●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
●  Workbook精読http://acimworkshop-workbook.blogspot.jp です。
●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



W-pI.70.1:1 ~ W-pI.70.10:7


Lesson 70 



My salvation comes from me.
  • salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い、救世」
❖ "My salvation ~ "「私の救いは私から生み出される」。真実を求めるあなたの心が、心を幻想から救うのである。もちろん、ホーリー・スピリットが手助けをしてくれるのだが、救いを求める選択はあなたの自由意思に委ねられている。したがって、あなたが熱い意思と意欲をもって救いを求めない限り、あなたは自分を救うことは出来ない。



1. All temptation is nothing more than some form of the basic temptation not to believe the idea for today. 
  • temptation [temptéiʃən] : 「誘惑、衝動、誘惑物」
  • form [fɔ́ːrm] : 「形、外形、構造、現れ、姿、体つき」
  • basic [béisik] : 「基礎の、基本的な」
  • believe [bilíːv] : 「信じる、確信する、信頼する」
❖ "All temptation is ~ "「あらゆる誘惑は、今日のテーマを信じたくないという基本的な誘惑の形以外の何ものでもない」。今日のテーマを信じたくないと思う誘惑が、あらゆる誘惑の基本になっている、ということ。つまり、自分で自分を幻想から救うという意思を否定して、いつまでも幻想に留まっていたいと思うことが誘惑の基盤になっている。



Salvation seems to come from anywhere except from you. So, too, does the source of guilt. 
  • anywhere [énihwὲər] : 「どこでも、どこかに、どこへでも」
  • except [iksépt] : 「ただし、除いて」
  • source [sɔ́ːrs] : 「もと、源、起源」
  • guilt [ɡílt] : 「犯罪、あやまち、有罪、罪」
❖ "Salvation seems ~ "「救いは、あなた以外のどこからかやって来るように見えるだろう」。どこからか誰かがやって来て、あなたを救ってくれるように思えるかもしれない。"So, too, does ~ "「罪の源もまた、あなた以外のどこかにあるように見えるかもしれない」。あなたが心に感じる罪の意識の原因は、あなた以外の場所に存在しているように思えるかもしれない。



You see neither guilt nor salvation as in your own mind and nowhere else. 
  • neither [níːðər] A nor B : 「AでもなくBでもない、AとBのどちらも〜ない」
  • nowhere [nóuhwὲər] : 「どこにも〜ない」
❖ "You see neither ~ "「あなたは、罪も救いもあなたの自身の心の中にあって他の場所にはないと見ることはない」。もちろん、本当は、あなたの心が罪という幻想を生み出し、その幻想を消滅させる救いもあなたの心が実現するのである。それを否定することが、誘惑の基盤となっているわけだ。エゴがあなたを唆(そそのか)しているのだ。



When you realize that all guilt is solely an invention of your mind, you also realize that guilt and salvation must be in the same place. In understanding this you are saved.
  • realize [ríːəlàiz] : 「〜に気が付く、悟る、自覚する、実感する」
  • solely [sóulli] : 「もっぱら、ただ一人で、一人だけ、単に」
  • invention [invénʃən] : 「発明、考案、作り事、でっち上げ」
  • same [séim] : 「同じ、同一の、変わらない」
  • understand [ʌ̀ndərstǽnd] : 「理解する、分かる、把握する」
  • save [séiv] : 「救う、助ける」
❖ "When you realize ~ "「あなたが、すべての罪はもっぱらあなたの心がでっち上げたものだと気付いたとき、あなたはまた、罪も救いも同じ場所にあるのだと気付くのである」。"In understanding ~ "「このように理解することで、あなたは救われる」。そう理解することが出発点となって、あなたの救いが実現する。罪の原因も救いも他の場所を探しても見つからない。あなた自身の心の問題だからだ。



2. The seeming cost of accepting today's idea is this: It means that nothing outside yourself can save you; nothing outside yourself can give you peace. 
  • seeming [síːmiŋ] : 「外観上の、見せ掛けの、うわべの」
  • cost [kɔ́st] : 「費用、経費、原価、費用、経費、原価」
  • accept [æksépt] : 「承認する、認める、容認する、受け入れる」
  • mean [míːn] : 「〜を意味する、…とは〜を指す」
  • outside [áutsáid] : 「外部の、部外の」
  • save [séiv] : 「救う、助ける」
❖ "The seeming cost ~ "「今日のテーマを受け入れることで支払わねばならないと思えるものは、次のようなことである」。"It means that nothing ~ "「それは、あなた以外にあなたを救える者はいなし、あなた以外にあなたに平和を与える者はいないということを意味している」ことである。つまり、あなた自身以外に、救いを求め得る相手がいないという事実にあなたは突き当たり、少々不安になって孤独感を感じてしまうだろうが、それが、強いて言えば、今日のテーマを受け入れることであなたが支払わねばならない代償ということになる。



But it also means that nothing outside yourself can hurt you, or disturb your peace or upset you in any way. 
  • hurt [hə́ːrt] : 「〜を傷つける」
  • disturb [distə́ːrb] : 「〜を不安にさせる、乱す、動揺させる」
  • upset [ʌpsét] : 「動揺させる、苦しめる、困らせる」
  • in any way : 「何らか、多少なりとも、形はどうあれ」
❖ "But it also means ~ "「またそれは、あなた以外に誰もあなたを傷つけることは出来ないし、あるいは、どんな形であれ、あなた以外に誰もあなたの平和を乱すことも動揺させることも出来ないことを意味している」。これは、今日のテーマを受け入れることで支払わねばならない代償ではなく、逆にご褒美である。あなたは、幻想によって傷つけられることも平和を乱されることもない。それをあなたは手に入れることになる。



Today's idea places you in charge of the universe, where you belong because of what you are. 
  • place [pléis] : 「〜を置く、設置する」
  • in charge of : 「〜を担当して、〜を任されて、〜を預かって」
  • universe [júːnəvə̀ːrs] : 「宇宙、銀河、全世界」
  • belong [bilɔ́ːŋ] : 「属する、所属する」
❖ "Today's idea ~ "「今日のテーマはあなたを、世界を任せられる位置に置くことになる」。"where you belong ~ "「あなたは本来そうであるから、あなたはその世界に属しているのだ」。あなたは今日のテーマを通じて、自分が幻想を生み出し、自らをその幻想から救わなければならないと学ぶ。なぜなら、本来のあなたは幻想的存在ではなく、実相的な世界に住む神の子だからだ。あなたは責任をもってその世界に回帰し、その世界を背負っていかなくてはならない。



This is not a role that can be partially accepted. And you must surely begin to see that accepting it is salvation.
  • role [róul] : 「役、役柄、役割、役目、任務」
  • partially [pάːrʃəli] : 「部分的に、一部分は、不十分に」
  • accept [əksépt]: 「受け入れる、承認する」
  • surely [ʃúərli] : 「疑いなく、しっかりと、確かに、確実に」
  • begin [biɡín] : 「〜を始める、〜に取り掛かる、着手する」
❖ "This is not ~ "「これは、部分的に受け入れることが出来るというような役割ではない」。全的に受け入れるか、全的に拒絶するか、そのどちらかである。生半可な覚悟ではいけない。"And you must ~ "「そしてあなたは、その役割を受け入れることこそ救いであると分かり始めるに違いない」。あなたが自らの自由意思をもって救いという役割を選択することこそ、あなたの救いに繋がる唯一の道である。それを全的に受け入れることが必須なのだ。



3. It may not, however, be clear to you why the recognition that guilt is in your own mind entails the realization that salvation is there as well. 
  • clear [klíər] : 「澄んだ、きれいな、汚れていない、明快な」
  • recognition [rèkəɡníʃən] : 「認識、認証、真価を認めること」
  • guilt [ɡílt] : 「犯罪、あやまち、有罪、罪」
  • entail [entéil] : 「〜を伴う、必要とする、引き起こす」
  • realization [rìːəlizéiʃən] : 「認識、実感、実現、成就、具現化」
  • as well : 「同じに、同様にうまく、おまけに、その上」
❖ "It may not ~ "「しかし、なぜ、あなた自身の心の中の罪の意識が救いも同時に心の中にあると実感することを引き起こすのかという認識は、あなたにとって明白にはなっていないだろう」。入り組んだ言い方をしているが、要するに、あなたの罪の意識はあなたの心がでっち上げた幻想なのだから、その幻想の罪から救われるには、救いを心の外に求めるのではなく、心の中にこそそれを求めなくてはならない、ということ。しかしあなたは、その単純な認識にまだ至っていない。たとえば、物質的な豊かさや社会的な地位の高さがあなたに救いを与えてくれると信じている。



God would not have put the remedy for the sickness where it cannot help. That is the way your mind has worked, but hardly His. 
  • remedy [rémədi] : 「救済策、救済手段、治療、療法」
  • sickness [síknəs] : 「病気」
  • hardly [hάːrdli] : 「ほとんど〜ない、とても〜ない」
❖ "God would not ~ "「神は、病を癒す療法を、役にも立たない場所に置いてくれるはずはない」。"That is the way ~ "意訳する、「そんなことを、あなたの心はやってきたのだが、神は決して役に立たない場所に癒しを施したりしない」。神は、物質的な豊かさなどに癒すパワーを与えたりはしない。幻想が幻想を払拭することは出来ないのだ。



He wants you to be healed, so He has kept the Source of healing where the need for healing lies.
  • heal [híːl] : 「癒やす、救う、治す、治癒する、治療する」
  • kept [képt] : 「keepの過去・過去分詞形」
  • source [sɔ́ːrs] : 「もと、源、起源」
  • healing [híːliŋ] : 「癒やし、治療、治癒、回復」
  • need [níːd] : 「必要、必要性」
  • lie [lái] : 「ある、存在する」
❖ "He wants you ~ "「神は、あなたがヒーリングされるのを望んでいるからこそ、ヒーリングの必要性がある場所に、ヒーリングの源を確保してきたのだ」。神は、あなたが救いを必要としている心にこそ、救いの源、ヒーリングの源を確保してきた。心以外の場所にヒーリングも救いも存在しない。



4. You have tried to do just the opposite, making every attempt, however distorted and fantastic it might be, to separate healing from the sickness for which it was intended, and thus keep the sickness. 
  • opposite [άpəzit] : 「反対、正反対、逆」
  • attempt [ətémpt] : 「試み、企て」
  • however [hauévər] : 「どんなに〜でも、いかに〜であろうとも」
  • distort [distɔ́ːrt] : 「歪める、誤り伝える、歪曲する」
  • fantastic [fæntǽstik] : 「風変わりな、異様な、奇怪な、幻想的な」
  • separate [sépərèit] : 「離す、分ける、分離する」
  • intend [inténd] : 「〜するつもりである、〜を意図する」
  • thus [ðʌ́s] : 「それ故に、従って、このようにして」
❖ "You have tried ~ "「あなたは、正反対のことばかりやって来た」。"making every ~ "「つまり、たとえそれが歪んだものであったり幻想的なものであっても、ヒーリングを、ヒーリングが意図された病から分離し、病を温存するようなあらゆる試みを試して来たわけである」。癒しと称して、病の根源とは無関係な所を癒そうとして来たのだ。心を無視して来たのである。心を対象としないヒーリングは、したがって、すべて幻想的な似非(えせ)ヒーリングである。



Your purpose was to ensure that healing did not occur. God's purpose was to ensure that it did.
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、目標、狙い」
  • ensure [inʃúər] : 「〜を確かにする、確実にする、保証する」
  • occur [əkə́ːr] : 「起こる、発生する、生じる、現れる」
❖ "Your purpose ~ "「あなたの目的は、ヒーリングが実現しないことを確実にするようなものであった」。"God's purpose ~ "「神の目的は、ヒーリングが実現することを確実にするものであった」。



5. Today we practice realizing that God's Will and ours are really the same in this. 
  • practice [prǽktis] : 「〜を実行する、順守する、実践する、実施する」
  • realize [ríːəlàiz] : 「〜に気が付く、悟る、自覚する、実感する」
  • will [wíl] : 「意志、意欲、願望」
  • really [ríəli] : 「実際には、ほんとうは、確かに、本当に」 
  • same [séim] : 「同じ、同一の、変わらない」
❖ "Today we practice ~ "「今日、私たちは、神の意思が私たちの意思とこのことに関して実際同じなのだと自覚する練習をする」。罪の意識に代表される幻想は心が作り上げたものであり、その幻想から救われるには心そのものをヒーリングしなくてはいけない。その意思は神とあなたが分かち合っている。



God wants us to be healed, and we do not really want to be sick, because it makes us unhappy. 
  • sick [sík] : 「病気の、病気になった、病んだ、異常な」
  • unhappy [ʌnhǽpi] : 「不運な、不幸な、惨めな、悲しい、不満で」
❖ "God wants us ~ "「神は、私たちがヒーリングされるのを望んでおり、私たちは本当に、病気になりたくないと思っている」。"because it makes ~ "「なぜなら、病気は私たちを不幸にするからだ」。ここの"sick"は、肉体的な病に限らず、罪の意識などの心の苦も含む。苦と痛みをもたらす幻想のすべてである。



Therefore, in accepting the idea for today, we are really in agreement with God. 
  • therefore [ðέərfɔ̀ːr] : 「それ故に、そのために、従って、だから」
  • accept [æksépt] : 「承認する、認める、容認する、受け入れる」
  • agreement [əɡríːmənt] : 「同意、合意、承諾、一致、呼応」
  • in agreement with : 「〜に一致して、〜と意見が合って、〜に従って」
❖ "Therefore, in accepting ~ "「したがって、今日のテーマを受け入れいることで、私たちは神(の意思)と本当に一致することが出来る」。具体的には、次の文。



He does not want us to be sick. Neither do we. He wants us to be healed. So do we.
  • neither [níːðər] : 「どちらも〜ない」
❖ "He does not ~ "「神は、私たちが病気になって欲しいなどと望んではいない」。"Neither do ~ "「私たちもまた、望んでいない」。"He wants us ~ "「神は、私たちがヒーリングされるのを望んでいる」。"So do ~ "「私たちもまた、そう望んでいる」。実に単純な意思の一致なのだが、あなたは長年、この一致を拒んできたのだ。



6. We are ready for two longer practice periods today, each of which should last some ten to fifteen minutes. 
  • be ready for : 「準備が整って、いつでも〜する状態になって」
  • last [lǽst] : 「続く、存続する、持続する」
❖ "We are ready ~ "「今日の長めの練習を2回行う準備が整った」。"each of which ~ "「各々10〜15分くらい続けるべきである」。



We will, however, still let you decide when to undertake them. 
  • decide [disáid] : 「決定する、決心する、決意する」
  • undertake [ʌ̀ndərtéik] : 「企てる、始める、〜に着手する」
❖ "We will, however ~ "「しかし今はまだ、私たちは、いつそれをし始めるか、あなたに決めさせようと思う」。練習の開始時間はあなたに決めてもらう。あなたが自由意思によって選択することを誘っているのだ。これもまた練習の一つ、というわけである。



We will follow this practice for a number of lessons, and it would again be well to decide in advance when would be a good time to lay aside for each of them, and then adhering to your own decisions as closely as possible.
  • follow [fάlou] : 「〜の後について行く、〜に従う、追随する」
  • a number of : 「多くの〜」
  • again [əɡéin] : 「再び、かさねて、この場合もやはり」
  • in advance [ædvǽns] : 「前もって、あらかじめ、先立って」
  • lay aside : 「のけておく、しまっておく、蓄える、貯蓄する」
  • adhere [ædhíər] : 「着実に実行する、決心を変えない、固執する」
  • decision [disíʒən] : 「決定、決断、決心」
  • closely [klóusli] : 「綿密に、密接に、念入りに、きっちりと」
  • as A as possible [pάsəbl] : 「できるだけAの」
❖ "We will follow ~ "「多くのレッスンは、この形の練習に従って行うつもりである」。練習の開始時間をあなたに決めてもらう形のレッスンを続けることになる。"and it would ~ "「各練習のために、都合のいい時間はいつなのか、それをあらかじめ決めておき、出来るだけきっちりとあなた自身が決めたことを守ることが出来れば、これまた申し分ない」。



7 Begin these practice periods by repeating the idea for today, adding a statement signifying your recognition that salvation comes from nothing outside of you. 
  • begin [biɡín] : 「〜を始める、〜するようになる」
  • repeat [ripíːt] : 「〜を繰り返す、〜を繰り返して言う」
  • add [ǽd] : 「加える、付け足す、言い足す、書き加える」
  • statement [stéitmənt] : 「発言、意見、声明、陳述、供述」
  • signify [sígnəfài] : 「〜を示す、知らせる、〜を意味する、表す」
  • recognition [rèkəɡníʃən] : 「認識、認証、真価を認めること」
  • salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い、救世」
❖ "Begin these practice ~ "「今日のテーマを繰り返し述べることで、これらの練習を始めなさい」。"adding a statement ~ "「そして、救いがあなたの外からやって来ることはないとあなたが認識していることを示す宣言を付け加えること」。



You might put it this way:

        My salvation comes from me.
        It cannot come from anywhere else.
  • put [pút] : 「言葉に置き換える、表現する、言う」
❖ "You might put ~ "「次のように言えばいいだろう」。"My salvation ~ "「私の救いは、私からやって来る」。"It cannot come ~ "「その他のどんな所からも、救いがやって来る可能性はない」。



Then devote a few minutes, with your eyes closed, to reviewing some of the external places where you have looked for salvation in the past;--in other people, in possessions, in various situations and events, and in self-concepts that you sought to make real. 
  • devote [divóut] : 「充てる、向ける、ささげる、専念させる」
  • review [rivjúː] : 「もう一度見る、見直す、洗い直す、振り返る」
  • external [ikstə́ːrnl] : 「外の、外側の、外部にある、外部の」
  • look for : 「〜を探す、〜を期待する」
  • past [pǽst] : 「過去、昔、過ぎたこと、過去のこと」
  • in the past : 「昔は、昔に」
  • possession [pəzéʃən] : 「所有、所持、財産、所有物」
  • various [vέəriəs] : 「さまざまな、いろいろな、個々の、多様な」
  • situation [sìtʃuéiʃən] : 「状況、場所、状態、立場、事情」
  • event [ivént] : 「出来事、事件、事象、成り行き」
  • self-concept [kάnsept] : 「自己概念」
  • sought [sɔ́ːt] : 「seek の過去・過去分詞形」
  • seek [síːk] : 「探し求める、捜し出す、捜索する」
  • make [méik] : 「〜の状態を作り出す、〜にする」
  • real [ríəl] : 「実在する、現実の、実際の、本物の」
❖ "Then devote ~ "「その後目を閉じて、心の外に目を向けて、何ヶ所か洗い直してみるために数分間を費やしなさい」。"where you have ~ "「それは、あなたが過去において救いを求めた場所であり、他者に救いを求め、持ち物に救いを求め、様々な状況や出来事に救いを求め、あなたが現実化しようと模索した自己概念に救いを求めた場所である」。あなたが救いを求めた対象が誤りであったことに気付くのである。幻想に救いを求めても、決して幻想から救われることはない。



Recognize that it is not there, and tell yourself:

        My salvation cannot come from any of these things. 
        My salvation comes from me and only from me.
  • recognize [rékəɡnàiz] : 「〜を認識する、認める、受け入れる」
❖ "Recognize that ~ "「救いはそこにはないと認識し、次のようにあなた自身に向かって言いなさい」。"My salvation cannot ~ "「私の救いは、こんなものからやって来る可能性はない」。"My salvation comes ~ "「私の救いは、私から、私だけからやって来るのだ」。



8. Now we will try again to reach the light in you, which is where your salvation is. 
  • again [əɡéin] : 「再び、かさねて、この場合もやはり」
  • reach [ríːtʃ] : 「達する、至る、手が届く、〜に連絡する」
❖ "Now we will try ~ "「今や私たちは再び、あなたの心の中の光に到達しようと努めることになる」。"which is where ~ "「そこにこそ、あなたの救いが存在する」。



You cannot find it in the clouds that surround the light, and it is in them you have been looking for it. It is not there. 
  • find [fáind] : 「発見する、見いだす、気付く、理解する」
  • cloud [kláud] : 「雲」
  • surround [səráund] : 「包囲する、囲む、取り囲む」
❖ "You cannot find ~ "「あなたは、光を囲む雲の中に救いを見出すことは出来ない」。"and it is in them ~ "「あなたが救いを求め続けていたのは、その雲の中なのだ」。"It is not ~ "「救いはそこにはない」。幻想からの救いが幻想の中にあるはずはない。病を治そうとして病に罹(かか)ることは愚行である。



It is past the clouds and in the light beyond. Remember that you will have to go through the clouds before you can reach the light. 
  • past [pǽst] : 「〜のそばを過ぎて、〜を過ぎ去って」
  • beyond [bijάnd] : 「かなたに」
  • remember [rimémbər] : 「〜を覚えている、〜を思い出す」
  • go through : 「通り抜ける、通過する、体験する、味わう」
  • before [bifɔ́ːr] : 「以前に、前に、早く、先に」
❖ "It is past ~ "「救いは、雲を通り越し、そのかなたの光の中にある」。"Remember that ~ "「あなたが光に到達す前に、雲の中を通り過ぎて行かなくてはならないことを思い出すように」。つまり、幻想を幻想としてしっかり認識し、受け入れて赦さなくてはならない。赦すことで、幻想は消滅するからだ。黒雲は消えるのだ。



But remember also that you have never found anything in the cloud patterns you imagined that endured, or that you wanted.
  • found [fáund] : 「findの過去・過去分詞形」
  • pattern [pǽtərn] : 「模様、文様、図案」
  • imagine [imǽdʒin] : 「想像する、思う、心に描く、推測する」
  • endure [endjúər] : 「耐える、持ちこたえる、持続する」
❖ "But remember also ~ "意訳する、「また、あなたが心に描いた雲の形が、あなたが望んだ通りに消えずにあったのだが、その中に何も見出すことは出来なかったのだと思い出しなさい」。ある時は、物質的な豊かさが救いとなるに違いないと思い、またある時は社会的な地位が救いをもたらしてくれると思っていたが、どれも雲の形が変化しただけのものに過ぎず、結局、雲の中に本当の救いは得られなかった。



9. Since all illusions of salvation have failed you, surely you do not want to remain in the clouds, looking vainly for idols there, when you could so easily walk on into the light of real salvation. 
  • since [síns] : 「〜なので、〜だから」
  • illusion [ilúːʒən] : 「幻想、幻覚、錯覚」
  • fail [féil] : 「〜を裏切る、〜を失望させる」
  • surely [ʃúərli] : 「疑いなく、しっかりと、確かに、確実に」
  • remain [riméin] : 「とどまる、残る、生き残る、残存する」
  • vainly [véinli] : 「無駄に、むなしく」
  • idol [áidl] : 「偶像、崇拝の対象、虚像、幻想」
  • easily [íːzili] : 「気楽に、安易に、簡単に、楽に」
❖ "Since all illusions ~ "「あらゆる幻想の救いは、あなたをずっと裏切り続けて来たので、あなたが本当の救いの光の中へ簡単に歩いていけるとわかった今、きっとあなたは、雲の中に留まってそこに偶像を空(むな)しく見ていたいなどとは思うまい」。"idols"「偶像」とは、ここでは偽りの救い、幻想の救いのこと。お金や物や地位や名声、等々。



Try to pass the clouds by whatever means appeals to you. If it helps you, think of me holding your hand and leading you. And I assure you this will be no idle fantasy.
  • pass [pǽs] : 「通る、通り過ぎる、通過する」
  • whatever [hwʌtévər] : 「〜するのは何でも、どんなものが〜でも」
  • means [míːnz] : 「手段、方法」
  • appeal [əpíːl] : 「気に入る、興味をそそる、魅力がある」
  • lead [líːd] : 「〜を導く、案内する、連れて行く」
  • assure [əʃúər] : 「 保証する、断言する、請け合う、約束する」
  • idle [áidl] : 「動いていない、無意味な、無駄な」
  • fantasy [fǽntəsi] : 「想像、空想、妄想、幻覚」
❖ "Try to pass ~ "「あなたが気に入る方法なら何でもいいから、雲を通り越してしまいなさい」。"If it helps you ~ "「もしあなたの手助けになるように思えたら、私があなたの手をとりあなたを導いていると思いなさい」。イエス・キリストがあなたの手をとりあなたを導いていると思うこと。それが事実かどうか、馬鹿げた空想かどうか、そんなことを考える必要はない。"And I assure you ~ "「そうすれば、私はあなたに、これは決して無意味な空想ではないと請け合おう」。ACIMはファンタジーではないのだ。



10. For the short and frequent practice periods today, remind yourself that your salvation comes from you, and nothing but your own thoughts can hamper your progress. 
  • short [ʃɔ́ːrt] : 「短い、短期間の」
  • frequent [fríːkwənt] : 「たびたび起こる、よくある、常習的な」
  • remind oneself that : 「〔that以下〕を自分に言い聞かせる」
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考、思索、思想、見解」
  • hamper [hǽmpər] : 「〜を妨げる、妨害する、邪魔する、阻む」
  • progress [prάɡres] : 「前進、進展」
❖ "For the short ~ "「今日の短めの、そして頻繁に行う練習のために、あなたの救いはあなたからやって来るのであり、あなた自身の思いだけがあなたの進歩を妨害出来るのだと自分に言い聞かせなさい」。あなたの救いを妨害するものは、あなたが幻想に戻りたいと思う意思だけである。他者があなたの進歩を妨害することはない。



You are free from all external interference. You are in charge of your salvation. You are in charge of the salvation of the world. 
  • external [ikstə́ːrnl] : 「外の、外側の、外部にある、外部の」
  • interference [ìntərfíərəns] : 「干渉、妨害、障害、邪魔、支障」
  • in charge of : 「〜を担当して、〜を任されて、〜を預かって」
❖ "You are free ~ "「あなたは、外部からのあらゆる干渉に対して自由である」。外部からの干渉に負けることはない、という意味。"You are in ~ "「あなたは、あなたの救いを担っている」。"You are in charge ~ "「あなたは、世界の救いを任されているのだ」。



Say, then:

        My salvation comes from me.
        Nothing outside of me can hold me back. 
        Within me is the world's salvation and my own.
  • outside [áutsáid] : 「外部の、部外の」
  • hold back : 「抑える、押しとどめる、引き止める」
  • within [wiðín] : 「〜の中に、〜の内側に」
❖ "Say, then ~ "「そこで、次のように言いなさい」。"My salvation ~ "「私の救いは私から生み出される」。"Nothing outside ~ "「私の外にあるものは何も私を押しとどめることは出来ない」。`"Within me is ~ "「私の内側に、世界の救いと私の救いが存在する」。
 
 
 




W-pI.69.1:1 ~ W-pI.69.9:8


Lesson 69



My grievances hide the light of the world in me.

  • grievance [ɡríːvəns] : 「不平のもと、苦情の原因、立腹」
  • hide [háid] : 「隠す、隠蔽する、秘密にする」
❖ "My grievances hide ~ "「私の不平は、私の心の中の世界の光を覆い隠している」。あなたの心の中の世界とは、ホーリー・スピリットの宿る実相部分のこと。実相的な真実の光が、あなたの不平によって隠されてしまう。幻想が実相を隠してしまうのだ。



1. No one can look upon what your grievances conceal. 
  • look upon : 「〜を見る」
  • conceal [kənsíːl] : 「隠す、隠匿する、秘密にする」
❖ "No one can ~ "「あなたの不平が隠しているものを、誰も見ることは出来ない」。真実が幻想のベールで覆われてしまえば、誰も隠された真実を見ることは出来ない。



Because your grievances are hiding the light of the world in you, everyone stands in darkness, and you beside him. 
  • darkness [dάːrknis] : 「暗がり、暗闇」
  • beside [bisáid] : 「〜のそばに、〜の傍らに」
❖ "Because your ~ "「なぜなら、あなたの不平が、あなたの心の中の世界の光を隠し、誰もが闇の中に立ち尽くし、また、あなたもその傍らにいるからだ」。あなたは、この幻想世界も実相世界も、あなたの心の外にあると思っているかもしれないが、それは違う。どちらも、あなたの心の中にある。厳密に言えば、幻想世界は、あなたが心のキャンバスに描いた架空の世界であり、心の中の実相世界だけが実在である。この架空の世界が実在の世界を闇で覆っている。あなたも同胞も、その闇の世界に立ち尽くしているわけだ。



But as the veil of your grievances is lifted, you are released with him. 
  • veil [véil] : 「ベール、覆い隠すもの」
  • lift [líft] : 「持ち上げる、高める」
  • release [rilíːs] : 「解放する、自由にする」
❖ "But as the veil ~ "「しかし、あなたの不平というベールが持ち上げられてしまえば、あなたはみんなと一緒に解放される」。幻想の黒雲が払拭されれば、実相の光が戻ってきて、世界は闇から解放される。幻想という悪夢からみんなが目覚めるのだ。



Share your salvation now with him who stood beside you when you were in hell. 
  • share [ʃέər] : 「分かち合う、共有する」
  • salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い、救世」
  • stood [stúd] : 「standの過去・過去分詞形」
  • hell [hél] : 「地獄、生き地獄、ひどい体験、修羅場」
❖ "Share your salvation ~ "「あなたが地獄にいたときにあなたの傍らに立ち尽くしていた者とともに、今、あなたの救いを分かち合いなさい」。あなたが光となって自らを闇から救い、同時に、同胞をあなたの光で闇から救う。真実の光を分かち合うのだ。



He is your brother in the light of the world that saves you both.
  • save [séiv] : 「救う、助ける」
  • both [bóuθ] : 「両方ともに、双方ともに」
❖ "He is your brother ~ "意訳する、「彼はあなたの同胞であり、世界の光があなたも同胞も救ってくれる」。彼とあなたは自他一如であり、あなたが光となれば、彼も光となる。あなたが彼を救い、彼はあなたを救う。世界の光とは、神の子自身の光である。神の子とは、神の光を発する実体なのだ。神の子が光の子と呼ばれる所以(ゆえん)である。まぎれもなく、あなたは光の子である。



2 Today let us make another real attempt to reach the light in you. 
  • another [ənʌ́ðər] : 「もう一つの、別の、ほかの」
  • real [ríəl] : 「実在する、現実の、実際の、本物の」
  • attempt [ətémpt] : 「試み、企て」
  • reach [ríːtʃ] : 「達する、至る、手が届く、〜に連絡する」
❖ "Today let us ~ "「今日は、あなたの心の中の光に到達する、また別の実際的な試みを行おう」。



Before we undertake this in our more extended practice period, let us devote several minutes to thinking about what we are trying to do. 
  • undertake [ʌ̀ndərtéik] : 「企てる、始める、〜に着手する、〜に取り掛かる」
  • extend [iksténd] : 「広げる、伸ばす、拡張する、拡大する」
  • devote [divóut] : 「充てる、向ける、ささげる、専念させる」
❖ "Before we undertake ~ "「より長めに拡張された練習において、私たちがこれに着手する前に、私たちが何をしようとしているのか、それを考えるために数分間を費やしてみよう」。



We are literally attempting to get in touch with the salvation of the world. 
  • literally [ítərəli] : 「文字どおり、本当に、まさに」
  • attempt [ətémpt] : 「〜を試してみる、〜を企てる」
  • get in touch with : 「〜と連絡を取る、〜に接触する」
❖ "We are literally ~ "「私たちは、文字通り、世界の救いに直接タッチしようとしている」。救いの実践そのもである。あなたの心の中の闇を払拭(ふっしょく)し、光を取り戻すことが直接救いに繋がるからだ。あなた自身の救いであり、同時に同胞のための救いでもあり、結局は世界の救いとなる。



We are trying to see past the veil of darkness that keeps it concealed. 
  • past [pǽst] : 「〜のそばを過ぎて、〜を過ぎ去って」
  • keep [kíːp] : 「保つ、〜の状態にしておく」
  • conceal [kənsíːl] : 「隠す、隠匿する、秘密にする」
❖ "We are trying ~ "「私たちは、救い(光)を隠してきた闇のベールを通り越して、(光を)見ようとしているのである」。



We are trying to let the veil be lifted, and to see the tears of God's Son disappear in the sunlight.
  • tear [tíər] : 「涙、悲しみ、悲嘆」
  • disappear [dìsəpíər] : 「存在しなくなる、なくなる、消滅する」
  • sunlight [sʌ́nlàit] : 「太陽の光、日の当たる所」
❖ "We are trying ~ "「ベールを持ち上げてしまい、陽の光の中に、神の子の涙が消滅するのを見ようとしているのだ」。"tears of God's Son"「神の子の涙」とは、ACIMには珍しい叙情的な表現であるが、この幻想世界に生きる苦と痛みのこと。



3. Let us begin our longer practice period today with the full realization that this is so, and with real determination to reach what is dearer to us than all else. 
  • begin [biɡín] : 「〜を始める、〜するようになる」
  • full [fúl] : 「いっぱいの、満ちた、最大限の、充実した、活動的な」
  • realization [rìːəlizéiʃən] : 「認識、実感、実現、成就、具現化」
  • determination [ditə̀ːrmənéiʃən] : 「決断、決意」
  • dear [díər] : 「親愛な、いとしい、かわいい、敬愛する」
❖ "Let us begin ~ "「このことはその通りなのだと十分に認識し、私たちにとって他の何よりも愛すべきものに到達するのだと本当に決心することで、今日の長めの練習を始めよう」。生半可な決心では不十分だ。真実を愛し、愛をもってそれを求めるのである。



Salvation is our only need. There is no other purpose here, and no other function to fulfill. Learning salvation is our only goal. 
  • need [níːd] : 「必要、必要性」
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、目標、狙い」
  • function [fʌ́ŋkʃən] : 「機能、作用、働き、効用、職務、役割」
  • fulfill [fulfíl] : 「(約束を)実行する、(使命を)果たす」
  • learn [lə́ːrn] : 「〜を学ぶ、〜であると分かる、〜を覚える、知る」
  • goal [ɡóul] : 「目標、目的地、目的、目指すもの」
❖ "Salvation is our ~ "「救いこそが、私たちにとって唯一必要なものである」。"There is no ~ "「ここ(この世界)には、他の目的は何もないし、達成すべき他の役割もない」。幻想から実相へと救われ、また救うこと、それだけが目的であり、あなたの唯一の役割である。"Learning salvation ~ "「救いを学ぶことこそが、私たちの唯一の目的である」。今まさに、あなたはこのACIMを通して、実相的な救いを学んでいるのである。



Let us end the ancient search today by finding the light in us, and holding it up for everyone who searches with us to look upon and rejoice.
  • end [énd] : 「終わらせる、やめる、締めくくる」
  • ancient [éinʃənt] : 「古代の、古くからの、古い、古びた」
  • search [sə́ːrtʃ] : 「捜索、探査、追求、検査、調査」
  • find [fáind] : 「発見する、見いだす、気付く、理解する」
  • rejoice [ridʒɔ́is] : 「うれしがる、喜ぶ、祝う」
❖ "Let us end ~ "「私たちの心の中に光を見つけ出し、私たちとともに(光を)探している人達みんながその光を見て喜べるように、光を高く掲げることで、昔求めていたものを終わりにしよう」。昔は、エゴの思考システムに惑わされて、世俗的な地位や名誉や、物やお金を求めていたが、それを終わりにする。他者を憎むこと、羨むこと、攻撃すること、傷つけること、卑しめること、奪うこと、恐れること、そのすべてを放棄する。それは、あなたの目的ではない。役割ではない。あなたの役割は、世界の救いであり、それだけが今生(こんじょう)の目的である。



4. Very quietly now, with your eyes closed, try to let go of all the content that generally occupies your consciousness. 
  • quietly [kwáiətli] : 「静かに、黙って、平穏に」
  • closed [klóuzd] : 「閉ざされた、閉じた」
  • content [kɑ́ntent] : 「内容、中身、在中物」
  • generally [dʒénərəli] : 「 一般に、通例、通常、概して、おおむね」
  • occupy [άkjupài] : 「占領する、占拠する、塞ぐ」
  • consciousness [kάnʃəsnis] : 「意識、正気、自覚、感情、思想」
❖ "Very quietly now ~ "「今、まったく無言になって目を閉じ、普段あなたの意識を占領している思いのすべてを去らせてしまう」。このあたりは、東洋的な瞑想の形式と同じ。ただし、瞑想時の姿勢に関しては何も言っていない。リラックス出来るなら、どんな姿勢でもいいということだ。



Think of your mind as a vast circle, surrounded by a layer of heavy, dark clouds. 
  • vast [vάːst] : 「広大な、非常に広い、巨大な」
  • surround [səráund] : 「包囲する、囲む、取り囲む」
  • layer [léiər] : 「皮、層、地層、レイヤー」
  • heavy [hévi] : 「重い、ずっしりした、厚い、厚手の」
  • dark [dάːrk] : 「暗い、闇の、暗黒の」
  • cloud [kláud] : 「雲」
❖ "Think of your ~ "「あなたの心は大きな円で、重く暗い雲の層で覆われていると思ってみる」。実相の心と幻想の雲を図式的に、イメージとして描いてみる。イメージ化は瞑想の常套手段。



You can see only the clouds because you seem to be standing outside the circle and quite apart from it.
  • outside [áutsáid] : 「〜の外に、〜の外部に」
  • quite [kwáit] : 「かなり、なかなか、とても、非常に」
  • apart from : 「〜から離れて、〜は別として」
❖ "You can see ~ "「あなたはその円の外側に立ち、しかもかなり遠く離れているので、あなたは雲しか見ることが出来ない」。



5. From where you stand, you can see no reason to believe there is a brilliant light hidden by the clouds. 
  • reason [ríːzn] : 「理由、動機、原因、根拠」
  • believe [bilíːv] : 「信じる、確信する、信頼する」
  • brilliant [bríljənt] : 「さんさんと輝く、光り輝く、素晴らしい」
  • hidden [hídn] : 「hide の過去分詞形、隠された、秘密の」
  • hide [háid] : 「隠す、隠蔽する、秘密にする」
❖ "From where ~ "「あなたが立っている所からは、雲によって隠されているさんさんと輝く光が存在すると信じる理由が見当たらない」。光が見えないから、存在することすら信じられない。



The clouds seem to be the only reality. They seem to be all there is to see. 
  • reality [riǽləti] : 「現実、実在、現実のこと」
❖ "The clouds ~ "「雲だけが実在しているかに見えるだろう」。"They seem ~ "「雲は、見ることの出来るすべてだと思われる」。



Therefore, you do not attempt to go through them and past them, which is the only way in which you would be really convinced of their lack of substance. We will make this attempt today.
  • therefore [ðέərfɔ̀ːr] : 「それ故に、そのために、従って、だから」
  • attempt [ətémpt] : 「〜を試してみる、〜を企てる」
  • go through : 「通り抜ける、通過する、体験する、味わう」
  • really [ríəli] : 「実際には、ほんとうは、確かに、本当に」 
  • convinced [kənvínst] : 「確信して、固く信じて」
  • lack [lǽk] : 「不足、欠乏、欠如、欠落」
  • substance [sʌ́bstəns] : 「実体、実質、本質、物質、内容」
❖ "Therefore, you ~ "「したがって、あなたは雲を通り過ぎて、その向こうに行こうと試みることはしない」。"which is the only ~ "「しかし、雲を突き抜けて向こうに行くことは、雲が実体のないものだと本当に確信する唯一の方法なのだ」。幻想の黒雲は実体がない。あなたの心が描いたイメージに過ぎない。それを確信する方法は、その雲の中を通り過ぎて向こうに行ってみることなのだ。"We will make ~ "「今日、私たちはこれを試みることになる」。



6. After you have thought about the importance of what you are trying to do for yourself and the world, try to settle down in perfect stillness, remembering only how much you want to reach the light in you today,-- now! 
  • importance [impɔ́ːrtəns] : 「重要性、大切さ、重大さ」
  • settle [sétl] down: 「身を落ち着ける、定住する」
  • perfect [pə́ːrfikt] : 「申し分がない、完全な、完璧な」
  • stillness [stílnis] : 「静けさ、静止、沈黙、平静」
  • remember [rimémbər] : 「〜を覚えている、〜を思い出す」
❖ "After you have ~ "「あなたがあなた自身と世界のためにやろうとしていることの大切さについて考えた後、完全な静けさの中に身を落ち着けて、今日、今こそ、あなたがどんなにあなたの心の中の光に到達したいと望んでいるか、それだけを思い出しなさい」。



Determine to go past the clouds. Reach out and touch them in your mind. 
  • determine [ditə́ːrmin] : 「決定する、決心させる」
  • touch [tʌ́tʃ] : 「〜に触れる、作用する、〜を感動させる」
❖ "Determine to go ~ "「雲を通し越して行くのだと決心しなさい」。"Reach out and ~ "「あなたの心の中で、その雲に手を伸ばし触ってみなさい」。ここからが、瞑想でよく使う動きを伴ったイメージングである。雲がそこにあるようにイメージし、実際に触った感触を想像するのである。



Brush them aside with your hand; feel them resting on your cheeks and forehead and eyelids as you go through them. Go on; clouds cannot stop you.
  • brush [brʌ́ʃ] : 「〜を払い落とす、〜を無視する」
  • aside [əsáid] : 「わきへ、離れて、それて」
  • feel [fíːl] : 「感じがする、感じる」
  • rest [rést] : 「ある、休む、静止する、置かれている」
  • cheek [tʃíːk] : 「頬」
  • forehead [fɔ́ːrhèd] : 「額、前額部、前面」
  • eyelid [áilid] : 「まぶた」
❖ "Brush them ~ "「あなたの手を使ってその雲を払いのけてしまいなさい」。"feel them resting ~ "「あなたが雲の中を進むにしたがい、あなたの頬、額、まぶたの上に、雲が触れるのを感じなさい」。"Go on; clouds ~ "「進み続けなさい、雲はあなたを止めることは出来ないのだから」。



7. If you are doing the exercises properly, you will begin to feel a sense of being lifted up and carried ahead. 
  • properly [prάpərli] : 「適切に、ちゃんと、正確に、正しく、厳密に」
  • begin [biɡín] : 「〜を始める、〜するようになる」
  • sense [séns] : 「感覚、知覚、感触、感じ」
  • carry [kǽri] : 「〜を持ち運ぶ」
  • ahead [əhéd] : 「前方に、前途に」
❖ "If you are doing ~ "「もしあなたが、エクササイズを適切に実行出来たなら、体が持ち上げられ、前方に運ばれるような感覚を感じ始めるだろう」。前方に光が見え、光のトンネルに吸い込まれていく感覚である。いわゆる、アセンドする感覚。あなたのイメージングが、そういった感覚を作り出す。



Your little effort and small determination call on the power of the universe to help you, and God Himself will raise you from darkness into light. 
  • effort [éfərt] : 「尽力、努力、試み、取り組み」
  • determination [ditə̀ːrmənéiʃən] : 「決断、決意」
  • call on : 「求める、要求する」
  • power [páuər] : 「力、能力、勢力、権限、権威」
  • universe [júːnəvə̀ːrs] : 「宇宙、銀河、全世界」
  • raise [réiz] : 「上げる、上昇させる、起こす」
  • darkness [dάːrknis] : 「暗がり、暗闇」
❖ "Your little effort ~ "「少しの努力と小さな決心が、あなたを助ける宇宙のパワーを求め、」"and God Himself ~ "「神自身が、あなたを闇から光へと持ち上げてくれるのだ」。ここの"universe"「宇宙」は、実相世界と考えていい。実相世界を包み込んでいる神自身ととらえていい。神のパワーがあなたを幻想(闇)から実相(光)へとアセンドさせてくれる。あなたがイメージングしたものは、そのまま現実化するのだ。



You are in accord with His Will. You cannot fail because your will is His.
  • in accord with : 「〜と一致して、〜と調和して」
  • will [wíl] : 「意志、意欲、願望」
  • fail [féil] : 「失敗する、しくじる」
❖ "You are in accord ~ "「あなたは神の意思と調和している」。神の意思はあなたの意思であり、あなたの意思は神の意思となる。だから、アセンドが現実化する。"You cannot fail ~ "「あなたの意思が神の意思でもあるので、あなたは決して失敗することはない」。必ず成功する。思いは必ず実現するものなのだ。



8. Have confidence in your Father today, and be certain that He has heard you and answered you. 
  • confidence [kάnfədəns] : 「信頼、信用、信任、確かさ、確信、自信」
  • have confidence in : 「〜を信頼している、〜に自信を持つ」
  • certain [sə́ːrtn] : 「〜を確信している、〜に疑いを持たない」
  • heard [hə́ːrd] : 「hearの過去・過去分詞形」
  • answer [ǽnsər] : 「答える、返事する」
❖ "Have confidence ~ "「今日こそ、父なる神を信頼しなさい」。"and be certain ~ "「そして、神があなたの声を聞き、あなたに答えてくれるのだと確信しなさい」。もちろん、神とあなたの間には、ホーリー・スピリットが介在してくれる。



You may not recognize His answer yet, but you can indeed be sure that it is given you and you will yet receive it. 
  • recognize [rékəɡnàiz] : 「〜を認識する、認める、受け入れる」
  • answer [ǽnsər] : 「答え、回答、返事、応答」
  • indeed [indíːd] : 「実に、本当に、確かに、いかにも、実際には」
  • sure [ʃúər] : 「確信して、確信している、固く信じている」
  • given [ɡívən] : 「giveの過去分詞形」
  • yet [jét] : 「これから、いつか、やがて」
  • receive [risíːv] : 「受け取る、聞く、知る」
❖ "You may not ~ "「あなたはまだ、神の答えを認識していないかもしれない」。"but you can indeed ~ "「しかしあなたは、神の答えが与えられ、いつかそれを受け取ることになると、本当に確信することが出来るのだ」。今日の練習だけで、あなたが神の光に向かってアセンド出来ると期待しない方がいい。しかし、諦めてはいけない。あなたが熱く望めば、その声に神は必ず答えてくれる。それを確信することが大切である。



Try, as you attempt to go through the clouds to the light, to hold this confidence in your mind. 
  • attempt [ətémpt] : 「〜を試してみる、〜を企てる」
  • confidence [kάnfədəns] : 「信頼、信用、信任、確かさ、確信、自信」
❖ "Try, as you ~ "「雲を通り抜けて光に向かおうと試みるのと同時に、あなたの心の中で、このことを確信するように努めなさい」。試みがうまく行かなくても、決して確信を失ってはいけない。必ずいつか、試みは達成され、あなたの望みは現実化する。



Try to remember that you are at last joining your will to God's. 
  • at last : 「最後に、ついに、とうとう、やっと、ようやく」
  • join [dʒɔ́in] : 「参加する、交わる、一緒になる、結合する」
❖ "Try to remember ~ "「あなたは、ついには、あなたの意思を神の意思と結びつけることになるのだと、覚えておくように努めなさい」。



Try to keep the thought clearly in mind that what you undertake with God must succeed. 
  • clearly [klíərli] : 「はっきりと、明らかに、明瞭に、疑いもなく」
  • undertake [ʌ̀ndərtéik] : 「企てる、始める、〜に着手する、請け負う」
  • succeed [səksíːd] : 「成功する」
❖ "Try to keep ~ "「あなたが神とともになそうとしていることは必ず成功するのだという思いを、心の中に明白に保持するように努めなさい」。



Then let the power of God work in you and through you, that His Will and yours be done.
  • work [wə́ːrk] : 「働く、作業する、勉強する、正常に機能する」
  • done [dʌ́n] : 「doの過去分詞」
❖ "Then let the power ~ "「その後、あなたの心の中で、あなたを通して、神のパワーが活動出来るようにしなさい」。"that His Will ~ "「そうすれば、神の意思とあなたの意思はなされるのだ」。ここの"that"は"so that"のことで、「〜できるように、その結果」。



9. In the shorter practice periods, which you will want to do as often as possible in view of the importance of today's idea to you and your happiness, remind yourself that your grievances are hiding the light of the world from your awareness. 
  • often [ɔ́fən] : 「しばしば、たびたび、ちょくちょく」
  • as A as possible [pάsəbl] : 「できるだけAの」
  • in view of : 「〜を考慮して」
  • importance [impɔ́ːrtəns] : 「重要性、大切さ、重大さ」
  • happiness [hǽpinis] : 「幸福、喜び、幸せ」
  • remind [rimáind] : 「〜に思い出させる、〜に気付かせる」
  • hide [háid] : 「隠す、隠蔽する、秘密にする」
  • awareness [əwéərnəs] : 「認識、自覚、気付いていること、意識性 」
❖ "In the shorter ~ "「短めの練習では、」"which you will ~ "「あなたとあなたの幸せにとって今日の練習が重要だと考えれば、出来るだけ頻繁に練習をしたいと思うだろうが、」"remind yourself ~ "「あなたの不平が、世界の光をあなたの意識から隠していることを思い起こしなさい」。



Remind yourself also that you are not searching for it alone, and that you do know where to look for it. Say, then:

        My grievances hide the light of the world in me. 
        I cannot see what I have hidden.
        Yet I want to let it be revealed to me, for my 
        salvation and the salvation of the world.
  • alone [əlóun] : 「独りで、孤立して、独力で、単独で」
  • look for : 「〜を探す、〜を期待する」
  • hidden [hídn] : 「hide の過去分詞形」
  • reveal [rivíːl] : 「暴く、漏らす、知らせる、示す、明かす、暴露する」
  • salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い、救世」
❖ "Remind yourself ~ "「また、あなたが一人だけで光を探しているのではないこと、そして、どこを探せばいいか知っていることを思い起こしなさい」。"Say, then ~ "「そして、次のように言う」。"My grievances ~ "「私の不平は、私の心の中の世界の光を覆い隠している」。"I cannot see ~ "「私は、私が隠しているものを見ることが出来ない」。"Yet I want to ~ "「しかし私は、私の救いと世界の救いのために、それを私に明かして欲しいと思う」。



Also, be sure to tell yourself:

        If I hold this grievance the light of 
        the world will be hidden from me,

. . . if you are tempted to hold anything against anyone today.
  • tempt [témpt] : 「〜する気にさせる、〜を誘惑する」
❖ "Also, be sure ~ "「また、あなた自身に向かって、必ず次のように言うこと」。"If I hold this ~ "「もし私がこの不平を持ち続けたなら、世界の光は私から隠されてしまうだろう」。"if you are ~ "「もし、あなたが、今日誰かに対して何かの不平を抱きたいと誘惑にかられたら、」なおさらこのように言えばいい。
 
 
 



W-pI.68.1:1 ~ W-pI.68.7:6

Lesson 68 



Love holds no grievances.
  • grievance [ɡríːvəns] : 「不平のもと、苦情の原因、立腹」
❖ "Love holds ~ "「愛は不平を抱かない」。ここの"love"は神の愛であって、意訳すると「愛そのものである神は決して不平や不満をもつことはない」となる。神の辞書に『不平』という文字はない。だから、神の子であるあなたも同様に、あなたの愛は不平を抱いてはいけない。



1. You who were created by love like itself can hold no grievances and know your Self. 
  • create [kriéit] : 「創造する、創り出す」
❖ "You who were ~ "「愛によって愛そのものとして創造されたあなたは、不平を抱きながらあなた自身を知ることは不可能である」。神の愛によって創造されたあなたとは言え、不平を抱くことは幻想に毒されていることを示しているのだから、あなたは不平を抱きながら自分が神の子であるという真実を知ることは不可能なのだ。



To hold a grievance is to forget who you are. To hold a grievance is to see yourself as a body. 
  • forget [fərɡét] : 「〜を忘れる、〜を思い出せない」
❖ "To hold a grievance ~ "「不平を抱くことは、本当のあなたを忘れていることである」。"To hold a grievance ~ "「不平を抱くことは、あなた自身を肉体と見ていることである」。不平を抱くことは幻想に毒されていることを示しているのだから、幻想の肉体こそが現実的な実在だと信じている証拠である。肉体的な、あるいは物質的な不足感が、あなたに不平不満を抱かせているのだ。もっとお金が欲しい、もっといい家に住みたい、もっと美貌でありたい、もっといい物が欲しい、等々、数え上げれば切りがない。不足感は不平を生み、連鎖的に数々の欲を生み出す。



To hold a grievance is to let the ego rule your mind and to condemn the body to death. 
  • rule [rúːl] : 「統治する、支配する、牛耳る」
  • condemn [kəndém] : 「〜を非難する、責める、〜に有罪の判決を下す」
  • condemn A to B : 「AにBを宣告する」
  • death [déθ] : 「死、死亡」
❖ "To hold a grievance ~ "「不平を抱くことは、エゴにあなたの心を支配させ、肉体に死を宣告することである」。幻想に埋没することはエゴの思考システムに支配されていることを示しており、肉体の実在性を信じている限り、肉体の死は必然である。なぜなら、幻想は変化流動し、究極的に崩壊と死へ向かうからだ。



Perhaps you do not yet fully realize just what holding grievances does to your mind. 
  • perhaps [pərhǽps] : 「たぶん、もしかすると、ことによると」
  • fully [fúlli] : 「十分に、完全に、全く、すっかり、全体に」
  • realize [ríːəlàiz] : 「〜に気が付く、悟る、自覚する、実感する」
❖ "Perhaps you do not ~ "「たぶんあなたは、不平を抱くことがあなたの心にどんな影響を与えているのか、まだ十分には自覚していない」。幻想に埋没し、そのことにさえ気付いていない。



It seems to split you off from your Source and make you unlike Him. 
  • split [splít] : 「〜を割る、〜を分割する、裂く」
  • unlike [ʌnláik] : 「〜とは違って」
❖ "It seems to split ~ "「それは、あなたをあなたの源である神から引き剥がし、あなたを神とは似ても似つかない者にしているように見える」。不平を抱くことは、あなたが幻想に埋没しエゴを崇拝し偶像視していることを示している。あなたは神の愛を信じることも出来ないし、自分が神の子であることも忘れている。心は神から離れ、あなたの実存からかけ離れてしまうのである。



It makes you believe that He is like what you think you have become, for no one can conceive of his Creator as unlike himself.
  • make [méik] : 「〜の状態を作り出す、〜にする」
  • believe [bilíːv] : 「信じる、確信する、信頼する」
  • conceive [kənsíːv] of :「〜を考え出す、〜を想像する、〜を心に描く」
  • creator [kriéitər] : 「創造者、創作者、創設者」
❖ "It makes you ~ "「それは、あなたにthat以下を信じさせる」。"that He is ~ "「神は、あなたがそうなったと思っているものに似ている」と信じさせる。"for no one can ~ "「なぜなら、人は自分自身に似ていないものとして創造主を考えることが出来ないからだ」。エゴはあなたに、あなたは脳が極度に進化したサルに過ぎないと教える。あなたはそれを信じ、その延長上に神を想像してしまうのである。つまり、神は自分と似た姿形をしており、超人のごとく魔術魔法を操り、人を裁き、人の罪を断罪して罰を与える権力者であると思い込む。あるいは、白く長い髭をはやし、その超越的な智慧をもって宇宙を支配している裁判官のような姿を想像する。あなたの運命を絶対的に決定し、誰も神には逆らうことの出来ない絶対者に仕立て上げる。神はあなたの生殺与奪の権利を握っていると信じてしまうのだ。



2. Shut off from your Self, which remains aware of Its likeness to Its Creator, your Self seems to sleep, while the part of your mind that weaves illusions in its sleep appears to be awake. 
  • shut off : 「遮断する、切り離す、除外する、隔離する」
  • remain [riméin] : 「依然として〜のままである」
  • aware of : 「〜を承知している、〜に気付いている」
  • while [hwáil] : 「〜の間ずっと、〜する間に、その間に」
  • part [pάːrt] : 「一部、部分」
  • weave [wíːv] : 「織る、編む、作る、組み上げる」
  • appear [əpíərəns] : 「〜のように見える、〜と思われる」
  • awake [əwéik] : 「目が覚めて、意識がしっかりして」
❖ "Shut off from ~ "「創造主と似ているとまだ意識出来ている(本当の)あなた自身から遮断され、あなたの自己は眠っているように見える」。"while the part ~ "「その一方で、眠りの中にあっても、幻想を編み出すあなたの心の一部は目覚めている」。あなたの心の最も純粋で神聖な部分にホーリー・スピリットが宿っており、ここだけがあなたの本当の自己と呼べる部分である。あなたが創造主である神と似ていると意識出来るのは、この部分の心だ。しかし、あなたは心のこの部分を忘れ去り、いわば、この部分は眠りに落ちているように見える。一方で、あなたの心の大半を支配しているのはエゴであり、このエゴの支配下にある心が数々の幻想を生み出している。あなたが意識している心はこの部分であり、ここだけが目覚めているように見えるのだ。



Can all this arise from holding grievances? Oh, yes! 
  • arise [əráiz] from : 「〜から生じる、〜から起こる、〜から発生する」
❖ "Can all this ~ "「このすべては、不平を抱くことから生じるという可能性はあるのだろうか」。"Oh, yes!"「まさに、その通り」。ホーリー・スピリットが宿る心は実相であり、ここだけが実在である。エゴの支配する心は幻想であり、本当は存在していない。この非実在の幻想的な心の部分が、幻想に過ぎない物質的な不平や精神的な不満を生み出す。生み出された幻想の不平不満は、逆に、幻想的なエゴの心を補強して、ますますエゴの幻想を増大させる。幻想は連鎖的に増殖していくのだ。



For he who holds grievances denies he was created by love, and his Creator has become fearful to him in his dream of hate. 
  • deny [dinái] : 「〜を否定する、否認する、拒む、拒絶する」
  • fearful [fíərfəl] : 「恐ろしい、ものすごい」
  • hate [héit] : 「憎悪、憎しみ、嫌悪」
❖ "For he who ~ "「なぜなら、不平を抱く者は、自分が愛によって創造されたことを否定し、憎悪という夢の中で、創造主は恐ろしい存在になってしまったからだ」。不平を抱き、エゴを信奉する者は、愛そのものである神によって自分が創造されたことを否定する。むしろ、神から分離した自己を正当化するために、神を頑なに否定すると言った方がいいかもしれない。エゴはそんな心理を知っているから、神は、裏切りという罪を決して許すことはなく、罰をもって報復するに違いないと神の子を脅す。神への恐れを吹き込み、神への憎悪を増大させるのだ。



Who can dream of hatred and not fear God?
  • hatred [héitrid] : 「強い嫌悪、憎しみ、憎悪、嫌悪、毛嫌い」
❖ "Who can dream ~ "「いったい誰が、憎悪を夢に見ながら神を恐れずにいられようか」。エゴが最も恐れているのは、あなたが真実に目覚め、神の愛を知ることである。幻想が消滅すれば、エゴが真っ先に消滅してしまうからだ。したがって、エゴは、あなたを神と対立する立場に置いておく必要がある。神を恐れ、神を憎むように、あなたを唆(そそのか)しているのである。憎悪と恐れは表裏一体であり、連鎖し増大していく。



3. It is as sure that those who hold grievances will redefine God in their own image, as it is certain that God created them like Himself, and defined them as part of Him. 
  • sure [ʃúər] : 「確かな、確実な、確固とした」
  • redefine [ridifáin] : 「〜を再定義する、見直しを迫る」
  • certain [sə́ːrtn] : 「〜を確信している、〜に疑いを持たない」
  • define [difáin] : 「〜を定義する、〜の意味を明確にする」
❖ "It is as sure ~ "「神が神自身に似せて神の子を創造し、神の一部として神の子を定義したことが確かであるように、不平を抱く者は、彼自身の(勝手な)イメージで神を再定義したことは確実である」。神は神の拡張として神の子を創造したにも関わらず、神から分離した神の子は、神を否定する自分の延長上に神を再定義したのだ。あなたが神と呼ぶ神は、本当の神ではない。



It is as sure that those who hold grievances will suffer guilt, as it is certain that those who forgive will find peace. 
  • suffer [sʌ́fər] : 「苦しむ、苦痛を感じる、不快な経験をする」
  • guilt [ɡílt] : 「犯罪、あやまち、有罪、罪」
  • forgive [fərɡív] : 「許す、容赦する、勘弁する」
  • find [fáind] : 「気付く、理解する、発見する、見いだす」
❖ "It is as sure ~ "「確かに、赦しを実行する者が幸せを見出せるように、不平を抱くものは罪の意識に嘖まれるのは確実である」。そもそも神の子が幻想世界を偽創造した理由は、神への裏切りに対する罪の意識と神の罰への恐れである。罪と罰から逃れるために自己を乖離し、幻想の中に逃げ込んだのだ。したがって、あなたが幻想に留まる限り、罪の意識と罰への恐れから解放されることはない。
自分ででっち上げた幻想を幻想として認識し、その事実を受け入れて受け流すことが赦しである。幻想から解放されるには、赦しという方法しかない。罪と罰から逃れるには、赦す以外に方法はないのだ。



It is as sure that those who hold grievances will forget who they are, as it is certain that those who forgive will remember.
  • forget [fərɡét] : 「〜を忘れる、〜を思い出せない」
  • remember [rimémbər] : 「〜を覚えている、〜を思い出す」
❖ "It is as sure ~ "「確実に、赦しを実行する者が自分が誰であるかを思い出せるように、不平を抱く者が自分が誰であるか忘れていることは確かだ」。赦しを通して真実に目覚めれば、自分が神の子であるという真実を思い出せる。しかし、幻想に留まっている限り、自分が神に創造された神聖な存在であることを思い出すことは出来ない。



4. Would you not be willing to relinquish your grievances if you believed all this were so? 
  • be willing to : 「〜する意思がある、進んで〜する、〜に前向きである」
  • relinquish [rilíŋkwiʃ] : 「放棄する、手放す、断念する」
  • believe [bilíːv] : 「信じる、確信する、信頼する」
❖ "Would you not ~ "「もし、このすべてがその通りだとあなたが信じるなら、あなたは、あなたの不平を放棄する気にならないだろうか」。



Perhaps you do not think you can let your grievances go. That, however, is simply a matter of motivation. 
  • perhaps [pərhǽps] : 「たぶん、もしかすると、ことによると」
  • however [hauévər] : 「けれども、しかしながら、また一方」
  • a matter of : 「〜の問題」
  • motivation [mòutəvéiʃən] : 「動機、意欲、自発性、やる気、」
❖ "Perhaps you do ~ "「多分あなたは、あなたの不平を追い出すことなど出来ないと思うだろう」。"That, however ~ "「しかしそれは、単に、モチベーションの問題である」。あなたに不平を放棄しようという強い意思があるなら、不平からの解放は可能である。



Today we will try to find out how you would feel without them. 
  • find out : 「見いだす、発見する、解明する」
❖ "Today we will ~ "「今日、私たちは、不平がないとどう感じるか、それを見出すことになる」。



If you succeed even by ever so little, there will never be a problem in motivation ever again.
  • succeed [səksíːd] : 「成功する」
  • ever so : 「実に、大変、非常に」
  • problem [prάbləm] : 「問題、課題、困難な状況」
❖ "If you succeed ~ "「もしあなたが、ほんの少しでもそれに成功したら、二度とモチベーションに関する問題は起きることはない」。やる気を起こしてやってみて、少しでもうまく行けば、今後、あなたのモチベーションは安定的に確立する。赦しにせよ救いにせよ、結局はやるかやらないか、モチベーションの問題なのだ。



5. Begin today's extended practice period by searching your mind for those against whom you hold what you regard as major grievances. 
  • begin [biɡín] : 「〜を始める、〜するようになる」
  • extend [iksténd] : 「広げる、伸ばす、拡張する、拡大する」
  • search [sə́ːrtʃ] : 「探す、捜索する、探査する」
  • against [əɡéinst] : 「〜に反対して、〜に逆らって、〜にそむいて」
  • hold [hóuld] : 「心に抱く、〜であると考える」
  • regard [riɡάːrd] : 「見なす、思う、考える」
  • major [méidʒər] : 「主要な、重要な」
❖ "Begin today's ~ "「今日の拡張された(長めの)練習は、あなたが主要な不平を抱いていると見なしている人物を心の中に探し出すことから始める」。難しい言い回しをしているが、要するに、嫌なヤツを思い浮かべるのだ。気にくわず、いまいましいヤツ、腹立たしい輩(やから)を探し出す。



Some of these will be quite easy to find. Then think of the seemingly minor grievances you hold against those you like and even think you love. 
  • quite [kwáit] : 「かなり、なかなか、とても、非常に」
  • easy [íːzi] : 「たやすい、容易な、困難がない」
  • seemingly [síːmiŋli] : 「一見したところ、外見的には」
  • minor [máinər] : 「重要でない、より小さい、軽微な」
❖ "Some of these ~ "「そんな人物の数人を探し出すのは、いたって容易だろう」。容易どころか、日々そういった連中に悩まされいるのが実情である。"Then think of ~ "「その後、あなたが好きだと思い、愛しているとさえ思える人達に対して、あなたが抱いているように思えるささやかな不平を思い浮かべる」。説明するまでもなく、愛しているが故に、人はその相手にささやかな不平不満を抱くものだ。決して、あなたも例外ではあるまい。



It will quickly become apparent that there is no one against whom you do not cherish grievances of some sort. 
  • quickly [kwíkli] : 「速く、すぐに」
  • become [bikʌ́m] : 「〜になる」
  • apparent [əpǽrənt] : 「明らかな、明白な、はっきり見える」
  • cherish [tʃériʃ] : 「〜を大事にする、〜を大切にする、可愛がる」
  • of some sort : 「何らかの」
❖ "It will quickly ~ "「あなたが何らかの不平を後生大事に抱いていない人間などいないと、すぐに明らかになるだろう」。あなたは誰に対しても、何らかの不平不満を抱いている。愛してはいるが、同時に、相手のある側面を嫌っている。



This has left you alone in all the universe in your perception of yourself.
  • left [léft] : 「leaveの過去・過去分詞形」
  • leave [líːv] : 「〜を残す、〜を任せておく、ある状態のままにしておく」
  • alone [əlóun] : 「独りで、孤立して、独力で、単独で」
  • universe [júːnəvə̀ːrs] : 「宇宙、銀河、全世界」
  • perception [pərsépʃən] : 「知覚、認知、知見、見識」
❖ "This has left ~ "「こうしたことが、あなた自身の知覚の中では、あなたを世界の中で孤立した存在にさせてしまう」。これが分離した存在の必然的な感覚である。他者と相容れない部分が存在するために、あなたは他者と分離し、隔絶した孤独な存在だと感じるのだ。その相手が他者であっても、あるいは、あなたの周りの自然でも同様である。あなたは自然を客観的な存在と認識するだろうが、逆に見れば、あなたは自然から疎外された部外者に過ぎない。他者も自然も、あなたから遠く離れた存在であり、あなたは、自分が疎外されて爪弾きにされた存在だと感じるのだ。
このとき、エゴは密かに微笑んで、あなたにつぶやくだろう。『お前は神から見放され、同胞からも自然からも見放された孤独な存在だ。だが、私はお前を見放しはしない。だから、私の言うことをよく聞くがいい。神は敵であり、同胞も敵、自然も敵なのだ。ヤツラがお前を殺す前に、お前は神を殺し、同胞を殺し、自然を殺せ。それしか、お前が生き延びる手立てはない。正当防衛だ。当然の権利なのだ。もしおまえが正当な殺しの任務を果たせたなら、お前の望むものをすべて与えてやろう。そこにお前の幸せがある。私を神と崇め、神である私の意思を実行出来た者だけに、私は夢のような褒美を与えてやろう。お前の天国は私の手の中にあるのだ。』



6. Determine now to see all these people as friends. Say to them all, thinking of each one in turn as you do so:

        I would see you as my friend, that I may remember 
        you are part of me and come to know myself.
  • determined [ditə́ːrmind] : 「決心している、決然とした、やる気である」
  • in turn : 「順に、順々に、順繰りに、次々に」
❖ "Determine now ~ "「そういった人達すべてを友達と見なすのだと、今決心しなさい」。"Say to them ~ "「一人一人、順に思いを巡らして、次のように言葉をかける」。"I would see ~ "「私はあなたを、私の友として見たい」。"that I may ~ "「そうすれば、私は、あなたが私の一部であることを思い出し、私自身を知ることに繋がるかもしれない」。ここの"that"は"so that"のことで、「〜できるように、〜するために、その結果」という意味合い。



Spend the remainder of the practice period trying to think of yourself as completely at peace with everyone and everything, safe in a world that protects you and loves you, and that you love in return. 
  • spend [spénd] : 「使う、費やす」
  • remainder [riméindər] : 「残り、残り物、残余、余り」
  • completely [kəmplíːtli] : 「完全に、十分に、全面的に、全く」
  • at peace : 「平和に、安らかに、心穏やかで」
  • safe [séif] : 「安全な、無事な、まず間違いない」
  • protect [prətékt] : 「保護する、守る、かばう」
  • in return [ritə́ːrn] : 「お返しとして」
❖ "Spend the remainder ~ "「練習時間の残りは、あなた自身が、あらゆる人達、すべてのものと共に完全に平和であり、あなたを守り愛し、またあなたも愛する世界の中にあって安全なのだと思えるように努力する時間にしなさい」。分離していた同胞が、あなたがその気になりさえすれば、あなたと同一の神の子であるとわかり、自他一如を感じることが出来る。世界もまた、あなたを疎外するものではなく、あなたを愛し守る存在となる。エゴの狡猾な教唆扇動に負けることはない。



Try to feel safety surrounding you, hovering over you and holding you up. 
  • safety [séifti] : 「安全、無事、無難なもの」
  • surround [səráund] : 「包囲する、囲む、取り囲む」
  • hover [hʌ́vər] : 「浮かぶ、空中を舞う」
  • hover over : 「覆いかぶさる、抱きつく」
  • hold up : 「持ち上げる、支える、支持する」
❖ "Try to feel ~ "「安全があなたを取り囲み、あなたを包み込み、あなたを支えているのを感じるようにしなさい」。あなたはもはや世界と分離してはいない。恐れも不安も、あなたの分離感から生れてきたのだ知ったからだ。今、あなたは完全な安心と安全の中にある。



Try to believe, however briefly, that nothing can harm you in any way. 
  • briefly [bríːfli] : 「簡潔に、ちょっとの間、つまり、短く、簡単に」
  • harm [hάːrm] : 「害する、阻害する、〜に危害を加える」
  • in any way : 「何らか、多少なりとも、形はどうあれ」
❖ "Try to believe ~ "「たとえ短い間でも、何ものも、どんな形であってもあなたを傷つけることなど出来ないのだと信じるように努めなさい」。あなたは幻想によって傷つけられることはないのだ。



At the end of the practice period tell yourself:

        Love holds no grievances. When I let all my grievances 
        go I will know I am perfectly safe.
  • perfectly [pə́ːrfiktli] : 「完全に、完璧に、すっかり、全く」
  • safe [séif] : 「安全な、無事な、まず間違いない」
❖ "At the end ~ "「練習の最後には、次のようにあなた自身に向かって言う」。"Love holds ~ "「愛は決して不平を抱かない」。"When I let ~ "「私がすべての不平を追い出すとき、私は完全に安全だと知ることになる」。



7. The short practice periods should include a quick application of today's idea in this form, whenever any thought of grievance arises against anyone, physically present or not:

        Love holds no grievances. Let me not betray my Self.
  • include [inklúːd] : 「含める、含有する、包含する」 
  • quick [kwík] : 「迅速な、速い、即座の、素早」
  • application [æ̀pləkéiʃən] : 「適用、応用、活用、利用、充当」
  • form [fɔ́ːrm] : 「形、外形、構造、現れ、姿、体つき」
  • whenever [hwènévər] : 「〜するときはいつでも」
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考、思索、思想、見解」
  • arise [əráiz] : 「起こる、生じる、現れる、生まれる、発生する」
  • against [əɡéinst] : 「〜に反対して、〜に逆らって、〜にそむいて」
  • physically [fízikəli] : 「物理的に、物的に、肉体的に、身体的に」
  • present [préznt] : 「ここにいる、そこにいる、居合わせる」
  • betray [bitréi] : 「裏切る、背く」
❖ "The short practice ~ "「誰かが実際にいてもいなくても、その人に対して不満な思いが生じたときはいつでも、短い練習として、次の形で、今日のテーマを素早く適用すべきだ」。"Love holds ~ "「愛は不平を抱かない」。"Let me not ~ "「自分自身を裏切らないようにしよう」。自分自身を裏切らないとは、言い換えれば、あなたの心の奥に宿るホーリー・スピリットを裏切らないということ。さらに言えば、神を裏切らない、ということになる。



In addition, repeat the idea several times an hour in this form:

        Love holds no grievances. I would wake to my Self by 
        laying all my grievances aside and wakening in Him.
  • in addition [ədíʃən] : 「さらに、その上、加えて」
  • repeat [ripíːt] : 「〜を繰り返す、〜を繰り返して言う」
  • several [sévərəl] : 「数個の、いくつかの」
  • wake [wéik] : 「気付く、自覚する、目が覚める、眼を覚ます」
  • lay aside : 「やめる、捨てる、放棄する」
  • waken [wéikn] : 「目覚める」
❖ "In addition ~ "「加えて、1時間に1回、この形で数回、今日のテーマを繰り返し述べる」。"Love holds ~ "「愛は不平を抱かない」。"I would wake ~ "「不平のすべてを放棄し、愛の中に目覚めることで、私は、私自身に目覚めたい」。不平という幻想を排除して実相に目覚め、さらに神やホーリー・スピリットの愛を実感し、最終的にあなたが神の子であるという真実に目覚めるのである。
 
 
 




W-pI.67.1:1 ~ W-pI.67.6:3


Lesson 67 



Love created me like itself.
  • create [kriéit] : 「創造する、創り出す」
❖ "Love created ~ "直訳すると、「愛は、それ自体に似せて私を創造した」となる。意訳すると、「愛そのものである神は、神に似せて私を創造した」。神は神の延長上に神の子を創造し、神の属性のすべてを神の子に継承した。だからあなたは、本当は神にそっくりなのだ。



1. Today's idea is a complete and accurate statement of what you are. 
  • complete [kəmplíːt] : 「全部そろった、完全な、全部の」
  • accurate [ǽkjurət] : 「正確な、正しい、的中した」
  • statement [stéitmənt] : 「発言、意見、声明、陳述、供述」
❖ "Today's idea is ~ "「今日のものの見方は、本当のあなたについて、完全で正確に述べたものである」。"what you are"は「あなたが何であるか、あなたであるところのもの、本当のあなた、あなた自身の本当の姿」等々という意味合い。



This is why you are the light of the world. This is why God appointed you as the world's savior. 
  • appoint [əpɔ́int] : 「決める、指定する、定める」
  • savior [séiviər] : 「救助者、救い手、救済者、救い主」
❖ "This is why you ~ "「これは、なぜあなたが世界の光であるか、その理由である」。"This is why God ~ "「これは、なぜ神があなたに世界の救い主という役を割り当てたのか、その理由である」。神は愛をもってあなたを創造した。だから、あなたのもつ本当の愛は、神と同じ愛である。神はあなたを幻想世界から救いたいと願っている。だから、その愛に応えて、あなたは世界を幻想から救う役割を担っているのだ。



This is why the Son of God looks to you for his salvation. He is saved by what you are. 
  • look to : 「〜を当てにする、〜に頼る、〜を頼みにする」
❖ "This is why ~ "「これは、なぜ神の子があなたを救い主として頼りにしているのか、その理由である」。"He is saved ~ "意訳する、「神の子は、本当のあなたであるところの愛によって救われる」。ここの"Son of God"「神の子」は、あなたの同胞のことだと思っていい。あなたが愛をもって同胞を救うとき、自他一如であるあなた自身も救われる。



We will make every effort today to reach this truth about you, and to realize fully, if only for a moment, that it is the truth.
  • effort [éfərt] : 「尽力、努力、試み、取り組み」
  • make every effort : 「あらゆる努力をする、一生懸命努力する」
  • reach [ríːtʃ] : 「達する、至る、手が届く、〜に連絡する」
  • truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理、本当のこと」
  • realize [ríːəlàiz] : 「〜に気が付く、悟る、自覚する、実感する」
  • fully [fúlli] : 「十分に、完全に、全く、すっかり、全体に」
❖ "We will make ~ "「今日、私たちは、あなたに関するこの真実に到達出来るように、あらゆる努力を尽くすことになる」。"and to realize ~ "「そして、たとえ一瞬であっても、それこそが真実であると完全に自覚出来るように努力することになる」。あなたは、至上の愛をもって神が創造した神の子であって、それ以外の何者でもない。あなたの本当の姿は、愛そのものであって、それ以外のものではない。あなたは愛であり、真実であり、平和であり、喜びであり、慈悲であり、美であり、静寂そのものなのだ。あなたは、文字通り、神の延長であり、神の拡張である。



2. In the longer practice period, we will think about your reality and its wholly unchanged and unchangeable nature. 
  • reality [riǽləti] : 「現実性、実在性、現実のこと」
  • wholly [hóulli] : 「完全に、全く、全体として、全体的に」
  • unchanged [ʌntʃéindʒd] : 「変化していない、不変の、変わらない」
  • unchangeable [ʌntʃéindʒəbl] : 「不変の、変化しない」
  • nature [néitʃər] : 「本質、特質、本性」
❖ "In the longer ~ "「長めの練習では、私たちは、あなたの実相性とその完全な不変不朽性について考えることになる」。あなたの実相は神の創造した神の子であって、それは永遠不変である。この幻想世界でどんな悪夢を夢に見ていたとしても、あなたが神の子であることに変りはない。



We will begin by repeating this truth about you, and then spend a few minutes adding some relevant thoughts, such as:

        Holiness created me holy. 
        Kindness created me kind. 
        Helpfulness created me helpful. 
        Perfection created me perfect.
  • spend [spénd] : 「使う、費やす」
  • add [ǽd] : 「加える、付け足す、言い足す、書き加える」
  • relevant [réləvənt] : 「関係のある、関連性のある」
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考、思索、思想、見解」
  • holiness [hóulinis] : 「神聖、神聖さ、高潔」
  • holy [hóuli] : 「神聖な、聖なる」
  • kindness [káindnis] : 「親切、思いやり」
  • helpfulness [hélpfəlnis] : 「助けになること、有用性」
  • helpful [hélpfəl] : 「役立つ、助けになる、有益な、参考になる」
  • perfection [pərfékʃən] : 「完全、完璧、完成」
  • perfect [pə́ːrfikt] : 「申し分がない、完全な、完璧な」
❖ "We will begin ~ "「私たちは、あなたについての真実を繰り返し述べることから始め、その後、次のような関連したいくつかの思いを付け加えることに数分費やす」。"Holiness created ~ "「神聖さが私を神聖なものとして創造した」。"Kindness created ~ "「思いやりが私を思いやりのあるものとして創造した」。"Helpfulness created ~ "「幸せは私を幸せなものとして創造した」。"Perfection created ~ "「完全性が私を完全なものとして創造した」。たとえば、最後の4つ目の文は『完全性を有している神が私を創造したのだから、私は神同様完全である』という意味合いに解釈すればいい。その他も同様。



Any attribute which is in accord with God as He defines Himself is appropriate for use. 
  • attribute [ǽtribjùːt] : 「属性、特質、特性、性格」
  • in accord with : 「〜と一致して、〜と調和して」
  • define [difáin] : 「〜を定義する、〜の意味を明確にする」
  • appropriate [əpróupriət] : 「適した、適切な、適当な、妥当な」
  • use [júːs] : 「使うこと、利用、使用」
❖ "Any attribute ~ "「神が神自身を定義するような神と調和するどんな属性も、(前文のように)用いるのに適している」。たとえば、"Quietness created me quiet."「静寂は私をもの静かなものに創造した」などと言えばいい。



We are trying today to undo your definition of God and replace it with His Own. 
  • undo [ʌndú] : 「元どおりにする、取り消す」
  • definition [dèfəníʃən] : 「定義、明確にすること、定義付け」
  • replace [ripléis] : 「〜に取って代る、〜を交換する、置き換える」
❖ "We are trying ~ "「私たちは今日、あなたの神の定義を取り消して、神自身の定義に取り換えることになる」。たとえば、神はあなたを裁いて罪を罰する、などという思いは取り消しにしなくてはいけない。なぜなら、神は、罪を犯す神の子など創造しなかったのだから。



We are also trying to emphasize that you are part of His definition of Himself.
  • emphasize [émfəsàiz] : 「強調する、力説する」
  • part [pάːrt] : 「一部、部分」
❖ "We are also ~ "「また私たちは、あなたが神自身の定義の一部であると強調することに努める」。あなたは神の子であり、神の属性のすべてを継承している。神の定義はそのままあなたに当てはまるのだ。



3. After you have gone over several such related thoughts, try to let all thoughts drop away for a brief preparatory interval, and then try to reach past all your images and preconceptions about yourself to the truth in you. 
  • go over : 「練習する、繰り返し行う」
  • several [sévərəl] : 「数個の、いくつかの」
  • drop away : 「少しずつ減る、少なくなる」
  • brief [bríːf] : 「短時間の、短い、短命な、手短な、簡潔な」
  • preparatory [pripǽrətɔ̀ːri] : 「予備の、準備の、予備となる」
  • interval [íntərvəl] : 「隔たり、間隔、合間」
  • reach [ríːtʃ] : 「達する、至る、手が届く、〜に連絡する」
  • past [pǽst] : 「〜のそばを過ぎて、〜を過ぎ去って」
  • image [ímidʒ] : 「イメージ、画像、像、映像、心象、象徴」
  • preconception [prikənsépʃən] : 「予想、先入観, 偏見」
❖ "After you have ~ "「このような関連する思いに対して数回練習を繰り返した後で、短い準備の時間のために、すべての思いを減らしていく」。"and then try ~ "「その後、あなたの(でっち上げた)あらゆるイメージ、あらゆる先入観を通り越して、あなたの心の中の真実へ到達するように努める」。つまり、関連した思いのすべての根底にある実体に迫って行くわけだ。その実体はあなたの心の中の奥底にある。心を一度クリアーにしてから、心の深部への旅を始める。



If love created you like itself, this Self must be in you. And somewhere in your mind It is there for you to find.
  • somewhere [sʌ́mhwὲər] : 「どこかに」
  • find [fáind] : 「気付く、理解する、発見する、見いだす」
❖ "If love created ~ "「もし愛があなたを愛に似せて創造したのなら、この真実なる自己はあなたの心の中にあるに違いない」。神が愛をもって神の子を愛として創造したのだから、愛という実体は幻想の肉体の中に存在するのではなく、実相的に実在する心の中にあるはずだ。"And somewhere ~ "「そして、あなたの心のどこかに、その真実なる自己をあなたは発見出来るはずだ」。



4. You may find it necessary to repeat the idea for today from time to time to replace distracting thoughts. 
  • necessary [nésəsèri] : 「必要な、必須の、欠くことのできない」
  • from time to time : 「時々、折りに触れて」
  • replace [ripléis] : 「〜に取って代る、〜を交換する、置き換える」
  • distracting [distrǽktiŋ] : 「目をそらさせる、気が散る」
❖ "You may find ~ "「散漫な思いを(今日のものの見方と)置き換えるために、今日のテーマを時おり繰り返す必要があるとわかるだろう」。



You may also find that this is not sufficient, and that you need to continue adding other thoughts related to the truth about yourself. 
  • sufficient [səfíʃənt] : 「十分な、満足な、足りる」
  • continue [kəntínjuː] : 「〜を続ける、継続する」
  • add [ǽd] : 「加える、付け足す、言い足す、書き加える」
❖ "You may also ~ "「また、これだけでは十分ではないと感じるかもしれないし、」"and that you ~ "「あなた自身に関する真実に関連した他の思いも付け加え続ける必要があると思うかもしれない」。そう感じるかもしれないが、心の深部への探査は、一度心をクリアーにしてから、雑念に惑わされることなく行わなくてはならないので、ひとまず関連した思いに関心を向けないようにする。



Yet perhaps you will succeed in going past that, and through the interval of thoughtlessness to the awareness of a blazing light in which you recognize yourself as love created you. 
  • perhaps [pərhǽps] : 「たぶん、もしかすると、ことによると」
  • succeed [səksíːd] : 「成功する」
  • through [θrúː] : 「〜を通じて、〜の手を経て、手を通して」
  • interval [íntərvl] : 「 間隔、隔たり、距離、合間」
  • thoughtlessness [θɔ́ːtlisnis] : 「思慮のなさ、不注意、無分別」
  • awareness [əwéərnəs] : 「認識、自覚、気付いていること、意識性 」
  • blaze [bléiz] : 「燃えさかる」
  • recognize [rékəɡnàiz] : 「〜を認識する、認める、受け入れる」
❖ "Yet perhaps you ~ "意訳する、「しかし多分、あなたは、関連する思いを通り越し、何も考えない時間を過ごすことで、燃えるような光を意識出来る地点、愛があなたを創造したそのままのあなた自身を認識出来る地点に行き着くことに成功するだろう」。あなたの心の深部には、神の愛があなたを創造したままの光り輝くあなた自身が存在している。あなたはそこに到達出来るのだ。燃えるような光を知覚するだろう。



Be confident that you will do much today to bring that awareness nearer, whether you feel you have succeeded or not.
  • confident [kάnfədənt] : 「自信のある、確信して、自信に満ちた」
  • bring [bríŋ] : 「〜を持って来る、〜をもたらす」
  • near [níər] : 「近い場所へ、近くへ、近くに」
  • whether [hwéðər] : 「〜かどうか、〜であろうとなかろうと」
  • feel [fíːl] : 「感じがする、感じる」
  • succeed [səksíːd] : 「成功する」
❖ "Be confident that ~ "「あなたが成功したと感じるかどうかは別として、あなたは、そんな認識を(あなたの)近くまで持って来れるのだと自信を持ちなさい」。燃えるような光を感じることが出来ても、あるいは残念ながら出来なくても、それは問題にする必要はない。確実にあなたは心の深部へ到達出来たのであり、燃えるような光にぐっと近づいたはずだ。自信を持って、これが本当の自分なのだと宣言すればいい。



5. It will be particularly helpful today to practice the idea for the day as often as you can. 
  • particularly [pərtíkjulərli] : 「特別に、とりわけ、非常に」
  • helpful [hélpfəl] : 「役立つ、助けになる、有益な、参考になる」
  • often [ɔ́fən] : 「しばしば、たびたび、ちょくちょく」
❖ "It will be ~ "「一日を通して出来るだけ頻繁に今日のテーマを練習することは、とりわけ役に立つだろう」。



You need to hear the truth about yourself as frequently as possible, because your mind is so preoccupied with false self-images. 
  • frequently [fríːkwəntli] : 「頻繁に、しばしば、たびたび」
  • as A as possible [pάsəbl] : 「できるだけAの」
  • preoccupied [priάkjupàid] : 「夢中になった、頭がいっぱいで」
  • false [fɔ́ːls] : 「正しくない、誤った、虚偽の、本物でない、偽の」
❖ "You need to hear ~ "「あなたは、出来るだけ頻繁に、あなた自身についての真実を聞く必要がある」。"because your ~ "「なぜなら、あなたの心はあまりにも誤った自己イメージに占領されているからだ」。"false self-images"「誤った自己イメージ」とは、言うまでもなく、エゴがあなたに植え付けた誤った自己認識のこと。あなたはサルから進化した単なる動物であって、肉体的な存在は死ぬと同時に無に帰すとエゴは教える。よしんば、あなたが神の子であったとしても、その神の子は神を裏切った罪深い存在であるから、神は必ず神の子を罰するに違いないとエゴは教える。多数の人間が分離して存在している以上、他者との競争や争いは必然であって、弱肉強食の世界にあっては、奪われる前に奪い、殺される前に殺すことは当然の権利であるとエゴは教える。



Four or five times an hour, and perhaps even more, it would be most beneficial to remind yourself that love created you like itself. Hear the truth about yourself in this.
  • perhaps [pərhǽps] : 「たぶん、もしかすると、ことによると」
  • beneficial [bènəfíʃəl] : 「都合が良い、役に立つ、有益な」
  • remind [rimáind] : 「〜に思い出させる、〜に気付かせる」
❖ "Four or five ~ "「1時間に4〜5回、あるはそれ以上、愛があなたを愛そ自体に似せて創造したのだとあなた自身に思い起こさせることは最も有益であろう」。"Hear the truth ~ "「この中で、あなたについての真実に耳を傾けないさい」。



6. Try to realize in the shorter practice periods that this is not your tiny, solitary voice that tells you this. This is the Voice for God, reminding you of your Father and of your Self. 
  • realize [ríːəlàiz] : 「〜に気が付く、悟る、自覚する、実感する」
  • tiny [táini] : 「とても小さい、ちっぽけな」
  • solitary [sάlətèri] : 「孤独な、一人の、独りぼっちの」
❖ "Try to realize ~ "「短めの練習においては、このことをあなたに告げる声はあなたのちっぽけで孤独な声などではないと認識するようにしなさい」。"This is the Voice ~ "「これは神に代わってあなたに告げている声であって、あなたの父なる神とあなたの自己をあなたに思い起こさせてくれるものなのだ」。あなたの心の奥からの声は、真実を伝えるホーリー・スピリットの声である。神に代わって語るホーリー・スピリットの伝言は、突き詰めれば、あなた自身の声でもある。



This is the Voice of truth, replacing everything that the ego tells you about yourself with the simple truth about the Son of God. You were created by love like itself.
  • simple [símpl] : 「簡素な、簡略した、易しい、難しくない」
❖ "This is the Voice ~ "「これは真実の声である」。"replacing everything ~ "「エゴがあなた自身について語るすべてを、神の子に関するシンプルな真実に置き換えてくれる声なのだ」。"You were created ~ "「あなたは、愛によって愛自体として創造されたのだ」。
 
 
 




Archive

Notification

My photo


❖ Text精読、完了しました。4年8ヶ月、1256回の投稿でした。長期に渡ってお付き合いいただき、感謝します。
❖ 引き続き、Workbook精読をご覧下さい。場所は「http://acimworkshop-workbook.blogspot.jp」です。
❖ Text精読の手直しも始めました。月日をかけて見直していきます。
❖ AmazonからKindle版の精読シリーズを出版開始しました。『どこでもAcim』をご希望の方は是非どうぞ。
❖ Google PlayとiBookstoreからepub版の精読シリーズを出版開始しました。Kindle版で窮屈さをお感じでしたら、こちらをどうぞ。
❖ Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。Urtextは非常に面白いです。臨場感は半端でありません。

oohata_mnb@yahoo.co.jp
oohata.m@coda.ocn.ne.jp

アクセスカウンター
Powered by Blogger.