えたものである」。言葉の表す真実という経験は、言葉の形としての響きを超越している。



The sound grows dim and disappears, as we approach the Source of meaning. It is Here that we find rest. 
  • grow [ɡróu] : 「成長する、育つ、大きくなる」
  • dim [dím] : 「薄暗い、ぼやけた、ぼんやりとした」
  • disappear [dìsəpíər] : 「存在しなくなる、消滅する」
  • approach [əpróutʃ] : 「〜に近づく、〜に接近する」
  • source [sɔ́ːrs] : 「もと、源、起源」
  • rest [rést] : 「休息、休養、眠り」
❖ "The sound grows ~ "「私達が意味の源に近づくにつれ、響きはぼやけ、消えていく」。言葉の表面的な形から離れ、言葉のもつ意味内容の核心に近づくにつれ、言葉の響きは消滅していく。神とのコミュニケーションに言葉は必要なくなる。"It is Here ~ "「私達が憩うことが出来るのは、そこである」。心の安らぎを得ることが出来るのは、意味の源、つまり真実の源である神の下(もと)である。






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