●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
●  Workbook精読http://acimworkshop-workbook.blogspot.jp です。
●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



W-pI.36.1:1 ~ W-pI.36.4:2

Lesson 36



My holiness envelops everything I see.
  • holiness [hóulinis] : 「神聖、高潔」
  • envelop [énvəlòup] : 「〜を包む、くるむ、覆い隠す」
❖ "My holiness ~ "「私の神聖さは、私が目にするものすべてを包み込んでいる」。あなたが、あなたの心は神の心の一部であって、したがって、あなたは神聖なのだと知ることは、あなたが自分を実相的なヴィジョンで見ていることを示している。肉体的な感覚器官の目で見ているわけではないのだ。そういうヴィジョンで外部を見ると、あなたの神聖さが見るものすべてを包み込んでいると知覚出来る。いわば、ヴィジョンという真実の光を、目にするものすべてに投射しているわけだ。



1. Today's idea extends the idea for yesterday from the perceiver to the perceived. You are holy because your mind is part of God's. 
  • extend [iksténd] : 「広げる、伸ばす、拡張する、拡大する」
  • perceiver [pərsíːvər] : 「知覚者、知覚する者」
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を見抜く」
  • holy [hóuli] : 「神聖な、聖なる」
  • part [pάːrt] : 「一部、部分」
❖ "Today's idea extends ~ "「今日のものの見方は、昨日の見方を、知覚する者から知覚されるものへと拡張している」。昨日は、知覚者であるあなたが主体であったが、今日は知覚される対象に焦点が当てられる。



And because you are holy, your sight must be holy as well. "Sinless" means without sin. You cannot be without sin a little. 
  • sight [sáit] : 「景色、眺め、視野、視界、視力、視覚」
  • as well : 「同じに、同様にうまく、おまけに、その上」
  • sinless [sínlis] : 「罪のない、潔白な」
  • mean [míːn] : 「〜を意味する、…とは〜を指す」
  • without [wiðáut] : 「〜なしで、〜を持たずに」
  • sin [sín] : 「罪、罪悪、ばかげたこと、過失、罪業」
❖ "And because you ~ "「あなたが神聖であるがゆえに、あなたが目にする光景もまた、神聖であるに違いない」。"Sinless means ~ "「『無辜(むこ)である』ということは、罪がないことを意味している」。変な言い回しに思えるだろうが、罪がないということは、まったく完全に罪がないということを意味している、ということ。"You cannot ~ "「あなたは、少しだけ罪がある、などという状態にはなれない」。罪があるか、ないか、あたかも二者択一であって、その中間はない。



You are sinless or not. If your mind is part of God's you must be sinless, or a part of His Mind would be sinful. 
  • sinful [sínfəl] : 「罪深い、邪悪な」
❖ "You are sinless ~ "「あなたは、罪があるか、罪がないか、そのどちらかなのだ」。"If your mind is ~ "「もし、あなたの心が神の心の一部であるなら、あなたはきっと罪がない」。"or a part of His ~ "「さもなければ、神の心の一部は、罪があることになってしまう」。神の心が不完全であれば、それは神ではない。しかし、神の心は完全であるから、神には罪はなく、したがって、その神の子もまた罪などないのだ。



Your sight is related to His Holiness, not to your ego, and therefore not to your body.
  • be related to : 「〜に関連している、〜に結び付いている」
  • therefore [ðέərfɔ̀ːr] : 「それ故に、そのために、従って、だから」
❖ "Your sight is ~ "「あなたが目にする光景は、神の神聖さに関わっているのであって、あなたのエゴと関わっているわけではない」。"and therefore not ~ "「したがって、あなたが目にする光景は、あなたの肉体とは無関係である」。あなたが目にする光景が、あなたに敵対する醜い情景であったなら、あなたは肉体的な感覚器官の目を通して、つまりエゴ的な視力でものを見ているのだ。しかし、あなたがヴィジョンでものを見るとき、あなたの神聖さで包まれた光景が見えてくるわけで、それは、神の神聖さと大いに関わりをもっている。



2. Four three-to-five-minute practice periods are required for today. 
  • practice [prǽktis] : 「練習、訓練、演習、実践、実行、履行」
  • period [píəriəd] : 「期間、時期、時間」
  • require [rikwáiər] : 「〜を必要とする、求める、〜に要求する、命じる」
❖ "Four three-to-five-minute ~ "「今日のために、3分〜5分の練習が4回求められる」。


Try to distribute them fairly evenly, and make the shorter applications frequently, to protect your protection throughout the day. 
  • try [trái] : 「試す、やってみる、試みる、企てる」
  • distribute [distríbjuːt] : 「〜を分配する、〜を分け与える、〜を割り振る」
  • fairly [fέərli] : 「公平に、平等に、かなり、相当に、極めて」
  • evenly [íːvənli] : 「むらなく、均一に、均等に、一様に、公平に、平等に」
  • short [ʃɔ́ːrt] : 「短い、短期間の」
  • application [æ̀pləkéiʃən] : 「適用、応用、活用、利用、充当」
  • frequently [fríːkwəntli] : 「頻繁に、しばしば、たびたび」
  • protect [prətékt] : 「保護する、守る、かばう」
  • protection [prətékʃən] : 「保護、擁護、防御」
  • throughout [θruːáut] : 「〜の間中、〜の初めから終わりまで」
❖ "Try to distribute ~ "「それを、公平に均等に割り振り、」たとえば、午前中だけに集中したりしないように、一日のうちになるべく均等にエクササイズを割り振り、"and make the shorter ~ "「そして、より短い適用を頻繁に行うように」。均等割した練習の合間に、短いエクササイズを頻繁に入れるわけだ。"to protect your ~ "「それは、一日を通して、あなたの守りを固めるためである」。ややもすれば、エゴの誘惑に負けて、元の見方に戻ってしまいかねないので、一日を通して、出来るだけ頻繁に今日のものの見方を繰り返し練習するのである。なお、"protect your protection"を「守りを固める」と訳してみた。



The longer practice periods should take this form:
  • long [lɔ́ːŋ] : 「長い、長くかかる」
  • take [téik] : 「〜を要する、必要とする、時間がかかる」
  • form [fɔ́ːrm] : 「形、外形、構造、現れ、姿、体つき」
❖ "The longer practice ~ "「長めの練習は、次のような形をとるべきだ」。



3. First, close your eyes and repeat the idea for today several times, slowly. 
  • close [klóuz] : 「閉じる、閉める」
  • repeat [ripíːt] : 「〜を繰り返す、〜を繰り返して言う」
  • several [sévərəl] : 「数個の、いくつかの」
  • slowly [slóuli] : 「ゆっくり、のろのろと」
❖ "First, close your ~ "「初めに目を閉じ、今日のテーマを数回、ゆっくりと繰り返す」。


Then open your eyes and look quite slowly about you, applying the idea specifically to whatever you note in your casual survey. Say, for example:

        My holiness envelops that rug. 
        My holiness envelops that wall. 
        My holiness envelops these fingers. 
        My holiness envelops that chair. 
        My holiness envelops that body. 
        My holiness envelops this pen.
  • open [óupən] : 「開ける、広げる」
  • look about : 「周りを見回す、周囲に気を付ける、目を配る」
  • quite [kwáit] : 「かなり、なかなか、とても、非常に」
  • apply [əplái] : 「当てはまる、妥当する、適用される、適合する」
  • specifically [spisífikəli] : 「特に、明確に、はっきりと、具体的に」
  • whatever [hwʌtévər] : 「〜するのは何でも、どんなものが〜でも」
  • note [nóut] : 「〜に気付く、〜に気が付く、〜に注意する」
  • casual [kǽʒuəl] : 「思い付きの、無計画な、形式張らない、ざっくばらんな」
  • survey [sərvéi] : 「見渡す、見晴らす、調査する、検査する」
  • for example [iɡzǽmpl] : 「例えば、例として」
  • rug [rʌ́ɡ] : 「膝掛け、肩掛け、カーペット、絨毯」
  • wall [wɔ́ːl] : 「壁、内壁、外壁」
  • finger [fíŋɡər] : 「指」
  • chair [tʃέər] : 「椅子」
❖ "Then open your eyes ~ "「次に目を開け、極めてゆっくりと周りを見渡す」。"applying the idea ~ "「そして、気楽な気持ちで探査して気付いたものなら何にでも、具体的に今日のものの見方を適用する」。"My holiness envelops ~ "「私の神聖さは、カーペットを包み込んでいる」。「私の神聖さは、あの壁を包み込んでいる」。「私の神聖さは、この指を包み込んでいる」。「私の神聖さは、あの椅子を包み込んでいる」。「私の神聖さは、あの体を包み込んでいる」。「私の神聖さは、このペンを包み込んでいる」。



Several times during these practice periods, close your eyes and repeat the idea to yourself. Then open your eyes, and continue as before.
  • during [djúəriŋ] : 「〜の間ずっと、〜の期間に、〜の間に」
  • continue [kəntínjuː] : 「〜を続ける、継続する」
  • as before : 「以前の通り、従来通り、これまでのように」
❖ "Several times during ~ "「これらの練習の間に数回、目を閉じて、あなたに自身に今日のテーマを繰り返し述べる」。"Then open your ~ "「その後、目を開けて、前のように続ける」。具体的な物に対して今日の見方を適用しながら、その間に数回、「私の神聖さは、私が目にするものすべてを包み込んでいる」と唱えるのである。で、唱え終わったら、次に移る。



4. For the shorter exercise periods, close your eyes and repeat the idea; look about you as you repeat it again; and conclude with one more repetition with your eyes closed. 
  • exercise [éksərsàiz] : 「練習、訓練、課題、学課」
  • again [əɡéin] : 「再び、かさねて、この場合もやはり」
  • conclude [kənklúːd] : 「〜と結論を出す、〜を完結する、終える」
  • repetition [rèpətíʃən] : 「繰り返し、反復、再上演、再現」
❖ "For the shorter ~ "「短めの練習のためには、目を閉じ、今日のテーマを繰り返し述べ、」"look about you ~ "「(目を開けて)、再びテーマを繰り返しながらあなたの周りを見渡し、」"and conclude with ~ "「最後に目を閉じて、もう一度今日のテーマを繰り返して終わる」。



All applications should, of course, be made quite slowly, as effortlessly and unhurriedly as possible.
  • of course: 「もちろん、確かに、言うまでもなく、当然」
  • effortlessly [éfərtlisli] : 「苦もなく、楽々と、苦労せずに」
  • unhurriedly [ʌnhə́ːridli] : 「急がずに、ゆっくりと」
  • possible [pάsəbl] : 「可能性がある、あり得る、なし得る、実行できる」
  • as A as possible : 「できるだけAの」
❖ "All applications should ~ "「すべての適用は、もちろん、極めてゆっくり行い、」"as effortlessly ~ "「出来るだけ、楽々と急がずに行うこと」。
 
 
 


W-pI.35.1:1 ~ W-pI.35.9:2

Lesson 35



My mind is part of God's. I am very holy.
  • part [pάːrt] : 「一部、部分」
  • holy [hóuli] : 「神聖な、聖なる」
❖ "My mind ~ "「私の心は、神の心の一部である」。"I am very ~ "「私は、とても神聖である」。あなたは、神が創造した神の子であって、神の心の反映である。神が神聖である以上、神の子であるあなたも当然、神聖なのだ。



1. Today's idea does not describe the way you see yourself now. It does, however, describe what vision will show you. 
  • describe [diskráib] : 「言い表す、説明する、描写する、表現する」
  • way [wéi] : 「方法、やり方、手段、方途、様式」
  • however [hauévər] : 「けれども、しかしながら、また一方」
  • vision [víʒən] : 「先見の明、洞察力、想像力、視覚、視力」
  • show [ʃóu] : 「示す、表す、表示する」
❖ "Today's idea does ~ "「今日のものの見方は、今あなたがあなた自身を見ている姿を述べているのではない」。"It does, however ~ "「しかし、ヴィジョンがあなたに示してくれる姿を描写しているのだ」。今のあなたは、自分自身を神聖な神の子であるとは見ていないが、それは、あなたの目が幻想のベールに覆われているからだ。あなたが奇跡によってヴィジョンを獲得出来れば、ベールは剥がされて、あなたの本当の姿が見えてくる。本当は、あなたは神聖な神の子なのだ。



It is difficult for anyone who thinks he is in this world to believe this of himself. 
  • difficult [dífikʌ̀lt] : 「困難な、厳しい、苦しい、つらい」
  • think [θíŋk] : 「〜を考える、〜を思う」
  • believe [bilíːv] : 「信じる、確信する、信頼する」
❖ "It is difficult for ~ "「自分自身をこのように信じることは、この(幻想)世界に住んでいると思っている者にとっては、困難である」。幻想のベールに覆われているから、自分の心が神の心の一部であり、自分が神聖な存在だと思うことは、非常に難しい。



Yet the reason he thinks he is in this world is because he does not believe it.
  • reason [ríːzn] : 「理由、動機、原因、根拠」
❖ "Yet the reason ~ "「しかし、彼がこの世界にいると思っている理由は、それを信じていないからなのだ」。逆に、あなたが、自分は神聖な神の子であると信じられるなら、この幻想世界は仮の住まいであって、本当の住まいではないと気付くはずである。真実を現実化する奇跡によって幻想のベールが剥がされれば、すなわち、この幻想世界は消滅する。そして、あなたは、本当の住まいである実相世界へ回帰する旅を始めるのだ。



2. You will believe that you are part of where you think you are. That is because you surround yourself with the environment you want. 
  • surround [səráund] : 「包囲する、囲む、取り囲む」
  • environment [inváiərənmənt] : 「環境、周囲、情勢」
❖ "You will believe ~ "「あなたは、あなたが存在していると思っている場所の一部だと信じるだろう」。だから、あなたはこの世界の一部だと信じている。"That is because you ~ "「それは、あなたがあなた自身を、あなたの望む環境で取り囲んでいるからだ」。あなたは、心に描いたイメージを心の外部に投影して、自分の望む環境を作り出している。その環境に溶け込むように、あなたは環境の一部だと信じているのだ。これが、『色即是空、空即是色』であって、空なるキャンバスにあなたの空想の絵を描き出して、あなたの周りの環境を望み通りに偽創造し、その中に住む自分をもまた偽創造しているわけだ。



And you want it to protect the image of yourself that you have made. The image is part of this environment. 
  • protect [prətékt] : 「保護する、守る、かばう」
  • image [ímidʒ] : 「イメージ、画像、像、映像、心象、象徴」
❖ "And you want it ~ "「そしてあなたは、環境が、あなたの作ったあなた自身のイメージを守ってくれるように望んでいる」。あなたの周りの環境が、あなたに不信を抱かせないように、うまく自分を騙してくれるようにと望んでいる。"The image is ~ "「イメージは、この環境の一部である」。神の子は、神からの分離を象徴する幻想世界を偽創造した。あなたが目にする環境は、したがって、すべて分離を象徴している。愛と憎悪、美と醜、プラスとマイナス、等々の二つが対(つい)で存在する二元論環境が作られたのだ。その環境が、分離を維持したいというあなた(実はエゴ)を守ってくれると信じているのである。したがって、あなたが目にするイメージは、すべて、この環境の一部として、環境と整合性を保つこととなる。鳥はオスとメスがつがい、川は上から下へ流れ、時間は過去から未来へ進み、生まれれば必ず死ぬ、という具合である。



What you see while you believe you are in it is seen through the eyes of the image. This is not vision. Images cannot see.
  • while [hwáil] : 「〜の間ずっと、〜する間に、その間に」
  • seen [síːn] : 「seeの過去分詞形」
  • through [θrúː] : 「〜を通じて、〜の手を経て、手を通して」
❖ "What you see while ~ "「あなたがその中にいると信じている間に目にするものは、イメージを捉(とら)える目を通して見られることになる」。つまり、あなたがこの幻想世界に住んでいる限り、あなたは、本当は実在しないイメージを肉体的な感覚器官である目によって知覚せざるを得ない。"This is not ~ "「これはヴィジョンではない」。幻想を実在だと信じさせるような知覚は、真実を見抜くヴィジョンなどではない。"Images cannot ~ "「イメージは見ることが出来ないのだ」。ここは、イメージしか捉えることの出来ない知覚は真実を見ることが出来ない、という意味合いにとればいいだろう。知覚自体も幻想であって、したがって、知覚もまたイメージに過ぎないからだ。



3. The idea for today presents a very different view of yourself. By establishing your Source it establishes your Identity, and it describes you as you must really be in truth. 
  • present [préznt] : 「渡す、提示する、伝える、述べる」
  • different [dífərənt] : 「相違する、違っている、異なる」
  • view [vjúː] : 「意見、見識、考え、物の見方、見解」
  • establish [istǽbliʃ] : 「確立する、設立する、制定する、成立させる」
  • source [sɔ́ːrs] : 「もと、源、起源」
  • identity [aidéntəti] : 「正体、身元、独自性、固有性、アイデンティティー」
  • describe [diskráib] : 「言い表す、説明する、描写する、表現する」
  • really [ríəli] : 「実際には、ほんとうは、確かに、本当に」 
  • truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理、本当のこと」
❖ "The idea for today ~ "「今日のものの見方は、あなた自身に対する非常に異った見方を提供する」。あなたは今まで、自分は神に見放された卑しい存在だと思っていたかもしれないが、今日のものの見方はまっく逆であって、あなたの心は神の心の一部であって、神の子として神聖な存在だと宣言するのである。"By establishing your ~ "「あなたの源を確立することで、今日のものの見方は、あなたのアイデンティティを確立する」。あなたの源は神の創造であって、あなたのアイデンティティは神の子である。"and it describes ~ "「そして、今日のものの見方は、実相的にあなたは真実の中に存在しているに違いないと述べているのだ」。あなたは幻想世界に存在するのではなく、本当は実相世界に存在すべきなのだと、今日のものの見方は教えてくれる。



We will use a somewhat different kind of application for today's idea because the emphasis for today is on the perceiver, rather than on what he perceives.
  • use [juːz] : 「使う、利用する、生かす、働かせる」
  • somewhat [sʌ́mhwʌ̀t] : 「いくらか、少々、いくぶんか、やや」
  • kind [káind] : 「種類」
  • application [æ̀pləkéiʃən] : 「適用、応用、活用、利用、充当」
  • emphasis [émfəsis] : 「注目、重要視、重点を置くこと、強調、強意」
  • perceiver [pərsíːvər] : 「知覚者」
  • rather than : 「〜よりはむしろ、かえって」
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を見抜く」
❖ "We will use a somewhat ~ "「私たちは、いつもとは幾分種類の違うものの見方の適用をすることになろう」。"because the emphasis ~ "「なぜなら、今日のものの見方の重視点は、何を知覚するかという点はなく、むしろ知覚者の上に置かれるからだ」。知覚内容ではなく、知覚者自身のアイデンティティに重視点が置かれる。だから、いつもと少し雰囲気が異る。



4. For each of the three five-minute practice periods today, begin by repeating today's idea to yourself, and then close your eyes and search your mind for the various kinds of descriptive terms in which you see yourself. 
  • each [íːtʃ] : 「それぞれの、一つ一つの、めいめいの」
  • practice [prǽktis] : 「練習、訓練、演習、実践、実行、履行」
  • period [píəriəd] : 「期間、時期、時間」
  • begin [biɡín] : 「 始まる、始める、開始する」
  • repeat [ripíːt] : 「〜を繰り返す、〜を繰り返して言う」
  • close [klóuz] : 「閉じる、閉める」
  • search [sə́ːrtʃ] : 「探す、捜索する、探査する」
  • various [vέəriəs] : 「さまざまな、いろいろな、数個の、個々の、多様な」
  • kind [káind] : 「種類」
  • descriptive [diskríptiv] : 「記述的な、分類する、説明する」
  • descriptive term : 「記述用語」
  • term [tə́ːrm] : 「用語、言葉、言葉遣い、言い回し、表現」
❖ "For each of ~ "「5分間の練習3回に対して、まず、今日のテーマを自分自身に向かって繰り返し述べることから始め、次に、目を閉じて、あなた自身を表していると見て取れる様々な種類の言葉を探して、あなたの心の中を探査する」。"descriptive terms"「記述用語」ということだが、まあ、普通に、言葉のことだ。幸せを感じていたら、幸福感、寂しさを感じていたら、寂寥感、憎しみを感じていたら、憎悪感、という具合に言葉を探していけばよい。



Include all the ego-based attributes which you ascribe to yourself, positive or negative, desirable or undesirable, grandiose or debased. 
  • include [inklúːd] : 「含める、含有する、包含する」 
  • based [béist] : 「〜に拠点のある、〜をベースにした」
  • attribute [ǽtribjùːt] : 「属性、特質、特性、性格」
  • ascribe [əskráib] : 「ものとみなす、帰する、せいにする」
  • positive [pάzətiv] : 「前向きな、楽天的な、建設的、肯定的な」
  • negative [néɡətiv] : 「拒否の、後ろ向きの、否定的な、悲観的な」
  • desirable [dizáiərəbl] : 「望ましい、好ましい、価値のある」
  • undesirable [ʌndizáiərəbl] : 「望ましくない、好ましくない」
  • grandiose [ɡrǽndiòus] : 「壮大な、大げさな、仰々しい、偉ぶった」
  • debased [dibéist] : 「低下した、劣った、劣化した」
❖ "Include all the ego-based ~ "「あなた自身を表していると思えるエゴ・ベースの特性のすべて、ポジティブでもネガティブでも、望ましいものでも望ましくないものでも、壮大なものでも下劣なものでも、すべてを含めなさい」。"ego-based"とあるから、まずは、自分を神聖な神の子として見ることを差しおいて、いつもの視点から、普段のあなた自身の感情を差別せずに拾い出していけばいい。



All of them are equally unreal, because you do not look upon yourself through the eyes of holiness.
  • equally [íːkwəli] : 「同じように、同様に」
  • unreal : 「実在しない、非現実的な、幻想的な、空想的な」
  • look upon : 「〜を見る」
  • through [θrúː] : 「〜を通じて、〜の手を経て、手を通して」
  • holiness [hóulinis] : 「神聖、高潔」
❖ "All of them are ~ "「そのすべては、等しく非実相的である」。エゴ・ベースの特性のすべては、あなたが描いた幻想であり、あなたの真実の姿を表したものではない。"because you do not ~ "「なぜなら、あなたは、神聖な目を通してあなた自身を見てはいないからだ」。"eyes of holiness"「神聖さのもつ目」とは、要するにヴィジョンのことである。エゴ・ベースの特性は、ホーリー・スピリット・ベースの特性ではないので、すべて幻想である。真実を見通すヴィジョンであなた自身の特性を捉えれたとき、それがあなたの本当の姿である。



5. In the earlier part of the mind-searching period, you will probably emphasize what you consider to be the more negative aspects of your perception of yourself. 
  • earlier [ə́ːrliər] : 「より前の」
  • part [pάːrt] : 「一部、部分」
  • probably [prάbəbli] : 「十中八九は、恐らく、多分」
  • emphasize [émfəsàiz] : 「強調する、力説する」
  • consider [kənsídər] : 「よく考える、熟考する」
  • negative [néɡətiv] : 「拒否の、後ろ向きの、否定的な、悲観的な」
  • aspect [ǽspekt] : 「局面、状況、側面、特徴、捕らえ方、解釈」
  • perception [pərsépʃən] : 「知覚、認知、知見、見識、感じ方」
❖ "In the earlier part ~ "意訳する、「心の探査をし始めた時点では、あなたはきっと、あなた自身のネガティブな側面ばかりが目に付いて、それを強調してしまうだろう」。始めは、自分の嫌なところ、ダメなところ、醜いところ、等々が見えてくるものだ。始めから、自分はなんて素晴らしい人間なんだろうと思う人はまずいない。



Toward the latter part of the exercise period, however, more self-inflating descriptive terms may well cross your mind. 
  • toward [təwɔ́ːd] : 「〜を向いて、〜の方へ、〜に向かって」
  • latter [lǽtər] : 「後の、終わりの、最近の、近頃の」
  • exercise [éksərsàiz] : 「練習、訓練、課題、学課」
  • however [hauévər] : 「けれども、しかしながら、また一方」
  • inflate [infléit] : 「膨らませる、膨張させる、誇張する」
  • descriptive [diskríptiv] : 「記述的な、分類する、説明する」
  • term [tə́ːrm] : 「用語、言葉、言葉遣い、言い回し、表現」
  • cross [krɔ́s] : 「〜を横断する、渡る、〜を横切る」
❖ "Toward the latter part ~ "意訳する、「しかし、練習が進んでいくと、自分を発展的に捉える言葉が徐々にあなたの心をよぎるようになってくる」。"self-inflating"は、「自己膨張的」ということだが、自分をポジティブに捉えるという意味合いだと解釈して、「自己発展的」と訳してみた。要するに、練習の始めでは自分をネガティブに捉える言葉ばかりが浮かんでくるが、練習が進むにつれて、あなたのポジティブな側面が段々と見え始めてくる、ということ。



Try to recognize that the direction of your fantasies about yourself does not matter. Illusions have no direction in reality. They are merely not true.
  • try [trái] : 「試す、やってみる、試みる、企てる」
  • recognize [rékəɡnàiz] : 「〜を認識する、認める、受け入れる」
  • direction [dirékʃən] : 「方角、方向、向き、目的意識、目標」
  • fantasy [fǽntəsi] : 「想像、空想、妄想、幻覚」
  • matter [mǽtər] : 「重要である、問題である、大きな違いがある」
  • illusion [ilúːʒən] : 「幻想、幻覚、錯覚」
  • reality [riǽləti] : 「現実性、実在性、現実のこと」
  • merely [míərli] : 「ただ単に、単に」
  • true [trúː] : 「真の、真実の、本当の、本物の」
❖ "Try to recognize that ~ "「あなた自身について、あなたのファンタジーが向かう先は問題ではない、と認識するように努めなさい」。下手な訳で申し訳ない。あなたが自分をネガティブに、あるいはポジティブに捉えるその内容はファンタジーであり幻想だから、あなたが自己嫌悪に向かおうが自己憎悪に向かおうが自己賛美に向かおうが、そんなことは問題にならない、ということ。"Illusions have no ~ "「実相的には、幻想は方向性などもってはいないのだ」。"They are merely ~ "「幻想は、単に、真実ではないということである」。あなたが自己嫌悪に向かおうが自己憎悪に向かおうが自己賛美に向かおうが、その方向性もまた幻想であり、意味がない。真実でないものは意味がないのだ。
しかし、もしあなたが、自分の心の中に、たとえば動物を慈しむ優しさを見出したなら、それはファンタジーではない。ならば、あなたの優しさが向かう先は現実であって、あなたは自分の優しさを慈悲なる思いに向けて発展させればいいのだ。



6. A suitable unselected list for applying the idea for today might be as follows:

        I see myself as imposed on. 
        I see myself as depressed. 
        I see myself as failing.
        I see myself as endangered. 
        I see myself as helpless.
        I see myself as victorious. 
        I see myself as losing out. 
        I see myself as charitable. 
        I see myself as virtuous.
  • suitable [súːtəbl] : 「ふさわしい、適切な」
  • unselected [ʌnsiléktid] : 「任意抽出の、無差別に選ばれた」
  • list [líst] : 「リスト、一覧表、表、目録、羅列」
  • apply [əplái] : 「適用する、応用する、利用する、当てはめる」
  • as follows [fάlouz] : 「次の通りで」
  • impose [impóuz] : 「課す、負わす、強いる、強要する」
  • impose on : 「騙す、つけ込む」
  • depressed [diprést] : 「精神的に沈んだ、意気消沈した、元気のない」
  • failing [féiliŋ] : 「衰えていく、弱っていく」
  • endangered [indéindʒərd] : 「危険にさらされた、絶滅寸前の」
  • helpless [hélplis] : 「無力な、頼りない」
  • victorious [viktɔ́ːriəs] : 「勝利を得た、勝った、勝利の」
  • lose [lúːz] out : 「負ける、敗れる、失敗する、大損する」
  • charitable [tʃǽrətəbl] : 「気前が良い、寛大な、寛容な」
  • virtuous [və́ːrtʃuəs] : 「高潔な、有徳の、純潔な、純粋な」
❖ "A suitable unselected ~ "「今日のテーマを適用するために、無差別に選んだ対象の適切なリストは、次のようになる」。"I see myself as ~ "「私は私自身を、騙されていると見ている」。「私は私自身を、気がめいっていると見ている」。「私は私自身を、元気がなくなっていると見ている」。「私は私自身を、危険に晒されていると見ている」。「私は私自身を、無力だと見ている」。「私は私自身を、勝ち誇っていると見ている」。「私は私自身を、負け組だと見ている」。「私は私自身を、気前がいいと見ている」。「私は私自身を、純粋だと見ている」。



7. You should not think of these terms in an abstract way. They will occur to you as various situations, personalities and events in which you figure cross your mind. 
  • abstract [æbstrǽkt] : 「抽象的な、概念上の」
  • occur [əkə́ːr] : 「起こる、発生する、生じる、現れる」
  • various [vέəriəs] : 「さまざまな、いろいろな、数個の、個々の、多様な」
  • situation [sìtʃuéiʃən] : 「状況、情勢、事態、状態、立場」
  • personality [pə̀ːrsənǽləti] : 「人、人物、個性、魅力」
  • event [ivént] : 「出来事、事件、事象、成り行き」
  • figure [fíɡjər] : 「〜を心の中に描く、〜と想像する」
  • cross [krɔ́s] : 「〜を横断する、渡る、〜を横切る」
❖ "You should not think ~ "「あなたは、これらの言葉を抽象的に考えるべきではない」。たとえば、いきなり自分は慈悲深いなどと考えるのではなく、具体的に、自分は動物に対して優しい気持ちをもっている、というように考えて、それを抽象的に発展させていけばいい。"They will occur to ~ "「あなたが心に描く様々な状況、人、出来事があなたの心をよぎったときに、言葉は発生してくるだろう」。その言葉を抽象的に考えるのではなく、具体的に捉えていくのだ。たとえば、痩せ衰えた野良猫があなたの家に迷い込んできたとき、あなたはかわいそうにと思った。あなたはミルクをあげて、毛布を与えた。あなたは、自分は陰険な人間だと思っていたが、案外、動物には優しいんだと思った。自分の心の中に、優しい気持ちがあるとに気付いた。この気持ちを慈悲という抽象的な言葉に置き換えていけば、人にも優しく出来、今までの自分の陰険さから抜けることが出来るはずだ。



Pick up any specific situation that occurs to you, identify the descriptive term or terms you feel are applicable to your reactions to that situation, and use them in applying today's idea. After you have named each one, add:

        But my mind is part of God's. I am very holy.
  • pick up : 「持ち上げる、拾い上げる、手に取る」
  • specific [spisífik] : 「具体的な、詳しい、明確な」
  • identify [aidéntəfài] : 「特定する、〜を同一視する、同定する」
  • feel [fíːl] : 「感じがする、感じる」
  • applicable [əplíkəbl] : 「適用できる、適切な、応用できる、当てはまる」
  • reaction [riǽkʃən] : 「反応、応答、態度、反感、反発」
  • name [néim] : 「〜に名をつける、〜の名前を挙げる」
  • add [ǽd] : 「加える、付け足す、言い足す、書き加える」
❖ "Pick up any specific ~ "「あなたに降りかかったどんな特別な状況でも取り上げ、」たとえば、野良猫が現れて、かわいそうにと思う気持ちが生まれたらそれを取り上げ、"identify the descriptive ~ "「その状況に対するあなたの反応に適切だと感じる言葉を特定する」。あなたは野良猫にミルクをあげ、毛布を与えたという反応に対して、優しさ、慈しみ、いたわり、等々の言葉を特定する。"and use them ~ "「そして、その言葉に今日のものの見方を当てはめる」。"After you have ~ "「一つ一つの言葉を特定した後に、次のように付け加える」。"But my mind ~ "「しかし、私の心は、神の心の一部であり、私は、とても神聖である」。あなたのいたわりの気持ちは、神の心の一部であり、神の愛や神の慈悲をあなたが継承したものだと知って、あなたは神の子として神聖なのだと宣言するのである。



8. During the longer exercise periods, there will probably be intervals in which nothing specific occurs to you. 
  • during [djúəriŋ] : 「〜の間ずっと、〜の期間に、〜の間に」
  • long [lɔ́ːŋ] : 「長い、長くかかる」
  • probably [prάbəbli] : 「十中八九は、恐らく、多分」
  • interval [íntərvəl] : 「隔たり、間隔、合間」
  • specific [spisífik] : 「具体的な、詳しい、明確な」
  • occur [əkə́ːr] : 「起こる、発生する、生じる、現れる」
❖ "During the longer ~ "「(5分間の)長めの練習をしている間には、具体的な状況が何もあなたの心に浮かんでこないような空白の時間がおそらくあるだろう」。



Do not strain to think up specific things to fill the interval, but merely relax and repeat today's idea slowly until something occurs to you. 
  • strain [stréin] : 「神経をピリピリさせる、力む」
  • fill [fíl] : 「いっぱいに満たす、埋める」
  • merely [míərli] : 「ただ単に、単に」
  • relax [rilǽks] : 「リラックスする、ゆっくりする、くつろぐ」
  • repeat [ripíːt] : 「〜を繰り返す、〜を繰り返して言う」
  • slowly [slóuli] : 「ゆっくり、のろのろと」
  • until [əntíl] : 「〜する時まで」
❖ そんなときは、"Do not strain to ~ "「空白の時間を埋めるために具体的なことを考えようとして、苛立ってはいけない」。"but merely relax ~ "「逆に、ただリラックスして、何かがあなたの心に思い浮かぶまで、今日のテーマを繰り返しゆっくり述べなさい」。



Although nothing that does occur should be omitted from the exercises, nothing should be "dug out" with effort. Neither force nor discrimination should be used.
  • although [ɔːlðóu] : 「とはいえ、しかし」
  • omit [oumít] : 「除く、除外する、入れない、含めない」
  • dug [dʌ́g] : 「digの過去・過去分詞形」
  • dig [díg] : 「〜を掘る、発掘する、〜を見つけ出す、探す」
  • dig out : 「掘り出す、捜し出す」
  • effort [éfərt] : 「努力、尽力、骨折り」
  • with effort : 「努力して、手間をかければ、骨を折って」
  • neither [níːðər] A nor B : 「AでもなくBでもない、AとBのどちらも〜ない」
  • force [fɔ́ːrs] : 「力、エネルギー、強さ、体力」
  • discrimination [diskrìmənéiʃən] : 「差別、区別、識別」
  • use [juːz] : 「使う、利用する、生かす、働かせる」
❖ "Although nothing ~ "「心に浮かんだことは何一つエクササイズから除外すべきではないが、」"nothing should be ~ "「努力してまでも掘り起こすべきではない」。リラックスが肝心なのであって、苦痛を感じるようなことを根掘り葉掘り追求する必要はない。"Neither force ~ "「力んだり区別を設けたりすべきではない」。



9. As often as possible during the day, pick up a specific attribute or attributes you are ascribing to yourself at the time and apply the idea for today to them, adding the idea in the form stated above to each of them. 
  • often [ɔ́fən] : 「しばしば、たびたび、ちょくちょく」
  • as A as possible [pάsəbl] : 「できるだけAの」
  • during [djúəriŋ] : 「〜の間ずっと、〜の期間に、〜の間に」
  • attribute [ǽtribjùːt] : 「属性、特質、特性、性格」
  • ascribe [əskráib] : 「ものとみなす、帰する、せいにする」
  • at the time : 「あの時、その頃、当時は、当時の、その時点で」
  • apply [əplái] : 「当てはまる、妥当する、適用される、適合する」
  • add [ǽd] : 「加える、付け足す、言い足す、書き加える」
  • form [fɔ́ːrm] : 「形、外形、構造」
  • state [stéit] : 「述べる、はっきり言う、提示する」
  • above [əbʌ́v] : 「上記の、前記の」
❖ "As often as possible ~ "「一日を通して出来るだけ頻繁に、」"pick up a specific ~ "「具体的な(状況の)特質や、時々あなたが自分自身に対して抱くような(自分の)特質を拾い上げ、それらに、今日のものの見方を適用させること」。"adding the idea ~ "「そして、その一つ一つに、上記した形の宣言を加えればいい」。



If nothing particular occurs to you, merely repeat the idea to yourself, with closed eyes.
  • particular [pərtíkjulər] : 「特定の、独特の、特段の、特有の、特殊な」
❖ "If nothing particular ~ "「もし、あなたの心に特別何も浮かばなかったら、」"merely repeat ~ "「ただ単に、目を閉じて、あなた自身に向かって今日のテーマを繰り返し述べればいい」。具体的な状況や、具体的なあなたの特性が思い浮かばなかったら、無理をせずに、リラックスして、「私の心は、神の心の一部である。私は、とても神聖である」と繰り返し述べればいい。ただし目を閉じながら。
 
 
 


W-pI.34.1:1 ~ W-pI.34.6:4

Lesson 34



I could see peace instead of this.
  • peace [píːs] : 「平和、和平、安らぎ、平安、静けさ、静謐」
  • instead [instéd] of : 「〜の代わりに」
❖ "I could see peace ~ "「私は、これの代わりに、平和を見ることが出来る」。Lesson 33を受けて、苦痛を感じる状況になったとしても、その苦痛の代わりに心の安らぎを感じることが出来るのだ、ということ。"could"とあるので、仮定法であり、言外に、もしそれを望むなら、その気になれば、というニュアンスを含んでいる。



1. The idea for today begins to describe the conditions that prevail in the other way of seeing. 
  • begin [biɡín] : 「 始まる、始める、開始する」
  • describe [diskráib] : 「言い表す、説明する、描写する、表現する」
  • condition [kəndíʃən] : 「事情、条件、状態、状況、様子」
  • prevail [privéil] : 「広がる、広く行き渡る、流行する、普及する」
  • other [ʌ́ðər] : 「その他、ほかのもの、他方」
  • way [wéi] : 「方法、やり方、手段、方途、様式」
❖ "The idea for today ~ "「今日のものの見方は、別の見方をする中によく見られる状況を述べ始めている」。幻想的な見方とは別の、実相的な見方をすれば、苦痛は幻想であって、心の平和が真実であると理解し始める、ということ。苦痛に出会ったら、幻想を赦して真実に目覚めるチャンスを与えられたのだ思えばいいのだ。苦痛と闘うと、戦うことで苦痛を現実化してしまう。逆に、苦痛を幻想として認め、受け入れて受け流すのである。苦痛を赦すのだ。こうして、幻想の苦痛は消滅し、心の平和が舞い戻ってくる。罪の意識も同様であり、ACIMの言うところの贖罪(Atonement)である。



Peace of mind is clearly an internal matter. It must begin with your own thoughts, and then extend outward. 
  • clearly [klíərli] : 「はっきりと、明らかに、明瞭に、疑いもなく」
  • internal [intə́ːrnl] : 「内部にある、内の、内部の、内的な、内在的な」
  • matter [mǽtər] : 「こと、事柄、問題、状況、事態」
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考、思索、思想、見解」
  • extend [iksténd] : 「伸ばす、拡張する、拡大する」
  • outward [áutwərd] : 「外側へ、外へ」
❖ "Peace of mind ~ "「心の平和は、明らかに内部世界の事柄である」。平和は外に求めるのではなく、内に求めるものである。したがって、"It must begin with ~ "「心の平和は、あなた自身の思いから始まり、そして、外部へと拡張していく」。心の平和が達成すると、外部世界も平和になるのだ。だから、あなたの心が平和にならない限り、世界は平和になり得ない。



It is from your peace of mind that a peaceful perception of the world arises.
  • peaceful [píːsfəl] : 「平和な、穏やかな、のどかな、おとなしい」
  • perception [pərsépʃən] : 「知覚、認知、知見、見識」
  • arise [əráiz] : 「起こる、生じる、現れる、生まれる、発生する」
❖ "It is from your peace ~ "強調構文、「世界を平和だと知覚することが生まれるのは、あなたの心の平和からである」。あなたの心が平和だと知覚出来れば、世界もまた平和だと知覚出来るようになる。



2. Three longer practice periods are required for today's exercises. 
  • long [lɔ́ːŋ] : 「長い、長くかかる」
  • practice [prǽktis] : 「練習、訓練、演習、実践、実行、履行」
  • period [píəriəd] : 「期間、時期、時間」
  • require [rikwáiər] : 「〜を必要とする、求める、〜に要求する、命じる」
  • exercise [éksərsàiz] : 「練習、訓練、課題、学課」
❖ "Three longer practice ~ "「今日のエクササイズのために、長めの練習は3回求められる」。



One in the morning and one in the evening are advised, with an additional one to be undertaken at any time in between that seems most conducive to readiness. 
  • advise [ædváiz] : 「アドバイスする、勧める」
  • additional [ədíʃənl] : 「付加的な、追加の、さらなる」
  • undertaken [ʌ̀ndərtéikn] : 「undertakeの過去分詞形」
  • undertake [ʌ̀ndərtéik] : 「企てる、始める、〜に着手する、〜に取り掛かる」
  • at any time : 「いつでも、常に、いつなりと」
  • in between : 「二つのものの間に、中間に」
  • conducive [kəndjúːsiv] : 「資する、貢献する、助けとなる」
  • readiness [rédinis] : 「準備ができていること」
❖ "One in the morning ~ "「朝の1回、晩の1回が勧められる」。"with an additional ~ "意訳する、「加えて、その間で、心の準備が整っていると思えた時間ならいつでも、もう1回、練習をすること」。



All applications should be done with your eyes closed. It is your inner world to which the applications of today's idea should be made.
  • application [æ̀pləkéiʃən] : 「適用、応用、活用、利用、充当」
  • done [dʌ́n] : 「doの過去分詞」
  • close [klóuz] : 「閉じる、閉める」
  • inner [ínər] : 「 内部の、内面的な、精神的な」
❖ "All applications ~ "「今日のものの見方を適用するには、3回とも、目を閉じて行うこと」。"It is your inner ~ "意訳する、「今日のものの見方を適用する世界は、あなたの内部世界だからである」。いつも通り、外部世界を探査するときは目を開けて、内部世界を探査するときは目を閉じて、である。



3. Some five minutes of mind searching are required for each of the longer practice periods. 
  • search [sə́ːrtʃ] : 「探す、捜索する、探る、うかがう」
  • require [rikwáiər] : 「〜を必要とする、求める、〜に要求する、命じる」
❖ "Some five minutes ~ "「(3回の)長めの各練習においては、5分かそこらの心の探査が要求される」。



Search your mind for fear thoughts, anxiety-provoking situations, "offending" personalities or events, or anything else about which you are harboring unloving thoughts. 
  • fear [fíər] : 「恐れ、恐怖、懸念、心配、不安」
  • anxiety [æŋzáiəti] : 「心配、不安、懸念、悩み、心配事」
  • provoke [prəvóuk] : 「〜を引き起こす、招く、起こさせる」
  • situation [sìtʃuéiʃən] : 「状況、場所、状態、立場、事情」
  • offending [əféndiŋ] : 「問題になっている、不快にさせる、不愉快な」
  • personality [pə̀ːrsənǽləti] : 「人、人物、個性、魅力」
  • event [ivént] : 「出来事、事件、事象、成り行き」
  • harbor [hάːrbər] : 「心に抱く、〜をかくまう」
  • unloving [ʌnlʌ́viŋ] : 「愛情のない、愛情を表さない」
❖ "Search your mind ~ "「恐れの思いや、不安が引き起こす状況、『不愉快な』人物や出来事、その他、あなたが愛なき思いを抱くようなものを、心の中に探しなさい」。"unloving thoughts"「愛なき思い」とは、愛や喜びや平和を感じさせない思い、つまり、憎悪や嫌悪や嫉妬、怒り、等々のこと。



Note them all casually, repeating the idea for today slowly as you watch them arise in your mind, and let each one go, to be replaced by the next.
  • note [nóut] : 「〜に気付く、〜に気が付く、を気に留める」
  • casually [kǽʒuəli] : 「何げなく、不用意に、平気で」
  • repeat [ripíːt] : 「〜を繰り返す、〜を繰り返して言う」
  • slowly [slóuli] : 「ゆっくり、のろのろと」
  • watch [wάtʃ] : 「じっと見る、観察する」
  • arise [əráiz] : 「起こる、生じる、現れる、生まれる、発生する」
  • let go : 「放す、手放す、解放する、捨てる、あきらめる」
  • replace [ripléis] : 「〜に取って代る、〜を交換する」
❖ "Note them all ~ "「そういったものすべてに、気軽に、気を留めなさい」。"repeating the idea ~ "「それらがあなたの心の中に生じるを見つめながら、ゆっくりと今日のテーマを繰り返し述べる」。"and let each one ~ "「そして、その一つ一つを手放して、次の感情に移っていく」。たとえば、誰かに憎しみを感じている自分が見えたら、憎しみを幻想として認識し、手放して、憎悪の変わりに愛を見ることだって出来るのだと宣言すればいい。



4. If you begin to experience difficulty in thinking of specific subjects, continue to repeat the idea to yourself in an unhurried manner, without applying it to anything in particular. 
  • experience [ikspíəriəns] : 「〜を経験する、〜を体験する」
  • difficulty [dífikʌ̀lti] : 「困難、難事、難儀、面倒なこと、問題」
  • specific [spisífik] : 「明確な、はっきり限定された、具体的な、詳しい」
  • subject [sʌ́bdʒikt] : 「対象、題材、被写体、主題、題目」
  • continue [kəntínjuː] : 「〜を続ける、継続する」
  • unhurried [ʌnhə́ːrid] : 「急がない、ゆっくりした、慎重な」
  • manner [mǽnər] : 「やり方、方法、態度」
  • without [wiðáut] : 「〜なしで、〜を持たずに」
  • apply [əplái] : 「当てはまる、妥当する、適用される、適合する」
  • in particular [pərtíkjulər] : 「特に、とりわけ、格別に、詳細に、特別に」
❖ "If you begin to ~ "「具体的な対象に思いを向けたときに、もしあなたが困難さを経験し始めるたら、」"continue to repeat ~ "「特別に何かに適用しようとせずに、急ぐことなく、今日のものの見方をあなた自身に向かって繰り返し続ければいい」。たとえば、特定の人に対する憎悪が見えて、それを考えるのが辛かったら、特定の人という具体性を除外して、抽象的に憎悪という感情に対して今日のテーマを述べればいい。



Be sure, however, not to make any specific exclusions.
  • sure [ʃúər] : 「確信して、確信している、固く信じている」
  • however [hauévər] : 「けれども、しかしながら、また一方」
  • exclusion [iksklúːʒən] : 「排除、除外、排他、排斥」
❖ "Be sure, however ~ "「ただし、必ず、特別に除外してしまうことのないようにしなさい」。たとえば、憎悪を考えるのは嫌だから、憎悪だけは除外してしまおう、などと考えないこと。それはそれで、静かに受け止めればいいのだ。所詮、単なる幻想に過ぎないのだから。



5. The shorter applications are to be frequent, and made whenever you feel your peace of mind is threatened in any way. 
  • short [ʃɔ́ːrt] : 「短い、短期間の」
  • application [æ̀pləkéiʃən] : 「適用、応用、活用、利用、充当」
  • frequent [fríːkwənt] : 「たびたび起こる、よくある、常習的な」
  • whenever [hwènévər] : 「〜するときはいつでも、〜したときはすぐ」
  • feel [fíːl] : 「感じがする、感じる」
  • peace [píːs] : 「平和、和平、安らぎ、平安、静けさ、静謐」
  • threaten [θrétn] : 「 〜を脅す、脅迫する」
  • in any way : 「何らか、多少なりとも」
❖ 日に3回の長めの練習の他に、"The shorter applications ~ "「より短い適用も、頻繁に行うべきだ」。"and made whenever ~ "「そして、あなたの心の平和が多少なりとも脅かされている感じるときはいつでも、短めの練習をすればよい」。



The purpose is to protect yourself from temptation throughout the day. 
  • purposes [pə́ːrpəs] : 「目的、目標、狙い、意図」
  • protect [prətékt] : 「保護する、守る、かばう」
  • temptation [temptéiʃən] : 「誘惑、衝動、誘惑物」
  • throughout [θruːáut] : 「〜の間中、〜の初めから終わりまで」
❖ "The purpose is ~ "「目的は、一日中、あなた自身を誘惑的な思いから守ることである」。ややもすれば、お金や物質や地位や名誉などの欲に引き込まれそうな毎日であるし、憎悪や怒りや嫉妬などの悪感情に引きずり込まれそうな日々である。心の平和を失いかねない毎日であるが、そんなあなたを、今日のものの見方が守ってくれる。幻想への誘惑から、あなたを守ってくれるのだ。もちろん、あなたを欲に誘っているのはエゴである。したがって、今日のものの見方は、心に不安や欲を抱かせるようなエゴ的なものの見方の他に、心に平和を取り戻すことの出来るホーリー・スピリット的なものの見方があるのだと、宣言することでもある。



If a specific form of temptation arises in your awareness, the exercise should take this form:

        I could see peace in this situation instead of what I now see in it.
  • specific [spisífik] : 「具体的な、詳しい、明確な」
  • form [fɔ́ːrm] : 「形、外形、構造」
  • arise [əráiz] from : 「〜から生じる、〜に起因する」
  • awareness [əwéərnəs] : 「認識、自覚、気付いていること、意識性 」
  • exercise [éksərsàiz] : 「練習、訓練、課題、学課」
  • situation [sìtʃuéiʃən] : 「状況、場所、状態、立場、事情」
  • instead [instéd] of : 「〜の代わりに」
❖ "If a specific form of ~ "「もし、誘惑が具体的な形をとって、あなたの意識の中に立ち上がったなら、練習は次のような形をとるべきである」。"I could see peace ~ "「今、この状況にあって私が目にしていることの代わりに、私は、この状況の中に平和を見ることが出来る」。幻想の黒雲の中に、真実の光を目撃することが可能なのだ。



6. If the inroads on your peace of mind take the form of more generalized adverse emotions, such as depression, anxiety or worry, use the idea in its original form. 
  • inroad [ínroud] : 「侵略、襲撃、侵入」
  • generalized [dʒénərəlàizd] : 「汎用の、全身の」
  • adverse [ædvə́ːrs] : 「逆の、逆に作用する、反対の、反対する、敵意を持つ」
  • emotion [imóuʃən] : 「感情、興奮、感性、喜怒哀楽」
  • depression [dipréʃən] : 「落ち込み、意気消沈、絶望、鬱」
  • anxiety [æŋzáiəti] : 「心配、不安、懸念、悩み、心配事」
  • worry [wə́ːri] : 「不安、心配、気掛かり、気苦労、懸念、憂慮」
  • original [ərídʒənl] : 「最初の、初めての、初代の」
❖ "If the inroads on your ~ "意訳する、「もし、より一般的な形をとって、平和とは逆の感情が、あなたの心の平和の中に侵入してきたら、」"such as depression ~ "「それは、たとえば絶望であったり、不安であったり心配であったりするのだが、そんな時は、」"use the idea ~ "「今日のものの見方の元々の形を使えばいい」。漠然とした不安や絶望感があなたを悩ませたら、具体的な形でのテーマの適用ではなく、初めのものの見方を適用すればいい。



If you find you need more than one application of today's idea to help you change your mind in any specific context, try to take several minutes and devote them to repeating the idea until you feel some sense of relief. 
  • help [hélp] : 「助ける、手助けする、手伝う、救う、救済する」
  • change [tʃéindʒ] : 「〜を変える、〜を変更する、〜を変換する」
  • context [kάntekst] : 「事情、背景、文脈」
  • try [trái] : 「試す、やってみる、試みる、企てる」
  • take [téik] : 「〜を要する、必要とする、時間がかかる」
  • several [sévərəl] : 「数個の、いくつかの」
  • devote [divóut] : 「充てる、向ける、ささげる、専念させる」
  • until [əntíl] : 「〜する時まで」
  • sense [séns] : 「感覚、知覚、感触、感じ」
  • relief [rilíːf] : 「安心、安堵、除去、軽減、気晴らし、息抜き」
❖ "If you find you ~ "「もしあなたが、何らかの具体的な事情で、あなたの心を変える助けとするために、今日のものの見方をさらに1回以上適用する必要が見つかったら、」"try to take several ~ "「数分の時間をかけて、その時間を、あなたが安心感を感じることが出来るまで、今日のものの見方を繰り返し述べることに充てなさい」。たとえば、自分のことでも他人のことでも、具体的な心配事が起きたら、1回でも2回でも、心が休まるまで、今日のものの見方を繰り返し述べればいい。



It will help you if you tell yourself specifically:

        I can replace my feelings of depression, anxiety or 
        worry [or my thoughts about this situation, personality 
        or event] with peace.
  • specifically [spisífikəli] : 「特に、明確に、はっきりと、具体的に」
  • replace [ripléis] : 「〜に取って代る、〜を交換する」
  • feeling [fíːliŋ] : 「感じ、感触、感覚、感情、気持ち、印象、感じ」
  • situation [sìtʃuéiʃən] : 「状況、場所、状態、立場、事情」
  • personality [pə̀ːrsənǽləti] : 「人、人物、個性、魅力」
❖ "It will help you ~ "「もしあなたが、具体的にあなた自身に語りかけるなら、助けとなるはずだ」。"I can replace my ~ "「私は、絶望的な感じ、不安、心配、(あるいは、この状況、人物、出来事に対しての私の思い)を置き換えることが出来る」。
 
 
 


W-pI.33.1:1 ~ W-pI.33.4:3

Lesson 33



There is another way of looking at the world.
  • another [ənʌ́ðər] : 「もう一つの、別の、ほかの」
  • look at : 「〜に目を向ける、〜を見る」
❖ "There is another ~ "「また別の、世界の見方がある」。あなたはこの世界をリアルな実在と見ているが、それとはまた別の見方がある。この世界はあなたが描き出したイメージに過ぎず、幻想だという見方である。さらに、世界は幻想に過ぎないのだが、その幻想性の背後に神の意思が存在しているという見方がある。世界の幻想性を、赦しのチャンスと見なすのである。幻想性をバネにして、実相世界へ飛び込むのである。



1. Today's idea is an attempt to recognize that you can shift your perception of the world in both its outer and inner aspects. 
  • attempt [ətémpt] : 「試み、企て」
  • recognize [rékəɡnàiz] : 「〜を認識する、認める、受け入れる」
  • shift [ʃíft] : 「変える、移す」
  • perception [pərsépʃən] : 「知覚、認知、知見、見識、感じ方」
  • both [bóuθ] : 「両方の、双方の」
  • outer [áutər] : 「外側の、外面の」
  • inner [ínər] : 「 内部の、内面的な、精神的な」
  • aspect [ǽspekt] : 「局面、状況、側面、特徴」
❖ "Today's idea is ~ "「今日のテーマは、内側と外側の両面において、あなたは世界を見るその知覚を変えることが出来るという認識に至る試みである」。外部世界であるこの世界も、内部世界であるエゴに支配された心の世界も、両方ともに幻想であると認識し、受け入れ受け流す試みである。幻想を実在と感じるあなたの知覚を修正し、変えるのである。



A full five minutes should be devoted to the morning and evening applications. 
  • full [fúl] : 「いっぱいの、満ちた、最大限の、充実した、活動的な」
  • minute [mínit] : 「分、わずかな時間、寸刻」
  • devote [divóut] : 「充てる、向ける、ささげる、専念させる」
  • morning [mɔ́ːrniŋ] : 「朝、午前、夜明け」
  • evening [íːvniŋ] : 「晩」
  • application [æ̀pləkéiʃən] : 「適用、応用、活用、利用、充当」
❖ "A full five minutes ~ "「丸々5分間を、朝と晩の適用に充てるべきである」。今日の練習は、比較的長い。



In these practice periods, the idea should be repeated as often as you find comfortable, though unhurried applications are essential. 
  • practice [prǽktis] : 「練習、訓練、演習、実践、実行、履行」
  • period [píəriəd] : 「期間、時期、時間」
  • repeat [ripíːt] : 「〜を繰り返す、〜を繰り返して言う」
  • often [ɔ́fən] : 「しばしば、たびたび、ちょくちょく」
  • find [fáind] : 「発見する、見いだす、気付く、理解する」
  • comfortable [kʌ́mfərtəbl] : 「くつろいだ、ゆったりした、安定した」
  • though [ðóu] : 「〜だけれども、〜だけど、そうは言うものの」
  • unhurried [ʌnhə́ːrid] : 「急がない、ゆっくりした、慎重な」
  • application [æ̀pləkéiʃən] : 「適用、応用、活用、利用、充当」
  • essential [isénʃəl] : 「必須の、最も重要な、肝心な、本質的な」
❖ "In these practice ~ "「朝晩の練習に際しては、心地よさを感じる限り何度でも、今日のテーマを繰り返し述べる」。"though unhurried ~ "「ただし、急(せ)かない適用が肝心である」。



Alternate between surveying your outer and inner perceptions, but without an abrupt sense of shifting.
  • alternate [ɔ́ːltərnèit] : 「〜を交互に行う、次々に行う、順に交代させる」
  • between [bitwíːn] A and B: 「AとBとの間に、AないしB」
  • survey [sərvéi] : 「見渡す、見晴らす、調査する、検査する」
  • without [wiðáut] : 「〜なしで、〜を持たずして」
  • abrupt [əbrʌ́pt] : 「突然の、不意の」
  • sense [séns] : 「感覚、知覚、感触、感じ」
  • shifting [ʃíft] : 「転移、移動」
❖ "Alternate between ~ "「あなたの外側の知覚と内側の知覚の間を交互に探査する」。あなたの外部世界と内部世界を、あなたがどう知覚しているか、交互に調べるのである。"but without ~ "「しかし、突然シフトする感じにしてはいけない」。急がず慌てず、交互に探査すればいい。



2. Merely glance casually around the world you perceive as outside yourself, then close your eyes and survey your inner thoughts with equal casualness. 
  • merely [míərli] : 「ただ単に、単に」
  • glance [ɡlάːns] : 「ちらりと見る、さっと見る」
  • casually [kǽʒuəli] : 「何げなく、不用意に、平気で」
  • around [əráund] : 「〜の周りに、〜の周囲に」
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を見抜く」
  • outside [áutsáid] : 「〜の外に、〜の外部に」
  • close [klóuz] : 「閉じる、閉める」
  • survey [sərvéi] : 「見渡す、見晴らす、調査する、検査する」
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考、思索、思想、見解」
  • equal [íːkwəl] : 「同等の、程度が等しい、均等な、平等な」
  • casualness [kǽʒuəlnis] : 「砕けた態度、カジュアルさ、何げなさ、偶然性」
❖ "Merely glance casually ~ "「あなた自身の外にあるとしてあなたが知覚する世界を、気軽に、ただ見渡す」。"then close your ~ "「その後目を閉じて、同様に気軽に、あなたの内部の思いを探査する」。



Try to remain equally uninvolved in both, and to maintain this detachment as you repeat the idea throughout the day.
  • try [trái] : 「試す、やってみる、試みる、企てる」
  • remain [riméin] : 「依然として〜のままである」
  • equally [íːkwəli] : 「同じように、同様に」
  • uninvolved [ʌninvάlvd] : 「関与しない、巻き込まれない」
  • maintain [meintéin] : 「維持する、保持する、やり通す」
  • detachment [ditǽtʃmənt] : 「分離、孤立、超然とした態度、無関心」
  • throughout [θruːáut] : 「〜の間中、〜の初めから終わりまで」
❖ "Try to remain equally ~ "「外側と内側の両方、同様に、こだわり過ぎないように気を付ける」。"and to maintain ~ "「そして、一日を通して今日のテーマを繰り返し述べながら、このこだわらない態度を維持するように努めること」。



3. The shorter exercise periods should be as frequent as possible. 
  • short [ʃɔ́ːrt] : 「短い、短期間の」
  • exercise [éksərsàiz] : 「練習、訓練、課題、学課」
  • frequent [fríːkwənt] : 「たびたび起こる、よくある、常習的な」
  • as A as possible : 「できるだけAの」
❖ "The shorter exercise ~ "「(それ以外の)より短い練習も、出来るだけ頻繁に行うべきだ」。朝と晩だけでなく、気軽に一日中、短い練習をする。



Specific applications of today's idea should also be made immediately, when any situation arises which tempts you to become disturbed. 
  • specific [spisífik] : 「体的な、詳しい、明確な」
  • immediately [imíːdiətli] : 「すぐに、直ちに、早急に、即座に」
  • situation [sìtʃuéiʃən] : 「状況、場所、状態、立場、事情」
  • arise [əráiz] : 「起こる、生じる、現れる、生まれる、発生する」
  • tempt [témpt] : 「〜する気にさせる、〜を誘惑する」
  • become [bikʌ́m] : 「〜になる」
  • disturb [distə́ːrb] : 「〜を不安にさせる、乱す、動揺させる」
❖ "Specific applications ~ "「あなたを悩みに引きずり込みそうな状況が生じたときは、即座に、今日のものの見方の具体的な適用を試みること」。状況に即した具体的な適用をすればいい。



For these applications, say:

        There is another way of looking at this.
  • application [æ̀pləkéiʃən] : 「適用、応用、活用、利用、充当」
❖ "For these applications ~ "「その適用には、次の様に言う」。"There is another ~ "「これを見る、また別の見方がある」。例えば、他者に憎悪を感じる状況が生じたら、その憎悪を見る、また別の見方がある、と宣言すればいい。つまり、憎悪もまた幻想なのだと見ればいいのだ。



4. Remember to apply today's idea the instant you are aware of distress. 
  • remember [rimémbər] : 「〜を覚えている、〜を思い出す」
  • instant [ínstənt] : 「瞬間、一瞬」
  • the instant : 「するとすぐ、〜するやいなや」
  • be aware of : 「〜を承知している、〜に気付いている」
  • distress [distrés] : 「苦悩、悲嘆、苦痛、悩み」
❖ "Remember to apply ~ "「あなたが苦痛を感じたら、即座に、今日のものの見方を適用することを思い出すこと」。



It may be necessary to take a minute or so to sit quietly and repeat the idea to yourself several times. 
  • necessary [nésəsèri] : 「必要な、必須の、欠くことのできない」
  • take [téik] : 「〜を要する、必要とする、時間がかかる」
  • sit [sít] : 「座る、腰掛ける、着席する」
  • quietly [kwáiətli] : 「静かに、黙って、平穏に」
  • several [sévərəl] : 「数個の、いくつかの」
❖ "It may be necessary ~ "「静かに座り、あなた自身に向かって数回、今日のものの見方を繰り返し述べるために、1分かそこらの時間が必要だろう」。



Closing your eyes will probably help in this form of application.
  • probably [prάbəbli] : 「十中八九は、恐らく、多分」
  • form [fɔ́ːrm] : 「形、外形、構造、現れ、姿、体つき」
❖ "Closing your eyes will ~ "「目を閉じることは、多分、適用のこの形には助けになるだろう」。苦痛を感じる状況が生じたら、静かに座って目を閉じ、1分かそこら、今日のテーマを繰り返し述べればいい。
 
 
 


W-pI.32.1:1 ~ W-pI.32.6:3

Lesson 32



I have invented the world I see.
  • invent [invént] : 「〜をでっち上げる、〜を発明する、考案する、創作する」
❖ "I have invented ~ "「私は、私が目にする世界をでっち上げた」。この世界は、あなたの心が想念を外部に投影して作り出した幻想の世界である。空(くう)なるキャンバスに、思いをイメージとして描き出した幻想世界である。神の子が神から分離した後、神の創造をまねて、分離を象徴する世界を偽創造したのである。圧倒的なリアルさをもっていはいるが、実在はしない。



1. Today we are continuing to develop the theme of cause and effect. 
  • continue [kəntínjuː] : 「〜を続ける、継続する」
  • develop [divéləp] : 「発達させる、発展させる、進展させる」
  • theme [θíːm] : 「話題、論題、テーマ、主題」
  • cause [kɔ́ːz] and effect [ifékt] : 「因果、原因と結果」
❖ "Today we are ~ "「今日は、私たちは、原因と結果についてのテーマを発展させ続けることになる」。世界が原因となってあなたが結果として存在しているのではない。あなたの心が原因で、投射によって、結果、世界が作られているのだ。したがって、この世界を変えることも消滅させることも、原因であるあなたの心を変えればいい。原因が変われば、自然に、結果も変化する。因果律である。



You are not the victim of the world you see because you invented it. You can give it up as easily as you made it up. 
  • victim [víktim] : 「被害者、犠牲者」
  • give up :  「あきらめる、断念する、降伏する」
  • easily [íːzili] : 「気楽に、安易に、簡単に、楽に」
  • make up : 「作り出す、捏造する、でっちあげる」
❖ "You are not the victim ~ "「あなたが世界をでっち上げたのだから、あなたは目にする世界の犠牲者ではない」。"You can give it up ~ "「あなたが世界を安々と作ったように、あなたはこの世界を簡単に放棄出来るのだ」。空(くう)なるキャンバスにイメージを描き出して安々と作り上げた世界であるから、絵の具を拭きとってしまうか、あるいは絵を描くこと自体を止めてしまえばいいのだ。



You will see it or not see it, as you wish. While you want it you will see it; when you no longer want it, it will not be there for you to see.
  • wish [wíʃ] : 「望む、願う」
  • while [hwáil] : 「〜の間ずっと、〜する間に、その間に」
  • no longer : 「もはや〜でない」
❖ "You will see it ~ "「あなたの望むままに、あなたは世界を見ることも、あるいは見ないことも出来る」。夢を見続けることも、夢から覚めてしまうことも、あなたの望みで通りであり、あなたの自由選択に任されている。"While you want it ~ "「あなたが、この世界があって欲しいと望む間は、あなたは世界を見る」。"when you no longer ~ "「あなたが、この世界はもう必要ないと思ったなら、あなたが目にすべき世界は、もうそこにはない」。



2. The idea for today, like the preceding ones, applies to your inner and outer worlds, which are actually the same. 
  • preceding [prisíːdiŋ] : 「〜に先行する、先立つ」
  • apply [əplái] : 「適用する、応用する、利用する、当てはめる」
  • inner [ínər] : 「 内部の、内面的な、精神的な」
  • outer [áutər] : 「外側の、外面の」
  • actually [ǽktʃuəli] : 「実際は、本当は、実は、実のところ」
  • same [séim] : 「同じ、同一の、変わらない」
❖ "The idea for today ~ "「今日のものの見方は、以前のものと同様に、あなたの内部世界と外部世界に適用出来る」。"which are actually ~ "「もっとも、内部世界も外部世界も実際は同じなのだが」。どちらも、あなたの心が作り出した幻想である。外部世界はこの幻想世界であり、内部世界はエゴが作り上げた世界である。心の内外の幻想世界に対して、あなたはその制作者であり、犠牲者ではないと宣言するのである。



However, since you see them as different, the practice periods for today will again include two phases, one involving the world you see outside you, and the other the world you see in your mind. 
  • however [hauévər] : 「けれども、しかしながら、また一方」
  • since [síns] : 「〜なので、〜だから」
  • different [dífərənt] : 「相違する、違っている、異なる」
  • practice [prǽktis] : 「練習、訓練、演習、実践、実行、履行」
  • period [píəriəd] : 「期間、時期、時間」
  • again [əɡéin] : 「再び、かさねて、この場合もやはり」
  • include [inklúːd] : 「含める、含有する、包含する」 
  • phase [féiz] : 「局面、段階、面、相 」
  • involve [invɑ́lv] : 「〜を含む、伴う、巻き込む、関与させる」
  • outside [áutsáid] : 「〜の外に、〜の外部に」
❖ "However, since you ~ "「しかし、あなたが内部世界と外部世界を異っていると見ているので、」"the practice periods ~ "「今日の練習は、再び二つの面を含むことになる」。"one involving ~ "「一つは、あなたが外に見る世界に関してであり、他方は、あなたの心の中に見る世界である」。



In today's exercises, try to introduce the thought that both are in your own imagination.
  • exercise [éksərsàiz] : 「練習、訓練、課題、学課」
  • try [trái] : 「試す、やってみる、試みる、企てる」
  • introduce [ìntrədjúːs] : 「取り入れる、取り込む、導入する、招く、紹介する」
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考、思索、思想、見解」
  • both [bóuθ] : 「両方、双方、両者」
  • imagination [imæ̀dʒənéiʃən] : 「想像、想像の産物、心象、空想」
❖ "In today's exercises ~ "「今日の練習の中で、内部世界も外部世界も両方ともに、あなた自身の想像の中にあるという考えを導入するように努めなさい」。内部世界も外部世界も、あなたのイマジネーションが描き出した幻想に過ぎない。想像の産物なのだ。実在する、本当の世界は実相世界のみである。



3. Again we will begin the practice periods for the morning and evening by repeating the idea for today two or three times while looking around at the world you see as outside yourself. 
  • begin [biɡín] : 「〜を始める、〜に取り掛かる、着手する」
  • morning [mɔ́ːrniŋ] : 「朝、午前、夜明け」
  • evening [íːvniŋ] : 「晩」
  • repeat [ripíːt] : 「〜を繰り返す、〜を繰り返して言う」
  • look around : 「周りを見回す、見て回る、状況を考える」
❖ "Again we will ~ "「今日もまた、あなた自身の外部世界としてあなたが目にする世界を見渡しながら、朝と夕の練習を、今日のテーマを2〜3回繰り返し述べることから始める」。



Then close your eyes and look around your inner world. Try to treat them both as equally as possible. 
  • close [klóuz] : 「閉じる、閉める」
  • treat [tríːt] : 「扱う、取り扱う、処理する、待遇する、受け止める」
  • both [bóuθ] : 「両方ともに、双方ともに」
  • equally [íːkwəli] : 「同じように、同様に」
  • as A as possible : 「できるだけAの」
❖ "Then close your eyes ~ "「その後、目を閉じ、あなたの内部世界を見渡す」。"Try to treat them ~ "「出来るだけ、両方の世界を平等に扱うよう務めなさい」。



Repeat the idea for today unhurriedly as often as you wish, as you watch the images your imagination presents to your awareness.
  • unhurriedly [ʌnhə́ːridli] : 「急がずに、ゆっくりと」
  • often [ɔ́fən] : 「しばしば、たびたび、ちょくちょく」
  • wish [wíʃ] : 「望む、願う」
  • watch [wάtʃ] : 「じっと見る、観察する」
  • image [ímidʒ] : 「イメージ、画像、像、映像、心象、象徴」
  • imagination [imæ̀dʒənéiʃən] : 「想像、想像の産物、心象、空想」
  • present [préznt] : 「渡す、提示する、伝える、述べる」
  • awareness [əwéərnəs] : 「認識、自覚、気付いていること、意識性 」
❖ "Repeat the idea for ~ "「あなたの想像力があなたの意識に提供するイメージを見つめながら、好きなだけ頻繁に、急がずに今日のものの見方を繰り返し述べる」。たとえば、内部世界を見渡しながら、誰かを嫌悪している自分がイメージされたら、自分の嫌悪感や憎悪の感情は、あなたが作り出した幻想であると宣言すればいいのだ。あなたは、嫌悪感や憎悪感の犠牲者ではない。



4. For the two longer practice periods three to five minutes are recommended, with not less than three required. 
  • long [lɔ́ːŋ] : 「長い、長くかかる」
  • minute [mínit] : 「分、わずかな時間、寸刻」
  • recommend [rèkəménd] : 「〜を推奨する、〜を推薦する、〜を薦める」
  • less than : 「〜未満の、〜に満たない」
  • require [rikwáiər] : 「〜を必要とする、求める、〜に要求する」
❖ "For the two longer ~ "「(朝と夕の)二回の長めの練習には、3〜5分を割り当てることが推奨される」。"with not less ~ "「3分より少ない練習時間は求められていない」。



More than five can be utilized, if you find the exercise restful. 
  • more than : 「〜を超える、〜より多い、〜を上回る」
  • utilize [júːtəlàiz] : 「利用する、活用する、役立たせる」
  • find [fáind] : 「気付く、理解する、発見する、見いだす」
  • restful [réstfəl] : 「静穏な、リラックスした、落ち着いた」
❖ "More than five ~ "「もし練習がリラックス出来るものとわかったら、5分以上の練習も効果がある」。



To facilitate this, select a time when few distractions are anticipated, and when you yourself feel reasonably ready.
  • facilitate [fəsílətèit] : 「楽にする、手助けする、促進する」
  • select [səlékt] : 「〜を選択する、〜を選ぶ」
  • few [fjúː] : 「少ない、わずかの、少数の」
  • distraction [distrǽkʃən] : 「気を散らすこと、注意をそらすもの」
  • anticipate [æntísəpèit] : 「〜を予測する、〜を見込む、〜を期待する」
  • feel [fíːl] : 「感じがする、感じる」
  • reasonably [ríːzənəbli] : 「合理的に、道理にかなって、無理なく」
  • ready [rédi] : 「覚悟ができた、用意ができて」
❖ "To facilitate this ~ "「これを助長するために、気が散らないと予想出来る時間や、無理なく心の準備が出来ていると感じられる時間を選ぶこと」。だから、朝や夕方などの、くつろげる時間を練習時間に割り当てればよい。



5. These exercises are also to be continued during the day, as often as possible. 
  • also [ɔ́ːlsou] : 「〜もまた、同様に、また」
  • continue [kəntínjuː] : 「〜を続ける、継続する」
  • during [djúəriŋ] : 「〜の間ずっと、〜の期間に、〜の間に」
  • often [ɔ́fən] : 「しばしば、たびたび、ちょくちょく」
  • as A as possible : 「できるだけAの」
❖ "These exercises are ~ "「これらの練習は、出来るだけ頻繁に、一日を通して続けることもよい」。リラックス出来るなら、朝夕に限らず、一日を通して頻繁に練習してもいい。



The shorter applications consist of repeating the idea slowly, as you survey either your inner or outer world. It does not matter which you choose.
  • short [ʃɔ́ːrt] : 「短い、短期間の」
  • application [æ̀pləkéiʃən] : 「適用、応用、活用、利用、妥当性、有用性」
  • consist [kənsíst] of : 「〜から成る、〜で構成される」
  • slowly [slóuli] : 「ゆっくり、のろのろと」
  • survey [sərvéi] : 「見渡す、見晴らす、調査する、検査する」
  • either [íːðər] : 「どちらの〜でも、どちらの〜も」
  • matter [mǽtər] : 「重要である、問題である、大きな違いがある」
  • choose [tʃúːz] : 「 〜を選ぶ、〜を選択する」
❖ "The shorter applications ~ "「短めの練習を適用するときは、内部世界か外部世界のどちらか一つだけを探査しながら、ゆっくりと今日のものの見方を繰り返し述べること」。



6. The idea for today should also be applied immediately to any situation that may distress you. 
  • immediately [imíːdiətli] : 「すぐに、直ちに、早急に、即座に」
  • situation [sìtʃuéiʃən] : 「状況、場所、状態、立場、事情」
  • distress [distrés] : 「〜を苦しめる、悩ます、疲れさせる」
❖ "The idea for today ~ "「今日のものの見方は、あなたを悩ます状況が生じたらすぐに適用してみるべきである」。心の探査を行わなくても、悩みが生じたら、今日のテーマを当てはめてみる。



Apply the idea by telling yourself:

        I have invented this situation as I see it.
  • apply [əplái] : 「当てはまる、妥当する、適用される、適合する」
  • tell [tél] : 「〜に話す、言う、告げる、教える、伝える」
❖ そのときは、"Apply the idea by ~ "「あなた自身に次のように言って、ものの見方を適用する」。"I have invented ~ "「わたしは、この状況を、私が目にするままに、でっち上げたのだ」。悩みを生じさせた状況は、あなたが幻想としてでっち上げたものなのだ。実相的に実在するものではない。










W-pI.31.1:1 ~ W-pI.31.5:2

Lesson 31



I am not the victim of the world I see.
  • victim [víktim] : 「被害者、犠牲者」
❖ "I am not the victim ~ "「私は、目にしている世界の犠牲者ではない」。あなたは、目にしている幻想の犠牲者ではない。なぜなら、あなたは幻想を幻想として認識することが出来るからだ。幻想の裏に神の意思を見ることが出来るからだなのだ。ここまで来れば、あなたに残されたことは、その幻想を赦して消滅させることだけである。



1. Today's idea is the introduction to your declaration of release. 
  • introduction [ìntrədʌ́kʃən] : 「導入、採用、導入部」
  • declaration [dèkləréiʃən] : 「公表、宣言、布告」
  • release [rilíːs] : 「救出、解放」
❖ "Today's idea is ~ "「今日のテーマは、あなたの解放の宣言への導入となる」。幻想に屈服しない、という宣言は、あなたの幻想からの解放に繋がる。幻想世界からの解放に繋がるのだ。肉体からの解放である。



Again, the idea should be applied to both the world you see without and the world you see within. 
  • again [əɡéin] : 「再び、かさねて、この場合もやはり」
  • apply [əplái] : 「適用する、応用する、利用する、当てはめる」
  • both [bóuθ] A and B : 「AもBも、ABいずれも」
  • without [wiðáut] : 「外で、外側に」
  • within [wiðín] : 「内部で、内側は、内心は、精神的に」
❖ "Again, the idea ~ "「再び言うが、今日のテーマは、あなたが目にする世界にも、あなたが心の中に見る世界にも、その両者に適用出来る」。外部世界が幻想世界であることはいいとして、あなたの心の中も、実はエゴに支配されているので、怒りや憎悪や恐れ攻撃性、等々の幻想が所狭しとひしめいている。あなたの心の中の、そのエゴ世界に対しても、今日のものの見方は適用出来る。つまり、あなたはエゴの犠牲者ではないと宣言するのである。エゴからの解放に繋がるのだ。



In applying the idea, we will use a form of practice which will be used more and more, with changes as indicated. 
  • use [juːz] : 「使う、利用する、生かす、働かせる」
  • form [fɔ́ːrm] : 「形、外形、構造」
  • practice [prǽktis] : 「練習、訓練、演習、実践、実行、履行」
  • more and more : 「ますます」
  • change [tʃéindʒ] : 「変化、変更、移行、交換」
  • indicate [índikèit] : 「示す、意味する、述べる、示唆する」
❖ "In applying the idea ~ "「今日のものの見方を適用するに当たって、私たちは、宣言するたびに形を変えながらますますこれを使用する練習形態をとることになる」。少々変な訳になってしまったが、要するに、今日のものの見方は、今後形を変えながらいろんな所に登場してくる、ということ。



Generally speaking, the form includes two aspects, one in which you apply the idea on a more sustained basis, and the other consisting of frequent applications of the idea throughout the day.
  • generally speaking : 「一般的に言えば」
  • include [inklúːd] : 「含める、含有する、包含する」 
  • aspect [ǽspekt] : 「局面、状況、側面、特徴」
  • apply [əplái] : 「適用する、応用する、利用する、当てはめる」
  • sustained [səstéind] : 「持続した、息の長い」
  • basis [béisis] : 「土台、基礎、基盤、基準、原理、原則、根拠、理由」
  • consist [kənsíst] of : 「〜から成る、〜で構成される」
  • frequent [fríːkwənt] : 「たびたび起こる、よくある、常習的な」
  • application [æ̀pləkéiʃən] : 「適用、応用、活用、利用、充当」
  • throughout [θruːáut] : 「〜の間中、〜の初めから終わりまで」
❖ "Generally speaking ~ "「一般的に言えば、その練習形態には二つの側面がある」。"one in which you ~ "「一つは、より持続性を重んじた基盤の上で、ものの見方を適用していく形態であり、」"and the other ~ "「他方は、一日を通して、しばしばものの見方を適用していくという形態を含むものである」。簡単に言えば、長期的な練習を積んでいく形態のテーマと、短期集中型の練習でテーマを完成させる形態がある、ということ。抽象的な内容の練習は長期型になるだろうし、具体的な内容の練習は短期型になるだろう。概して、内面世界に対しては長期型、外面世界に対しては短期型となる。まあ、どちらにしても、焦らないことだ。ACIMはホログラフィック的な構造をしており、どこをとっても全体が反映されるように出来ている。あるレッスンを取り逃がしたとしても、あとで同じようなテーマが出てくるので、回収できるのだ。ぐるぐる回りながら、らせん階段をどんどん上り詰めて行くような感じである。



2. Two longer periods of practice with the idea for today are needed, one in the morning and one at night. 
  • long [lɔ́ːŋ] : 「長い、長くかかる」
  • period [píəriəd] : 「期間、時期、時間」
  • practice [prǽktis] : 「練習、訓練、演習、実践、実行、履行」
❖ "Two longer periods ~ "「二回の、いつもより長い練習時間を今日のテーマに費やす必要がある」。"one in the morning ~ "「一回は朝に、もう一回は夜に行う」。



Three to five minutes for each of these are recommended. During that time, look about you slowly while repeating the idea two or three times. 
  • recommend [rèkəménd] : 「〜を推薦する、〜を薦める」
  • during [djúəriŋ] : 「〜の間ずっと、〜の期間に、〜の間に」
  • look about : 「周りを見回す、周囲に気を付ける、目を配る」
  • while [hwáil] : 「〜の間ずっと、〜する間に、その間に」
  • repeat [ripíːt] : 「〜を繰り返す、〜を繰り返して言う」
❖ "Three to five minutes ~ "「各々、2〜5分の練習が推奨される」。"During that time ~ "「その間、今日のテーマを2〜3回繰り返し述べながら、あなたの周りをゆっくりと見渡す」。



Then close your eyes, and apply the same idea to your inner world. You will escape from both together, for the inner is the cause of the outer.
  • close [klóuz] : 「閉じる、閉める」
  • same [séim] : 「同じ、同一の、変わらない」
  • inner [ínər] : 「 内部の、内面的な、精神的な」
  • escape [iskéip] : 「逃げる、ずらかる、脱出する、抜ける」
  • both [bóuθ] : 「両方、双方、両者」
  • together [təɡéðər] : 「一緒に、共に、同時に」
  • cause [kɔ́ːz] : 「原因、要因、理由、動機」
  • outer [áutər] : 「外側の、外面の」
❖ "Then close your ~ "「その後、目を閉じ、同様に今日のテーマを、あなたの内部世界に適用させる」。心の中を見渡すのだ。"You will escape from ~ "「あなたは、外部世界からも内部世界からも、同時に逃れることが出来る」。心の外に展開する世界の幻想からも、心の中に展開するエゴの幻想からも、あなたは解放され得る。"for the inner is ~ "「なぜなら、内なるものは、外なるものの原因だからだ」。外部世界も内部世界もあなたの心が作り出したイメージに過ぎず、どちらにしてもあなたの心の中にあるものが原因となっている。



3. As you survey your inner world, merely let whatever thoughts cross your mind come into your awareness, each to be considered for a moment, and then replaced by the next. 
  • survey [sərvéi] : 「見渡す、見晴らす、調査する、検査する」
  • merely [míərli] : 「ただ単に、単に」
  • whatever [hwʌtévər] : 「〜するのは何でも、どんなものが〜でも」
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考、思索、思想、見解」
  • cross [krɔ́s] : 「〜を横断する、渡る、〜を横切る」
  • awareness [əwéərnəs] : 「認識、自覚、気付いていること、意識性 」
  • each [íːtʃ] : 「それぞれの、一つ一つの、めいめいの」
  • consider [kənsídər] : 「よく考える、熟考する」
  • for a moment : 「少しの間、一瞬」
  • replace [ripléis] : 「〜に取って代る、〜を交換する」
  • next [nékst] : 「次の、翌〜、隣の」
❖ "As you survey your ~ "「あなたの内部世界を調べながら、ただ単に、あなたの心に過(よぎ)った思いなら何でも、あなたの意識に乗せなさい」。"each to be ~ "「そして、その一つ一つをしばらくの間よく考えて、その後、次へ移りなさい」。



Try not to establish any kind of hierarchy among them. Watch them come and go as dispassionately as possible. 
  • try [trái] : 「試す、やってみる、試みる、企てる」
  • establish [istǽbliʃ] : 「確立する、制定する、成立させる」
  • kind [káind] : 「種類」
  • hierarchy [háiərὰːrki] : 「階層、階級、序列」
  • among [əmʌ́ŋ] : 「〜の中の、〜の間で」
  • watch [wάtʃ] : 「じっと見る、観察する」
  • dispassionately [dispǽʃənətli] : 「公平に、偏見なく、冷静に」
  • as A as possible : 「できるだけAの」
❖ "Try not to establish ~ "「心に過ったものに、いかなる序列も設けないように努めなさい」。"Watch them come ~ "「出来るだけ公平に、浮かんでは消えていく思いを見つめなさい」。理性的な善悪判断や価値判断を停止するのである。評価しないのだから、序列を作ることもない。単なる観察者となって、心に浮かんでは消えていく思いを見つめるのだ。



Do not dwell on any one in particular, but try to let the stream move on evenly and calmly, without any special investment on your part. 
  • dwell [dwél] on : 「〜をくよくよ考える、こだわる、思案する」
  • in particular : 「特に、とりわけ、格別に、詳細に、特別に」
  • stream [stríːm] : 「流れ、連続」
  • evenly [íːvənli] : 「むらなく、均一に、均等に、一様に、公平に、平等に」
  • calmly [kάːmli] : 「静かに、落ち着いて」
  • without [wiðáut] : 「〜がなくて、〜を持たないで」
  • special [spéʃəl] : 「特別な、独特の、特別の、特有の」
  • investment [invéstmənt] : 「投資、出資」
  • on one's part : 「〜としては、〜にとってみれば、〜の側では、〜の方では」
❖ "Do not dwell on ~ "「特別な何かに長居(ながい)してはいけない」。"but try to let ~ "「そうではなく、一様に、静かに、思いの流れを流していきなさい」。"without any special ~ "「あなたにとっての特別な思い入れをもってはいけない」。あくまでも、客観的な観察者になりきるのだ。明鏡止水。



As you sit and quietly watch your thoughts, repeat today's idea to yourself as often as you care to, but with no sense of hurry.
  • sit [sít] : 「座る、腰掛ける、着席する」
  • quietly [kwáiətli] : 「静かに、黙って、平穏に」
  • often [ɔ́fən] : 「しばしば、たびたび、ちょくちょく」
  • care [kέər] to : 「〜したいと思う」
  • sense [séns] : 「感覚、知覚、感触、感じ」
  • hurry [hʌ́ri] : 「急ぐ必要、急ぎたいこと」
❖ "As you sit and ~ "「座って静かにあなたの思いを見つめながら、そうしたいと思ったら何度でも、今日のテーマをあなたに自身に向かって繰り返し述べる」。"but with no ~ "「しかし、心を急(せ)かしてはいけない」。



4. In addition, repeat the idea for today as often as possible during the day. 
  • in addition [ədíʃən] : 「さらに、その上、加えて」
  • repeat [ripíːt] : 「〜を繰り返す、〜を繰り返して言う」
  • during [djúəriŋ] : 「〜の間ずっと、〜の期間に、〜の間に」
❖ "In addition, repeat ~ "「加えて、一日を通して、出来るだけ頻繁に、今日のテーマを繰り返し述べる」。



Remind yourself that you are making a declaration of independence in the name of your own freedom. And in your freedom lies the freedom of the world.
  • remind [rimáind] : 「〜に思い出させる、〜に気付かせる」
  • declaration [dèkləréiʃən] : 「公表、宣言、布告」
  • independence [ìndipéndəns] : 「独立、自活、自立、非依存性、主体性」
  • in the name of : 「〜の名において、〜という名目で」
  • freedom [fríːdəm] : 「自由、解放、自主、独立」
  • lie [lái] : 「ある、存在する」
❖ "Remind yourself that ~ "「あなたは、あなた自身の自由の名において、独立宣言をしているのだと、あなたに自身に気付かせなさい」。"And in your freedom ~ "「あなたの自由の中に、世界の自由がある」。あなたが自由になれば、世界も自由になる。世界に平和をもたらすには、あなたが平和にならなくてはいけない。あなたは外部世界の幻想からも自由であるし、内部世界のエゴからも自由なのだと宣言するのである。あなたの真実を解放するのだ。ホーリー・スピリットに支えられた心を解放してあげるのである。



5. The idea for today is also a particularly useful one to use as a response to any form of temptation that may arise. 
  • particularly [pərtíkjulərli] : 「特別に、とりわけ、かなりの程度、非常に」
  • useful [júːsfəl] : 「役立つ、便利な、有益な、価値ある」
  • response [rispάns] : 「反応、反響、返答、回答」
  • form [fɔ́ːrm] : 「形、外形、構造」
  • temptation [temptéiʃən] : 「誘惑、衝動、誘惑物」
  • arise [əráiz] : 「起こる、生じる、現れる、生まれる、発生する」
❖ "The idea for today ~ "意訳する、「今日のものの見方は、心に生じるであろういかなる形の誘惑に対しても、うまく対応するための、特に有効な練習でもある」。エゴは、あなたを幻想に留め置こうとして、様々な誘惑をあなたに仕掛けてくる。物であり金であり色であり、地位であり支配であり名誉であり、様々な欲をあなたの心に生じさせる。それに対抗する手段として、今日のものの見方は有効である。つまり、自分は欲の犠牲者にはならない、と宣言するのだ。
エゴはあなたが作り上げた幻想の偶像であって、幻想であるがゆえに真実が一番怖い。なぜなら、あなたが幻想に気付いて幻想を赦したなら、幻想は消滅し、同時にエゴも消滅してしまうからだ。あなたを幻想に留め置くために、エゴはあらゆる巧妙な作戦に出る。あなたを釣り上げる最も簡単な方法が誘惑である。



It is a declaration that you will not yield to it, and put yourself in bondage.
  • yield [jíːld] : 「降伏する、屈服する」
  • bondage [bάndidʒ] : 「緊縛、隷属性、束縛、奴隷の境遇」
❖ "It is a declaration ~ "「それは、あなたは誘惑に屈しないという宣言である」。"and put yourself ~ "「あなた自身を誘惑の奴隷にしないという宣言なのだ」。仏教的な用語を使えば、『煩悩』に屈しないという宣言である。煩悩を滅するのである。煩悩とは、エゴが用意した、あなたを釣り上げるための餌である。その餌に食らいつくかどうかは、あなたの自由意思による選択にかかっている。しかし、食らいついたら最後、エゴの釣り針はあなたの肉体に突き刺さるのだ。世の中を見渡せば、エゴの釣り針を肉体に突き刺したまま、それでも餌をむさぼり食っている亡霊どもの何と多いことか! 
 
 
 


W-pI.30.1:1 ~ W-pI.30.5:4

Lesson 30



God is in everything I see because God is in my mind.
  • everything [évriθiŋ] : 「すべてのもの」
❖ "God is in everything ~ "「神は私の心の中にいるから、神は、私が目にするあらゆるものの中にいる」。あなたが目にするすべてものは、あなたの心が空(くう)なるキャンパスに描き出したイメージであり、幻想に過ぎない。あなたの心の外に実在しているのではないのだ。しかし、幻想は空であるにもかかわらず、その幻想の目的性の中に神の意思が宿っている。ならば、神の意思はあなたの心の中にあって、外にあるのではない。
あなたの心の最も純粋で神聖な部分にホーリー・スピリットが住んでおり、神の祭壇をチャンネルにして、神の意思とコミュニケーションをとっている。神の意思は、あなたの心を通して、あなたに伝えられるのだ。しかし、その心は深い眠りに落ちていて、幻想世界を夢に見ている。そこで神は、幻想の背後にある目的性の中に神の意思を忍ばせて、あなたがそれに気付くの待っている。その手助けをしてくれるのがホーリー・スピリットである。



1. The idea for today is the springboard for vision. 
  • springboard [spríŋbɔ̀ːrd] : 「踏み切板、跳躍版、飛び板」
  • vision [víʒən] : 「先見の明、洞察力、想像力、視覚、視力」
❖ "The idea for ~ "「今日のものの見方は、ヴィジョンへのスプリング・ボードである」。幻想の背後に神の意思が目的性として存在し、ともに、あなたの心の中に存在する。もし、あなたの心の中に、最も純粋で神聖な部分が存在しないなら、あなたには神の意思は見えてこないのだ。しかし、本当は確実に存在している。それに気付くことが必須であり、それをスプリング・ボードとして、真実を見抜くヴィジョンに到達するのである。



From this idea will the world open up before you, and you will look upon it and see in it what you have never seen before. 
  • open up : 「広げる、広がる、開ける、雲が晴れる」
  • before [bifɔ́ːr] : 「前に、前方に、〜の面前で」
  • look upon : 「〜を見る」
  • before [bifɔ́ːr] : 「以前に、前に、早く、先に」
❖ "From this idea ~ "「こういうものの見方から、世界があなたの前に開かれてくるだろう」。幻想の黒雲に覆われた世界であるが、その中に神の意思がキラキラと輝いているのが見えるようになれば、世界のもつ目的性があなたの目の前に開示される。"and you will look upon ~ "「そして、あなたが世界を見れば、その中に、以前には決して見えなかったものが見えてくるだろう」。世界の背後に神の意思を感じ取れれば、世界はあなたの目に、まったく異った光景を見せてくれるのだ。



Nor will what you saw before be even faintly visible to you.
  • saw [sɔ́ː] : 「seeの過去形」
  • faintly [féintli] : 「かすかに、ぼんやりと、ほのかに」
  • visible [vízəbl] : 「目に見える、可視の、可視的な、明らかな」
❖ "Nor will what you ~ "「また、あなたが見ていたものが、かすかに見えるだけになってしまうだろう」。世界の目的性が見えるにしたがい、それに反比例して、世界の幻想性が薄れてしまう。



2. Today we are trying to use a new kind of "projection." 
  • try [trái] : 「試す、やってみる、試みる、企てる」
  • use [juːz] : 「使う、利用する、生かす、働かせる」
  • kind of : 「〜のような種類の」
  • projection [prədʒékʃən] : 「投影、射影、投射、映写」
❖ "Today we are trying ~ "「今日は、私たちは、新しい種類の『投影』を使ってみようと思う」。普段我々は、心に思ったことを心の外の世界に投影して、そこに幻想のイメージを作り出している。今日は、いつもと違った形で、投影を行ってみる。



We are not attempting to get rid of what we do not like by seeing it outside. 
  • attempt [ətémpt] : 「〜を試してみる、〜を企てる」
  • get rid of : 「取り除く、駆除する、追放する、逃れる」
  • outside [áutsáid] : 「外側に、外部」
❖ "We are not attempting ~ "「私たちが好まないものを、外部に見ることで(心の中から)排除しようと試みないことにする」。普段は、こんなことをしているのだ。たとえば、自分自身に対する嫌悪の感情を外部世界に投影して、他者を悪者に仕立て上げ、その他者を憎悪して攻撃するのだ。そうすれば、あたかも、自分の心の中の嫌悪の情が排除されたと錯覚するのである。今日は、そのような投射を行わない練習である。



Instead, we are trying to see in the world what is in our minds, and what we want to recognize is there. 
  • instead [instéd] : 「代わりに、それよりむしろ、そうしないで」
  • recognize [rékəɡnàiz] : 「〜を認識する、認める、受け入れる」
❖ "Instead, we are trying ~ "「その代わり、私たちは、心の中にあるものを、あるいは、心の中にあって欲しいと認めるものを、この世界の中に見ようと努めるのである」。あなたの心の中に神の意思が存在するのだから、それを外部世界に投射して、幻想の中に神の意思を見ようと努めるのである。



Thus, we are trying to join with what we see, rather than keeping it apart from us. 
  • thus [ðʌ́s] : 「それ故に、従って、このようにして」
  • join [dʒɔ́in] : 「参加する、交わる、一緒になる、結合する」
  • rather than : 「〜よりはむしろ、かえって」
  • keep [kíːp] : 「保つ、〜の状態にしておく」
  • apart from : 「〜から離れて、〜は別として」
❖ "Thus, we are trying ~ "「こうして、私たちは、目にするものを私たちから引き離しておく代わりに、それと結合しようとするのである」。真実は心の中に隠し持った形ではなかなか気付かないので、それを外部世界に投射し、それを見ることで、真実と一体化するのだ。神の意思を幻想の背後に投射してそれを目撃し、神の意思と一体化するのである。



That is the fundamental difference between vision and the way you see.
  • fundamental [fʌ̀ndəméntl] : 「基礎の、基本的な、根本的な」
  • difference [dífərəns] : 「相違、相違点、異なる部分、区別、差別」
  • between [bitwíːn] A and B: 「AとBとの間に、AないしB」
❖ "That is the fundamental ~ "「これが、ヴィジョンとあなたのものの見方の間の根本的な違いである」。あなたは悪感情を他者の上に投射し、自分の悪感情から逃れようとし、ヴィジョンは、心の中の真実を外部世界に投射して、それを見ることで真実と一体化する。この違いは大きい。



3. Today's idea should be applied as often as possible throughout the day. 
  • apply [əplái] : 「適用する、応用する、利用する、当てはめる」
  • as A as possible : 「できるだけAの」
  • often [ɔ́fən] : 「しばしば、たびたび、ちょくちょく」
  • throughout [θruːáut] : 「〜の至るところに、〜の間中」
❖ "Today's idea should ~ "「今日のものの見方は、一日を通じて、出来るだけ頻繁に適用させるべきだ」。



Whenever you have a moment or so, repeat it to yourself slowly, looking about you, and trying to realize that the idea applies to everything you do see now, or could see now if it were within the range of your sight.
  • whenever [hwènévər] : 「〜するときはいつでも、〜したときはすぐ」
  • moment [móumənt] : 「わずかの間、一瞬、瞬間」
  • repeat [ripíːt] : 「〜を繰り返す、〜を繰り返して言う」
  • slowly [slóuli] : 「ゆっくり、のろのろと」
  • look about : 「周りを見回す、周囲に気を付ける、目を配る」
  • realize [ríːəlàiz] : 「〜に気が付く、悟る、自覚する、実感する」
  • apply [əplái] : 「当てはまる、妥当する、適用される、適合する」
  • within [wiðín] : 「〜の中に、〜の内側に」
  • range [réindʒ] : 「範囲、距離、限界、領域」
  • sight [sáit] : 「視力、視覚、視野、視界、景色、眺め」
❖ "Whenever you have ~ "「1〜2分時間があったら、今日のものの見方をゆっくり自分に向かって繰り返し述べ、」"looking about ~ "「あなたの周りを見渡して、あなたが今目にしているものすべてに、あるいは、もしそれがあなたの視野の範囲内にあったなら今見えるに違いないと思えるものすべてに適用出来るのだと認識するようにしなさい」。後半部分に仮定法が入ってきているので、ちょっと難しい言い回しになっている。今目の前になかったとしても、もしあったら目に見えるであろう物に対しても、今日のものの見方が適用できることを認識しなさい、ということ。



4. Real vision is not limited to concepts such as "near" and "far." 
  • real [ríəl] : 「実在する、現実の、実際の、本物の」
  • limit [límit] : 「〜を限定する、〜を制限する」
  • concept [kάnsept] : 「概念、観念」
  • such as : 「例えば〜など」
  • near [níər] : 「近い、近くにある、接近した」
  • far [fάːr] : 「遠い、遠くへの」
❖ "Real vision is not ~ "「実相的なヴィジョンは、『近い』とか『遠い』というような概念に制限されない」。だから、目の前にない物に対してもヴィジョンは適用出来るのだ。実相は無時間、無空間の世界であるから、実相的なヴィジョンも時間や空間の制限を受けない。



To help you begin to get used to this idea, try to think of things beyond your present range as well as those you can actually see, as you apply today's idea.
  • help [hélp] : 「助ける、手助けする、手伝う、救う、救済する」
  • begin [biɡín] : 「〜を始める、〜に取り掛かる、着手する」
  • get used to : 「〜に慣れる、〜になじむ」
  • think of : 「〜のことを考える」
  • beyond [bijάnd] : 「〜の向こうに、〜を越えて、〜を過ぎて」
  • present [préznt] : 「現在の、今の」
  • range [réindʒ] : 「範囲、距離、限界、領域」
  • as well as : 「〜と同様に」
  • actually [ǽktʃuəli] : 「実際は、本当は、実は、実のところ」
❖ "To help you begin ~ "「あなたが今日のものの見方に慣れ始めるのを助けるために、」"try to think of ~ "「今日のものの見方を適用するに当たって、あなたが実際目に出来るものと同様に、あなたの今の視野を越えた物を考えて見なさい」。目には見えないが、想像して、見えているものとして、今日のものの見方を適用するのだ。



5. Real vision is not only unlimited by space and distance, but it does not depend on the body's eyes at all. The mind is its only source. 
  • unlimited [ʌnlímitid] : 「制限のない、無制限の、自由な、限りない」
  • space [spéis] : 「空間、余白、場所、スペース、空き地」
  • distance [dístəns] : 「距離、間隔、隔たり」
  • depend [dipénd] on : 「〜によって決まる、〜次第である、〜に頼る」
  • not at all : 「 全く〜ない、全然〜ない、少しも〜ない」
  • source [sɔ́ːrs] : 「もと、源、起源」
❖ "Real vision is not ~ "「実相的なヴィジョンは、空間や距離の制限を受けないばかりか、肉体的な目にまったく依存しない」。実相的なヴィジョンは、言い換えれば、心の目で見るのであって、肉体的な視覚に依存しない。つまり、目に見えないものは、心の目で見ればいいのだ。"The mind is ~ "「心こそが、唯一のヴィジョンのソースなのである」。心の目で見る、とは言ったが、言うは易く行うは難し、である。今日うまくいかなかったとしても、明日もうまくいかないと誰が断言出来るだろう。心の目で見たいと強く意念することが大切なのだ。



To aid in helping you to become more accustomed to this idea as well, devote several practice periods to applying today's idea with your eyes closed, using whatever subjects come to mind, and looking within rather than without. Today's idea applies equally to both.
  • aid [éid] : 「〜を援助する、〜を支援する」
  • become [bikʌ́m] : 「〜になる」
  • accustomed [əkʌ́stəmd] : 「〜に慣れて、習慣の」
  • as well : 「同じに、同様にうまく、おまけに、その上」
  • devote [divóut] : 「充てる、向ける、ささげる、専念させる」
  • several [sévərəl] : 「数個の、いくつかの」
  • practice [prǽktis] : 「練習、訓練、演習、実践、実行、履行」
  • period [píəriəd] : 「期間、時期、時間」
  • closed [klóuzd] : 「閉ざされた、閉じた」
  • whatever [hwʌtévər] : 「どんな〜が〜でも、どんな〜を〜しても」
  • subject [sʌ́bdʒikt] : 「対象、題材、被写体、主題、題目」
  • within [wiðín] : 「中、内部、内側」
  • without [wiðáut] : 「外、外部、外側」
  • rather than : 「〜よりはむしろ、かえって」
  • equally [íːkwəli] : 「同じように、同様に」
❖ "To aid in helping you ~ "「さらにその上に、今日のものの見方にもっと慣れるようになるための手助けとして、目を閉じ、心の外を見るというよりは内側を見るつもりで、心に浮かんだことなら何にでも、今日のものの見方を適用させる数回の練習に専念しなさい」。"Today's idea ~ "「今日のものの見方は、内外ともに等しく適用出来る」。
 
 
 


W-pI.29.1:1 ~ W-pI.29.5:11

Lesson 29 



God is in everything I see.
  • everything [évriθiŋ] : 「すべてのもの」
❖ "God is in ~ "「神は、私が目にするものすべての中にいる」。山の神、海の神、はてはキッチンの神、トイレの神、というような、いわゆる汎神論を言っているのではない。あなたが目にするものすべては、あなたの心が空(くう)なるキャンバスに勝手に描き出したイメージに過ぎず、単なる幻想である。その中に神がいるということを言葉通りにとってしまえば、神は幻想の中に住んでいることになってしまう。しかし、そうではない。幻想は幻想としてだけ見れば何の意味もなく、したがって無であるが、幻想のもつ目的性を見て取れば、俄然、幻想は意味をもつ。つまり、幻想は、幻想と認識されて赦されることで消滅し、神の子は実相に目覚めることが出来るのであって、幻想は赦しという目的性をもっている。あるいは、幻想は実相への目覚めの道具なのだ。したがって、本文は、「私が目にするものすべてが、実相に目覚めるための道具であり、そういう目的性をもっていると見ることが出来れば、その目的性こそが神の意思であって、神の意思は私の目にするものすべての中に宿っている」という意味合いになる。幻想の中に神が宿っているのではなく、幻想のもつ目的性の中に神の意思が宿っているのである。



1. The idea for today explains why you can see all purpose in everything. 
  • explain [ikspléin] : 「〜を説明する、明らかにする、釈明する」
  • purposes [pə́ːrpəs] : 「目的、目標、狙い」
❖ "The idea for today ~ "「今日のものの見方は、なぜ、あなたはすべての中にあらゆる目的性を見出せるかを説明している」。あなたが目にするすべてのもの、すべての幻想の目的性に神の意思が宿り、その意思があなたの目的になる。実相への目覚め、そして、神への回帰である。



It explains why nothing is separate, by itself or in itself. And it explains why nothing you see means anything. 
  • separate [sépərèit] : 「離す、分ける、分離する、分解する」
  • by itself : 「それだけで、ひとりでに、自然に、単独で、自動的に」
  • in itself : 「それ自体では、本質的に」
  • mean [míːn] : 「〜を意味する、重要性を持つ、大事である」
❖ "It explains why ~ "「今日のものの見方は、なぜあらゆるものは単独で、本質的に分離などしていないかを説明している」。神の子が神から分離した後、神の子は分離を象徴するこの幻想世界を偽創造した。すべては本質的に分離して、単独で存在しているかに見せているのだ。しかし、その分離は幻想である。"And it explains ~ "「また、今日のものの見方は、なぜ、あなたが目にするものはすべて何も意味していないかを説明している」。分離は幻想であるが、それに止まらず、実在しているかに見える物自体も幻想であり、無であるから意味などない。つまり、幻想の分離という状態をイメージとして作り出すために、物を幻想して、あたかもそこに物が分離して存在しているかに見せているだけなのだ。



In fact, it explains every idea we have used thus far, and all subsequent ones as well. Today's idea is the whole basis for vision.
  • in fact: 「実際に、実のところ、それどころか」
  • use [juːz] : 「使う、利用する、生かす、働かせる」
  • thus far : 「ここまでは、これまで、今までのところは、今までは」
  • subsequent [sʌ́bsikwənt] : 「次の、後の、それに続く、後続の」
  • as well : 「同じに、同様にうまく、おまけに、その上」
  • whole [hóul] : 「すべてを含んだ、欠けたものがない」
  • basis [béisis] : 「土台、基礎、基盤、基準、原理、原則、根拠、理由」
  • vision [víʒən] : 「先見の明、洞察力、考え方、見通し、展望、視覚、視力」
❖ "In fact, it explains ~ "「事実、今日のものの見方は、これまで私たちが用いてきたあらゆる考え方、そして、それに続くあらゆる考え方をも同様に説明している」。ACIMが教える考え方の根底に、今日のものの見方が基盤となって存在している、ということ。"Today's idea is ~ "「今日のものの見方は、ヴィジョンを得るための基盤のすべてを含んでいる」。あなたが目にする物、現象、そのすべては、あなたが分離を維持するために幻想した非存在である。無であり、空である。それ自体意味などない。神は幻想と一切の関わりを持たないから、その意味では、幻想の物や現象に神が宿ることはない。しかし、幻想は、自らを幻想として消滅させる目的をもっているのだと認識すれば、話しは俄然異ってくる。幻想は、幻想を消滅させ実相に目覚めるための道具なのだ。そういう目的が内在しており、それが神の意思でもある。したがって、幻想の目的性に、神の意思が宿っているのだ。これが、ACIMの教える考え方の基盤になっている。
たとえば、肉体は神の子の分離を象徴する幻想であって、その限りで意味などない。実在などしてはいない。しかし、肉体を幻想として認め、赦すことで幻想の肉体を消滅させ、命を純粋なスピリットとして再生させること、それが肉体の目的性である。実相的な命の再生が、肉体の目的性なのだ。その目的性に神の意思が宿っており、そこに意味がある。だからこそ、肉体が非存在であり無であるからといって、攻撃の対象にしてはいけないのだ。言い換えれば、殺人も自殺も、神の意思に反するのである。



2. You will probably find this idea very difficult to grasp at this point. 
  • probably [prάbəbli] : 「十中八九は、恐らく、多分」
  • find [fáind] : 「気付く、理解する、発見する、見いだす」
  • difficult [dífikʌ̀lt] : 「困難な、厳しい、難しい」
  • grasp [ɡrǽsp] : 「〜を握る、つかむ、把握する、理解する」
  • at this point : 「現在のところ、現段階では」
❖ "You will probably ~ "「たぶんこの時点で、あなたは、今日のものの見方を把握するには非常に難しいと思うかも知れない」。幻想の裏に神の意思が潜んでいるというものの見方は理解に苦しむかも知れない。



You may find it silly, irreverent, senseless, funny and even objectionable. 
  • silly [síli] : 「ばかげた、途方もない、愚かな、分別がない」
  • irreverent [irévərənt] : 「不遜な、傲岸な、無礼な、非礼な」
  • senseless [sénslis] : 「無分別な、非常識な、常識がない、愚かな、無意味な」
  • funny [fʌ́ni] : 「滑稽な、おかしな、奇妙な、変な」
  • objectionable [əbdʒékʃənəbl] : 「異議のある、反対すべき、不愉快な」
❖ "You may find ~ "「あなたは、そんな見方は馬鹿げており、不遜であり、無分別であり、滑稽であり、反対すべきだとさえ思うかも知れない」。神が、あなたが目にするものすべての中に存在するなら、あなたの鼻くその中にも神は存在していることになる。そうであるなら、鼻をかんだティッシュはおいそれと捨てることは出来なくなってしまう。そんな馬鹿な話しがあるか、というわけだ。



Certainly God is not in a table, for example, as you see it. Yet we emphasized yesterday that a table shares the purpose of the universe. 
  • certainly [sə́ːrtnli] : 「確実に、確かに、必ず 」
  • for example [iɡzǽmpl] : 「例えば、例として」
  • emphasize [émfəsàiz] : 「強調する、力説する」
  • share [ʃέər] : 「分かち合う、共有する」
  • purposes [pə́ːrpəs] : 「目的、目標、狙い」
  • universe [júːnəvə̀ːrs] : 「宇宙、銀河、全世界」
❖ "Certainly God is ~ "「確かに、たとえば、あなたがテーブルを目にしたとき、神はテーブルの中に存在するわけではない」。"Yet we emphasized ~ "「しかし、私たちは昨日(前回)、テーブルは世界の目的を分かち合っていると強調した」。前回(レッスン28)は、"In using the table as a subject for applying the idea for today, you are therefore really asking to see the purpose of the universe."「今日のものの見方のためにテーブルを対象として利用することで、したがって、あなたは、世界のもっている目的性を見たいと本当に求めていることになる」というものであった。



And what shares the purpose of the universe shares the purpose of its Creator.
  • creator [kriéitər] : 「創造者、創作者、創設者」
❖ "And what shares ~ "「世界の目的性を分かち合う者は、創造主である神の目的性を分かち合っている」。幻想の世界の裏側には実相的な目的性があって、それは神の意思であり、神の目的性である。



3. Try then, today, to begin to learn how to look on all things with love, appreciation and open-mindedness. 
  • try [trái] : 「試す、やってみる、試みる、企てる」
  • then [ðén] : 「その次に、それから、次に、その」
  • begin [biɡín] : 「〜を始める、〜するようになる」
  • learn [lə́ːrn] : 「〜を学ぶ、〜であると分かる、〜を覚える、知る」
  • look on : 「〜を見る」
  • appreciation [əprìːʃiéiʃən] : 「感謝の気持ち、完全な認識」
  • mindedness [máindidnis] : 「熱心さ、熱中」
  • open‐mindedness : 「虚心、広い心、偏見のないこと」
❖ "Try then, today ~ "「そこで今日は、愛と感謝の気持ちと開かれた心をもってあらゆるものを見る見方を学び始めようと努めなさい」。もちろん、物に対して愛と感謝の気持ちと開かれた心を抱くのではなく、物の背後に隠れた神の意思に対して抱くのである。



You do not see them now. Would you know what is in them? Nothing is as it appears to you. Its holy purpose stands beyond your little range. 
  • appear [əpíərəns] : 「〜のように見える、〜と思われる」
  • holy [hóuli] : 「神聖な、聖なる」
  • stand [stǽnd] : 「立つ、立っている」
  • beyond [bijάnd] : 「〜の向こうに、〜を越えて、〜を過ぎて、〜のかなたに」
  • range [réindʒ] : 「範囲、距離、限界、領域」
❖ "You do not see ~ "「今は、あなたは物を見てはいない」。物は知覚的に見ているが、物の背後に隠れた神の意思は見ていない。"Would you know ~ "「物の中に何があるのか、あなたは知りたいと思うだろうか」。"Nothing is as ~ "「あなたに見えているようなものは何もない」。物は知覚的に見えるだろうが、その背後にあるものはまったく異る。"Its holy purpose ~ "「物のもつ神聖な目的は、あなたの小さな知覚範囲を超越している」。あなたの知覚範囲は幻想の域を出ることはない。物の背後にある神の意思、物の目的は、実相範囲にある。だから、あなたの肉体的な知覚では、それを捉えることは出来ないのだ。それを捉え得るのは、実相的な知覚、すなわちヴィジョンである。



When vision has shown you the holiness that lights up the world, you will understand today's idea perfectly. 
  • vision [víʒən] : 「先見の明、洞察力、想像力、見通し、視覚、視力」
  • shown [ʃóun] : 「showの過去分詞」
  • show [ʃóu] : 「示す、表す、表示する」
  • holiness [hóulinis] : 「神聖、高潔」
  • light [láit] : 「〜を明るくする、〜を照らす」
  • understand [ʌ̀ndərstǽnd] : 「理解する、分かる、把握する」
  • perfectly [pə́ːrfiktli] : 「完全に、完璧に、すっかり、全く」
❖ "When vision has ~ "「ヴィジョンが、(幻想)世界を照らし出す神聖さをあなたに示してくれるとき、」"you will understand ~ "「あなたは、今日のものの見方を完璧に理解するだろう」。実相的知覚であるヴィジョンが光を放って世界を照らし出すとき、神の神聖な意思があなたに見えてきて、あなたは今日のものの見方の意図がはっきりと理解出来るだろう。
文章を正確に解釈すれば、光を放つのは神聖さであってヴィジョンではない。しかし、あえて、ヴィジョンが光を放って世界の神聖さを照らし出す、と解釈した。まあ、ここは自由に判断していい。


And you will not understand how you could ever have found it difficult.
  • found [fáund] : 「findの過去・過去分詞形」
  • difficult [dífikʌ̀lt] : 「困難な、厳しい、難しい」
❖ "And you will not ~ "意訳する、「そして、なぜ(今まで)、あなたはそれが難しいことだと思ってきたのか、理解に苦しむだろう」。ヴィジョンをもって物を見ることは、実は簡単なことだったのだと気付くはずだ。



4. Our six two-minute practice periods for today should follow a now familiar pattern: 
  • practice [prǽktis] : 「練習、訓練、演習、実践、実行、履行」
  • period [píəriəd] : 「期間、時期」
  • follow [fάlou] : 「〜の後について行く、〜に従う、追随する」
  • familiar [fəmíljər] : 「おなじみの、見慣れた、普通の」
  • pattern [pǽtərn] : 「様式、決まったやり方、繰り返す形」
❖ "Our six two-minute ~ "「私たちが行う2分間の今日のものの見方の練習6回は、今やお馴染のパターンに続けることになる」。



Begin with repeating the idea to yourself, and then apply it to randomly chosen subjects about you, naming each one specifically. 
  • begin with : 「〜から始める」
  • repeat [ripíːt] : 「〜を繰り返す、〜を繰り返して言う」
  • apply [əplái] : 「当てはまる、妥当する、適用される、適合する」
  • randomly [rǽndəmli] : 「不規則に、無作為に、相手かまわず、乱雑に」
  • chosen [tʃóuzn] : 「chooseの過去分詞形」
  • choose [tʃúːz] : 「 〜を選ぶ、〜を選択する」
  • subject [sʌ́bdʒikt] : 「対象、題材、被写体、主題、題目」
  • name [néim] : 「〜に名をつける、〜に名前をつける、〜の名前を挙げる」
  • each [íːtʃ] : 「それぞれの、一つ一つの、めいめいの」
  • specifically [spisífikəli] : 「特に、明確に、はっきりと、具体的に」
❖ "Begin with repeating ~ "「今日のものの見方をあなたに自身に繰り返し述べることから始めて、」"and then apply ~ "「その後、あなたの周りからランダムに選んだ対象に対して、個々に具体的な名前をあげながら、今日のものの見方を適用させなさい」。



Try to avoid the tendency toward self-directed selection, which may be particularly tempting in connection with today's idea because of its wholly alien nature. 
  • avoid [əvɔ́id] : 「避ける、回避する、逃れる、敬遠する」
  • tendency [téndənsi] : 「性向、傾向」
  • toward [təwɔ́ːd] : 「〜を向いて、〜の方へ、〜に向かって」
  • self-directed [diréktid] : 「自主的な、自律的な」
  • selection [silékʃən] : 「選ぶこと、選択、えりすぐり」
  • particularly [pərtíkjulərli] : 「特別に、とりわけ、かなりの程度、非常に」
  • tempting [témptiŋ] : 「心をそそる、魅力的な、誘惑する、誘惑的な」
  • in connection [kənékʃən] with : 「〜に関連して」
  • because of : 「〜のために、〜のせいで」
  • wholly [hóulli] : 「完全に、全く、全体として、全体的に、すっかり」
  • alien [éiljən] : 「性質の異なる、異質な、縁もゆかりもない」
  • nature [néitʃər] : 「本質、特質、本性、気質、気性、性分」
❖ "Try to avoid ~ "「自分に都合のいい選択をしたくなる傾向を避けなさい」。"which may be ~ "「今日のものの見方は全体的に異質な性質をもつので、この見方に関連して、自分勝手な選択は、特にあなたを引きつけるかもしれない」。物がすべて幻想であるという見方に関しては、今までとあまり変わらないから(異質ではないから)、自分に都合のいい選択はしないだろうが、物の背後に神の意思が隠れているという見方は、これまでのものの見方と随分異っていて、戸惑いを感じるかも知れない。その結果、どうしても、恣意的な選択に偏りがちになるのだ。
たとえば、十字架のペンダントを見れば、何となく神の意思が十字架の背後に隠れているように思えるだろうが、これがイワシの頭だったらどうだろう? まさかイワシの頭に神の意思が隠れているとは誰も思うまい。そこで、あなたは自分勝手に、イワシの頭を選択から外してしまうのだ。そういう、自分に都合のいい選択は避けなさい、と言っている。
誤解がないように言っておきたいのだが、イワシの頭にも神の意思が宿っていると言っても、だからと言って、イワシの頭を後生大事に崇め奉れ、などとはACIMは言っていない。イワシの頭など、捨てるなり猫に食べさせればいいのだ。ACIMが言っているのは、ものの見方であって、行動規範ではない。ガチガチのACIM原理主義者になってはいけない。



Remember that any order you impose is equally alien to reality.
  • remember [rimémbər] : 「〜を覚えている、〜を思い出す」
  • order [ɔ́ːrdər] : 「順、順序、順番、順位、序列、系列」
  • impose [impóuz] : 「課す、負わす、かける、与える」
  • equally [íːkwəli] : 「同じように、同様に」
  • reality [riǽləti] : 「現実性、実在性、現実のこと」
❖ "Remember that ~ "「あなたが物に課すどんな序列も、実相にとっては等しく異質である、と覚えておくように」。実相世界は完全平等の世界であって、あらゆる物は幻想として同等である。序列などない。実相的視点に立って見れば、十字架のペンダントもイワシの頭も、ともに幻想であって、そこに序列はないのだ。序列を設けることこそ、実相にとっては異質である。
くどいようだが、だからと言って、十字架のペンダントとイワシの頭を同等に扱えとは言っていない。イワシの頭にチェーンを結んで、首からぶら下げている姿を想像してみたらいい。
ところで、余談になるが、十字架のペンダントとは、よく考えてみると不気味である。処刑装置を首からぶら下げているのだ。まるで、ギロチンのペンダントを首からぶら下げていることに等しい。ならば、十字架自体に意味があるのではなく、その背後に意味があるはずなのだ。



5. Your list of subjects should therefore be as free of self-selection as possible. 
  • list [líst] : 「リスト、一覧表、表、目録、羅列」
  • subject [sʌ́bdʒikt] : 「対象、題材、被写体、主題、題目」
  • therefore [ðέərfɔ̀ːr] : 「それ故に、そのために、従って、だから」
  • self-selection : 「自主的選択」
  • as A as possible : 「できるだけAの」
❖ "Your list of subjects ~ "「したがって、あなたが対象にするリストは、出来る限り自分勝手な(都合のいい)選択を避けたものでなければいけない」。



For example, a suitable list might include:

        God is in this coat hanger. 
        God is in this magazine. 
        God is in this finger. 
        God is in this lamp. 
        God is in that body. 
        God is in that door. 
        God is in that waste basket.
  • suitable [súːtəbl] : 「ふさわしい、適切な」
  • include [inklúːd] : 「含める、含有する、包含する」 
  • waste basket : 「くず入れ、屑かご」
❖ "For example ~ "「たとえば、適切なリストは次のようなものになる」。"God is in this ~ "「このコート・ハンガーの中に、神はいる」。「このマガジンの中に、神はいる」。「この指の中に、神はいる」。「このランプの中に、神はいる」。「あの肉体の中に、神はいる」。「あのドアの中に、神はいる」。「あの屑かごの中に、神はいる」。



In addition to the assigned practice periods, repeat the idea for today at least once an hour, looking slowly about you as you say the words unhurriedly to yourself. 
  • in addition [ədíʃən] to : 「〜に加えて」
  • assign [əsáin] : 「〜を割り当てる、指定する、任命する、与える」
  • at least : 「少なくとも、最少に見ても」
  • look about : 「周りを見回す、周囲に気を付ける、目を配る」
  • slowly [slóuli] : 「ゆっくり、のろのろと」
  • unhurriedly [ʌnhə́ːridli] : 「急がずに、ゆっくりと」
❖ "In addition to ~ "「決められた練習に加えて、少なくとも1時間に1回、今日のものの見方を繰り返し述べなさい」。"looking slowly about ~ "「急がずに、言葉をあなた自身に向けて述べながら、ゆっくりと周りを見渡していくのである」。



At least once or twice, you should experience a sense of restfulness as you do this.
  • twice [twáis] : 「2回、2度」
  • experience [ikspíəriəns] : 「〜を経験する、〜を体験する」
  • restfulness [réstfəlnis] : 「リラックスしていること、のんびりしていること、落ち着いた気分」
❖ "At least once or ~ "「少なくとも1〜2回、こうしながら、あなたは、リラックスした気分を経験するはずだ」。
 
 
 



W-pI.28.1:1 ~ W-pI.28.8:3

Lesson 28



Above all else I want to see things differently.
  • above all else : 「何にもまして」
  • differently [dífərəntli] : 「異なって、違って、そうではなく」
❖ "Above all else ~ "「何にもまして、私は、ものを違った見方で見たいと思う」。今までは、ものがそこに実在し、リアルな現実を構成していると見てきたが、そういう見方ではなく、ものは、心がイメージを空なるキャンバスに投影して作り出した幻想であると見抜いて、さらに、その幻想のもつ目的性をも把握したい、と望むのである。



1. Today we are really giving specific application to the idea for yesterday. 
  • really [ríəli] : 「実際には、ほんとうは、確かに、本当に」 
  • specific [spisífik] : 「明確な、はっきり限定された、具体的な」
  • application [æ̀pləkéiʃən] : 「適用、応用、活用、利用」
  • yesterday [jéstərdèi] : 「昨日」
❖ "Today we are really ~ "「今日は、私たちは、昨日の(前回の)ものの見方に対して、具体的な適用を実際に与えることになる」。抽象的な適用から具体的な適用へ進む、ということ。



In these practice periods, you will be making a series of definite commitments. 
  • practice [prǽktis] : 「練習、訓練、実践、実行」
  • period [píəriəd] : 「期間、時期、時間」
  • series [síəriːz] : 「連続、シリーズ、一組、系」
  • a series of : 「一連の〜、ひと続きの〜」
  • definite [défənit] : 「限定された、明確な、的確な」
  • commitment [kəmítmənt] : 「約束、義務、誓約、責任」
❖ "In these practice ~ "「これらの練習において、あなたは、一連の明確な約束をすることになる」。もう、昔のようなものの見方はせず、新しい見方を絶対するのだという約束を、今回に限らずこれからずっと守ることを誓うのである。



The question of whether you will keep them in the future is not our concern here. 
  • question [kwéstʃən] : 「質問、疑問、問い、質疑、課題」
  • whether [hwéðər] : 「〜かどうか、〜であろうとなかろうと」
  • keep [kíːp] : 「〜を持ち続ける、保持する、守り続ける」
  • in the future [fjúːtʃər] : 「将来は」
  • concern [kənsə́ːrn] : 「関心事、懸案、心配、不安」
❖ "The question of whether ~ "「あなたが将来に渡って、この約束を守り続けるかどうかは、今のところ、私たちの懸念にはならない」。あなたが約束を守れなかったとしても、今の段階ではそれほど問題ではない。今やるべきことは、とりあえず約束を立てることだ。



If you are willing at least to make them now, you have started on the way to keeping them. And we are still at the beginning.
  • be willing to : 「〜する意思がある、進んで〜する」
  • at least : 「少なくとも、最少に見ても」
  • start on : 「〜し始める、〜を始める、〜に取り掛かる」
  • at the beginning : 「手始めに、初めに、まず最初は、最初に」
❖ "If you are willing ~ "「今、あなたが約束を立てたいと心から思うのであれば、あなたは、いやしくも、約束を守り通す道をスタートしたことになる」。"And we are still ~ "「私たちは、まだ始めたばかりなのだ」。



2. You may wonder why it is important to say, for example, "Above all else I want to see this table differently." 
  • wonder [wʌ́ndər] : 「〜かどうかと思う、〜を知りたいと思う」
  • important [impɔ́ːrtənt] : 「重要な、重大な、大切な」
  • for example [iɡzǽmpl] : 「例えば、例として」
❖ "You may wonder ~ "「たとえば、『何にもまして、私は、このテーブルを違った見方で見たいと思う』と述べることが、なぜ重要なのか、あなたはいぶかしく思っているかも知れない」。



In itself it is not important at all. Yet what is by itself? And what does "in itself" mean? 
  • by itself : 「それだけで、ひとりでに、自然に、単独で、自動的に」
  • mean [míːn] : 「〜を意味する、…とは〜を指す」
❖ "In itself it is not ~ "「それ自体は、一向に重要ではない」。テーブル自体が重要なのではない。"Yet what is ~ "「しかし、それ自体とは何であろうか」。"And what does ~ "「そして、『それ自体』とは何を意味するのだろうか」。非常に哲学的な問い掛けである。ここではまだ深入りせずに、次を読もう。



You see a lot of separate things about you, which really means you are not seeing at all. You either see or not. 
  • a lot of : 「沢山の、多数の、大量の、かなりの、多くの」
  • separate [sépərət] : 「分けられた、別々になった」
  • really [ríəli] : 「実際には、ほんとうは、確かに、本当に」 
  • either [íːðər] : 「〜か〜、または」
❖ "You see a lot of ~ "「あなたは、あなたの周りに、分離した多くのものを見ている」。"which really means ~ "「それは、現実的に、あなたはまったく見ていないということを意味しているのだ」。"You either see ~ "「あなたは、見ているか見ていないか、どちらかである」。おさらいしておこう。神の子が神から分離した後、神の子はその分離を象徴する世界を偽創造した。一元論世界を否定したわけだから、当然、二元論の世界を作ったのである。あらゆる存在は分離して独立に存在するかに見せたのだ。物に限らず、あらゆる概念も、対極概念をもつ形で分離させた。愛と憎悪、善と悪、美と醜、プラスとマイナス、陰と陽、等々である。
さて、そこで、あなたはテーブルを見て、テーブルが『それ自体』としてそこに存在いると知覚している。しかし、テーブルはそもそも幻想であって、そこに実在してはいない。さらに、実相的には何も分離してはいないのだから(つまり、二元論は幻想であるから)、『それ自体』さえも存在しない。あなたの心を離れて独立に存在出来る『それ自体』などないのだ。あなたが、分離したテーブルをそれ自体そこにあると見ている限り、あなたは実相を見てはいない。あなたは真実を見てはいないのだ。だから、本当は存在しないものの背後に、その幻想の目的性も見えてこない。ありもしないものをあるように見ている、その目的が理解出来ないのである。



When you have seen one thing differently, you will see all things differently. 
  • seen [síːn] : 「seeの過去分詞形」
❖ "When you have seen ~ "「あなたが、一つのものを異った見方で見ることが出来たとき、あなたはあらゆるものを異った見方で見ることが出来る」。だから、まずは、たとえばテーブルから始めればよい。その後、この世界全体が、あなたの目に異った光景として見えてくる。知覚によらず、ヴィジョンとして捉えることが出来るようになるのだ。実相的な光を当てた光景が展開することになる。



The light you will see in any one of them is the same light you will see in them all.
  • light [láit] : 「光、光源、ライト、明かり」
  • same [séim] : 「同じ、同一の、変わらない」
❖ "The light you will ~ "「一つのものの中にあなたが見た光は、すべてのものの中に見る光と同一である」。ヴィジョンの光に照らして見れば、一つのものが発する光は、すべてのものが発する光と同一であり、平等であり、そこに区別も差もない。分離は幻想であると知ることになるのだ。しかも、幻想としてのものが真実の光を発することは不可能だから、ものが発する光は、とりもなおさず、幻想のもつ目的性が発する光であると気付く。



3. When you say, "Above all else I want to see this table differently," you are making a commitment to withdraw your preconceived ideas about the table, and open your mind to what it is, and what it is for. 
  • commitment [kəmítmənt] : 「約束、言質、義務、誓約、責任」
  • make a commitment : 「誓いを立てる、深くかかわり合う」
  • withdraw [wiðdrɔ́ː] : 「取りやめる、やめる、断つ、引っ込める」
  • preconceived [prikənsíːvd] : 「(少ない情報と先入観で)あらかじめ考えた」
❖ "When you say ~ "「あなたが『何にもまして、私は、このテーブルを違った見方で見たいと思う』と言ったとき、あなたは、テーブルに対する先入観を引っ込めて、テーブルとは何なのか、それは何のためにあるのか、ということに対して心を解放する約束をしていることになるのだ」。幻想的な見方を止めて、実相的な見方をすること、つまり、肉体的な知覚を捨てて、実相的なヴィジョンでものを見ると約束していることになる。ここで大切なのは、"what it is for"「テーブルは何のためにあるか」という部分である。幻想の目的性を知ることが大切なのだ。幻想のもつ目的性だけが真実であり意味があるのであって、その他は意味がない。幻想のもつ目的性とは、幻想をどうやって実相的に役立てるか、ということである。



You are not defining it in past terms. You are asking what it is, rather than telling it what it is. 
  • define [difáin] : 「〜を定義する、〜の意味を明確にする」
  • past [pǽst] : 「過去の、昔の」
  • term [tə́ːrm] : 「用語、言葉、言葉遣い、言い回し」
  • rather than : 〜「よりはむしろ、かえって」
❖ "You are not defining ~ "「あなたは、過去の言葉でテーブルを定義しようとしているのではない」。"You are asking ~ "「テーブルが何であるかと述べる代わりに、あなたはテーブルは何なのかと問い掛けているのだ」。先入観や固定観念を捨てて初心に戻り、目にしているテーブルは何なのかと、ホーリー・スピリットに訊ねればいい。



You are not binding its meaning to your tiny experience of tables, nor are you limiting its purpose to your little personal thoughts.
  • bind [báind] : 「縛る、結び付ける」
  • meaning [míːniŋ] : 「意味、意義、意図、真意」
  • tiny [táini] : 「とても小さい、ちっぽけな」
  • experience [ikspíəriəns] : 「経験、体験、見聞」
  • limit [límit] : 「〜を限定する、〜を制限する」
  • purposes [pə́ːrpəs] : 「目的、目標、狙い」
  • personal [pə́ːrsənl] : 「個人の、個人に関する」
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考、思索、思想」
❖ そうすれば、"You are not binding ~ "「あなたは、テーブルの意味をテーブルについてのあなたの小さな経験に結びつけられることはないし、」"nor are you limiting ~ "「テーブルのもっている目的性を、あなたの小さな個人的な考えに制限することもない」。テーブルは食事をするための台であると、その目的性をあなたの経験に縛りつけてしまうだろうが、もう一度、テーブルのもつ目的性を問い掛けてみるのだ。幻想に過ぎないテーブルは、いったいどんな目的をもってそこにあるのか? 



4. You will not question what you have already defined. And the purpose of these exercises is to ask questions and receive the answers. 
  • question [kwéstʃən] : 「質問する、〜を疑問に思う」
  • already [ɔːlrédi] : 「すでに、とっくに〜済み」
  • define [difáin] : 「〜を定義する、〜の意味を明確にする」
  • purposes [pə́ːrpəs] : 「目的、目標、狙い」
  • exercise [éksərsàiz] : 「練習、訓練、課題、学課」
  • ask [ǽsk] : 「求める、要求をする」
  • receive [risíːv] : 「受け取る、聞く、知る」
  • answer [ǽnsər] : 「答え、回答、返事、応答」
❖ "You will not question ~ "「あなたがすでに定義してしまったことに対して、あなたは疑問を呈することはないだろう」。一旦こうだと思い込んでしまったら、本当だろうかと問い直すことはなかなか出来ない。"And the purpose of ~ "「そこで、今日のエクササイズの目的は、問いを発し、答えを得ることにある」。当然だと思っていることに対して、あえて問いを発し、実相的な答えをホーリー・スピリットから得る練習が、今日の課題となる。



In saying, "Above all else I want to see this table differently," you are committing yourself to seeing. 
  • commit [kəmít] : 「〜にすべてをささげる、〜に全力を傾ける」
❖ "In saying ~ "「『何にもまして、私は、このテーブルを違った見方で見たいと思う』と言うことで、あなたは、(真実を)見ることに、全力を傾けていることになる」。テーブルは、心が空(くう)に描き出したイメージに過ぎず、幻想であるが、その幻想を幻想として認め受け入れて赦すとき、幻想は消滅し、実相に目覚めることが出来る。ならば、テーブルの目的性とは、実相に目覚めるための道具であるということだ。この世界の物も現象もすべて、赦しを実践するための絶好のチャンスを与えてくれるのである。
たとえば、嫌なヤツに腹が立ったとしよう。その時は、アイツは、自分の心が投影によって描き出した単なる幻想であって、怒りをもって対応するには当たらないと達観し、それを赦してしまう絶好のチャンスだと思えばいいのだ。



It is not an exclusive commitment. It is a commitment that applies to the table just as much as to anything else, neither more nor less.
  • exclusive [iksklúːsiv] : 「排外的な、排他的な」
  • commitment [kəmítmənt] : 「約束、言質、義務、誓約、責任」
  • apply [əplái] : 「適用する、応用する、利用する、当てはめる」
  • neither [níːðər] A nor B : 「AでもなくBでもない、AとBのどちらも〜ない」
❖ "It is not an ~ "直訳すると、「それは、排他的な約束ではない」。つまり、テーブルだけに対して約束したことではない、ということ。"It is a commitment ~ "「それは、テーブル同様に、他のものに対しても大いに適用出来る約束であり、それ以上でもそれ以下でもない」。真実を見たいと望む対象を、たとえばテーブルだけに特化するのではなく、目にするすべてのものに今日のものの見方を適用すればいい。それ以上のことをする必要もないし、それ以下のことをしても効果はない。



5. You could, in fact, gain vision from just that table, if you would withdraw all your own ideas from it, and look upon it with a completely open mind. 
  • in fact: 「実際に、実のところ、それどころか」
  • gain [ɡéin] : 「得る、獲得する」
  • vision [víʒən] : 「先見の明、洞察力、想像力、視覚」
  • withdraw [wiðdrɔ́ː] : 「取りやめる、、断つ、引っ込める」
  • look upon : 「〜を見る」
  • completely [kəmplíːtli] : 「完全に、十分に、全面的に」
❖ "You could, in fact ~ "「事実、もし〜なら、あなたは、そのテーブルだけからでもヴィジョンを得ることが出来る」。"if you would withdraw ~ "「もしあなたが、テーブルに対するあなた自身の考えをすべて引っ込めてしまい、完全に開かれた心をもってそのテーブルを見ることが出来たなら、」あなたは、そのテーブルだけからでもヴィジョンを得ることが出来る。あなたはこれまで、目の前にあるテーブルを肉体的な感覚器官による知覚を通して見て、経験と理性的判断を通して理解してきたのだが、それをすべて取り下げてしまうのである。その時初めて、実相的なヴィジョンによるものの把握が出来るようになる。



It has something to show you; something beautiful and clean and of infinite value, full of happiness and hope. 
  • beautiful [bjúːtəfəl] : 「美しい、素晴らしい、見事な」
  • clean [klíːn] : 「汚れていない、きれいな、欠点のない」
  • infinite [ínfənət] : 「無限の、計り知れない、果てしない」
  • value [vǽljuː] : 「価値、値打ち」
  • full of : 「〜でいっぱいである、〜に満ちている」
  • happiness [hǽpinis] : 「幸福、喜び、幸せ」
  • hope [hóup] : 「希望、願い」
❖ "It has something ~ "「ヴィジョンは、あなたに何かを示してくれるのであり、」"something beautiful ~ "「それは、美しいもの、汚れのない無限に価値のあるもの、幸せと希望で充ち満ちたものである」。つまり、ヴィジョンは真実を見せてくれる。実相とは美しいものなのだ。



Hidden under all your ideas about it is its real purpose, the purpose it shares with all the universe.
  • hidden [hídn] : 「hide の過去分詞形、隠された、秘密の」
  • hide [háid] : 「隠す、隠蔽する、秘密にする」
  • under [ʌ́ndər] : 「下に、下の方に」
  • real [ríəl] : 「実在する、現実の、実際の、本物の」
  • purposes [pə́ːrpəs] : 「目的、目標、狙い」
  • share [ʃέər] : 「分かち合う、共有する」
  • universe [júːnəvə̀ːrs] : 「宇宙、銀河、全世界」
❖ "Hidden under all ~ "「テーブルに対するあなたの考えの下に、テーブルの実相的な目的性が隠されている」。"the purpose it ~ "「それは、テーブルが全世界と分かち合っている目的性である」。幻想に対する赦し、そして、赦しによって引き起こされる実相への目覚め、そういう目的性は、テーブルに限ったことではなく、この幻想世界のあらゆるものに共通した目的性である。



6. In using the table as a subject for applying the idea for today, you are therefore really asking to see the purpose of the universe. 
  • subject [sʌ́bdʒikt] : 「対象、題材、被写体、主題」
  • applying [əpláiiŋ] : 「適用、活用」
  • therefore [ðέərfɔ̀ːr] : 「それ故に、そのために、従って、だから」
  • really [ríəli] : 「実際には、ほんとうは、確かに、本当に」 
  • ask [ǽsk] : 「求める、要求をする」
❖ "In using the table ~ "「今日のものの見方のためにテーブルを対象として利用することで、したがって、あなたは、世界のもっている目的性を見たいと本当に求めていることになる」。事はテーブルに止(とど)まらない。テーブルを通して、全世界の目的性にアクセス出来るのだ。極端な言い方をすれば、あなたは、テーブルを手に入れることで、この全世界を手に入れることが出来る。



You will be making this same request of each subject that you use in the practice periods. 
  • same [séim] : 「同じ、同一の、変わらない」
  • request [rikwést] : 「頼むこと、依頼、要求」
  • practice [prǽktis] : 「練習、訓練、演習、実践、実行」
  • period [píəriəd] : 「期間、時期、時間」
❖ "You will be making ~ "「あなたが練習に際して利用する各対象に対して、これと同様の要求をすることになる」。テーブルに限らず、いろいろな物を対象にして、隠された目的性を知りたいと求めることになる。



And you are making a commitment to each of them to let its purpose be revealed to you, instead of placing your own judgment upon it.
  • make a commitment [kəmítmənt] : 「誓いを立てる、深くかかわり合う」
  • reveal [rivíːl] : 「見せる、公開する、明らかにする、啓示する」
  • instead [instéd] of : 「〜の代わりに」
  • place [pléis] : 「〜を置く、設置する」
  • judgment [dʒʌ́dʒmənt] : 「判断、判断力、意見、分別」
❖ "And you are making ~ "「そして、各対象に対してあなた自身の判断を下す代わりに、その目的性をあなたに明らかにしてもらうことを、あなたは約束することなる」。経験や理性的判断を中断し、物や事象のもつ実相的な目的性を明らかにしてもらうことをホーリー・スピリットに願い、同時に、そうすることを約束するのである。



7. We will have six two-minute practice periods today, in which the idea for the day is stated first, and then applied to whatever you see about you. 
  • state [stéit] : 「述べる、はっきり言う、提示する」
  • apply [əplái] : 「適用する、応用する、利用する、当てはめる」
  • whatever [hwʌtévər] : 「〜するのは何でも、どんなものが〜でも」
  • about [əbáut] : 「周囲に」
❖ "We will have six ~ "「私たちは、日に6回、2分間の練習をする」。"in which the idea ~ "「その中で、今日のものの見方(を繰り返し述べること)からスタートさせ、次に、あなたがあなたの周りに目にするものなら何にでも、今日のものの見方を適用させる」。



Not only should the subjects be chosen randomly, but each one should be accorded equal sincerity as today's idea is applied to it, in an attempt to acknowledge the equal value of them all in their contribution to your seeing.
  • chosen [tʃóuzn] : 「chooseの過去分詞形」
  • choose [tʃúːz] : 「 〜を選ぶ、〜を選択する」
  • randomly [rǽndəmli] : 「不規則に、無作為に、乱雑に」
  • accord [əkɔ́ːrd] : 「〜を〜と一致させる、認める、許容する」
  • accorded : 「〜にふさわしい」
  • equal [íːkwəl] : 「〜と等しい、同等の、程度が等しい、平等な」
  • sincerity [sinsérəti] : 「誠実、真実、誠意、正直、率直さ」
  • in an attempt to : 「〜しようとして、〜しようと企てて」
  • acknowledge [æknάlidʒ] : 「認める、承認する、認識する」
  • value [vǽljuː] : 「価値、値打ち」
  • contribution [kὰntrəbjúːʃən] : 「 貢献、寄与」
❖ "Not only should ~ "「対象をランダムに選ぶことは言うに及ばず、今日のものの見方を適用するに際しては、各対象を平等な誠実さをもって扱うべきであり、それらがすべて、あなたのものの見方に貢献する点において等しい価値をもつことを認識するように試みる」。



8. As usual, the applications should include the name of the subject your eyes happen to light on, and you should rest your eyes on it while saying:

        Above all else I want to see this ______ differently.
  • as usual : 「いつもの通り、いつものように、例によって」
  • application [æ̀pləkéiʃən] : 「適用、応用、活用、利用、充当」
  • include [inklúːd] : 「含める、含有する、包含する」 
  • happen [hǽpən] : 「たまたま〜する、偶然〜する」
  • light [láit] : 「出くわす、偶然出会う」
  • rest [rést] : 「〜を休ませる、〜を置く」
  • while [hwáil] : 「〜の間ずっと、〜する間に、その間に」
❖ "As usual ~ "「いつもの様に、適用に際しては、あなたの目がたまたま止まった対象の名前を今日のものの見方(の文章)に含ませ、次のように述べる間、あなたの目をその対象に止め置くべきである」。"Above all else ~ "「何にもまして、私は、この〜を違った見方で見たいと思う」。



Each application should be made quite slowly, and as thoughtfully as possible. There is no hurry.
  • slowly [slóuli] : 「ゆっくり、のろのろと」
  • thoughtfully [θɔ́ːtfəli] : 「考え深く、思慮深く」
  • as A as possible : 「できるだけAの」
  • hurry [hʌ́ri] : 「急ぐ必要、急ぎたいこと」
❖ "Each application ~ "「今日のものの見方は、極めてゆっくり、出来る限り心を尽くして適用すべきである」。"There is ~ "「急ぐ必要はまったくない」。
 
 
 




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❖ Text精読、完了しました。4年8ヶ月、1256回の投稿でした。長期に渡ってお付き合いいただき、感謝します。
❖ 引き続き、Workbook精読をご覧下さい。場所は「http://acimworkshop-workbook.blogspot.jp」です。
❖ Text精読の手直しも始めました。月日をかけて見直していきます。
❖ AmazonからKindle版の精読シリーズを出版開始しました。『どこでもAcim』をご希望の方は是非どうぞ。
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