●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
●  Workbook精読http://acimworkshop-workbook.blogspot.jp です。
●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



W-pII.What is the Body.1:1 ~ 5:8

5. What is the Body
肉体とは何か。




1. The body is a fence the Son of God imagines he has built, to separate parts of his Self from other parts. 
  • fence [féns] : 「フェンス、囲い」
  • separate [sépərèit] : 「分ける、分離する」
❖ "The body ~ "「肉体とは、神の子が自分で作ったと想像している囲いであり、自分自身を他の部分から分離するために作ったのだ」。神なしで神のように生きようと思い立ち、分離不可能な神と神の子の関係を想像上で分離し、神と共にいる本当の自分を後に残して自分自身を囲い(肉体)で覆った。



It is within this fence he thinks he lives, to die as it decays and crumbles. 
  • within [wiðín] : 「〜の中に、〜の内側に」
  • decay [dikéi] : 「腐る、腐敗する」
  • crumble [krʌ́mbl] : 「崩れる、崩壊する」
❖ "It is within ~ "「神の子が生き、肉体が腐敗すれば死んで崩壊すると思い込んでいるのは、この囲いの中である」。肉体の存在こそが命そのもので、肉体が朽ちれば命は終わると思い込んでいる。



For within this fence he thinks that he is safe from love. Identifying with his safety, he regards himself as what his safety is. 
  • identify [aidéntəfài] : 「〜を同一視する、同定する」
  • identify with : 「〜と同一であると見なす」
  • safety [séifti] : 「安全、無事」
  • regard [riɡάːrd] : 「見なす、思う、考える」
❖ "For within ~ "「なぜなら、この囲いの中にいれば、愛を受けずに済むと神の子は思い込んでいるからだ」。神の子を愛する神の目から逃れることが出来ると思い込んでいる。神を裏切って罪を犯した自分を、肉体という囲いの中に隠して居場所をごまかそうという魂胆だ。ちょうど、親との約束を破った子供が、自分の布団の中にもぐり込んで、親の目から逃れたと思い込んでいるようなものだ。"Identifying with ~ "「安全性と自分を同一視しようとして、神の子は安心安全であることが自分自身だと見なす」。今や、犯した罪から目をそらし、神からの罰を回避することが最大の課題となる。身の安全こそが生きる目的のすべてとなる。安全であるなら、肉体と共に死んでもいいと思うわけだ。



How else could he be certain he remains within the body, keeping love outside?
  • else [éls] : 「そのほかに」
  • certain [sə́ːrtn] : 「確実な、確かな」
  • remain [riméin] : 「とどまる、残る」
  • outside [áutsáid] : 「外側に、外部に」
❖ "How else ~ "「そうでないなら、どうして、神の子は愛を囲いの外に追い出したまま、肉体の中にとどまっている方が確かなのだと思えるだろうか」。神の愛を拒絶してまで肉体という囲いの中にとどまりたいと思うのは、そこが一番安全な場所だと思うからだ。神の目から逃れるには外部から孤絶した存在の方が有利だ。罪と罰の恐れから逃れ得る場所は、この孤立した囲いの中だけなのだから。



2. The body will not stay. Yet this he sees as double safety. 
  • stay [stéi] : 「ある状態が継続する、〜のままでいる」
  • double [dʌ́bl] : 「二重の、倍の」
❖ "The body ~ "「肉体はそのままの状態を維持出来ない」。"Yet this he ~ "「しかしこれがかえって、神の子には二重の安全性に見える」。肉体は永遠に存在することはないが、かえって、肉体が衰え崩壊していくことで我が身の安全性を保つための仕事をしてくれているのだと考える。



For the Son of God's impermanence is "proof" his fences work, and do the task his mind assigns to them. 
  • impermanence [impə́ːrmənənt] : 「非永続性」
  • proof [prúːf] : 「証拠、証し」
  • assign [əsáin] : 「〜を割り当てる、任命する」
❖ "For the Son ~ "「なぜなら、神の子の非永続性は、神の子の囲いが機能し、心が囲いに対して割り当てた仕事をちゃんとやっている証拠だからだ」。物が機能し役立てば、物はやがて壊れるものだと信じているから、逆に肉体が衰えて死に至るなら、肉体は安全を確保する機能を果たしてくれていると信じるわけだ。



For if his oneness still remained untouched, who could attack and who could be attacked? Who could be victor? Who could be his prey? Who could be victim? Who the murderer? 
  • oneness [wʌ́nnis] : 「単一性、同一性」
  • remain [riméin] : 「依然として〜のままである」
  • untouched [ʌ̀ntʌ́tʃt] : 「触れられていない、手付かずの」
  • victor [víktər] : 「勝利者」
  • prey [préi] : 「餌食、犠牲」
  • victim [víktim] : 「犠牲者、被災者」
  • murderer [mə́ːrdərər] : 「殺人者、人殺し」
❖ "For if his ~ "「なぜなら、もし神の子の単一性が手つかずのままであるなら、誰が攻撃でき、誰が攻撃され得るだろうか」。神の子が神から分離した後、神の子は分離を象徴する幻想世界を偽創造し、神の子自らも散り散りに分裂した。自他という区別を設けた結果、他者からの攻撃を受ける可能性と他者を攻撃する可能性が生じた。"Who could ~ "「誰が勝者になり得るか」。"Who could ~ "「誰が餌食にされ得るか」。"Who could ~ "「誰が犠牲者になり得るか」。"Who the ~ "「誰が人殺しになり得るか」。ここに、神の子が神に換えて偽創造した偽神エゴの理論が見て取れる。永遠不変を保証する神を否定した以上、変化流動し崩壊へ向かう分離分裂世界が必要となる。攻撃される前に攻撃し、殺される前に殺すことで身の安全を確保する世界である。この弱肉強食の世界を生き抜くために肉体は悪戦苦闘し、傷つき、衰え、死に向かうという論だ。



And if he did not die, what "proof" is there that God's eternal Son can be destroyed?
  • die [dái] : 「死ぬ、死亡する」
  • eternal [itə́ːrnl] : 「永遠の、不滅の」
  • destroy [distrɔ́i] : 「〜を破壊する」
❖ "And if he ~ "「そして、もし神の子が死ななければ、神の永遠の子が破壊され得るというどんな証拠があるだろう」。神の子が永遠不変の存在なら、崩壊し死に向かう肉体など存在しないことになる。つまり、肉体は幻想に過ぎないことになってしまう。



3. The body is a dream. Like other dreams it sometimes seems to picture happiness, but can quite suddenly revert to fear, where every dream is born.
  • picture [píktʃər] : 「〜を描写する、絵に描く」
  • quite suddenly [sʌ́dnli] : 「全く突然に」
  • revert [rivə́ːrt] : 「元に戻る」
  • fear [fíər] : 「恐れ、恐怖」
  • born [bɔ́ːrn] : 「生まれる、誕生する」
❖ "The body ~ "「肉体は夢である」。肉体は幻想に過ぎず、実相的には存在しない。"Like other ~ "「他の夢と同じように、それは時として幸せを描いてみせることもあるが、まったく突然、恐れに逆戻りしてしまう可能性がある」。"where every ~ "「その恐れこそ、あらゆる夢が生まれ出る場所である」。神を裏切って神を捨てた罪に対する神の罰を恐れ、神の子はその恐れに絶えきれなくなって自己を乖離し別人格の自分を作り出した。恐れが生み出した幻想世界に様々な夢を描き、夢の中を浮いたり沈んだりしながら、やがて肉体の死を迎える。



For only love creates in truth, and truth can never fear. Made to be fearful, must the body serve the purpose given it. 
  • create [kriéit] : 「創造する、創り出す」
  • in truth : 「実のところ、実際には」
  • fearful [fíərfəl] : 「恐ろしい」
  • serve [sə́ːrv] : 「〜に役立つ、〜に仕える」
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、目標」
  • given [ɡívən] : 「giveの過去分詞形」
❖ "For only ~ "「なぜなら、実際、愛だけが創造できるのであって、真実は決して恐れを抱くことがないからだ」。実相世界は単一論の世界であって、愛や喜びや美しさなどの真実だけが存在し、憎しみや悲しみや醜さは存在しない。実相的な創造は、純粋な真実を拡張増大させることであって、新たに何かを生み出すことではない。ましてや幻想を生み出して幻想遊びをすることなどない。"Made to be ~ "「肉体は恐れを感じるように作られたので、肉体は与えられた目的に沿うように仕えざるを得ない」。恐れが幻想世界を生み出し、隠れ蓑(みの)として肉体が作られた。肉体は外部からの攻撃を戦々恐々として待ち構え、あわよくば先制攻撃しようとする。それが肉体に与えられた使命だ。



But we can change the purpose that the body will obey by changing what we think that it is for.
  • change [tʃéindʒ] : 「〜を変える」
  • obey [oubéi] : 「〜に従う」
❖ "But we can ~ "「しかし、肉体は何のためになるのかという考えを変えることで、私達は肉体が従う目的を変えることが出来る」。肉体を、幻想から真実に目覚めるための手段に使うのである。学びのための補助装置として、肉体の存在をとらえ直すことで、実相世界への扉の前に立つことが出来る。



4. The body is the means by which God's Son returns to sanity. 
  • means [míːnz] : 「手段、方法」
  • return [ritə́ːrn] to : 「〜に帰る、〜戻る」
  • sanity [sǽnəti] : 「正気、健全さ」
❖ "The body is ~ "「肉体は、神の子が正気に戻るための手段である」。実相的には存在しない肉体をリアルな存在に感じるのは正気の沙汰ではない。そこで、知覚を修正することで肉体の非実在性を曝き、その幻想性を赦してやることで肉体を消滅させる。かくして、心は正気に戻る。もっとも、ここで言う肉体の消滅は死を意味することではない。実相的な消滅、つまり、ヴィジョンから見たときの肉体の消滅である。



Though it was made to fence him into hell without escape, yet has the goal of Heaven been exchanged for the pursuit of hell. 
  • though [ðóu] : 「〜だけれども」
  • fence [féns] : 「〜に囲いをする」
  • hell [hél] : 「地獄」
  • escape [iskéip] : 「逃亡、脱出」
  • goal [ɡóul] : 「目標、目的」
  • exchange [ikstʃéindʒ] : 「〜を交換する」
  • pursuit [pərsúːt] : 「追い求めること、追求」
❖ "Though it was ~ "「肉体は、神の子を地獄に閉じ込めてそこから逃げ出すことが出来ないように作られたのだが、地獄を追い求めることに換えて、天の王国を目標とする」。地獄の様相を呈する幻想世界の中に肉体的、物質的、あるいは世俗的な目標を求める代わりに、この世の幻想性を見極めてそれを赦し、幻想を消滅させて実相世界(天の王国)へ回帰することを最大の目標とする。



The Son of God extends his hand to reach his brother, and to help him walk along the road with him. 
  • extend [iksténd] : 「延ばす、広げる」
  • along [əlɔ́ːŋ] : 「〜に沿って、〜に従って」
❖ "The Son of ~ "「神の子は、同胞が共に道を歩んで行くことが出来るように手助けの手を差し伸べる」。幻想が消滅すれば、自分と同胞との区別も消える。自他一如を知った神の子は助け合って天の王国への道を進む。



Now is the body holy. Now it serves to heal the mind that it was made to kill.
  • heal [híːl] : 「癒やす、救う」
❖ "Now is ~ "「今や肉体は神聖だ」。実相的な目標を果たすために使われるのだから、幻想の肉体も神聖な光りを帯び始める。"Now it serves ~ "「肉体は心を殺すために作られたのだが、今や肉体は心を癒やすことに仕える」。心の奥深くに追いやられた真実を殺すために肉体という幻想は作られたのだが、今やその真実を救い出す道具として肉体は使われる。



5. You will identify with what you think will make you safe. Whatever it may be, you will believe that it is one with you. 
  • identify [aidéntəfài] : 「〜を同一視する、同定する」
❖ "You will ~ "「あなたは、あなたを安全にしてくれるものと同一視しようとする」。"Whatever it ~ "「それが何であれ、自分と一体なのだと信じる」。肉体は自分を安全に覆い隠してくれるから、肉体こそが自分自身だと信じている。そういう勘違いを正さなくてはいけない。



Your safety lies in truth, and not in lies. Love is your safety. Fear does not exist. Identify with love, and you are safe. Identify with love, and you are home. Identify with love, and find your Self.
  • lie [lái] : 「ある、存在する」
  • lie [lái] : 「嘘、虚言」
  • exist [iɡzíst] : 「存在する、生存する」
❖ "Your safety ~ "「あなたの安全性は真実の中にあるのであって、嘘の中にはない」。"Love is ~ "「愛が、あなたの安全性だ」。実相的な愛という真実の中にこそ、神の子の安全性がある。なぜなら、真実(愛)だけが存在しているからだ。"Fear does ~ "「恐れは存在しない」。恐れは心の闇がでっち上げた幻想に過ぎない。"Identify with ~ "「愛と同一視すれば、あなたは安全だ」。"Identify with ~ "「愛と同一視すれば、あなたは生まれ故郷にいる」。愛と一体である自分は実相世界へ回帰する。"Identify with ~ "「愛と同一視すれば、あなたは本当の自分を見出す」。自分は神が愛の延長上に創造した神の子なのだと知ることが出来る。






W-pII.259.1:1 ~ W-pII.260.2:3

Lesson 259



Let me remember that there is no sin.
  • sin [sín] : 「罪、罪悪、罪業」
❖ "Let me remember ~ "「罪はまったくないのだと覚えておこう」。神を裏切って神から分離したという思いが罪の意識の原型である。神への裏切りが罪の意識を生み出した。しかし、それは深い眠りの中で妄想した思い込みであり、実相的には何も起こらなかった。罪は存在しなかったし、罪の意識を作り出す必要もなかった。



1. Sin is the only thought that makes the goal of God seem unattainable. 
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考、思想」
  • goal [ɡóul] : 「目標、目的」
  • unattainable [ʌ̀nətéinəbl] : 「達成不可能な」
❖ "Sin is the ~ "「罪こそが、神への目標を達成不可能に見せている思いである」。神へ回帰するという目標を回避しようとする動機を生み出しているのが罪の意識。神への裏切りが罪の意識を生み出し、神がその罪を罰するに違いないと神を恐れる。神は恐れの対象であって、回帰する対象ではなくなってしまった。



What else could blind us to the obvious, and make the strange and the distorted seem more clear? 
  • blind [bláind] : 「見えなくさせる」
  • obvious [ɑ́bviəs] : 「明らかな、疑う余地のない」
  • strange [stréindʒ] : 「奇妙な、変な」
  • distorted [distɔ́ːrtid] : 「歪められた、歪んだ」
❖ "What else ~ "「明白なことに対して私達を盲目にし、奇妙なものや歪んだものを鮮明に見せているものは、罪の意識以外に何があり得るだろうか」。実在する真実を曖昧にし、実在しない幻想をリアルに見せているものは罪の意識だ。裏切りという罪に対する神の罰を恐れる余り、現実逃避の一手段として幻想を使って架空の世界を構築し、その世界に逃げ込んでいるのだ。



What else but sin engenders our attacks? What else but sin could be the source of guilt, demanding punishment and suffering? 
  • engender [indʒéndər] : 「〜を生み出す、〜を生じさせる」
  • attack [ətǽk] : 「攻撃、暴行、襲撃」
  • source [sɔ́ːrs] : 「もと、源、起源」
  • guilt [ɡílt] : 「犯罪、あやまち、罪」
  • demand [dimǽnd] : 「求める、要求する」
  • punishment [pʌ́niʃmənt] : 「罰すること、罰、処罰」
  • suffering [sʌ́fəriŋ] : 「苦しむこと、苦しみ、苦痛」
❖ "What else ~ "「私達の攻撃性を生み出しているのは、罪の意識以外に何があり得るだろう」。幻想世界は神からの分離を象徴する世界であって、神の子は分裂して孤立した。実相的ヴィジョンに裏打ちされたコミュニケーションは断たれ、疑心暗鬼が弱肉強食の世界を生み出す。殺される前に殺せ、奪われる前に奪え、攻撃こそが最大の防御だ、というわけである。



And what but sin could be the source of fear, obscuring God's creation; giving love the attributes of fear and of attack?
  • fear [fíər] : 「恐れ、恐怖」
  • obscure [əbskjúər] : 「〜を曖昧にする、見えなくする」
  • creation [kriéiʃən] : 「創造、創作、創作物」
  • attribute [ǽtribjùːt] : 「属性、特性、性格」
❖ "And what but ~ "「罪の意識以外に、恐れの源となり得るものはあるだろうか」。"obscuring God's ~ "「それは神が創造したものを曖昧にし、愛に対して恐れと攻撃性を与えている」。実相的なヴィジョンを失った神の子は神が創造した真実のすべてに対して目をつぶり、神の愛さえも恐ろしく感じたり、あるいはエゴという偽神を祭って神への攻撃を仕掛けようとする。



2. Father, I would not be insane today. I would not be afraid of love, nor seek for refuge in its opposite. 
  • insane [inséin] : 「愚かな、正気でない」
  • afraid [əfréid] : 「恐れて、怖がって」
  • seek for : 「〜を探し求める」
  • refuge [réfjuːdʒ] : 「避難、保護」
  • opposite [άpəzit] : 「反対、正反対、逆」
❖ "Father, I ~ "「父なる神よ、今日私は正気を失わないようにします」。幻想に惑わされないようにする。"I would not ~ "「私は愛を恐れることなく、愛とは正反対のものに保護を求めたりしません」。実相的な愛を恐れることなく、愛とは正反対の憎しみや攻撃性を信じることはしない。



For love can have no opposite. You are the Source of everything there is. And everything that is remains with You, and You with it.
  • remain [riméin] : 「とどまる、残る、生き残る」
❖ "For love can ~ "「なぜなら、愛には正反対のものがないからです」。一元論実相世界には純粋な真実だけが存在し、非真実は存在しない。愛は存在するが憎しみは存在しない。憎しみの存在は幻想世界で錯覚されているだけだ。"You are the ~ "「あなたは、存在するすべての源です」。神は実相世界で真実だけを創造する。真実だけが存在し、したがって神は存在の源となる。"And everything ~ "「そして、そのすべてはあなたと共にあり、あなたはすべてと共にあります」。




Lesson 260



Let me remember God created me.
  • create [kriéit] : 「創造する、創り出す」
❖ "Let me ~ "「神が私を創造したことを覚えておこう」。神は神の延長上に神の子を創造した。だからこそ、神の子は神の属性のすべてを継承している。



1. Father, I did not make myself, although in my insanity I thought I did. Yet, as Your Thought, I have not left my Source, remaining part of Who created me. 
  • although [ɔːlðóu] : 「とはいえ、しかし」
  • insanity [insǽnəti] : 「狂気、精神異常」
  • left [léft] : 「leaveの過去・過去分詞形」
  • leave [líːv] : 「〜から離れる、〜と別れる」
  • remain [riméin] : 「依然として〜のままである」
  • part [pάːrt] : 「一部、部分」
❖ "Father, I ~ "「父なる神よ、私は自分自身を作ったのではありません」。"although in ~ "「とは言え、狂気のさなかにあって、私は自分を作ったと思っていました」。狂気じみた幻想世界にあって、自分は物質によって作られたと錯覚していた。"Yet, as Your ~ "「でも、あなたの思いの通りに、私は自分の源を離れたことはないし、私を創造した神の一部のままでいます」。存在の源である神から分離したと思っていたが、それは単なる夢に過ぎなかった。自分は神の一部として、今なお神と共に存在している。なぜなら、自分は神が創造した神の子だから。



Your Son, my Father, calls on You today. Let me remember You created me. Let me remember my Identity. 
  • call on : 「求める、要求する」
  • remember [rimémbər] : 「〜を覚えている、〜を思い出す」
  • identity [aidéntəti] : 「正体、アイデンティティー」
❖ "Your Son, my ~ "「我が父なる神よ、あなたの子は今日あなたに求めます」。"Let me remember ~ "「あなたが私を創造したことを思い出させて下さい」。"Let me remember ~ "「私のアイデンティティーを思い出させて下さい」。



And let my sinlessness arise again before Christ's vision, through which I would look upon my brothers and myself today.
  • sinlessness [sínlisnis] : 「罪のないこと、無辜」
  • arise [əráiz] : 「生じる、現れる、生まれる」
  • vision [víʒən] : 「洞察力、視覚、視力」
  • look upon : 「〜を見る」
❖ "And let my ~ "「そして、キリストのヴィジョンの前に、無辜(むこ)である私の姿を再び立ち昇らせてください」。真実を見抜く叡智のヴィジョンによって、神が創造したままの完全に無辜な姿を再び取り戻させてください。"through which ~ "「そのヴィジョンを通して、今日、私は同胞も私自身も見つめたいと思います」。



2. Now is our Source remembered, and Therein we find our true Identity at last. 
  • therein [ðèərɪ́n] : 「その中に、その場所に」
  • at last : 「ついに、とうとう」
❖ "Now is our ~ "「今や私達の源は思い出され、その中で、私達はついに本当のアイデンティティを見出す」。自分を創造したものは自分ではなく神であることを思い出し、自分が神の子であるという本当のアイデンティティを確認する。



Holy indeed are we, because our Source can know no sin. And we who are His Sons are like each other, and alike to Him.
  • indeed [indíːd] : 「実に、本当に、確かに」
  • like [láik] : 「似ている、類似した、同様の」
  • each other : 「お互い」
  • alike [əláik] : 「似ている、そっくりで」
❖ "Holy indeed ~ "「私達は本当に神聖なのだ」。"because our ~ "「なぜなら、私達の源は罪などまったく知らないのだから」。罪という概念は実相世界には存在しない。したがって神は罪を知らない。そんな神が私達の源なのだから、私達に罪など取り憑くことはない。神の子は神同様に神聖だ。"And we who ~ "「そして、神の子である私達は互いにそっくりであり、神とも似ている」。神は父であり、私達はその子である。似てないわけがない。






W-pII.255.1:1 ~ W-pII.258.2:4

Lesson 255


This day I choose to spend in perfect peace.
  • choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」
  • spend [spénd] : 「使う、〜して過ごす」
  • perfect [pə́ːrfikt] : 「完全な、完璧な」
❖ "This day I ~ "「今日、私は完全な平和のうちに過ごすことを選ぶ」。この世の移ろいゆく物質的な平和は幻想に過ぎない。今日、自分は、永遠に移ろうことのない実相的な天の王国の平和を目指す決心をする。



1. It does not seem to me that I can choose to have but peace today. And yet, my God assures me that His Son is like Himself. 
  • seem [síːm] : 「〜のように見える」
  • assure [əʃúər] : 「断言する、約束する」
❖ "It does not ~ "「今日、私が平和に過ごす選択が出来るようには思えない」。この世の雑事に追われる日々の中で、今日、実相的な平和のうちに暮らすのだと、それを簡単に選択することはなかなか難しそうだ。"And yet, my ~ "「しかし、我が神は、神の子が神自身にそっくりなのだと私に断言している」。神が絶対的な平和のうちにあるように、神の子もまた絶対的で実相的な平和のうちに存在することが一番自然なことだ。神が愛の延長上に、神とそっくりに神の子を創造したという事実が、そのことを保証している。



Let me this day have faith in Him Who says I am God's Son. And let the peace I choose be mine today bear witness to the truth of what He says. 
  • have faith in : 「〜を信頼する、〜を信じている」
  • faith [féiθ] : 「信頼、信じること」
  • mine [máin] : 「私のもの」
  • bear [bέər] : 「負う、〜を身につける」
  • witness [wítnəs] : 「証拠、証言」
  • bear witness to : 「〜を証言する」
❖ "Let me this ~ "「この私は神の子なのだと言ってくれる神を、私は今日信じることにしよう」。"And let the ~ "「そして、私が今日自分のものにしようと選択した平和に、神の言ったことが真実であると証言する役割を担ってもらおう」。実相的な平和を選択し、今日、その平和のうちに暮らすことが出来れば、それは神が言ったことが真実であるという証明になる。それは神の子として神から継承した平和を実現できた証になる。



God's Son can have no cares, and must remain forever in the peace of Heaven. 
care [kέər] : 「心配、苦労」
remain [riméin] : 「残る、依然として〜のままである」
forever [fərévər] : 「永遠に、永久に」
❖ "God's Son ~ "「神の子は何の心配も必要ない」。"and must ~ "「永遠に、天の王国の平和のうちに留まり続けるに違いない」。



In His Name, I give today to finding what my Father wills for me, accepting it as mine, and giving it to all my Father's Sons, along with me.
  • in one's name : 「〜の名において」
  • accept [æksépt]: 「受け入れる、承認する」
  • along with : 「〜と一緒に、〜とともに」
❖ "In His Name ~ "「神の名において、今日という日を、我が父なる神が私に何を意図してしるのかを見出すことに費やそう」。"accepting it ~ "「そして、神の意図を自分の意図として受け入れ、私も含めて、父なる神の、その子すべてにその意図を伝える」。同胞と共に神の平和のうちに一日を過ごし、神が神の子に何を求めているのか、その意図を共有しよう。



2. And so, my Father, would I pass this day with You. Your Son has not forgotten You. The peace You gave him still is in his mind, and it is there I choose to spend today.
  • pass [pǽs] : 「過ごす」
  • forgotten [fərɡάtn] : 「forgetの過去分詞形」
  • forget [fərɡét] : 「〜を忘れる」
❖ "And so ~ "「ですから、父なる神よ、今日という日をあなたと共に過ごさせてください」。"Your Son ~ "「神の子はあなたを忘れてはいません」。"The peace You ~ "「あなたが神の子に与えてくれた平和は、今なお神の子の心の中にありますし、そここそが、今日私が過ごそうとした場所なのです」。神が与えてくれた心の平和のうちに、今日一日を過ごそう。




Lesson 256



God is the only goal I have today.
  • goal [ɡóul] : 「目標、目的」
❖ "God is the ~ "「今日、神こそが私の唯一の目標だ」。神が与えてくれた実相的な平和の中にあって、神への回帰を目指す。



1. The way to God is through forgiveness here. There is no other way. 
  • through [θrúː] : 「〜を通じて、〜の手を経て」
  • forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し」
❖ "The way to ~ "「神への道は、ここで赦しを通して開かれる」。この世にあって、実相的な赦しを実行することで神への道が開ける。この世の幻想性を見抜き、その幻想を幻想として赦してしまう。幻想を手放すのである。"There is no ~ "「他に方法はない」。赦すことなく神へ至る道はない。



If sin had not been cherished by the mind, what need would there have been to find the way to where you are? Who would still be uncertain? Who could be unsure of who he is? 
  • sin [sín] : 「罪、罪悪」
  • cherish [tʃériʃ] : 「〜を大切にする、可愛がる」
  • uncertain [ʌnsə́ːrtn] : 「不確かな、不安定な」
  • unsure [ʌnʃúər] : 「不確かな、確信のない」
❖ "If sin had ~ "意訳する、「もし罪の意識が心によって大切にされなかったなら、あなたが本当に存在していた場所へ至る道を探し出す必要などあっただろうか」。神を裏切って神から分離してしまったという罪の意識を心の中で後生大事に温存してこなかったら、分離という夢を見る前に暮らしていた本当の居場所を探すことなどなかったはずだ。"Who would ~ "「誰が、未だに不安定でおれるだろうか」。幻想に過ぎない罪の意識を心に持ち続けているから今なお不安定なのだ。"Who could be ~ "「いったい誰が、自分は何者なのか確信を持てずにおられようか」。幻想の罪の意識のせいで、自分が無辜(むこ)なる神の子であることを忘れているだけだ。



And who would yet remain asleep, in heavy clouds of doubt about the holiness of him whom God created sinless? 
  • remain [riméin] : 「依然として〜のままである」
  • asleep [əslíːp] : 「眠って」
  • doubt [dáut] : 「疑い、疑念」
  • holiness [hóulinis] : 「神聖、神聖さ」
  • create [kriéit] : 「創造する、創り出す」
  • sinless [sínlis] : 「罪のない、潔白な」
❖ "And who ~ "「そしていったい誰が、神が罪のない者として創造した神の子の神聖さを疑う重苦しい雲の中で、眠りこけたままでおられようか」。



Here we can but dream. But we can dream we have forgiven him in whom all sin remains impossible, and it is this we choose to dream today. 
  • forgiven [fərɡívn] : 「forgiveの過去分詞」
  • forgive [fərɡív] : 「許す、容赦する」
  • impossible [impάsəbl] : 「不可能な、あり得ない」
  • choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」
❖ "Here we ~ "「この地上では、私達は夢を見ることしか出来ない」。この物質世界を幻想で生み出し、その世界に生きていると錯覚しているだけだ。"But we can ~ "「しかし、あらゆる罪も居残る可能性のない神の子を私達が赦すという夢を見ることは可能だ」。神が無辜(むこ)なる子として神の子を創造したのだから、神の子の中に罪が存在する可能性はない。そのことをしっかり認識し、神の子の罪は幻想なのだと赦してしまうことは大いに可能だ。"and it is ~ "「そしてそれこそが、今日私たちが夢に見ようと選択したことである」。夜見る悪夢の最中に、これは夢なのだと認識して、眠りの中で恐ろしい悪夢を赦してしまうのと同じだ。



God is our goal; forgiveness is the means by which our minds return to Him at last.
  • means [míːnz] : 「手段、方法」
  • return [ritə́ːrn] : 「戻る、帰る、返還する」
  • at last : 「最後に、ついに、とうとう」
❖ "God is our ~ "「神こそが、私達の目標だ」。神の下(もと)へ回帰することこそ、私達神の子の目標だ。"forgiveness is ~ "「赦しこそが、私達の心が最終的に神へ回帰するための方法である」。



2. And so, our Father, would we come to You in Your appointed way. 
  • appoint [əpɔ́int] : 「決める、指定する、定める」
❖ "And so ~ "「ですから、私達の父なる神よ、あなたが定めた道を通って、あなたの下(もと)へ参ります」。赦しという道を通って神へ回帰します。



We have no goal except to hear Your Voice, and find the way Your sacred Word has pointed out to us.
  • except [iksépt] : 「ただし、除いて」
  • sacred [séikrid] : 「神聖な、聖なる」
  • point out : 〜を指摘する
❖ "We have no ~ "「あなたの声を聞き、あなたの神聖な言葉が私達に示してくれる道を見出す以外に、私達には目標はありません」。神の代弁者であるホーリー・スピリットの声に耳を傾け、赦しの道を辿ることが目標だ。




Lesson 257



Let me remember what my purpose is.
  • remember [rimémbər] : 「〜を覚えている、〜を思い出す」
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、目標」
❖ "Let me ~ "「私の目的が何なのか、思い出そう」。幻想を赦し、幻想から目覚めること。真実(実相)に目覚めたら、神への回帰の旅を始めること。



1. If I forget my goal I can be but confused, unsure of what I am, and thus conflicted in my actions. 
  • forget [fərɡét] : 「〜を忘れる、〜を思い出せない」
  • confused [kənfjúːzd] : 「困惑した、混乱した」
  • unsure [ʌnʃúər] : 「確信のない、自信のない」
  • thus [ðʌ́s] : 「それ故に、従って」
  • conflicted [kənflíktid] : 「矛盾した」
  • action [ǽkʃən] : 「行為、行動、動き」
❖ "If I forget ~ "「もし私が私の目標を忘れたなら、私は混乱するしかないし、自分が何者なのか確信が持てず、結果、自分の行動に矛盾をきたしてしまうだけだ」。夜見る夢の中の自分を想像してみればいい。夢から目覚めることを忘れてしまったら、考えられないようなメチャクチャな行動をとってしまう。



No one can serve contradicting goals and serve them well. Nor can he function without deep distress and great depression. 
  • serve [sə́ːrv] : 「〜に役立つ、〜に仕える」
  • contradict [kɑ̀ntrədíkt] : 「〜と矛盾する、相反する」
  • function [fʌ́ŋkʃən] : 「働く、機能する」
  • distress [distrés] : 「苦悩、苦痛、悩み」
  • depression [dipréʃən] : 「落ち込み、意気消沈、絶望」
❖ "No one can ~ "「相反する目的に仕え、両者に十分役立つことなど誰も出来ない」。"Nor can he ~ "「深い苦痛と大きな絶望を抱かずに機能することなど誰も出来ない」。エゴの目的とホーリー・スピリットの目的は相反している。両者を導き手として、その両者に仕えることは不可能だ。自己分裂を起こし、精神的な苦悩に陥る結果となるだけだ。



Let us therefore be determined to remember what we want today, that we may unify our thoughts and actions meaningfully, and achieve only what God would have us do this day.
  • therefore [ðέərfɔ̀ːr] : 「従って、だから」
  • determined [ditə́ːrmind] : 「決心している」
  • unify [júːnəfài] : 「統一する」
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考」
  • meaningfully [míːniŋfəli] : 「意味があるように」
achieve [ətʃíːv] : 「得る、成し遂げる、達成する」
❖ "Let us therefore ~ "「そこで今日、私達は何を欲しているのか思い出すことを決心しよう」。ホーリー・スピリットの目的を思い出して、それが自分の目的でもあることをしっかり思い出そう。"that we may ~ "「そうすれば、私達は私達の思いや行動を意味ある形で統一することが出来、」"and achieve ~ "「神が今日私達にさせようと望んでいることだけを達成できるだろう」。ホーリー・スピリットは神の意志を伝えるメッセンジャーである。ホーリー・スピリットの目的を思い出すことは、神の思いを実現するための第一歩となる。



2. Father, forgiveness is Your chosen means for our salvation. Let us not forget today that we can have no will but Yours. 
  • forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し」
  • chosen [tʃóuzn] : 「chooseの過去分詞形」
  • means [míːnz] : 「手段、方法」
  • salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い」
  • will [wíl] : 「意志、意欲、願望」
❖ "Father, forgiveness ~ "「父なる神よ、赦しは私達の救いのためにあなたが選んでくれた方法です」。"Let us not ~ "「私達はあなたの意志以外の意志を持つことは出来ないのだと、今日、私達に思い出させてください」。



And thus our purpose must be Yours as well, if we would reach the peace You will for us.
  • as well : 「同様に、その上」
  • reach [ríːtʃ] : 「達する、至る」
❖ "And thus our ~ "「そして、もし、私達のためにあなたが意図した平和に私達がたどり着くことが出来たら、私達の目的はあなたの目的と同じものに違いないと言えるでしょう」。赦しという手段を通して苦と痛みの幻想世界から目覚め、実相的な心の平和に達することが出来れば、天の王国に住まう神へ回帰するという本来の目的を思い出し、それが神の意図であると認識することが出来るだろう。




Lesson 258



Let me remember that my goal is God.
  • goal [ɡóul] : 「目標、目的」
❖ "Let me ~ "「私の目標は神であると思い出そう」。神への回帰が自分の最終的な目的である。そのために、幻想世界を赦し、幻想を消滅させて実相的な心の平和を得る必要がある。ホーリー・スピリットの声に耳を傾けて、導きに従えばいい。



1. All that is needful is to train our minds to overlook all little senseless aims, and to remember that our goal is God. 
  • needful [níːdfəl] : 「入用な、必要な」
  • train [tréin] : 「教え込む、訓練する」
  • overlook [òuvərlúk] : 「見て見ぬふりをする」
  • senseless [sénslis] : 「愚かな、無意味な」
  • aim [éim] : 「目標、目的、的」
❖ "All that is ~ "「必要なのは、小さな意味のない目的を無視できるように心の訓練をし、私達の目標は神なのだと思い出すことがすべてだ」。この世の雑多な目的はすべて夢の中のささいな目的に過ぎないと見抜いて無視することが必要だ。物質的豊かさ、社会的成功、等々に心のエネルギーを使い果たしてはもったいない。



His memory is hidden in our minds, obscured but by our pointless little goals which offer nothing, and do not exist. 
  • memory [méməri] : 「記憶、思い出」
  • hidden [hídn] : 「hide の過去分詞形」
  • hide [háid] : 「隠す、秘密にする」
  • obscure [əbskjúər] : 「〜を曖昧にする、見えなくする」
  • pointless [pɔ́intlis] : 「無意味な、よく分からない」
  • offer [ɔ́fər] : 「差し出す、〜を提供する」
  • exist [iɡzíst] : 「存在する、生きている」
❖ "His memory is ~ "「神の思い出は私達の心の中に隠され、そもそも存在さえせず何一つ提供することのない無意味でちっぽけな目標によって曖昧にされている」。エゴが誘惑に使うこの世の目標は、夢の中の実在しない目標であって、そんなものによって実在する神の思い出が曖昧にされて来た。



Shall we continue to allow God's grace to shine in unawareness, while the toys and trinkets of the world are sought instead? 
  • continue with : 「〜を続ける」
  • allow [əláu] : 「許す、許可する」
  • grace [gréis] : 「優雅、神の恩寵、神の愛」
  • shine [ʃáin] : 「輝く、光る」
  • unawareness [ʌ̀nəwέərnis] : 「気付いていないこと」
  • while [hwáil] : 「〜の間ずっと、その間に」
  • trinket [tríŋkit] : 「つまらない物」
  • sought [sɔ́ːt] : 「seek の過去・過去分詞形」
  • instead [instéd] : 「代わりに、そうしないで」
❖ "Shall we ~ "「神の恵みが私達に知られないままに輝き続けることを許していいだろうか」。神の愛を無視して、エゴの誘惑に引きずられていいだろうか。"while the toys ~ "「その一方で、この世界のおもちゃやつまらない物が代わりに求められている」。幻想の平和や幸せが追求される世の中にあって、神の恩寵は忘れられている。



God is our only goal, our only Love. We have no aim but to remember Him.
  • aim [éim] : 「目標、目的」
❖ "God is our ~ "「神こそが、私達の唯一の目標であり、愛である」。神に目覚め、神の愛を再確認することが私達の目標だ。"We have no ~ "「神を思い出すこと以外に、私達は目的をもたない」。



2. Our goal is but to follow in the way that leads to You. We have no goal but this. 
  • follow [fάlou] : 「〜の後について行く、〜に従う」
  • lead [líːd] : 「案内する、率いる」
❖ "Our goal is ~ "「私達の目標は、あなたに至る道に従って進むこと以外にありません」。"We have no ~ "「私達にはこれしか目標はないのです」。目標はただ一つ、それだけで十分。この世のちゃちな夢は捨ててしまうに限る。



What could we want but to remember You? What could we seek but our Identity?
  • identity [aidéntəti] : 「正体、アイデンティティー」
❖ "What could ~ "「あなたを思い出す以外に、私達は何を求め得るでしょう」。"What could ~ "「本当の私達を見つけ出す以外に、私達は何を探し得るでしょう」。神の子である自分を受け入れ、神へ回帰すること、それが唯一最大の目標だ。






W-pII.251.1:1 ~ W-pII.254.2:6

Lesson 251



I am in need of nothing but the truth.
  • in need of : 「〜を必要としている 」
❖ "I am in ~ "「私は真実だけを必要としている」。非実在の幻想ではなく、実在する実相だけを求める。真実と実相は同義語だと思っていい。



1. I sought for many things, and found despair. Now do I seek but one, for in that one is all I need, and only what I need. 
  • sought [sɔ́ːt] : 「seek の過去・過去分詞形」
  • seek [síːk] for : 「〜を探し求める」
  • despair [dispέər] : 「絶望、失望、落胆」
❖ "I sought for ~ "「私は多くのものを求めたが、絶望を見つけただけだった」。この幻想世界で富や名声などを介した幸せを求めたが、結果は絶望だけだった。なぜなら、存在しないものを求めたからだ。"Now do I ~ "「今私は、ただ一つのものを探し求める」。"for in that ~ "「なぜなら、その一つの中に私が必要とするすべてがあり、その一つこそが私が必要とする唯一のものだからだ」。実在する実相的真実こそが唯一のもの。



All that I sought before I needed not, and did not even want. My only need I did not recognize. 
  • recognize [rékəɡnàiz] : 「〜を認める、受け入れる」
❖ "All that I ~ "「以前私が探し求めていたもののすべては、私には必要なかったし、望んでさえいなかった」。夢の中で欲していただけで、本当の自分は望みもしなかったし、そんな絵に描いた餅は必要でもなかった。"My only need ~ "「私が必要とするただ一つのものを、私は認識していなかった」。幻想の中に埋もれ、実相的な真実の存在を忘れていた。



But now I see that I need only truth. In that all needs are satisfied, all cravings end, all hopes are finally fulfilled and dreams are gone. 
  • satisfy [sǽtisfài] : 「〜を満足させる、満たす」
  • craving [kréiviŋ] : 「切望、熱望、渇望」
  • finally [fáinəli] : 「ついに、とうとう」
  • fulfill [fulfíl] : 「〜を実行する、〜を果たす」
❖ "But now I ~ "「しかし今、私は真実だけが必要なのだと分かる」。"In that all ~ "「真実の中でこそ、すべての必要性は満たされ、あらゆる渇望は終焉し、すべての希望はついに果たされ、夢は去る」。幻想世界で物質的な幸せを夢に見、渇望し、欲にとらわれた自分は去って行く。必要なのは浅はかな夢から目覚めて実相に目覚め、真実を取り戻すことだけだ。



Now have I everything that I could need. Now have I everything that I could want. And now at last I find myself at peace.
  • at last : 「最後に、ついに、とうとう」
  • peace [píːs] : 「平和、安らぎ、静けさ、静謐」
❖ "Now have I ~ "「今、私は必要とするものをすべて手にしている」。"Now have I ~ "「今、私は欲しいと思うものをすべて手にしている」。"And now ~ "「そしてついに今、私は平和に包まれた自分を見出す」。



2. And for that peace, our Father, we give thanks. What we denied ourselves You have restored, and only that is what we really want.
  • give thanks : 「感謝をささげる」
  • deny [dinái] : 「〜を否定する、拒絶する」
  • deny [dinái] A B : 「A に B を与えない 」
  • restore [ristɔ́ːr] : 「〜を元の状態に戻す、元に戻す」
❖ "And for that ~ "「その平和に向けて、私達の父なる神よ、私達は感謝の気持ちを捧げます」。"What we denied ~ "「私達が自分に与えなかったものを、あなたは私達に取り戻してくれました」。幻想に目が眩(くら)んで真実を見ようとしなかったが、その真実を神は私達に再び与えてくれた。"and only that ~ "「それこそが、私達が本当に欲しいと思うものです」。




Lesson 252



The Son of God is my Identity.
  • identity [aidéntəti] : 「正体、アイデンティティー」
❖ "The Son of ~ "「神の子、それが私のアイデンティティーだ」。私は、神が神の愛の延長上に創造した神の子そのものである。



1. My Self is holy beyond all the thoughts of holiness of which I now conceive. 
  • holy [hóuli] : 「神聖な、聖なる」
  • beyond [bijάnd] : 「〜の向こうに、〜を越えて」
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考」
  • holiness [hóulinis] : 「神聖、神聖さ」
  • conceive [kənsíːv] of :「〜を考え出す、〜を想像する」
❖ "My Self is ~ "「本当の私は、今考え得る神聖さという考えのすべてを越えるくらい、神聖だ」。神の子である自分は神と同様の神聖さをもっている。神が自分より劣る神聖さを神の子に与えるわけがない。



Its shimmering and perfect purity is far more brilliant than is any light that I have ever looked upon. 
  • shimmering [ʃíməriŋ] : 「チラチラ光る」
  • purity [pjúərəti] : 「純粋、無垢」
  • far more : 「はるかに多く」
  • brilliant [bríljənt] : 「さんさんと輝く、光り輝く」
  • look upon : 「〜を見る」
❖ "Its shimmering ~ "「神聖さのキラキラ光る完璧な純粋さは、私が今までに目にしたどんな光よりもずっとずっと光り輝いている」。



Its love is limitless, with an intensity that holds all things within it, in the calm of quiet certainty. 
  • limitless [límitlis] : 「制限のない、無限の」
  • intensity [inténsəti] : 「強烈さ、激しさ」
  • calm [kάːm] : 「静けさ、平穏」
  • quiet [kwáiət] : 「静かな、平穏な、穏やかな」
  • certainty [sə́ːrtnti] : 「確実、確実性」
❖ "Its love is ~ "「神聖さのもつ愛には限りがなく、静かな確信が生み出す穏やかさの中で、すべてのものをその中に包み込んでしまう強さを秘めている」。神が創造したものがもつ神聖さは、神同様の永遠の愛をもち、すべての真実、喜び、光り等々をその内に秘めている。そして、穏やかな静謐の内にあって、心は確実に平和だ。



Its strength comes not from burning impulses which move the world, but from the boundless Love of God Himself. 
  • strength [stréŋkθ] : 「力、強さ」
  • burning [bə́ːrniŋ] : 「情熱的な、熱烈な」
  • impulse [ímpʌls] : 「衝動、強い欲求」
  • boundless [báundlis] : 「無限の、広大な」
❖ "Its strength ~ "「その強さは世界を動かすような燃える衝動からやって来るのではなく、神自身の無限の愛から生じる」。欲望という名の衝動から幻想世界を動かす強さは生まれるが、実相的な強さは生まれない。実相的な強さは実相的な愛から生み出される。



How far beyond this world my Self must be, and yet how near to me and close to God!
  • beyond [bijάnd] : 「〜の向こうに、〜を越えて」
❖ "How far ~ "「本当の私は、この世界を遙かに超越しているに違いない」。"and yet how ~ "「そして、本当の私はずっと私に近く、神にも近い」。幻想世界に住む私は神から分離して生きているように感じているが、それは夢の中の感覚に過ぎない。本当は、神の子としての自分は今の自分自身であるし、神の下(もと)を一歩たりとも離れていない。



2. Father, You know my true Identity. Reveal It now to me who am Your Son, that I may waken to the truth in You, and know that Heaven is restored to me.
  • identity [aidéntəti] : 「正体、アイデンティティー」
  • reveal [rivíːl] : 「暴く、示す、明かす」
  • waken [wéikn] : 「目覚める」
  • restore [ristɔ́ːr] : 「回復させる、復活させる」
❖ "Father, You ~ "「父なる神よ、あなたは私の本当のアイデンティティを知っています」。"Reveal It now ~ "「それを今、子である私に明かしてください」。"that I may ~ "「そうすれば、私はあなたの中で真実に目覚め、天の王国が私にとって復活したのだと知ることが出来るでしょう」。私が神が創造した神の子であると心から信じることが出来れば、私は神に抱かれて真実に目覚め、自分が神の住む天の王国に住んでいると確信できるだろう。幻想世界は消滅し、実相世界が私の目の前に復活する。




Lesson 253



My Self is ruler of the universe.
  • ruler [rúːlər] : 「支配者、主権者」
  • universe [júːnəvə̀ːrs] : 「宇宙、全世界」
❖ "My Self is ~ "「本当の私自身がこの世界の統治者だ」。私がこの幻想の世界を夢の中で見て、自分自身を演じているだけだ。しかし、翻(ひるがえ)って言うなら、夢から目覚めた真の世界を統治できるのも、紛(まぎ)れもない自分である。世界を統治するのは自分なのだが、はたして幻想世界を選ぶか、実相世界を選ぶか、選択権は自分にある。



1. It is impossible that anything should come to me unbidden by myself. 
  • impossible [impάsəbl] : 「不可能な、あり得ない」
  • unbidden [ʌ̀nbídn] : 「命じられずに、自発的に」
❖ "It is impossible ~ "「私自身が自分に命じてもいないのに、何かが私に起こることは不可能だ」。自分の思いは現実化する。望みもしないことが起こることは不可能だ。



Even in this world, it is I who rule my destiny. What happens is what I desire. 
  • destiny [déstəni] : 「運命、宿命」
  • desire [dizáiər] : 「〜であることを強く願う」
❖ "Even in ~ "「この世界においてさえ、私の運命を支配しているのは私だ」。この幻想世界においても、自分の思いは幻想として現実化する。"What happens ~ "「起こることは私が望んだことなのだ」。



What does not occur is what I do not want to happen. This must I accept. 
  • occur [əkə́ːr] : 「起こる、生じる」
  • accept [æksépt]: 「受け入れる、承認する」
❖ "What does ~ "「起こらないことは、私が起こることを望まなかったことだ」。"This must ~ "「このことを私は受け入れなくてはならない」。夜見る夢を支配しているのは他人ではなく100%自分の脳である。自分の脳が夢の中で起きることも起きないことも決めている。同様に、幻想世界を支配しているものは自分の意志だ。しかし、その意志が幻想の中で錯覚を起こして、メチャクチャな夢を強制的に自分に見せている。



For thus am I led past this world to my creations, children of my will, in Heaven where my holy Self abides with them and Him Who has created me.
  • led [léd] : 「leadの過去・過去分詞形」
  • lead [líːd] : 「〜を導く、連れて行く」
  • past [pǽst] : 「〜のそばを通り越して」
  • creation [kriéiʃən] : 「創造、創作、創作物」
  • will [wíl] : 「意志、意欲、願望」
  • abide [əbáid] : 「とどまる、居住する」
❖ "For thus am ~ "「こうして、私はこの世界を通り越し、私が創造したものたち、私の意志の子供たちへと導かれて行く」。自分の意志が眠りから目覚めさえすれば、自分の意志通りに幻想世界を後にして真実の世界へと自分を導いて行くことが出来る。そこは、愛や喜びや平和という本当の創造物で溢れ、自分の意志が求めた創造という名の子供達で囲まれた世界だ。"in Heaven ~ "「その天の王国にあって、神聖な私自身は彼らと共に、そして私を創造した神と共に住まう」。神の子としての神聖な自分は、本当の自分の意志によって創造した真実に囲まれて、神と共にその真実を拡張増大させて行く。愛や喜びや平和に満たされた光りの世界である。



2. You are the Self Whom You created Son, creating like Yourself and One with You. 
  • like [láik] : 「〜に似た、〜のような、〜のように」
❖ "You are ~ "「あなたは神の子を創造した自分自身です」。神は神の愛の延長上に神の子を創造した。愛は神自身であり、いわば神は神の子という名の自分自身を創造したことになる。"creating like ~ "「あなた自身にそっくりな、そしてあなたと一体の神の子を創造しました」。



My Self, which rules the universe, is but Your Will in perfect union with my own, which can but offer glad assent to Yours, that it may be extended to Itself.
rule [rúːl] : 「統治する、支配する」
perfect [pə́ːrfikt] : 「完全な、完璧な」
union [júːnjən] : 「結合、融合」
offer [ɔ́fər] : 「差し出す、〜を提供する」
glad [ɡlǽd] : 「満足して、喜ばしい」
assent [əsént] : 「同意、承認、一致」
extend [iksténd] : 「伸びる、広がる」
❖ "My Self, which ~ "「世界を統治する本当の私は、私の意志と完全に結びついたあなたの意志そのものです」。神の意志と神の子の意志は完全に一体だ。"which can ~ "「私の意志はあなたの意志に対して喜んで同意を示すことが出来、その結果、私の意志は本当の意志へと拡張されることが出来るでしょう」。かつては神からの分離を望んだ自分の意志ではあるが、今や神の意志に反旗を翻すことはなく、神の意志と同一であることを喜ばしく思う。こうして、神の意志と同調し、一体となった自分の意志は、神と共に真実を拡張増大させるという本当の創造に邁進(まいしん)し、自分の意志はますます本当の実相的な意志へと近づいて行く。




Lesson 254



Let every voice but God's be still in me.
  • still [stíl] : 「静かな、しんとした」
❖ "Let every ~ "「神以外の様々な声は、私の心の中で静めておこう」。エゴの声に耳を傾けない。エゴに何も語らせない。



1. Father, today I would but hear Your Voice. In deepest silence I would come to You, to hear Your Voice and to receive Your Word. 
  • silence [sáiləns] : 「静けさ、静寂」
  • receive [risíːv] : 「受け取る、聞く」
❖ "Father, today ~ "「父なる神よ、今日、私はあなたの声だけを聞こうと思っています」。"In deepest ~ "「本当に深い静寂の中を、私はあなたの声を聞くために、そしてあなたの言葉を受け取るために、あなたの下(もと)へやって来ました」。この世界の喧噪を避け、実相的な静寂の中にあって神の言葉を聞き、そして受け取りたい。



I have no prayer but this: I come to You to ask You for the truth. And truth is but Your Will, which I would share with You today.
  • prayer [prέər] : 「祈り、祈りの言葉」
  • share [ʃέər] : 「分かち合う、共有する」
❖ "I have no ~ "「次の言葉以外の祈りの言葉を持っていません」。"I come to ~ "「あなたに真実を求めるために、私はやって来ました」。"And truth is ~ "「そして、真実はあなたの意志に他なりません」。"which I ~ "「その真実を、今日、私はあなたと分かち合いたいと思います」。



2. Today we let no ego thoughts direct our words or actions. 
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考」
  • direct [dirékt] : 「指示する、命令する」
  • action [ǽkʃən] : 「行為、活動、行動」
❖ "Today we ~ "「今日私達は、エゴの如何なる思いに対しても、私達の言葉や行動の指図をさせないようにしよう」。幻想世界を支配するエゴの声に耳を傾けることなく、私達の行動と意志に対するエゴの干渉を避ける。



When such thoughts occur, we quietly step back and look at them, and then we let them go. 
  • occur [əkə́ːr] : 「起こる、発生する、現れる」
  • quietly [kwáiətli] : 「静かに、黙って」
  • step back : 「一歩離れて見る、後ずさりする」
❖ "When such ~ "「エゴの思いが現れたときは、私達は速やかに一歩下がってその思いを見直し、そしてその後、手放してしまう」。エゴの誘惑の言葉に惑わされてはいけない。



We do not want what they would bring with them. And so we do not choose to keep them. 
  • bring [bríŋ] : 「〜を持って来る、〜をもたらす」
  • choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」
❖ "We do not ~ "「私達はエゴの思いがもたらすものを欲してはいない」。物質的豊かさ、社会的地位、お金、名誉、名声、等々、この世界の欲に絡んだものをエサにしてエゴはしつこく誘惑するが、騙されてはいけない。"And so we ~ "「そして、私達はそんなものを保持することを選択しない」。そんなものは夢の中のあぶくだ。あぶくなど持っていても意味がない。



They are silent now. And in the stillness, hallowed by His Love, God speaks to us and tells us of our will, as we have chosen to remember Him.
  • silent [sáilənt] : 「静かな、無言の」
  • stillness [stílnis] : 「静けさ、沈黙、平静」
  • in the stillness : 「静けさの中で」
  • hallow [hǽlou] : 「神聖化する、清める」
  • chosen [tʃóuzn] : 「chooseの過去分詞形」
❖ "They are ~ "「エゴの思いは、今は静まっている」。"And in the ~ "「そして、静けさの中にあって、神の愛によって清められ、神は私達に声をかけ、私達の意志を私達に伝えてくれる」。"as we have ~ "「なぜなら、私達は神を思い出すことを選んだからだ」。この世の夢から目覚めて、実在しないエゴを消滅させ、父なる神を思い出したのだから、実相的な静寂の中で神の語る言葉を聞くことが出来る。






W-pII.What is Sin.1:1 ~ W-pII.What is Sin.5:8

What Is Sin?



1. Sin is insanity. It is the means by which the mind is driven mad, and seeks to let illusions take the place of truth. 
  • insanity [insǽnəti] : 「狂気、精神異常」
  • means [míːnz] : 「手段、方法」
  • drive ~ mad : 「〜の気を狂わせる、〜を発狂させる」
  • seek [síːk] : 「探し求める、捜し出す」
  • take the place of : 「〜に取って代わる」
❖ "Sin is ~ "「罪とは狂気だ」。"It is the means ~ "「罪は、心が正気を失って、幻想に真実の代わりをさせようとするための手段である」。神の子が神なしでも神のように生きていけるはずだと思った瞬間、思いは現実化し深い眠りの中で神なしの世界を幻想し始めた。神を裏切ったという思いが罪の意識の原型となる。卑近な例を言えば、どこぞのどら息子が親を捨てて家出をしたようなもの。親の愛を裏切り、親を捨てたという思いは罪の意識として息子に重くのしかかる。ルカによる福音書15:11~32に放蕩息子の話しが出てくるが、神と神の子の関係を象徴的に描いている。



And being mad, it sees illusions where the truth should be, and where it really is. 
  • illusion [ilúːʒən] : 「幻想、幻覚、錯覚」
❖ "And being ~ "「そして、狂っているので、心は真実があるべき所に、あるいは真実が実際ある場所に幻想を見る」。神と共に生きる世界は真実だけで満たされている世界であって、そこには罪の意識が作り出す幻想の必要性はない。神から分離して、真実を見ることを拒絶した神の子が、神なしで生きるために幻想を作り出さざるを得なかったのだ。これが愚かであり、狂気である。つまり、罪の意識は結果的に神の罰への恐れを生み出し、その恐れをかき消すために、真実から目をそらせる幻想が必要となるわけだ。



Sin gave the body eyes, for what is there the sinless would behold? What need have they of sights or sounds or touch? 
  • for what : 「何のために、どうして、なぜ」
  • sinless [sínlis] : 「罪のない、潔白な」
  • behold [bihóuld] : 「見守る、注視する」
  • sight [sáit] : 「視力、視覚、視野、視界」
  • touch [tʌ́tʃ] : 「感触、手触り」
❖ "Sin gave ~ "「罪は肉体に目を与えたが、罪なき者達はいったい何を見たいのか」。"What need ~ "「彼らは何の光景を、あるいは何の音を、何の感触を必要とするのか」。神と共に生きる世界は一元論の世界であって、愛はあるが憎しみはなく、喜びはあるが悲しみはない。罪の意識を抱えて夢に見ている世界は二元論の世界であって、愛と憎悪、喜びと悲しみ、善と悪、美と醜、等々の対立概念がひしめき合う。神から分離した神の子は、分離を象徴する世界を把握するために肉体に感覚器官を持たせ、五感をより所として対象を判断しなくてはならない。罪なき神の子には、本来は不必要な肉体であり、感覚である。



What would they hear or reach to grasp? What would they sense at all? 
  • reach [ríːtʃ] : 「手を伸ばしてつかむ」
  • grasp [ɡrǽsp] : 「〜を握る、つかむ」
  • sense [séns] : 「を感知する、〜に気付く」
  • at all : 「一体、そもそも」
❖ "What would ~ "「彼らは何を聞き、手を伸ばして何を掴(つか)もうとするのか」。"What would ~ "「そもそも、何を感じ取りたいのか」。夢に見ている幻想世界を感じ取り、ありもしない世界を把握するために感覚は必要だというだけ。夢から覚めたら、そんなものは不必要。現実、真実を知るために感覚は必要だと主張してみても、そもそも実在しない幻想世界に現実も真実もない。



To sense is not to know. And truth can be but filled with knowledge, and with nothing else.
  • be filled with : 「〜で満たされている」
  • knowledge [nάlidʒ] : 「知識、知恵、知見」
❖ "To sense is ~ "「感じることは知ることではない」。真実は、何かを五感で感じとって、その情報をより所に知るというものではない。"And truth can ~ "「そして、真実だけが叡智に満たされているのであって、その他のものは何も入り込めない」。実相世界における真実の総体が叡智である。叡智に満たされた世界が実相世界だと言ってもいい。叡智は光のように世界を満たしているだけだ。知るとは叡智による直覚である。



2. The body is the instrument the mind made in its efforts to deceive itself. Its purpose is to strive. 
  • instrument [ínstrəmənt] : 「道具、器具」
  • effort [éfərt] : 「尽力、努力」
  • in an effort to : 「〜しようと努力して、〜する目的で」
  • deceive [disíːv] : 「欺く、惑わす、だます」
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、目標」
  • strive [stráiv] : 「努力する、奮闘する」
❖ "The body is ~ "「肉体は、自分自身を騙す目的で心が作り出した道具である」。"Its purpose ~ "「その目的とは努力することである」。実相世界にあっては、神の子はすべてに満たされ、努力することなくすべての真実を手にしていた。神から分離して幻想世界をでっち上げた後は、二元論世界の必然として不足や欠乏を覚える。神の子は肉体を用いて、不足したものを努力して奪い取らなくていけなくなった。



Yet can the goal of striving change. And now the body serves a different aim for striving. 
  • serve [sə́ːrv] : 「〜に役立つ、〜に仕える」
  • different [dífərənt] : 「違っている、異なる」
  • aim [éim] : 「目標、目的」
❖ "Yet can the ~ "「しかし、努力する目的は変え得る」。"And now the ~ "「そして今や、肉体は異なる努力目標に仕えることになる」。不足したものを奪うために努力をするのではなく、真実のすべてに満たされて不足のない世界に回帰するために、肉体のもつ努力するという能力を利用することが出来る。



What it seeks for now is chosen by the aim the mind has taken as replacement for the goal of self-deception. 
  • seek [síːk] for : 「〜を探し求める」
  • chosen [tʃóuzn] : 「chooseの過去分詞形」
  • replacement [ripléismənt] : 「交代、差し替え」
  • goal [ɡóul] : 「目標、目的」
  • self-deception [disépʃən] : 「自己欺瞞」
❖ "What it seeks ~ "「今肉体が探し求めるものは、心が自己欺瞞という目的に換えて選んだ目標によって選択される」。この世の不足は幻想に過ぎないのに、肉体は不足が実在すると自分を騙し続けてきた。しかし今、この世の不足を補うために努力するという目的に換えて、心は不足のない世界に目覚めるための努力を肉体に求める。



Truth can be its aim as well as lies. The senses then will seek instead for witnesses to what is true.
  • as well as : 「〜と同様に」
  • lie [lái] : 「嘘、虚言」
  • sense [séns] : 「感覚、感触」
  • instead [instéd] : 「代わりに」
  • witness [wítnəs] : 「証拠、証言、証人」
❖ "Truth can ~ "「真実は、嘘と同様に肉体が求める目的となり得る」。自己欺瞞が肉体の目的であったが、逆に、肉体は自己欺瞞から抜け出して真実に目覚める道具にもなり得る。"The senses ~ "「その時、感覚も目的を換えて、真実なるものの証言を求めることになる」。感覚は実在しないものを実在するかのように騙して来たが、それを止めて、実在する真実を感じ取ろうと努力し始める。



3. Sin is the home of all illusions, which but stand for things imagined, issuing from thoughts that are untrue. 
  • stand for : 「〜を表す」
  • imagine [imǽdʒin] : 「想像する、心に描く」
  • issue from : 「〜から流れ出す、〜に由来する」
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考」
  • untrue [ʌ̀ntrúː] : 「真実でない」
❖ "Sin is the ~ "「罪はあらゆる幻想の故郷であり、」罪の意識がすべての幻想を生み出しており、「それは空想された物事を表しているだけで、」"issuing from ~ "「真実ではない思いから流れ出て来る」。神を裏切り神から分離したという罪の意識が高ずると、神への恐れと相まって、それをごまかそうとして空想の世界に逃げ込む。心は思いを現実化する力を有しているから、ありもしない幻想を描いて嘘だらけの現実を作り出す。



They are the "proof" that what has no reality is real. Sin "proves" God's Son is evil; timelessness must have an end; eternal life must die. 
  • proof [prúːf] : 「証拠、証明、証し」
  • prove [prúːv] : 「証明する、〜が…であることを示す」
  • evil [íːvəl] : 「悪魔のような、邪悪な」
  • timelessness [táimlisnis] : 「時間が存在しないこと」
  • eternal [itə́ːrnl] : 「永遠の、不変の、永久の、不滅の」
  • die [dái] : 「死ぬ、死亡する」
❖ "They are the ~ "「幻想は、まったく実在性のないものが実在するという『証拠』となる」。心がでっち上げた幻想が感覚器官で捉え得るというだけで、それこそ目の前の世界が実在する証拠だと主張する。"Sin "proves" God's ~ "「罪は、神の子が邪悪だということを『証明』している」。罪の意識を感じている以上、罪を犯したことは間違いなく、したがって邪悪な存在だと主張する。夜見る夢の中で犯した罪さえも、現実の罪だと主張しているようなものだ。"timelessness must ~ "「無時間性は必ず終焉を迎え、永遠の命さえ必ず死ぬ」。幻想世界の実在性を信じている限り、実相的無時間性は無視され、神の子が継承した永遠の命さえ、いつかは絶えてしまうものと信じ込まれる。



And God Himself has lost the Son He loves, with but corruption to complete Himself, His Will forever overcome by death, love slain by hate, and peace to be no more.
  • lost [lɔ́st] : 「loseの過去・過去分詞形」
  • lose [lúːz] : 「〜を失う、喪失する、なくす」
  • corruption [kərʌ́pʃən] : 「腐敗、堕落」
  • complete [kəmplíːt] : 「〜を完了する、完成する」
  • overcome [òuvərkʌ́m] : 「乗り越える、打ち勝つ」
  • slain [sléin] : 「slayの過去分詞」
  • slay [sléi] : 「殺す、破壊する」
  • hate [héit] : 「憎悪、憎しみ、嫌悪」
  • peace [píːs] : 「平和、安らぎ、静謐」
  • no more : 「もはや〜しない」
❖ "And God ~ "「そして神自身は愛する神の子を失い、堕落をもって神の完成となし、神の意志は死をもって永遠に打ち砕かれる」。"love slain by ~ "「愛は憎しみによって殺され、もはや平和は存在しない」。これが幻想世界の姿。つまり、罪の意識が必然的に描き出す幻想の姿。その実在性を偽証するのが肉体的な感覚。



4. A madman's dreams are frightening, and sin appears indeed to terrify. And yet what sin perceives is but a childish game. 
  • madman [mǽdmən] : 「気違い、狂人」
  • frightening [fráitniŋ] : 「恐ろしい、怖い」
  • appear [əpíər] : 「〜のように見える、〜と思われる」
  • indeed [indíːd] : 「実に、本当に、確かに」
  • terrify [térəfài] : 「脅かす、恐れさせる」
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を見抜く」
  • childish [tʃáildiʃ] : 「子どもみたいな、幼稚な」
❖ "A madman's ~ "「狂人の夢は恐ろしく、罪は確かに脅かしているように見える」。罪の意識は恐怖感をかき立て、狂人は恐ろしい幻覚を抱いてしまう。"And yet ~ "「しかしなお、罪が知覚するものは子供の遊びに過ぎない」。罪の意識が生み出す恐ろしい幻覚は、子供が本気になって遊ぶゲームのようなものだ。それがどんなに恐ろしいものであっても、子供がテレビ・ゲームの中で見るモンスターと同じだ。実際に存在するものではない。



The Son of God may play he has become a body, prey to evil and to guilt, with but a little life that ends in death. 
  • prey [préi] : 「犠牲、餌食、餌」
  • evil [íːvəl] : 「邪悪、不正」
  • guilt [ɡílt] : 「犯罪、罪」
❖ "The Son of ~ "「神の子は肉体をもったり、邪悪な者や罪の意識の餌食になったり、最後は死をもって終わるちっぽけな命を携えてプレーする」。この世はまさに、ちゃちなテレビ・ゲームである。



But all the while his Father shines on him, and loves him with an everlasting Love which his pretenses cannot change at all.
  • all the while : 「その間ずっと」
  • shine [ʃáin] : 「輝く、光る」
  • everlasting [èvərlǽstiŋ] : 「永遠の、永遠に続く」
  • pretense [priténs, príːtens] : 「偽りの行為、見せ掛け」
❖ "But all the ~ "「しかしその間ずっと、父なる神は神の子に光を与え、永遠の愛をもって神の子を愛して来た」。"which his ~ "「その愛は、神の子の偽りの行為が変え得るものではまったくない」。



5. How long, O Son of God, will you maintain the game of sin? Shall we not put away these sharp-edged children's toys? 
  • maintain [meintéin] : 「〜を維持する、保つ」
  • Shall we not 〜 : 「〜しませんか?」
  • put away : 「捨てる、放棄する」
  • sharp-edged [édʒd] : 「刃の鋭い、鋭い縁の」
❖ "How long ~ "「おお神の子よ、いったいいつまで罪という遊びを続けていくつもりなのか」。"Shall we not ~ "「こんな先の尖った子供のおもちゃなんか捨ててしまおうではないか」。



How soon will you be ready to come home? Perhaps today? There is no sin. Creation is unchanged. 
  • ready [rédi] : 「覚悟ができた、用意ができて」
  • perhaps [pərhǽps] : 「たぶん、もしかすると」
  • creation [kriéiʃən] : 「創造、創作物、作品」
❖ "How soon will ~ "「あとどれくらいで家に帰る準備が出来るだろうか」。天の王国へ回帰する覚悟を早く決断しよう。"Perhaps ~ "「もしかしらた今日か」。"There is ~ "「罪などまったくない」。"Creation is ~ "「創造されたものは変化しない」。神は神の子を無辜(むこ)なるものとして創造した。それは永遠不変である。罪は錯覚に過ぎない。



Would you still hold return to Heaven back? How long, O holy Son of God, how long?
  • hold back : 「自制する、思いとどまる」
  • return [ritə́ːrn] : 「回帰、帰ること」
❖ "Would you ~ "「天の王国への帰還をまだ渋っているのか」。"O holy Son ~ "「おお神の子よ、いつまでかかるのか」。天の王国への回帰を決断するのにあとどれくらい時間が必要だと言うのか。今しかないではないか。






W-pII.249.1:1 ~ W-pII.250.2:4

Lesson 249


Forgiveness ends all suffering and loss.
  • forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し」
  • end [énd] : 「終わらせる」
  • suffering [sʌ́fəriŋ] : 「苦しみ、苦痛、苦難」
  • loss [lɔ́s] : 「失うこと、喪失」
❖ "Forgiveness ~ "「赦しは、すべての苦しみと喪失を終わらせる」。苦しみも喪失もこの世の幻想に過ぎない。その幻想性を認識して赦し、赦すことで幻想を消滅させる。



1. Forgiveness paints a picture of a world where suffering is over, loss becomes impossible and anger makes no sense. 
  • paint [péint] : 「〜を表現する、鮮やかに描き出す」
  • over [óuvər] : 「を過ぎて、が終わって」
  • impossible [impάsəbl] : 「不可能な、あり得ない」
  • anger [ǽŋɡər] : 「怒り、憤り」
  • make no sense : 「意味をなさない」
❖ "Forgiveness paints ~ "「赦しは、苦しみが終わり喪失は不可能となり、怒りが意味をなさない世界を描き出す」。この世の闇が赦しによって払拭される。



Attack is gone, and madness has an end. What suffering is now conceivable? What loss can be sustained? 
  • attack [ətǽk] : 「攻撃、暴行」
  • madness [mǽdnis] : 「狂気、錯乱」
  • have an end : 「終わりがある」
  • conceivable [kənsíːvəbl] : 「想像できる、考えられる」
  • sustain [səstéin] : 「持続する、維持する」
❖ "Attack is ~ "「攻撃性は去ってしまい、狂気の沙汰も終わりを迎える」。"What suffering ~ "「今や、どんな苦しみが想像できるだろう」。"What loss ~ "「どんな喪失が持続され得るだろう」。



The world becomes a place of joy, abundance, charity and endless giving. 
  • joy [dʒɔ́i] : 「喜び、歓喜」
  • abundance [əbʌ́ndəns] : 「豊富、潤沢」
  • charity [tʃǽrəti] : 「思いやり、心配り、心遣い」
  • endless [éndlis] : 「終わりのない、永遠の」
❖ "The world ~ "「世界は、喜びと豊穣、思いやりと尽きることなく与え続ける場所へと変わる」。与えることと得ることが同一である実相世界へと変容する。与えることでますます豊かになる。



It is now so like to Heaven that it quickly is transformed into the light that it reflects. 
  • quickly [kwíkli] : 「速く、すぐに」
  • transform [trænsfɔ́ːrm] : 「〜を変形する」
  • reflect [riflékt] : 「〜を映す、反映する」
❖ "It is now ~ "「今や、それはあまりにも天の王国に似ているので、その世界が反映する光へと世界が素早く変容する」。赦しによってこの世の幻想が消滅して行くにしたがい、実相世界の属性が現れ始める。まだ物質世界の様相を呈しているとは言え、この世界は芽生え始めた実相性を反映し、物質レベルの振動数を超越した光の世界へと変容して行く。



And so the journey which the Son of God began has ended in the light from which he came.
  • journey [dʒə́ːrni] : 「旅、旅行」
❖ "And so the ~ "「そして、神の子が始めた旅は、神の子がそこからやって来た光へと回帰して終わる」。神から分離してこの幻想世界をでっち上げた神の子ではあるが、赦しを通してこの幻想世界から実相へと目覚めることが出来る。その覚醒の旅は、生まれ故郷である実相世界、つまり光の世界へ回帰する旅である。



2. Father, we would return our minds to You. 
  • return [ritə́ːrn] : 「〜を返す、返却する」
❖ "Father, we ~ "「父なる神よ、私達は私達の心をあなたにお返ししたいと思います」。昔、神から分離したいと思った心を取り消しにします。



We have betrayed them, held them in a vise of bitterness, and frightened them with thoughts of violence and death. 
  • betray [bitréi] : 「裏切る、背く」
  • vise [váis] : 「万力」
  • bitterness [bítərnis] : 「苦しみ、苦痛、恨み」
  • frighten [fráitn] : 「〜を怖がらせる」
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え」
  • violence [váiələns] : 「暴力、乱暴」
  • death [déθ] : 「死、死亡」
❖ "We have ~ "「私達は心を欺き、万力で締め付けるような辛酸を舐(な)めさせ、暴力や死の思いを抱かせて心を脅かして来ました」。幻想の苦と痛みの存在を信じて、自分の心を苛(さいな)んできました。



Now would we rest again in You, as You created us.
  • rest [rést] : 「休む、静止する」
  • create [kriéit] : 「創造する、創り出す」
❖ "Now would ~ "「あなたが私達を創造したままに、今、私達はあなたの中で再び心を休めたいと思います」。神に抱かれながら、苦と痛みのない世界で憩うことにします。




Lesson 250



Let me not see myself as limited
  • limited [límitid] : 「限られた、有限な、制限された」
❖ "Let me not ~ "「私自身を、限界のあるものと見なすことがないようにしよう」。たとえば命。肉体的な命は死によって制限されるが、実相的な命は時間を超越して無限だ。



1. Let me behold the Son of God today, and witness to his glory. 
  • behold [bihóuld] : 「見守る、注視する」
  • witness [wítnəs] : 「証言する、証明する」
  • glory [ɡlɔ́ːri] : 「栄光、荘厳、誇り」
❖ "Let me ~ "「私は今日、神の子を見てその栄光を証言しよう」。自分が神の創造した栄光ある存在だと自覚しよう。神の属性のすべてを継承した神聖な存在だと受け入れよう。



Let me not try to obscure the holy light in him, and see his strength diminished and reduced to frailty; nor perceive the lacks in him with which I would attack his sovereignty.
  • obscure [əbskjúər] : 「〜を曖昧にする、見えなくする」
  • strength [stréŋkθ] : 「力、強さ、体力」
  • diminish [dimíniʃ] : 「減少させる、弱める」
  • reduce [ridjúːs] : 「少なくする、減らす、縮小する」
  • frailty [fréilti] : 「弱さ、もろさ」
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を見抜く」
  • lack [lǽk] : 「不足、欠如、欠落」
  • attack [ətǽk] : 「〜を攻撃する、〜を非難する」
  • sovereignty [sάvərənti ] : 「主権、支配権」
❖ "Let me not ~ "「神の子の中の神聖な光を曖昧にしたり、神の子の力を弱めたり減らしたりして、脆いものだと見なすことはやめよう」。自分が肉体の中に閉じ込められた虚弱な存在だと思うことは止めにする。物質的な制限は幻想に過ぎないと見破ろう。"nor perceive ~ "「さらに、神の子の主体性を攻撃するために神の子の中に不足したものを見つけるようなことはすまい」。神の子は神の属性のすべてを継承して完璧だ。不足は何もない。



2. He is Your Son, my Father. And today I would behold his gentleness instead of my illusions. 
  • gentleness [dʒéntlnəs] : 「優しさ、穏やかさ」
  • instead [instéd] of : 「〜の代わりに」
  • illusion [ilúːʒən] : 「幻想、幻覚、錯覚」
❖ "He is ~ "「私の父なる神よ、それは神の子です」。"And today ~ "「そして今日、私は自分の錯覚に換えて神の子の優しさを見たいと思います」。自分を含めて同胞は、憎しみをもって攻撃する対象ではなく、神と同様の優しさをもつ神の子であると見よう。なぜなら、憎しみも攻撃も幻想世界が生み出した錯覚に過ぎないから。



He is what I am, and as I see him so I see myself. Today I would see truly, that this day I may at last identify with him.
  • truly [trúːli] : 「本当に、真に、正確に」
  • at last : 「最後に、ついに、とうとう」
  • identify [aidéntəfài] : 「〜を同一視する、同定する」
❖ "He is what ~ "「神の子こそ、私自身です」。"and as I ~ "「そして、神の子を見るように私自身を見ます」。神の子を対象として見ると同時に、それこそが自分自身の姿だと見ることにしよう。"Today I ~ "「今日、私は本当に見るつもりでいます」。"that this day ~ "「今日こそ、私が神の子と同一なのだとついに見なすことが出来るでしょう」。






W-pII.245.1:1 ~ W-pII.248.2:4

Lesson 245



Your peace is with me, Father. I am safe.

❖ "Your peace ~ "「父なる神よ、私にはあなたの平和があります」。"I am ~ "「私は安全でいられます」。実相的な平和の中で安全でいられるのは神が与えてくれた贈り物だ。



1. Your peace surrounds me, Father. Where I go, Your peace goes there with me. It sheds its light on everyone I meet. 
  • surround [səráund] : 「囲む、取り囲む」
  • shed [ʃéd] : 「発する、発散する」
  • meet [míːt] : 「〜に会う、〜と接触する」
❖ "Your peace ~ "「父なる神よ、あなたの平和が私を取り囲んでいます」。"Where I go ~ "「私がどこへ行こうとも、あなたの平和は私と共にそこへ行ってくれます」。"It sheds ~ "「あなたの平和は、私が出会う人達すべてに光を投げかけてくれます」。



I bring it to the desolate and lonely and afraid. I give Your peace to those who suffer pain, or grieve for loss, or think they are bereft of hope and happiness. 
  • desolate [désələt] : 「わびしい、孤独の」
  • lonely [lóunli] : 「ひとりの、孤独の」
  • afraid [əfréid] : 「恐れて、怖がって」
  • suffer [sʌ́fər] : 「苦しむ、苦痛を感じる」
  • suffer pain : 苦痛を感じる
  • grieve [gríːv] : 「深く悲しむ」
  • loss [lɔ́s] : 「失うこと、喪失」
  • bereft [biréft] : 「bereaveの過去・過去分詞形、奪われた」
  • bereave [biríːv] : 「奪う、奪い去る」
❖ "I bring it ~ "「私は神の平和を、わびしい人達、孤独な人達、そして恐れている人達に運びます」。"I give Your ~ "「痛みで苦しむ人達、あるいは誰かを失って深く悲しむ人達、または希望や幸せを奪われたと思っている人達に、私はあなたの平和を与えます」。この世の苦と痛みは幻想に過ぎないのだと知らしめ、それを赦して苦と痛みから解放されることを願う。



Send them to me, my Father. Let me bring Your peace with me. For I would save Your Son, as is Your Will, that I may come to recognize my Self.
  • come to do : 「するようになる」
  • recognize [rékəɡnàiz] : 「〜を認める、受け入れる」
❖ "Send them ~ "「私の父なる神よ、彼らを私の下(もと)へ送ってください」。"Let me bring ~ "「私のもっているあなたの平和を私に届けさせてください」。同胞の神の子達に、実相的平和を届ける手伝いをさせてください。"For I would ~ "「なぜなら、あなたの意志に従って、私は神の子を救いたいと思うからです」。"that I may ~ "「そうすれば、私は本当の私自身を認識できるようになるかもしれません」。自分が他の同胞と一体であり、神の子は単一の存在なのだと知ることが出来るかもしれない。自分一人だけが、分離分裂を象徴する幻想世界から目覚めるだけでは足りない。すべての神の子達が実相へと目覚める必要がある。幻想から目覚めたとき、自分たちは自他一如なのだと知ることが出来る。



2. And so we go in peace. To all the world we give the message that we have received. 
  • message [mésidʒ] : 「伝達、伝言」
  • receive [risíːv] : 「受け取る、聞く、知る」
❖ "And so we ~ "「そこで、私達は平和の中を進む」。"To all the ~ "「私達が受け取ったメッセージを、私達は世界中に与える」。苦と痛みは幻想に過ぎず、それを認識して赦せば幻想は消滅し、神の平和の内に生きることが出来るというメッセージ。私達は単一の神の子なのだというメッセージ。



And thus we come to hear the Voice for God, Who speaks to us as we relate His Word; Whose Love we recognize because we share the Word that He has given unto us.
  • relate [riléit] : 「物語る、説明する」
  • share [ʃέər] : 「分かち合う、共有する」
❖ "And thus we ~ "「こうして、私達は神に代わって話す声を聞き取ることが出来るようになる」。神の代弁者ホーリー・スピリットの声を確実に聞き取ることが出来るようになる。"Who speaks ~ "意訳する、「私達が神の言葉を同胞達に伝えるにつれて、ホーリー・スピリットの声はますます私達に話しかけてくれる」。"Whose Love ~ "「ホーリー・スピリットが私達に与えてくれた言葉を私達が分かち合うので、私達は神の愛を知ることが出来る」。ホーリー・スピリットは神の使者として神の言葉を私達に伝えてくれる。ホーリー・スピリットの語ることを注意深く聞き取ることで、私達はますます神の愛を感じることが出来る。




Lesson 246



To love my Father is to love His Son

❖ "To love my ~ "「私の父なる神を愛することは、神の子を愛することである」。神は愛の延長上に神の子を創造したので、神と神の子は一体だ。したがって、神が神の子を愛するように自分も世界の同胞達を愛することで、神を愛することにつなげることが出来る。



1. Let me not think that I can find the way to God, if I have hatred in my heart. 
  • hatred [héitrid] : 「憎しみ、憎悪、嫌悪」
❖ "Let me not ~ "「私が心に憎しみを抱いているなら、神への道は見出せないと思うようにしよう」。同胞への憎しみは神への道を閉ざす。



Let me not try to hurt God's Son, and think that I can know his Father or my Self. 
  • hurt [hə́ːrt] : 「〜を傷つける」
❖ "Let me not ~ "「神の子を傷つけようとすることは止めよう」。"and think ~ "「そうすれば、私は父なる神を、あるいは本当の私自身を知ることが出来るだろう」。同胞と自他一如であることを知ることで、神の子同士の分離が解消され、実相的な自己認識が可能となる。



Let me not fail to recognize myself, and still believe that my awareness can contain my Father, or my mind conceive of all the love my Father has for me, and all the love which I return to Him.
  • fail [féil] : 「失敗する、しくじる」
  • recognize [rékəɡnàiz] : 「〜を認識する、受け入れる」
  • awareness [əwéərnəs] : 「自覚、気付いていること、意識性」
  • contain [kəntéin] : 「含む、包含する」
  • conceive [kənsíːv] of :「〜を想像する、〜を心に描く」
  • return [ritə́ːrn] : 「〜を返す、戻す」
❖ "Let me not ~ "「私自身を認識し損なうことがないようにしよう」。"and still believe ~ "「そうすれば、私の意識は今なお父なる神のことを思い、私の心は父なる神の愛のすべてに、あるいは、私が神へお返しする愛のすべてに思いを馳せることが出来るだろう」。



2. I will accept the way You choose for me to come to You, my Father. For in that will I succeed, because it is Your Will. 
  • accept [æksépt]: 「受け入れる、承認する」
  • choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」
  • succeed [səksíːd] : 「成功する」
  • succeed in : 「〜に成功する」
  • will [wíl] : 「意志、意欲、願望」
❖ "I will accept ~ "「私の父なる神よ、あなたの下(もと)へ私が行けるようにとあなたが選んでくれた道を受け入れます」。"For in that ~ "「なぜなら、あなたの意志ゆえに、その道を行くことで私は成功できるからです」。神が遣わしたホーリー・スピリットの導きに従うことが神へ至る最短コースである。



And I would recognize that what You will is what I will as well, and only that. And so I choose to love Your Son. Amen.
  • as well : 「同じに、その上」
❖ "And I would ~ "「そして、あなたが意志することは私が意志することと同一なのだと、そしてそれだけが意志なのだと認識したいと思います」。神の子は神と一体である。神の意志と神の子の意志は共鳴し合う。"And so I ~ "「そこで私は、あなたの神の子を愛することを選びます」。自分も含め、神の子である同胞達を愛することを選択します。"Amen"「アーメン」。




Lesson 247



Without forgiveness I will still be blind.

  • forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し、寛容」
  • blind [bláind] : 「目の見えない、盲目の」
❖ "Without forgiveness ~ "「赦しがなければ、私は盲目のままになるだろう」。この世が幻想だと認識し、その幻想を赦して解放するとき、幻想は消滅して真実の実相世界が見え出す。夢を赦して夢から目覚めることが実相的現実を目撃する唯一の方法である。



1. Sin is the symbol of attack. Behold it anywhere, and I will suffer. For forgiveness is the only means whereby Christ's vision comes to me. 
  • sin [sín] : 「罪、罪悪」
  • symbol [símbəl] : 「象徴、シンボル」
  • attack [ətǽk] : 「攻撃、暴行、襲撃」
  • behold [bihóuld] : 「見守る、注視する」
  • anywhere [énihwὲər] : 「どこでも、どこかに」
  • suffer [sʌ́fər] : 「苦しむ、苦痛を感じる」
  • means [míːnz] : 「手段、方法」
  • whereby [wɛːbʌ́i] : 「それによって〜するところの」
  • vision [víʒən] : 「洞察力、想像力、視覚、視力」
❖ "Sin is the ~ "「罪とは攻撃のシンボルだ」。"Behold it ~ "「罪をどこかに見れば、私は苦しむことになる」。自分に対しても他者に対しても、そこに罪を見つけ出して批判し出すと、批判はエスカレートして攻撃に変わる。攻撃しても攻撃されても、攻撃によって心は苦痛を覚える。"For forgiveness ~ "「なぜなら、赦しこそが、キリストのヴィジョンが私の下(もと)へやって来る唯一の方法だからだ」。神の子に罪があるという認識は幻想であり、嘘だ。夢の中で自分や他者の中に罪を見つけては、夢の中で互いに攻撃し合っているだけだ。そんな夢を夢と認めて、悪夢から目覚めさえすれば、悪夢は消滅して実相的なヴィジョンが蘇る。



Let me accept what His sight shows me as the simple truth, and I am healed completely. Brother, come and let me look on you. 
  • accept [æksépt] : 「認める、受け入れる」
  • sight [sáit] : 「視力、視覚、視野、視界」
  • simple truth : 「全くの真実」
  • heal [híːl] : 「癒やす、救う、治す」
  • completely [kəmplíːtli] : 「完全に、十分に」
❖ "Let me accept ~ "「シンプルな真実としてキリストの視覚が見せてくれるものを受け入れることにしよう」。"and I am ~ "「そうすれば、私は完全にヒーリングされる」。赦しによって幻想が消滅し、実相的なヴィジョンが蘇ってシンプルな真実が見え始めたとき、本当のヒーリングが完了する。"Brother, come ~ "「同胞のみなさん、ここに来てあなたを見させてください」。神の子としての同胞の本当の姿を見させてほしい。同胞の姿は自分の姿でもあるから。



Your loveliness reflects my own. Your sinlessness is mine. You stand forgiven, and I stand with you.
  • loveliness [lʌ́vlinis] : 「愛らしさ、素晴らしさ」
  • reflect [riflékt] : 「〜を映す、反映する」
  • sinlessness [sínlisnis] : 「罪のないこと、無辜」
  • stand [stǽnd] : 「〜の状態にある」
  • forgiven [fərɡívn] : 「forgiveの過去分詞」
❖ "Your loveliness ~ "「あなたの愛らしさは私の愛らしさを反映している」。"Your sinlessness ~ "「あなたの無辜(むこ)なる姿は私の無辜なる姿である」。"You stand ~ "「あなたは赦された状態にあり、私もあなたと共に赦された状態にある」。幻想を赦し、実相に目覚めた状態にある。



2. So would I look on everyone today. My brothers are Your Sons. 
  • look on : 「〜を見る」
❖ "So would I ~ "「今日、私は一人一人をそのように見ます」。キリストのヴィジョンをもって同胞を見ることにする。"My brothers ~ "「私の同胞は神の子なのですから」。



Your Fatherhood created them, and gave them all to me as part of You, and my own Self as well. 
  • fatherhood [fάːðərhud] : 「父であること、父権」
  • create [kriéit] : 「創造する、創り出す」
❖ "Your Fatherhood ~ "「父であるあなたは同胞達を創造し、あなたの一部として、また私自身として、同胞達のすべてを私に与えてくれました」。同胞達の誰一人として除外することなく、一体の神の子として、私も同胞達も存在している。神はそういう神の子の属性を私達に与えてくれた。



Today I honor You through them, and thus I hope this day to recognize my Self.
  • honor [άnər] : 「〜に敬意を払う、尊敬する」
❖ "Today I honor ~ "「今日私は、同胞達を通してあなたに敬意を表します」。同胞達を自分と一体の神の子として受け入れ、そんな神の子を創造した神を称えます。"and thus I ~ "「こうして、私は今日、本当の私自身を認めることが出来ることを望みます」。




Lesson 248



Whatever suffers is not part of me.

  • whatever [hwʌtévər] : 「〜するのは何でも」
  • suffer [sʌ́fər] : 「苦しむ、苦痛を感じる」
  • part [pάːrt] : 「一部、部分」
❖ "Whatever suffers ~ "「苦しむものは何であれ、私の一部ではない」。苦と痛みは幻想であって、実在する真実の自分ではない。苦と痛みは夢の中の出来事であって、目覚めればそれは消えてしまう。



1. I have disowned the truth. Now let me be as faithful in disowning falsity. Whatever suffers is not part of me. 
  • disown [disóun] : 「〜を自分のものと認めない」
  • faithful [féiθfəl] : 「信頼できる、誠実な」
  • falsity [fɔ́ːlsəti] : 「うそ、虚偽」
❖ "I have disowned ~ "「私は真実を自分のものだと認めることはなかった」。"Now let me ~ "「今こそ、偽りは自分のものではないと信じることにしよう」。"Whatever suffers ~ "「苦しみを感じているものは何でも、私の一部ではない」。苦と痛みは幻想であって、本当の自分自身の一部ではない。



What grieves is not myself. What is in pain is but illusion in my mind. 
  • grieve [gríːv] : 「深く悲しむ、悲嘆に暮れる」
  • illusion [ilúːʒən] : 「幻想、幻覚、錯覚」
❖ "What grieves ~ "「深く悲しむものは私自身ではない」。悲しみもまた幻想。"What is in ~ "「痛みを感じるものは私の心の中の幻想に過ぎない」。痛みも幻想。



What dies was never living in reality, and did but mock the truth about myself. 
  • die [dái] : 「死ぬ、死亡する」
  • reality [riǽləti] : 「現実、実在、現実のこと」
  • mock [mάk] : 「〜のまねをする」
❖ "What dies ~ "「死するものは決して実相の中に生きてはいなかった」。死をもって存在を終焉とするものは実相的な真実の存在ではない。"and did but ~ "「死は、私自身に関しての単なるまねごとに過ぎない」。生まれた以上はいつかは死ぬという信念は、これもまた幻想の中に仕組まれた嘘である。



Now I disown self-concepts and deceits and lies about the holy Son of God. 
  • self-concept [kάnsept] : 「自己概念」
  • deceit [disíːt] : 「ますこと、偽り」
  • lie [lái] : 「嘘、虚言」
❖ "Now I disown ~ "「今や私は、神聖な神の子に関する自己概念も偽りも嘘も持ち合わせてはいない」。物質としてこの世に生まれ、死をもって存在を終焉するという自己概念は偽りであり、ごまかしだ。自分は神が創造した神聖な神の子である。永遠の命を与えられた実相的存在だ。



Now am I ready to accept him back as God created him, and as he is.
  • ready [rédi] : 「覚悟ができた、用意ができて」
  • accept [æksépt]: 「受け入れる、承認する」
  • create [kriéit] : 「創造する、創り出す」
❖ "Now am I ~ "「今こそ私は、神が創造した存在として、神の子をありのままに受け入れ直す心の準備が出来ている」。自分も同胞達も、神が創造した神聖な神の子なのだと受け入れることにしよう。



2. Father, my ancient love for You returns, and lets me love Your Son again as well. 
  • ancient [éinʃənt] : 「古くからの、古い」
  • return [ritə́ːrn] : 「戻る、帰る」
  • as well : 「同じに、おまけに、その上」
❖ "Father, my ~ "「父なる神よ、あなたに対して抱いていた昔の愛が戻って来ました」。"and lets me ~ "「ですから、私も同様にあなたの神の子を愛そうと思います」。神から分離する以前の自分が抱いていた神への愛が復活した。神が神の子を愛するように、自分も神を愛し、同時に神の子である同胞達も愛そうと思う。



Father, I am as You created me. Now is Your Love remembered, and my own. Now do I understand that they are one.
  • remember [rimémbər] : 「〜を覚えている、〜を思い出す」
❖ "Father, I am ~ "「父なる神よ、私はあなたが創造したままの自分です」。"Now is Your ~ "「今、あなたの愛と私の記憶が蘇りました」。"Now do I ~ "「今や私は、神と神の子が一体なのだと理解しています」。神と神の子は分離して存在することは不可能であり、互いに愛し合うことで永遠を生きている。実相的創造の中に生きている。






Lesson 241





This holy instant is salvation come.

  • instant [ínstənt] : 「瞬間、一瞬」
  • salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い」
❖ "This holy ~ "「この神聖な一瞬は、救いの到来の時である」。実相に目覚めて救われる時、その時こそ何よりも神聖な瞬間だ。



1. What joy there is today! It is a time of special celebration. For today holds out the instant to the darkened world where its release is set. 

  • joy [dʒɔ́i] : 「喜び、歓喜」
  • celebration [sèləbréiʃən] : 「祝うこと、祝賀」
  • hold out : 「差し出す、提供する」
  • darkened [dάːrkənd] : 「暗い」
  • release [rilíːs] : 「救出、解放」
❖ "What joy ~ "「今日は何と喜びに満ちた日であろう」。"It is a time ~ "「今日は特別な祝いの時だ」。"For today holds ~ "意訳する、「なぜなら、今日という日が暗闇の世界に解放の瞬間を差し出してくれるからだ」。今日は、苦と痛みの幻想世界から救われる日だ。悪夢から目覚める日である。喜ばないでいられようか。



The day has come when sorrows pass away and pain is gone. The glory of salvation dawns today upon a world set free. 

  • sorrow [sάrou] : 「悲しみ、悲哀」
  • pass away : 「過ぎ去る、死ぬ」
  • pain [péin] : 「痛み、苦痛」
  • glory [ɡlɔ́ːri] : 「栄光、荘厳、誇り」
  • dawn [dɔ́ːn] : 「明ける、見え出す」
  • be set free : 「自由の身となる、釈放される」
❖ "The day has ~ "「悲しみは過ぎ去り、痛みも去るその日がやって来た」。"The glory of ~ "「救いの栄光は、自由がもたらされた世界の上に今日見え始める」。実相世界の光が解放されたこの世界の上に降り注ぐ。



This is the time of hope for countless millions. They will be united now, as you forgive them all. For I will be forgiven by you today.

  • countless [káuntlis] : 「数え切れないほどの、無数の」
  • millions [míljənz] : 「大衆、民衆」
  • unite [junáit] : 「一体化する、結合する」
  • forgive [fərɡív] : 「許す、容赦する」
  • forgiven [fərɡívn] : 「forgiveの過去分詞」
❖ "This is the ~ "「数え切れないほどの人々にとって、今日は希望の時となる」。"They will ~ "「あなたが彼らのすべてを赦す時、今や人々は一つとなる」。あなたが同胞を自他一如と認識し、神の子の分裂を幻想と見抜いて赦す時、分裂は消滅して神の子の再統一が実現する。"For I will ~ "「なぜなら、今日、私はあなたによって赦されるだろうから」。自分が他者の幻想を赦すことと他者が自分の幻想を赦すことは実相的に等しい。



2. We have forgiven one another now, and so we come at last to You again. 

  • one another [ənʌ́ðər] : 「お互い」
  • at last : 「最後に、ついに、とうとう」
❖ "We have ~ "「今や私達はお互いに赦し合ったので、ついに私達は再びあなたの下(もと)へやって来ました」。互いの幻想を幻想として認めて赦したのだから、幻想は消滅し、私達は悪夢の世界から目覚めることが出来た。再び神の下(もと)へ回帰することが出来る。



Father, Your Son, who never left, returns to Heaven and his home. How glad are we to have our sanity restored to us, and to remember that we all are one.

  • left [léft] : 「leaveの過去・過去分詞形」
  • leave [líːv] : 「去る、退く」
  • return [ritə́ːrn] to : 「〜に帰る、〜戻る、〜帰還する」
  • sanity [sǽnəti] : 「正気、健全さ」
  • restore [ristɔ́ːr] : 「回復させる、修復する、復活させる」
❖ "Father, Your Son ~ "意訳する、「父なる神よ、神の子である私達はあなたの下(もと)を決して離れたことはありませんでしたし、天の王国という故郷へ回帰します」。神の子は神の下(もと)を離れたことなどなく、ただ深い眠りに陥っただけだった。神から分離したと思っていたのは幻想(夢)だった。眠りから目覚めた神の子は、再び神へと回帰することが出来る。"How glad are ~ "「私達が正気を取り戻させてもらい、みんな一体なのだと思い出すことが出来るのは、何と嬉しいことでしょう」。




Lesson 242




This day is God's. It is my gift to Him.

❖ "This day is ~ "「今日は神の日だ」。"It is my ~ "「それは、私からの、神への贈り物である」。今日は神へ回帰するための一日となる。



1. I will not lead my life alone today. I do not understand the world, and so to try to lead my life alone must be but foolishness. 

  • lead [líːd] a life : 「生活を送る、暮らす」
  • alone [əlóun] : 「独りで、孤立して、単独で」
  • foolishness [fúːliʃnis] : 「愚かさ」
❖ "I will not ~ "「今日、私は一人で暮らすのではない」。"I do not ~ "「私は世界を理解していないので、一人で生きて行こうとするのは愚かなことに違いない」。幻想世界についても実相世界についても、自分の認識はまだまだ深くない。叡智やヴィジョンがまだ復活していないからだ。だから、単独で神への回帰の旅を決行するのは愚かなことかも知れない。



But there is One Who knows all that is best for me. And He is glad to make no choices for me but the ones that lead to God. 

  • be best for : 「〜に最適である」
  • choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択」
  • make choice : 「選択する」
❖ "But there is ~ "「しかし、私にとって一番いいことをすべて知っているホーリー・スピリット(キリスト)がいる」。自分を確かな方向へ導いてくれるホーリー・スピリット(キリスト)が自分の心の中に住まっている。"And He is ~ "「そしてホーリー・スピリット(キリスト)は、神へ回帰するための最善の方法を私に代わって喜んで選んでくれる」。



I give this day to Him, for I would not delay my coming home, and it is He Who knows the way to God.

  • delay [diléi] : 「遅れる、〜を遅らせる」
❖ "I give this ~ "「私はこの日をホーリー・スピリット(キリスト)に与えよう」。今日、自分はホーリー・スピリットの声に耳を澄まし、その導きに従うつもりだ。"for I would ~ "「なぜなら、故郷への帰還を遅らせたくないし、神へ回帰する道を知っているのはホーリー・スピリットだけだからだ」。神へ回帰する最善の方法を知っているのはホーリー・スピリットである。なぜなら、ホーリー・スピリットはその方法を神の子に伝えるために、神から遣わされた存在だからだ。



2. And so we give today to You. We come with wholly open minds. We do not ask for anything that we may think we want. 

  • wholly [hóulli] : 「完全に、全く」
  • open mind : 「偏見のない心、広い心」
  • with an open mind : 「虚心に」
  • ask for : 「〜を求める、〜を要求する」
❖ "And so we ~ "「そこで、私達は今日という日をあなたに捧げます」。"We come with ~ "「私達は完全に心を開いてやって来ました」。"We do not ~ "「私達は、欲しいと思うようなものを何も求めたりしません」。エゴがかき立てる数々の欲に負けることはない。



Give us what You would have received by us. You know all our desires and our wants. 

  • receive [risíːv] : 「受け取る」
  • desire [dizáiər] : 「熱望、切望」
❖ "Give us what ~ "「私達に受け取って欲しいとあなたが思うものを与えて下さい」。"You know all ~ "「私達の願いや望みのすべてを、あなたは知っています」。心の大半を支配するエゴの望みではなく、心の奥底に住まうホーリー・スピリットの願いに従う。ホーリー・スピリットの願いは神の望みである。



And You will give us everything we need in helping us to find the way to You.

  • find [fáind] : 「見つける、探し出す」
❖ "And You will ~ "「そしてあなたは、私達が神へ至る道を探し出すことを助けるために、私達が必要とするあらゆるものを与えてくれるでしょう」。




Lesson 243




Today I will judge nothing that occurs.

  • judge [dʒʌ́dʒ] : 「判断する、〜だと思う」
  • occur [əkə́ːr] : 「起こる、発生する、生じる」
❖ "Today I ~ "「今日は、何が起きようとも判断すまい」。肉体的な知覚に頼る頭脳的な判断を放棄する。叡智による直覚に目覚めるためだ。



1. I will be honest with myself today. I will not think that I already know what must remain beyond my present grasp. 

  • be honest with oneself : 「自分自身に正直である」
  • already [ɔːlrédi] : 「すでに、とっくに〜済み」
  • remain [riméin] : 「とどまる、残る、残存する」
  • present [préznt] : 「現在の、今の」
  • grasp [ɡrǽsp] : 「把握、理解」
❖ "I will be ~ "「今日、私は自分に正直でいよう」。"I will not ~ "「私の今の把握を超越したままになるはずのものをすでに知っているとは思うまい」。肉体的な知覚によっては把握できない真実を、あたかも理性がすでに知っているような振りはすまい。実相的な真実は知覚的把握を超越している。



I will not think I understand the whole from bits of my perception, which are all that I can see. 

  • whole [hóul] : 「すべてを含んだ、欠けたものがない」
  • bits of : 「ちっぽけな〜」
  • perception [pərsépʃən] : 「知覚、認知、知見、見識」
❖ "I will not ~ "「私の知覚が知り得るちっぽけな部分は私が見ることの出来るすべてに過ぎないので、それをもって、すべてを理解しているなどとは思うまい」。



Today I recognize that this is so. And so I am relieved of judgments that I cannot make. 

  • recognize [rékəɡnàiz] : 「〜を認識する、受け入れる」
  • relieve [rilíːv] : 「取り除く、軽減する」
  • judgment [dʒʌ́dʒmənt] : 「判断、判断力」
❖ "Today I ~ "「今日、私はそうなのだと認める」。"And so I ~ "「そうすることで、私は出来もしない判断から解放される」。真実から遠い理性的な判断から解放される。叡智へ向かう第一歩だ。



Thus do I free myself and what I look upon, to be in peace as God created us.

  • thus [ðʌ́s] : 「従って、このようにして」
  • free [fríː] : 「〜を自由にする、解放する」
  • look upon : 「〜を見る」
  • create [kriéit] : 「創造する、創り出す」
❖ "Thus do I ~ "「こうして、私は自分自身からも私が目にしたものからも解放され、神が私達を創造したままの平和の内に生きることが出来る」。



2. Father, today I leave creation free to be itself. I honor all its parts, in which I am included. 

  • leave [líːv] : 「ある状態のままにしておく」
  • be free to do : 「自由に〜できる」
  • honor [άnər] : 「〜に敬意を払う、尊敬する」
  • include [inklúːd] : 「含める、包含する」 
❖ "Father, today ~ "「父なる神よ、今日こそ私は、(あなたが)創造したものをそれ自体のままに自由にしておきます」。神が創造した愛や慈しみや喜びや平和などの真実を、理性的な判断を下すことなく、あるがままに受け入れます。"I honor all ~ "「創造された一つ一つに敬意を表します」。"in which I ~ "「私もそれに含まれるのですから」。神は私を神の子として創造してくれたのですから。



We are one because each part contains Your memory, and truth must shine in all of us as one.

  • contain [kəntéin] : 「含む、包含する」
  • memory [méməri] : 「記憶、思い出、出来事」
  • shine [ʃáin] : 「輝く、光る」
❖ "We are one ~ "「あなたが創造した一つ一つにあなたの記憶が宿っており、私達のすべての内に真実が一つとして輝いているはずなので、私達は一つなのです」。神は実相的な愛を、創造という行為を通して真実の中に記憶した。神の思いが一つなら、創造された数々の真実も一つだ。




Lesson 244




I am in danger nowhere in the world.

  • danger [déindʒər] : 「危険、危機、危難」
  • in danger : 「危険にひんして」
❖ "I am in ~ "「この世界のどこにいても、私は危険な状態に陥ることはない」。恐ろしく見える現実も、夜見る夢と同様に、本当は単なる幻想だ。自分に危険は及ばない。



1. Your Son is safe wherever he may be, for You are there with him. 

  • wherever [hwεərévər] : 「どこで〜であろうとも」
❖ "Your Son is ~ "「あなたの子である神の子は、どこにいても安全です」。"for You are ~ "「なぜなら、あなたは神の子と共にそこにいるからです」。神の子の心の奥底に、神が遣わしたホーリー・スピリットが常にいてくれる。



He need but call upon Your Name, and he will recollect his safety and Your Love, for they are one. 

  • call upon : 「呼び掛ける、求める」
  • recollect [rèkəlékt] : 「思い出す、回想する」
  • safety [séifti] : 「安全、無事」
❖ "He need but ~ "「神の子はあなたの名前を呼ぶだけでいい」。"and he will ~ "「そうすれば、神の子は自分が安全であることやあなたの愛を思い出すことが出来ます」。"for they ~ "「なぜなら、あなたと神の子は一体だからです」。神は自らの愛の延長上に神の子を創造した。神と神の子は切り離せるものではない。そのことを思い出せば、自分が神と共に安全であることを確信できる。



How can he fear or doubt or fail to know he cannot suffer, be endangered, or experience unhappiness, when he belongs to You, beloved and loving, in the safety of Your Fatherly embrace?

  • doubt [dáut] : 「疑う、信じない」
  • fail [féil] : 「失敗する、しくじる」
  • suffer [sʌ́fər] : 「苦しむ、苦痛を感じる」
  • endangered [indéindʒərd] : 「危険にさらされた」
  • experience [ikspíəriəns] : 「〜を経験する、〜を体験する」
  • unhappiness [ʌnhǽpinis] : 「不運、不幸、惨めさ」
  • belong [bilɔ́ːŋ] to : 「〜に属する、〜の所有である」
  • beloved [bilʌ́vd] : 「最愛の、いとしい、愛される」
  • loving [lʌ́viŋ] : 「愛情がある、愛情あふれる」
  • fatherly [fάːðərli] : 「父親らしい」
  • embrace [imbréis] : 「抱擁、包囲」
❖ "How can he ~ "「あなたの下(もと)にいて、愛され愛し、父なるあなたに抱かれて安全だというのに、どうして、恐れたり疑ったり、傷つくことなど不可能なのだと知ることに失敗したり、不幸を体験したり出来るでしょうか」。



2. And there we are in truth. No storms can come into the hallowed haven of our home. 

  • storm [stɔ́ːrm] : 「嵐、暴風」
  • hallowed [hǽloud] : 「神聖化された、神聖な」
  • haven [héivən] : 「安息の地、安全な場所、避難所」
❖ "And there ~ "「そして私達は、真実の中にいる」。"No storms can ~ "「私達の故郷の神聖な安息の地には、どんな嵐もやって来ることは不可能だ」。天の王国である実相世界には、この世界の嵐のような不条理はない。



In God we are secure. For what can come to threaten God Himself, or make afraid what will forever be a part of Him?

  • secure [sikjúər] : 「不安のない、安全な」
  • threaten [θrétn] : 「〜を脅す、脅迫する」
  • afraid [əfréid] : 「恐れて、心配して、怖がって」
❖ "In God we ~ "「私達は神の内にあって安全だ」。神はすべてを包含する存在であって、いわば神は実相世界全体を包摂(ほうせつ)している。天の王国(実相世界)という故郷に回帰することは神の内に再び入り込むことだ。"For what can ~ "「いったい何が、神自身を脅迫するために、あるいは永遠に神の一部であるものに恐怖を抱かせるためにやって来れるだろうか」。






W-pII.What Is the World.1:1 ~ 5:5

What Is the World?

Introduction to Lessons 241 - 250




1. The world is false perception. It is born of error, and it has not left its source. 
  • false [fɔ́ːls] : 「誤った、虚偽の、偽の」
  • perception [pərsépʃən] : 「知覚、認知、知見」
  • be born of : 「〜から生まれる、〜のもとに生まれる」
  • error [érər] : 「誤り、間違い」
  • left [léft] : 「leaveの過去・過去分詞形」
  • leave [líːv] : 「〜から離れる、〜と別れる」
  • source [sɔ́ːrs] : 「もと、源、起源」
❖ "The world is ~ "「この世界は誤って知覚されている」。実在しないものを知覚が誤って実在しているかのように錯覚しているに過ぎない。"It is born ~ "「それは誤りから生まれ、誤りの源からいまだに離れていない」。神から分離することが出来たという誤った思いが実相的なヴィジョンを捨てて肉体的な知覚を生み出し、その知覚がこの世界が実在しているかのように錯覚する。誤った知覚を生み出した源は神からの分離であり、分離という錯覚から離れることが出来ない。



It will remain no longer than the thought that gave it birth is cherished. 
  • remain [riméin] : 「とどまる、残る、生き残る」
  • no longer than : 「〜しか〜でない」
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考」
  • give birth : 「生む、産む」
  • cherish [tʃériʃ] : 「〜を大切にする、可愛がる」
❖ "It will remain ~ "「この世界を生み出した思いが大切にされているうちしか、この世界は生き残ることが出来ない」。神から分離できるという誤った思いが捨てられれば、この世界は消滅する。肉体的な知覚が必要でなくなるからだ。



When the thought of separation has been changed to one of true forgiveness, will the world be seen in quite another light; and one which leads to truth, where all the world must disappear and all its errors vanish. 
  • separation [sèpəréiʃən] : 「分離、区別、離脱」
  • forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し、寛容」
  • lead to : 「つながる、結局〜となる」
  • disappear [dìsəpíər] : 「存在しなくなる、消滅する」
  • vanish [vǽniʃ] : 「消える、消えてなくなる」
❖ "When the thought ~ "「分離という思いが本当の赦しの一つに変えられたとき、世界はまったく別の光の中で見られることになる」。神から分離したという思いは本当は誤りだったのだと気付き、夢に過ぎないと赦してしまえば、幻想世界は消滅し、新しい光の下(もと)に実相世界が見えて来る。"and one which ~ "「その光は真実へと導く光であり、」"where all the ~ "「その光の下(もと)では、この世界のすべてが消滅し、その誤りのすべても消えてしまう」。誤った知覚が消滅し、知覚がでっち上げた幻想世界が消滅すれば、真実の光の下(もと)で実相のヴィジョンが見えて来る。



Now its source has gone, and its effects are gone as well.
  • gone [ɡɔ́ːn] : 「goの過去分詞形」
  • effect [ifékt] : 「結果、影響」
  • as well : 「同じに、同様にうまく、その上」
❖ "Now its source ~ "「今や誤りの源は消滅し、その結果も同様に消えてなくなる」。神から分離したという誤った思いは消滅し、その誤った思いがでっち上げた知覚によって錯覚された幻想のすべても消滅する。



2. The world was made as an attack on God. It symbolizes fear. And what is fear except love's absence? 
  • attack [ətǽk] : 「攻撃、暴行、襲撃」
  • symbolize [símbəlàiz] : 「〜を象徴する」
  • except [iksépt] : 「ただし、除いて」
  • absence [ǽbsəns] : 「不足、欠乏、欠如
❖ "The world was ~ "「この世界は神への攻撃として作られた」。神の子は、父なる神から分離独立し、神の子が新たな神として君臨できる独自世界をでっち上げた。"It symbolizes ~ "「この世界は恐れを象徴している」。神からの分離独立は神への裏切りであり、神はやがて神の子を罰するだろうという恐れを抱く。これが恐れの原型である。"And what is ~ "「そして、愛の欠如なくして一体何が恐れだろうか」。恐れと愛の欠如は同じ事だ。もし神の子が神の愛を信じることが出来るなら、神が神の子を罰するわけがないと知り得るはずだ。神の愛を信じることが出来ないことが恐れを生み出す。



Thus the world was meant to be a place where God could enter not, and where His Son could be apart from Him. 
  • meant [mént] : 「meanの過去・過去分詞形」
  • be meant to do : 「〜するように意図されている」
  • enter [énter] : 「〜に入る、〜に立ち入る」
  • apart from : 「〜から離れて、〜は別として」
❖ "Thus the world ~ "「こうして、この世界は神が立ち入ることの出来ない場所として、そして神の子が神から離れていることが出来る場所として意図された」。神の住む実相世界から隔絶した幻想世界を、神の子は眠りの中でひたすら夢に見る。



Here was perception born, for knowledge could not cause such insane thoughts. 
  • perception [pərsépʃən] : 「知覚、認知、知見、見識」
  • knowledge [nάlidʒ] : 「知識、知恵、知見」
  • cause [kɔ́ːz] : 「〜を引き起こす、〜の原因になる」
  • insane [inséin] : 「ばかげた、愚かな、正気でない」
❖ "Here was ~ "「ここに知覚が生まれる」。"for knowledge ~ "「なぜなら、叡智はそんな狂気じみた思いを作り出すことが出来ないからだ」。実在する実相を直接知ることが出来る叡智に対して、実在しない夢の光景をあたかも実在するかのように錯覚させるのが肉体的な知覚。叡智は実相的なヴィジョンを展開し、知覚は狂気じみた幻想を展開する。



But eyes deceive, and ears hear falsely. Now mistakes become quite possible, for certainty has gone.
  • deceive [disíːv] : 「欺く、惑わす、だます」
  • falsely [fɔ́ːlsli] : 「偽って、不誠実に」
  • mistake [mistéik] : 「ミス、誤り、過ち」
  • possible [pάsəbl] : 「可能性がある、あり得る」
  • certainty [sə́ːrtnti] : 「確実、確実性」
  • gone [ɡɔ́ːn] : 「goの過去分詞形」
❖ "But eyes ~ "「しかし目は欺き、耳は誤って聞く」。目はありもしないものを見えたと言い、耳はありもしないものが聞こえたと言う。"Now mistakes ~ "「今や誤りは極めて可能となる」。幻想世界は何でもありの世界となる。"for certainty ~ "「なぜなら、確実性が失われたからだ」。真実のみが確実に存在するという実相世界の基盤が失われたからだ。



3. The mechanisms of illusion have been born instead. And now they go to find what has been given them to seek. 
  • mechanism [mékənìzm] : 「構造、仕組み」
  • illusion [ilúːʒən] : 「幻想、幻覚、錯覚」
  • born [bɔ́ːrn] : 「生まれる、誕生する」
  • instead [instéd] : 「代わりに、それよりむしろ」
  • go to find : 「〜を探しに行く」
  • seek [síːk] : 「探し求める、捜し出す」
❖ "The mechanisms ~ "「代わりに、幻想するという仕組みが生まれた」。"And now ~ "意訳する、「そして、目や耳は、見つけ出すようにと与えられたものだけを探そうとする」。知覚は、知覚したいと思うものを幻想の仕組みによって生み出し、それがあたかも現実に存在するかのように私達に錯覚させる。



Their aim is to fulfill the purpose which the world was made to witness and make real. 
  • aim [éim] : 「目標、目的」
  • fulfill [fulfíl] : 「〜を実行する、〜を果たす」
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、目標」
  • witness [wítnəs] : 「証言する、証明する」
❖ "Their aim is ~ "意訳する、「本当に存在するのだと証明するために世界が作られるという目的を達成することが、知覚の目指すところだ」。知覚されれば、それは現実に存在するのだと誰も疑わない。そうなるように世界は作られた。そうすることが知覚の目的だ。夜見る夢の中の物が本当に存在していると、夢の中の誰も疑わない。



They see in its illusions but a solid base where truth exists, upheld apart from lies. 
  • solid [sɑ́ləd] : 「確固とした、揺るぎない」
  • base [béis] : 「基盤、土台」
  • exist [iɡzíst] : 「存在する、生きている」
  • upheld [ʌ̀phéld] : 「upholdの過去・過去分詞形」
  • uphold [ʌ̀phóuld] : 「支持する、支える、維持する」
  • apart from : 「〜から離れて、〜は別として」
  • lie [lái] : 「嘘、虚言」
❖ "They see in ~ "「偽りから離れて確保された真実が存在するという確固たる基盤だけを、知覚は世界の幻想の中に見る」。これが、本来の知覚の機能であるはずだ。いわゆる、実相的なヴィジョンである。ところが、神の子は幻想の中にヴィジョンを模した肉体的な知覚を作り出し、心が見たいと思う物だけを知覚できるというメカニズムをでっち上げた。知覚したものは偽りから遠く離れた真実であり、実在しているという確固たる論理基盤の上に知覚は安住しているというわけだ。



Yet everything that they report is but illusion which is kept apart from truth.
  • report [ripɔ́ːrt] : 「報告する、伝える」
  • kept [képt] : 「keepの過去・過去分詞形」
  • keep [kíːp] : 「保つ、〜の状態にしておく」
❖ "Yet everything ~ "「しかし、知覚が報告するものはすべて、真実から遠く離れた幻想にすぎない」。ありもしないものを勝手に知覚して、知覚したのだからそれは存在すると主張する。こうして、圧倒的にリアルなこの世界が構築された。



4. As sight was made to lead away from truth, it can be redirected. 
  • as : 「〜だけれども」
  • sight [sáit] : 「視力、視覚、視野、視界」
  • lead away : 「連れ去る」
  • redirect [rìːdərékt] : 「(方向を) 変える、向け直す」
❖ "As sight was ~ "「視覚は真実から(私達を)遠ざけるために作られたのだが、それは方向を変えることが出来る」。肉体的な視覚は、実相的なヴィジョンの幻想版である。視覚が語る嘘に気付けば、それをヴィジョンの方向へと軌道修正することは可能だ。



Sounds become the call for God, and all perception can be given a new purpose by the One Whom God appointed Savior to the world. 
  • call for : 「〜への呼びかけ」
  • perception [pərsépʃən] : 「知覚、認知、知見、見識」
  • given [ɡívən] : 「giveの過去分詞形」
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、目標」
  • appoint [əpɔ́int] : 「〜を任命する、指名する」
  • savior [séiviər] : 「救い手、救済者、救い主」
❖ "Sounds become ~ "「音は神への呼びかけとなり」、口から発する言葉は肉体レベルを越えて、神へ通ずる呼びかけへと変化し得るし、"and all perception ~ "「神がこの世界の救い主を指名した単一の者によって、あらゆる知覚は新たな目的が与えられ得る」。唯一者(the One)とは単一存在である神の子のことであり、世界を幻想から救う役割を与えられたとき、神の子はキリストとなる。そのとき、幻想を生み出していた知覚は新たな目的を与えられ、真実を直覚するヴィジョンへと生まれ変わる。



Follow His light, and see the world as He beholds it. Hear His Voice alone in all that speaks to you. 
  • follow [fάlou] : 「〜の後について行く、〜に従う」
  • light [láit] : 「光、明かり」
  • behold [bihóuld] : 「見守る、注視する」
  • alone [əlóun] : 「独りで、単独で」
  • speak to : 「〜に話し掛ける」
❖ "Follow His light ~ "「キリストの光に従い、キリストが見るようにこの世界を見なさい」。目覚めた神の子であるキリストが放つ叡智の光に従って、その光で照らし出された本当の世界の姿を見なさい。"Hear His Voice ~ "「あなたに語りかけるあらゆる声の中から、キリストの声だけを聞き取りなさい」。エゴの誘惑の声に負けることなく、ホーリー・スピリットの声でもあるキリストの話しに耳を傾けなさい。ホーリー・スピリットは神の意志を代弁してくれる。



And let Him give you peace and certainty, which you have thrown away, but Heaven has preserved for you in Him.
  • certainty [sə́ːrtnti] : 「確実性、間違いないこと」
  • thrown [θróun] : 「throwの過去分詞」
  • throw [θróu] : 「投げる、発射する」
  • throw away : 「〜を投げ捨てる」
  • preserve [prizə́ːrv] : 「〜を保つ、保存する、保護する」
❖ "And let Him ~ "「そして、キリストがあなたに平和と確信を与えてくれるように頼みなさい」。"which you have ~ "「その平和と確信はあなたが投げ捨ててしまったものだが、天の王国はあなたのために、ホーリー・スピリット(キリスト)の中にそれを保存しておいてくれた」。神の子が神から分離するとき、神の子は天の王国の実相的平和も神の子としての確信も捨ててしまった。しかし、神はそのいずれもホーリー・スピリットの中に保存し、時が満ちるとき、ホーリー・スピリット(キリスト)は神の子にそれを気付かせる。



5. Let us not rest content until the world has joined our changed perception. 
  • rest [rést] : 「ある、休む、静止する」
  • content [kəntént] : 「満足な状態で」
  • rest content : 「満足している」
  • until [əntíl] : 「〜する時まで」
  • join [dʒɔ́in] : 「交わる、一緒になる、結合する」
❖ "Let us not ~ "「この世界が、変えられた私達の目的と一緒になるまで、満足な状態に甘んずることがないようにしよう」。分裂して世界に広がった神の子達が、互いに共鳴し合って幻想から自らも世界も救うという目的に目覚めるまで、幻想世界の世俗的な安寧に満足してはいけない。



Let us not be satisfied until forgiveness has been made complete. And let us not attempt to change our function. 
  • satisfy [sǽtisfài] : 「〜を満足させる、満たす」
  • forgiveness [fərɡívnis] : 「許し、容赦、寛容」
  • complete [kəmplíːt] : 「完全な、全部の」
  • attempt [ətémpt] : 「〜を試してみる、〜を企てる」
  • function [fʌ́ŋkʃən] : 「機能、役割」
❖ "Let us not ~ "「赦しが完全なものにされるまで、満足しないようにしよう」。"And let us ~ "「そして、私達の役割を変えようと企てないようにしよう」。幻想のすべてを幻想と見抜き、夢に過ぎないとして赦してしまう。苦と痛みの世界もまた幻想と見抜いて赦し、本当の実相世界へ目覚める。この一連の役割を忘れないようにしよう。



We must save the world. For we who made it must behold it through the eyes of Christ, that what was made to die can be restored to everlasting life.
  • save [séiv] : 「救う、助ける」
  • behold [bihóuld] : 「見守る、注視する」
  • through [θrúː] : 「〜を通じて、〜の手を通して」
  • die [dái] : 「死ぬ、死亡する」
  • restore [ristɔ́ːr] : 「回復させる、修復する、復活させる」
  • everlasting [èvərlǽstiŋ] : 「永遠の、不朽の」
  • life [láif] : 「命、生命」
❖ "We must save ~ "「私達はこの世界を救わなくてはならない」。"For we who ~ "「なぜなら、この世界をでっち上げた私達は、キリストの目を通して世界を見つめるに違いないからだ」。神の子が自らでっち上げた夢から目覚め、キリストのヴィジョンをもった以上は、救いという役割を成就する必要がある。"that what was ~ "「そうすれば、死ぬように作られたものが永遠の命へと復活できる」。幻想世界の肉体は死をもって終わる運命にあるが、時間の存在しない実相世界の命は永遠だ。夢の中の肉体を赦し、その存在を消滅させた後は、実相の命が復活する。






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