●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
●  Workbook精読http://acimworkshop-workbook.blogspot.jp です。
●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



W-pI.25.1:1 ~ W-pI.25.6:8

Lesson 25



I do not know what anything is for.
  • anything [éniθìŋ] : 「何でも、どんなものでも」
❖ "I do not know ~ "「何であれ、それが何のためにあるのか、私は知らない」。この世界に存在するものが、一体何のためにあるのか、あなたは知らない。この世界のものは、あなたの心が、思いを外部に投影して作り上げたイメージである。なぜそんなものを作り上げたのか、その目的は何なのか、幻想の存在意義は何なのか、あなたは知らない。



1. Purpose is meaning. Today's idea explains why nothing you see means anything. 
  • purposes [pə́ːrpəs] : 「目的、目標、狙い」
  • meaning [míːniŋ] : 「意味、意義、意図、真意」
  • explain [ikspléin] : 「〜を説明する、明らかにする」
  • mean [míːn] : 「〜を意味する、重要性を持つ、大事である」
❖ "Purpose is ~ "「目的こそが意味である」。ものが存在する目的が、そのものの存在意義を表す。"Today's idea explains ~ "「今日のものの見方は、なぜ、あなたが目にするものすべては何も意味がないのか、それを説明している」。この世界のものすべては、あなたの心が作り上げたイメージ、幻想に過ぎない。その意味では、それだけで、ものには存在意義などないと言える。しかし、なぜ存在意義のないものを幻想したのか、その目的がわからなくては、幻想から本当に目覚めることは出来ないのだ。さらに、幻想に対して、幻想から目覚めるための道具であるという目的を与えてることによって、幻想に存在意義が生まれるというからくりが理解出来ないのである。



You do not know what it is for. Therefore, it is meaningless to you. 
  • therefore [ðέərfɔ̀ːr] : 「それ故に、そのために、従って」
  • meaningless [míːniŋlis] : 「意味が分からない、無意味な」
❖ "You do not know ~ "「あなたが目にするものは、何のためにあるのか、あなたは知らない」。ものの存在意義、その目的をあなたは知らない。"Therefore, it is ~ "「したがって、あなたが目にするものは、あなたにとって意味がないのだ」。目的を持たないものは、幻想であろうがなかろうが、あなたにとっては意味がない。卑近な例になるが、猫は小判が何のためにあるのか知らないから、小判は猫にとって意味がないのだ。



Everything is for your own best interests. That is what it is for; that is its purpose; that is what it means. 
  • best [bést] : 「最高の、最も良い、最善の、絶好の」
  • interest [íntərəst] : 「興味、関心、趣味、影響力、利益」
❖ "Everything is for ~ "「あらゆるものは、あなた自身にとって最も有益なことのためにある」。"your own best interests"「あなた自身にとって最も有益なこと」とは、真実、実相のこと。綿菓子にも満たない幻想(虚偽)が、あなたにとって有益だとは、誰が言えよう。つまり、この幻想世界のものすべては幻想に過ぎないから、あなたにとっては有益ではなく、意味もない。しかし、その幻想を、真実に目覚めるために利用するなら、突然、無意味な幻想はすべて、あなたにとって最も有益なものに変身するのだ。"That is what ~ "「それこそが、ものが何のためにあるかということであり、その目的であり、それが意味することである」。幻想世界のものは、幻想から目覚めるための道具であると見て取ることが出来たとき、そのとき初めて、幻想のものは何のためにあるのか、その目的、存在意義が明確になるのである。



It is in recognizing this that your goals become unified. It is in recognizing this that what you see is given meaning.
  • recognize [rékəɡnàiz] : 「認める、受け入れる、〜を認識する」
  • goal [ɡóul] : 「目標、目的地、目的、目指すもの」
  • become [bikʌ́m] : 「〜になる」
  • unified [júːnəfàid] : 「一つにまとめられた、統合された」
  • given [ɡívən] : 「giveの過去分詞形」
❖ "It is in recognizing ~ "「あなたの目的が統一されるのは、この認識においてである」。幻想は、幻想から目覚めるための道具であると認識出来たとき、あなたの目的意識は実相に向けて統一される。"It is in recognizing ~ "「あなたが目にするものに意味が与えられるのは、この認識においてである」。幻想は、幻想から目覚めるための道具であると認識出来たとき、あなたが目にするものはすべて何のために存在するのか、それが理解出来る。幻想に意味が与えられるのだ。



2. You perceive the world and everything in it as meaningful in terms of ego goals. 
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜を理解する、〜を把握する」
  • meaningful [míːniŋfəl] : 「意味のある、意味深長な、重要な」
  • in terms of : 「〜に関して、〜の観点から」
  • goal [ɡóul] : 「目標、目的地、目的、目指すもの」
❖ "You perceive the world ~ "「エゴの目的から見れば、あなたは、この世界も世界のものもすべて、意味があると知覚している」。この世界は単なる幻想であるから、その観点から見れば、意味などない。しかし、あなたは反論するだろう。金は物を買えるから意味があり、メシは空腹を満たすから意味があり、地位は人を支配出来るから意味があると。幻想を幻想の視点から眺めると、幻想は大いに意味があるように見えるのだ。幻想の視点、それが、エゴの目的に叶った視点である。
神の子が神から分離した後、その分離を象徴する形で、神の子は、この世界を心の外部に投影して偽創造した。この世界は分離の象徴なのだ。したがって、人も物もすべて分離して存在することとなる。その神の子は、分離の象徴としてエゴという偶像を祭り上げた。エゴは分離を維持する使命を担ったのだ。したがって、エゴは幻想を幻想と見えないように、幻想に幻想の意味を与えて神の子を幻想に縛りつける。金は幻想だが、幻想の物を買うことが出来るように見せることで、金に実在感を与え、物に実在感を与える。ともに、存在の意味があるように見せかけるのだ。腹を空(す)かす肉体もまた幻想に過ぎないのだが、メシを与えることで命らしきものを維持させ、実在感をもたらすように仕組む。他者を支配することで、存在感を与えることに成功する。争い、奪い、殺すことで、分離世界はますます騒々しく活動的にさえ見えるようになるのだ。非常にリアルに見える。エゴの策略である。こうしてエゴは、神の子をエゴの視点に縛りつけ、よもや幻想から目覚めたいなどという野望を持たないように、あなたを幻想の中に封じ込めるのだ。真実はエゴの最大の敵である。あなたが真実に目覚めたりしたら、エゴは消滅してしまうからだ。



These goals have nothing to do with your own best interests, because the ego is not you. 
  • have nothing to do with : 「〜と関係がない」
❖ "These goals have ~ "「これらエゴの目的は、あなた自身の最も有益なこととは無関係である」。"because the ego ~ "「なぜなら、エゴはあなたではないのだから」。エゴの目的はエゴにとって有益なのであって、エゴとはまったく異る神の子であるあなたにとっては有益ではない。エゴの幻想は、あなたの真実ではないのだ。幻想に閉じこめようとするエゴの目的は、幻想から目覚めようとするあなたにとっては、有益どころか、かえって害なのである。



This false identification makes you incapable of understanding what anything is for. As a result, you are bound to misuse it. 
  • false [fɔ́ːls] : 「正しくない、誤った、虚偽の、偽の」
  • identification [aidèntifəkéiʃən] : 「同一であること、識別、同定」
  • incapable [inkéipəbl] of : 「〜ができない、〜をする能力がない」
  • understand [ʌ̀ndərstǽnd] : 「理解する、分かる、把握する」
  • as a result [rizʌ́lt] : 「結果として、結果的に」
  • be bound [báund] to : 「〜しなければならない、〜する運命にある」
  • misuse [misjúːz] : 「誤用する、悪用する、乱用する」
❖ "This false identification ~ "「この誤った自己同一化は、ものが何のためにあるかということを理解不能にしている」。あなたが自分をエゴと同一化している限り、幻想世界の存在が何のためにあるのか、あなたは理解出来ない。"As a result ~ "「その結果、あなたは、ものを誤用せざるを得ないのだ」。幻想に過ぎないものを、幻想を強化するために使ってしまうのである。幻想から目覚めるための道具であるという見方が出来ないのだ。



When you believe this, you will try to withdraw the goals you have assigned to the world, instead of attempting to reinforce them.
  • believe [bilíːv] : 「信じる、確信する、信頼する」
  • try [trái] : 「試す、やってみる、試みる、企てる」
  • withdraw [wiðdrɔ́ː] : 「取りやめる、断つ、引っ込める」
  • assign [əsáin] : 「〜を割り当てる、指定する、任命する」
  • instead [instéd] of : 〜の代わりに
  • attempt [ətémpt] : 「〜を試してみる、〜を企てる」
  • reinforce [rìːinfɔ́ːrs] : 「強化する、補強する、増強する」
❖ "When you believe ~ "「あなたが、こういったこと(事実)を信じることが出来たとき、あなたは、エゴの目的を強化しようと試みる代わりに、あなたが世界に割り当てた(エゴの)目的を取り下げようと努めるだろう」。あなたはエゴの策略にまんまと騙されて、幻想を実在だと信じ、幻想を強化するために、分離を象徴する世界を受け入れている。これは誤りなのだと、虚偽なのだと信じることが出来るようになれば、あなたはエゴの思考システムを取り下げて、ホーリー・スピリットの思考システムに移行することが出来るのだ。



3. Another way of describing the goals you now perceive is to say that they are all concerned with "personal" interests. 
  • another [ənʌ́ðər] : 「もう一つの、別の、ほかの」
  • describe [diskráib] : 「言い表す、説明する、描写する、表現する」
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を見抜く」
  • be concerned [kənsə́ːrnd] with : 「〜に関係している、〜に関心がある」
  • personal [pə́ːrsənl] : 「個人の、個人的な、私事の、私的な」
  • interest [íntərəst] : 「興味、関心、趣味、影響力、利益、利害」
❖ "Another way of ~ "「あなたが今知覚している目的を、別の言い方をすれば、次のようになる」。"that they are all ~ "「目的はすべて、『個人的な』利益に関係していると言える」。エゴがあなたに強いている目的は、あなたと同胞を分離したままに維持することであり、言い換えれば、あなたを『個人的な』利益に縛りつけて、あなたを他者から分離しておこうという目的なのだ。したがって、あなたは物に対して所有権を主張することになる。あれは彼の物だが、これは私の物だと宣言し、それを犯す者はあなたの攻撃の対象となるのである。こうして、物の所有権を主張することで、あなたと他者は完全な分離の状態を保つ。エゴの巧妙な策略だ。



Since you have no personal interests, your goals are really concerned with nothing. 
  • since [síns] : 「〜なので、〜だから」
  • really [ríəli] : 「実際には、確かに、本当に」 
❖ しかし、実相的な視点に立つと、"Since you have no ~ "「あなたは個人的な利益など持つことはないので、あなたの目的は、実際は、無と関係していることになる」。エゴの策略で、あなたは他者と分離していると信じているが、実相的な視点に立ってみれば、あなたと他者は自他一如である。同体であり、分離などしていない。したがって、本当は、個人的な利益などということはあり得ないのだ。個人的な所有を可能にするものなど存在しないから、それを得ようとする目的は、実際、無を求めようとしている目的である。



In cherishing them, therefore, you have no goals at all. And thus you do not know what anything is for.
  • cherish [tʃériʃ] : 「〜を大事にする、〜を大切にする、可愛がる」
  • at all : 「全く〜ない、全然〜ない、少しも〜ない」
  • thus [ðʌ́s] : 「それ故に、従って、このようにして」
❖ "In cherishing them ~ "「したがって、無を求める目的を大切にしている限り、あなたは、まったく目的を持っていないと言える」。分離を維持するための目的は、真実に照らして見れば、まったくの無である。無を求める目的など無意味であるから、あなたは目的などもっていないと言えるのだ。"And thus you do not ~ "「こうして、あなたは、ものが何のためにあるのか、知ることは出来ないのである」。目的のないものは、何のためにあるのか、あなたには知る由(よし)もない。
こう考えたらどうであろう。パソコンのゲームを想定してみよう。パソコン上の仮想空間に、あなたは対戦相手を多数もち、仮想的な物を仮想的な金で売り買い出来るゲームである。あなたは、仮想的な分離した相手と金と物を奪い合い、攻撃し、騙し、仮想的な金と物をどんどんため込む。あなたは、ゲーム上では、仮想的な金や物を得るという目的をもっているように感じるだろうが、一度、ゲームを終えてパソコンの電源をオフにしたらどうなるか? 仮想的な金や物を得るという目的は、目的自体が仮想であり、現実的には無であることに気付くはずだ。あなたはゲーム上で、無を求める目的をもっていただけなのだ。ゲームを終えてみると、あなたは目的など何ももっていないのである。こうして、あなたは、目的をもたない仮想空間の金や物が何のためにあるのか、知ることなど出来ないのだ。
このパソコン上の仮想空間が、今あなたが生きて活動していると信じるこの幻想世界である。そして、ACIMは、そんな仮想的なパソコン・ゲームから早く抜け出して、パソコンの電源を切りなさいと教える。ゲーム上の目的など無に過ぎないと教える。ゲーム上の対戦相手も、あなたの敵も、そんなものは現実には存在しないと教える。実在するのは、神の子であるあなた一人なのだ。



4. Before you can make any sense out of the exercises for today, one more thought is necessary. 
  • before [bifɔ́ːr] : 「以前に、前に、早く、先に」
  • make sense [séns] : 「意味をなす、道理にかなう」
  • exercise [éksərsàiz] : 「練習、訓練、課題、学課」
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考、思索、思想、見解」
  • necessary [nésəsèri] : 「必要な、必須の、欠くことのできない」
❖ "Before you can make ~ "「今日のエクササイズを有意義なものにする前に、もう一つの考え方が必要とされる」。



At the most superficial levels, you do recognize purpose. Yet purpose cannot be understood at these levels. 
  • superficial [sùːpərfíʃəl] : 「表面的な、うわべだけの、見掛けの」
  • level [lévəl] : 「地位、階級、段階、レベル、高さ、高度、深さ」
  • recognize [rékəɡnàiz] : 「〜を認識する、認める、受け入れる」
  • purposes [pə́ːrpəs] : 「目的、目標、狙い」
  • understood [ʌ̀ndərstúd] : 「understandの過去・過去分詞形」
❖ "At the most superficial ~ "「最も表面的なレベルでは、あなたは目的を認識出来る」。この世界の幻想レベルでは、あなたは目的らしきものを持っている。"Yet purpose cannot ~ "「しかし、このレベルでは、目的は理解することが不可能なのだ」。たとえば、この幻想世界のレベルに生きている限り、奪ってでも盗んででも金や物を得ることを、生きる目的として認識出来る。しかし、その目的の裏に隠された本当の意味、つまり、エゴの、分離を維持するという目的は、このレベルに止まる限り理解することは出来ない。あるいは、幻想を使って幻想から目覚めるという、ホーリー・スピリットの目的を理解することは出来ないのだ。



For example, you do understand that a telephone is for the purpose of talking to someone who is not physically in your immediate vicinity. 
  • for example [iɡzǽmpl] : 「例えば、例として」
  • physically [fízikəli] : 「物理的に、物的に、肉体的に、身体的に」
  • immediate [imíːdiət] : 「すぐ前の、直近の、すぐ次の」
  • vicinity [visínəti] : 「近所、近辺、付近」
❖ "For example ~ "「たとえば、あなたは、電話は、あなたの身近に物理的に存在していない誰かと話しをする目的をもっているのだと、確かに理解している」。



What you do not understand is what you want to reach him for. And it is this that makes your contact with him meaningful or not.
  • reach [ríːtʃ] : 「達する、至る、手が届く、〜に連絡する」
  • contact [kάntækt] with : 「〜との接触」
  • meaningful [míːniŋfəl] : 「意味のある、意味深長な、重要な」
❖ "What you do not ~ "「あなたが理解していないことは、なぜ彼に(電話で)連絡をとっているのか、ということである」。"And it is this that ~ "「これによって、彼との接触が意味があるか、ないかが決まるのである」。ここでは電話を例に使って説明しているのだが、電話では意味が判然としないかもしれない。先のように、金と物を使って説明してみよう。あなたは、金はあなたが所有していない物を自分の物にするという目的をもっていると、確かに理解している。しかし、あなたは、なぜ金で物を所有しなくてはならないのか、その点を理解していないのである。金で物を買って、しばしの所有感に満足するだけなら、金を使うことは、実相的な意味がない。しかし、金や物に対する欲、物欲を断ち切るために、その金を利用するなら、金は俄然意味をもってくるのだ。
仏教では、物欲を滅することを第一に勧める。除夜の鐘に象徴されるように、煩悩を滅するのである。物をもって、物欲を滅するのである。愛をもって、愛欲を滅するのである。つまり、幻想から目覚める目的で、煩悩を滅するのだ。幻想に捕われた心を解放するのである。仏教で教える『諦観』は、単に物を諦めることではない。物をもって欲を断ち切る能動的な意味があるのだ。欲にまみれた情念を断ち切るのである。



5. It is crucial to your learning to be willing to give up the goals you have established for everything. 
  • crucial [krúːʃəl] : 「極めて重要な」
  • learning [lə́ːrniŋ] : 「習うこと、学ぶこと、学習」
  • be willing to : 「〜する意思がある、〜に前向きである」
  • give up :  「あきらめる、断念する、降伏する」
  • establish [istǽbliʃ] : 「確立する、制定する、成立させる」
❖ "It is crucial to ~ "「あなたの学びにとって、あなたがすべてに対して確立した目的を喜んで諦めることが極めて重要である」。あなたが実相的な真実を学ぶにあたって、エゴが押し付けた目的、すなわち分離を加速させる目的を放棄することが必須である。これが『諦観』である。



The recognition that they are meaningless, rather than "good" or "bad," is the only way to accomplish this. The idea for today is a step in this direction.
  • recognition [rèkəɡníʃən] : 「認識、認証、真価を認めること」
  • meaningless [míːniŋlis] : 「意味のない、無意味な」
  • rather than : 〜「よりはむしろ、かえって」
  • accomplish [əkάmpliʃ] : 「成し遂げる、果たす、成就する」
  • step [stép] : 「段、階段、一歩、歩み、ステップ」
  • direction [dirékʃən] : 「方角、方向、向き、目的意識、目標」
❖ "The recognition that ~ "「エゴ的な目的は、『良し』『悪し』と言うよりは、意味がないのだと認識することは、学びを成し遂げる唯一の方法である」。エゴ的な目的は、善し悪しの評価を越えて、それは幻想であり意味がない。それを踏(ふ)まえた上で、ホーリー・スピリットの思考システムに則った真実の学びを成就するべきである。それしか方法はないのである。"The idea for today ~ "「今日のものの見方は、その方向に向けた一つのステップである」。



6. Six practice periods, each of two-minutes duration, are required. 
  • practice [prǽktis] : 「練習、訓練、演習、実践、実行」
  • period [píəriəd] : 「期間、時期、時間」
  • duration [djuréiʃən] : 「継続、持続」
  • require [rikwáiər] : 「〜を必要とする、求める、〜に要求する」
❖ "Six practice periods ~ "「各々2分間、6回の練習が求められる」。



Each practice period should begin with a slow repetition of the idea for today, followed by looking about you and letting your glance rest on whatever happens to catch your eye, near or far, "important" or "unimportant," "human" or "nonhuman." 
  • begin with : 「〜から始める」
  • slow [slóu] : 「遅い、のろい、ゆったりした」
  • repetition [rèpətíʃən] : 「繰り返し、反復、再上演、再現」
  • followed by : 「続いて〜がある、その後に〜が続く」
  • look about : 「周りを見回す、周囲に気を付ける、目を配る」
  • glance [ɡlάːns] : 「ひと目、ちらりと見ること、一瞥」
  • rest [rést] : 「〜を休ませる、〜を置く」
  • whatever [hwʌtévər] : 「〜するのは何でも」
  • happen [hǽpən] : 「たまたま〜する、偶然〜する」
  • catch [kǽtʃ] : 「捕まえる、捕らえる」
  • near [níər] : 「近い場所へ、近くへ、近くに」
  • far [fάːr] : 「遠く離れて、遠くに、遠くへ」
  • important [impɔ́ːrtənt] : 「重要な、重大な、大切な」
  • unimportant [ʌnimpɔ́ːrtənt] : 「重要でない、取るに足りない」
  • human [hjúːmən] : 「人、人間」
  • non-human [hjúːmən] : 「人間以外の動物」
❖ "Each practice period ~ "「各練習は、今日のものの見方をゆっくり繰り返し述べることから始める」。"followed by ~ "「引き続いて、周りを見渡し、たまたまあなたの目に止まった物なら何でも、近くにあろうが遠くにあろうが、『大切であろう』が『大切でなかろう』が、『人であろう』が、『人でなかろう』が、何にでも目を止めて見ること」。



With your eyes resting on each subject you so select, say, for example:

        I do not know what this chair is for. 
        I do not know what this pencil is for. 
        I do not know what this hand is for.
  • subject [sʌ́bdʒikt] : 「対象、題材、被写体、主題」
  • select [səlékt] : 「〜を選択する、〜を選ぶ」
❖ "With your eyes resting ~ "「あなたがそうやって選んだ対象一つ一つに目を止めて、たとえば、次のように言いなさい」。"I do not know ~ "「私は、この椅子が何のためにあるのか知らない」。"I do not know ~ "「私は、このペンシルが何のためにあるのか知らない」。"I do not know ~ "「私は、この手が何のためにあるのか知らない」。ここまで来ればお分かりだろうが、物の存在理由を知らないと宣言することは、暗に、エゴの押し付けた物の存在理由を拒否する姿勢を示すことも意味している。物の存在理由を知らない自分に、本当の理由、実相的な真実の理由を教えて欲しいという願いも含まれる。それに答えて、ホーリー・スピリットはあなたに実相的なヴィジョンを与えてくれるのである。



Say this quite slowly, without shifting your eyes from the subject until you have completed the statement about it. 
  • quite [kwáit] : 「かなり、なかなか、とても、非常に」
  • without [wiðáut] : 「〜なしで、〜を持たずして」
  • shifting [ʃíft] : 「転移、移動」
  • until [əntíl] : 「〜する時まで」
  • complete [kəmplíːt] : 「〜を完了する、仕上げる、終える」
  • statement [stéitmənt] : 「発言、意見、声明、陳述、供述」
❖ "Say this quite slowly ~ "「そのように宣言し終わるまで、あなたの目を対象化から移すことなく、極めてゆっくり宣言しなさい」。



Then move on to the next subject, and apply today's idea as before.
  • move on to : 「〜に進む」
  • apply [əplái] : 「適用する、応用する、利用する」
  • as before : 「すでに述べたように、前述同様に、従来通り」
❖ "Then move on to ~ "「その後、次の対象に移り、前と同様に、今日のものの見方を適用しなさい」。
 
 
 



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