Lesson 25
I do not know what anything is for.
- anything [éniθìŋ] : 「何でも、どんなものでも」
1. Purpose is meaning. Today's idea explains why nothing you see means anything.
- purposes [pə́ːrpəs] : 「目的、目標、狙い」
- meaning [míːniŋ] : 「意味、意義、意図、真意」
- explain [ikspléin] : 「〜を説明する、明らかにする」
- mean [míːn] : 「〜を意味する、重要性を持つ、大事である」
You do not know what it is for. Therefore, it is meaningless to you.
- therefore [ðέərfɔ̀ːr] : 「それ故に、そのために、従って」
- meaningless [míːniŋlis] : 「意味が分からない、無意味な」
Everything is for your own best interests. That is what it is for; that is its purpose; that is what it means.
- best [bést] : 「最高の、最も良い、最善の、絶好の」
- interest [íntərəst] : 「興味、関心、趣味、影響力、利益」
It is in recognizing this that your goals become unified. It is in recognizing this that what you see is given meaning.
- recognize [rékəɡnàiz] : 「認める、受け入れる、〜を認識する」
- goal [ɡóul] : 「目標、目的地、目的、目指すもの」
- become [bikʌ́m] : 「〜になる」
- unified [júːnəfàid] : 「一つにまとめられた、統合された」
- given [ɡívən] : 「giveの過去分詞形」
2. You perceive the world and everything in it as meaningful in terms of ego goals.
- perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜を理解する、〜を把握する」
- meaningful [míːniŋfəl] : 「意味のある、意味深長な、重要な」
- in terms of : 「〜に関して、〜の観点から」
- goal [ɡóul] : 「目標、目的地、目的、目指すもの」
神の子が神から分離した後、その分離を象徴する形で、神の子は、この世界を心の外部に投影して偽創造した。この世界は分離の象徴なのだ。したがって、人も物もすべて分離して存在することとなる。その神の子は、分離の象徴としてエゴという偶像を祭り上げた。エゴは分離を維持する使命を担ったのだ。したがって、エゴは幻想を幻想と見えないように、幻想に幻想の意味を与えて神の子を幻想に縛りつける。金は幻想だが、幻想の物を買うことが出来るように見せることで、金に実在感を与え、物に実在感を与える。ともに、存在の意味があるように見せかけるのだ。腹を空(す)かす肉体もまた幻想に過ぎないのだが、メシを与えることで命らしきものを維持させ、実在感をもたらすように仕組む。他者を支配することで、存在感を与えることに成功する。争い、奪い、殺すことで、分離世界はますます騒々しく活動的にさえ見えるようになるのだ。非常にリアルに見える。エゴの策略である。こうしてエゴは、神の子をエゴの視点に縛りつけ、よもや幻想から目覚めたいなどという野望を持たないように、あなたを幻想の中に封じ込めるのだ。真実はエゴの最大の敵である。あなたが真実に目覚めたりしたら、エゴは消滅してしまうからだ。
These goals have nothing to do with your own best interests, because the ego is not you.
- have nothing to do with : 「〜と関係がない」
This false identification makes you incapable of understanding what anything is for. As a result, you are bound to misuse it.
- false [fɔ́ːls] : 「正しくない、誤った、虚偽の、偽の」
- identification [aidèntifəkéiʃən] : 「同一であること、識別、同定」
- incapable [inkéipəbl] of : 「〜ができない、〜をする能力がない」
- understand [ʌ̀ndərstǽnd] : 「理解する、分かる、把握する」
- as a result [rizʌ́lt] : 「結果として、結果的に」
- be bound [báund] to : 「〜しなければならない、〜する運命にある」
- misuse [misjúːz] : 「誤用する、悪用する、乱用する」
When you believe this, you will try to withdraw the goals you have assigned to the world, instead of attempting to reinforce them.
- believe [bilíːv] : 「信じる、確信する、信頼する」
- try [trái] : 「試す、やってみる、試みる、企てる」
- withdraw [wiðdrɔ́ː] : 「取りやめる、断つ、引っ込める」
- assign [əsáin] : 「〜を割り当てる、指定する、任命する」
- instead [instéd] of : 〜の代わりに
- attempt [ətémpt] : 「〜を試してみる、〜を企てる」
- reinforce [rìːinfɔ́ːrs] : 「強化する、補強する、増強する」
3. Another way of describing the goals you now perceive is to say that they are all concerned with "personal" interests.
- another [ənʌ́ðər] : 「もう一つの、別の、ほかの」
- describe [diskráib] : 「言い表す、説明する、描写する、表現する」
- perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を見抜く」
- be concerned [kənsə́ːrnd] with : 「〜に関係している、〜に関心がある」
- personal [pə́ːrsənl] : 「個人の、個人的な、私事の、私的な」
- interest [íntərəst] : 「興味、関心、趣味、影響力、利益、利害」
Since you have no personal interests, your goals are really concerned with nothing.
- since [síns] : 「〜なので、〜だから」
- really [ríəli] : 「実際には、確かに、本当に」
In cherishing them, therefore, you have no goals at all. And thus you do not know what anything is for.
- cherish [tʃériʃ] : 「〜を大事にする、〜を大切にする、可愛がる」
- at all : 「全く〜ない、全然〜ない、少しも〜ない」
- thus [ðʌ́s] : 「それ故に、従って、このようにして」
こう考えたらどうであろう。パソコンのゲームを想定してみよう。パソコン上の仮想空間に、あなたは対戦相手を多数もち、仮想的な物を仮想的な金で売り買い出来るゲームである。あなたは、仮想的な分離した相手と金と物を奪い合い、攻撃し、騙し、仮想的な金と物をどんどんため込む。あなたは、ゲーム上では、仮想的な金や物を得るという目的をもっているように感じるだろうが、一度、ゲームを終えてパソコンの電源をオフにしたらどうなるか? 仮想的な金や物を得るという目的は、目的自体が仮想であり、現実的には無であることに気付くはずだ。あなたはゲーム上で、無を求める目的をもっていただけなのだ。ゲームを終えてみると、あなたは目的など何ももっていないのである。こうして、あなたは、目的をもたない仮想空間の金や物が何のためにあるのか、知ることなど出来ないのだ。
このパソコン上の仮想空間が、今あなたが生きて活動していると信じるこの幻想世界である。そして、ACIMは、そんな仮想的なパソコン・ゲームから早く抜け出して、パソコンの電源を切りなさいと教える。ゲーム上の目的など無に過ぎないと教える。ゲーム上の対戦相手も、あなたの敵も、そんなものは現実には存在しないと教える。実在するのは、神の子であるあなた一人なのだ。
4. Before you can make any sense out of the exercises for today, one more thought is necessary.
- before [bifɔ́ːr] : 「以前に、前に、早く、先に」
- make sense [séns] : 「意味をなす、道理にかなう」
- exercise [éksərsàiz] : 「練習、訓練、課題、学課」
- thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考、思索、思想、見解」
- necessary [nésəsèri] : 「必要な、必須の、欠くことのできない」
At the most superficial levels, you do recognize purpose. Yet purpose cannot be understood at these levels.
- superficial [sùːpərfíʃəl] : 「表面的な、うわべだけの、見掛けの」
- level [lévəl] : 「地位、階級、段階、レベル、高さ、高度、深さ」
- recognize [rékəɡnàiz] : 「〜を認識する、認める、受け入れる」
- purposes [pə́ːrpəs] : 「目的、目標、狙い」
- understood [ʌ̀ndərstúd] : 「understandの過去・過去分詞形」
For example, you do understand that a telephone is for the purpose of talking to someone who is not physically in your immediate vicinity.
- for example [iɡzǽmpl] : 「例えば、例として」
- physically [fízikəli] : 「物理的に、物的に、肉体的に、身体的に」
- immediate [imíːdiət] : 「すぐ前の、直近の、すぐ次の」
- vicinity [visínəti] : 「近所、近辺、付近」
What you do not understand is what you want to reach him for. And it is this that makes your contact with him meaningful or not.
- reach [ríːtʃ] : 「達する、至る、手が届く、〜に連絡する」
- contact [kάntækt] with : 「〜との接触」
- meaningful [míːniŋfəl] : 「意味のある、意味深長な、重要な」
仏教では、物欲を滅することを第一に勧める。除夜の鐘に象徴されるように、煩悩を滅するのである。物をもって、物欲を滅するのである。愛をもって、愛欲を滅するのである。つまり、幻想から目覚める目的で、煩悩を滅するのだ。幻想に捕われた心を解放するのである。仏教で教える『諦観』は、単に物を諦めることではない。物をもって欲を断ち切る能動的な意味があるのだ。欲にまみれた情念を断ち切るのである。
5. It is crucial to your learning to be willing to give up the goals you have established for everything.
- crucial [krúːʃəl] : 「極めて重要な」
- learning [lə́ːrniŋ] : 「習うこと、学ぶこと、学習」
- be willing to : 「〜する意思がある、〜に前向きである」
- give up : 「あきらめる、断念する、降伏する」
- establish [istǽbliʃ] : 「確立する、制定する、成立させる」
The recognition that they are meaningless, rather than "good" or "bad," is the only way to accomplish this. The idea for today is a step in this direction.
- recognition [rèkəɡníʃən] : 「認識、認証、真価を認めること」
- meaningless [míːniŋlis] : 「意味のない、無意味な」
- rather than : 〜「よりはむしろ、かえって」
- accomplish [əkάmpliʃ] : 「成し遂げる、果たす、成就する」
- step [stép] : 「段、階段、一歩、歩み、ステップ」
- direction [dirékʃən] : 「方角、方向、向き、目的意識、目標」
6. Six practice periods, each of two-minutes duration, are required.
- practice [prǽktis] : 「練習、訓練、演習、実践、実行」
- period [píəriəd] : 「期間、時期、時間」
- duration [djuréiʃən] : 「継続、持続」
- require [rikwáiər] : 「〜を必要とする、求める、〜に要求する」
Each practice period should begin with a slow repetition of the idea for today, followed by looking about you and letting your glance rest on whatever happens to catch your eye, near or far, "important" or "unimportant," "human" or "nonhuman."
- begin with : 「〜から始める」
- slow [slóu] : 「遅い、のろい、ゆったりした」
- repetition [rèpətíʃən] : 「繰り返し、反復、再上演、再現」
- followed by : 「続いて〜がある、その後に〜が続く」
- look about : 「周りを見回す、周囲に気を付ける、目を配る」
- glance [ɡlάːns] : 「ひと目、ちらりと見ること、一瞥」
- rest [rést] : 「〜を休ませる、〜を置く」
- whatever [hwʌtévər] : 「〜するのは何でも」
- happen [hǽpən] : 「たまたま〜する、偶然〜する」
- catch [kǽtʃ] : 「捕まえる、捕らえる」
- near [níər] : 「近い場所へ、近くへ、近くに」
- far [fάːr] : 「遠く離れて、遠くに、遠くへ」
- important [impɔ́ːrtənt] : 「重要な、重大な、大切な」
- unimportant [ʌnimpɔ́ːrtənt] : 「重要でない、取るに足りない」
- human [hjúːmən] : 「人、人間」
- non-human [hjúːmən] : 「人間以外の動物」
With your eyes resting on each subject you so select, say, for example:
I do not know what this chair is for.
I do not know what this pencil is for.
I do not know what this hand is for.
- subject [sʌ́bdʒikt] : 「対象、題材、被写体、主題」
- select [səlékt] : 「〜を選択する、〜を選ぶ」
Say this quite slowly, without shifting your eyes from the subject until you have completed the statement about it.
- quite [kwáit] : 「かなり、なかなか、とても、非常に」
- without [wiðáut] : 「〜なしで、〜を持たずして」
- shifting [ʃíft] : 「転移、移動」
- until [əntíl] : 「〜する時まで」
- complete [kəmplíːt] : 「〜を完了する、仕上げる、終える」
- statement [stéitmənt] : 「発言、意見、声明、陳述、供述」
Then move on to the next subject, and apply today's idea as before.
- move on to : 「〜に進む」
- apply [əplái] : 「適用する、応用する、利用する」
- as before : 「すでに述べたように、前述同様に、従来通り」