●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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W-pI.23.1:1 ~ W-pI.23.7:5

Lesson 23



I can escape from the world I see by giving up attack thoughts.
  • escape [iskéip] : 「逃げる、脱出する、抜ける」
  • give up :  「あきらめる、断念する、降伏する」
  • attack [ətǽk] : 「攻撃、暴行、襲撃」
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考、思索、思想」
❖ "I can escape from ~ "「私は、攻撃的な思いを諦めることで、私が目にしている世界から脱出することが出来る」。攻撃的な思いは、分離感から生まれる。あなたが他者から分離していると感じるので、その他者を恐れて防衛態勢に入り、攻撃を仕掛けるのだ。奪われる前に奪え、殺される前に殺せ、というエゴの思考システムに支配されているのである。そして、この分離と攻撃という概念によって、この分離を象徴する幻想世界は維持されており、エゴは安泰だ。しかし、エゴの世界は虚偽であり、あなたに苦と痛み、恐れと罪の意識を強いる。もしあなたが、そんな闇の幻想世界から抜け出したいと心から願うのであれば、まず第一に、あなたの攻撃的な思いを諦めなくてはならない。攻撃的思考を滅すれば、分離も滅する。分離が滅すれば幻想も滅するのだ。滅するとは、それは虚偽だと認識し、受け入れ受け流して赦すことである。赦せば、まさに幻想は滅せられ、消滅するのだ。



1. The idea for today contains the only way out of fear that will ever succeed. 
  • contain [kəntéin] : 「含む、包含する」
  • way out of : 「〜から抜け出る道」
  • fear [fíər] : 「恐れ、恐怖、懸念、心配、不安」
  • succeed [səksíːd] : 「成功する」
❖ "The idea for today ~ "「今日のものの見方は、恐れから抜け出す方唯一の方法、しかも必ず成功するただ一つの方法を含んでいる」。攻撃的思考が滅せられれば、分離感も消滅し、攻撃と復讐と防御という悪循環から抜け出せる。恐れを抱いて生きる意味などなくなるのだ。



Nothing else will work; everything else is meaningless. But this way cannot fail. 
  • else [éls] : 「そのほかの」
  • work [wə́ːrk] : 「正しく機能する、役に立つ」
  • meaningless [míːniŋlis] : 「意味が分からない、無意味な」
  • fail [féil] : 「失敗する、しくじる」
❖ "Nothing else ~ "「その他の方法では、決してうまく行かない」。"everything else ~ "「その他の方法はすべて意味がないのだ」。闇を滅するには光が必要であり、光以外のものは闇を消滅させることは出来ない。同様に、幻想を滅するには実相が必要であり、実相的方法以外の方法は役に立たないのである。幻想を幻想で滅しようとしても、それは意味がない。闇を闇で払拭することは意味がないのだ。闇夜に目隠しをして何の役に立つだろう。



Every thought you have makes up some segment of the world you see. 
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考、思索、思想、見解」
  • make up : 「作り上げる、作り出す、考え出す、捏造する」
  • segment [séɡmənt] : 「部分、区分、断片、切片」
❖ "Every thought ~ "「あなたが心に抱く思いのすべてが、あなたが目にする世界の断片を作り挙げている」。あなたは、あなたの心が抱いた思いをこの世界に投影して、この世界に実体のないイメージを描いているに過ぎない。空(くう)なるキャンバスに、あなたの思い(絵の具)を投げかけて、好き勝手な絵をイメージとして知覚(幻覚)しているだけだ。世界の断片は、あなたが幻想によって作り出したものなのである。



It is with your thoughts, then, that we must work, if your perception of the world is to be changed.
  • work with : 「〜と連動する、〜に働きかける、〜を扱う仕事をする」
  • perception [pərsépʃən] : 「知覚、認知、知見、見識、感じ方」
  • change [tʃéindʒ] : 「〜を変える、〜を変更する、〜を変換する」
❖ "It is with your ~ "「したがって、もしあなたの世界を見る知覚が変わらなくてはならないなら、私たちが取り扱わなくてはならないものは、あなたの思いなのだ」。幻想の世界と取っ組み合いをしても何にもならない。幻想を生み出しているあなたの思いこそ、修正しなくてはならない大元(おおもと)なのだ。それが、世界の源であり、原因である。もちろん、そんな思いを生み出している心を正さなくてならない。世界を変えるには、世界の見方を変えなくてはならない。極言すれば、世界を変える必要などない。あなたの心が変われば、世界も変わってしまうからだ。



2. If the cause of the world you see is attack thoughts, you must learn that it is these thoughts which you do not want. 
  • cause [kɔ́ːz] : 「原因、要因」
  • attack [ətǽk] : 「攻撃、暴行、襲撃」
  • learn [lə́ːrn] : 「〜を学ぶ、〜に精通する、〜であると分かる」
❖ "If the cause of ~ "「もし、あなたが目にしている世界の原因が攻撃的な思いであるなら、」この幻想世界を生み出している原因が、分離と攻撃というあなたの思いであるなら、"you must learn that ~ "「あなたは、それはあなたの望まない思いなのだと学ばなくてはいけない」。あなたがあなたの心から攻撃的な思いを排除しない限り、あなたの目にする世界は変わらない。世界は、あなたが見たいと思うものを表すのだ。世界が分離と攻撃性に満ちているように見えるなら、あなたの心が分離と攻撃性に満ちているのである。



There is no point in lamenting the world. There is no point in trying to change the world. 
  • point [pɔ́int] : 「要点、核心、真意、効用、利益」
  • there is no point : 「無駄である、意味がない、何にもならない」
  • lament [ləmént] : 「〜に失望する、〜を残念に思う、〜を嘆き悲しむ」
  • try [trái] : 「試す、やってみる、試みる、企てる」
❖ "There is no point ~ "「世界を嘆いても無駄である」。"There is no point ~ "「世界を変えようとしても無駄なのだ」。あなたの心が変わらない限り、つまり、あなたがエゴの思考システムを捨ててホーリー・スピリットの思考システムの上で思考しない限り、さらに、あなたが分離感や攻撃性を捨てない限り、世界は決してチェンジしない。



It is incapable of change because it is merely an effect. But there is indeed a point in changing your thoughts about the world. 
  • be incapable [inkéipəbl] of : 「〜ができない、〜をする能力がない」
  • change [tʃéindʒ] : 「変わる、変化する、変遷する」
  • merely [míərli] : 「ただ単に、単に」
  • effect [ifékt] : 「結果、影響」
  • indeed [indíːd] : 「実に、本当に、確かに、いかにも、実際には」
❖ "It is incapable of ~ "「世界は単なる結果に過ぎないのだから、世界は変わりようがない」。"But there is indeed ~ "「しかし、世界に対するあなたの思考を変えることは、実に効果的である」。結果を変えるには、原因を変えなくてはならない。あなたの心の思考が原因で、それが投射されてこの世界が結果している。だから、原因を無視して結果を変えようとしても、世界は変わらないのである。あなたの心の思考を変えること、ここに世界を変化させる最大のポイントがある。



Here you are changing the cause. The effect will change automatically.
  • cause [kɔ́ːz] : 「原因、要因、理由、動機」
  • automatically [ɔ̀ːtəmǽtikəli] : 「無意識に、思わず、自動的に、勝手に、機械的に」
❖ "Here you are ~ "「ここで、あなたは原因を変えるのだ」。あなたの思考を変えること、原因としての心を変えること、そこがポイント。そうすれば、"The effect will ~ "「結果は、自ずから変わるだろう」。結果としての世界は、心の変化に呼応して、自然に変化していくだろう。



3. The world you see is a vengeful world, and everything in it is a symbol of vengeance. 
  • vengeful [véndʒfəl] : 「復讐心に燃えた、執念深い、復讐のための」
  • symbol [símbəl] : 「象徴、シンボル」
  • vengeance [véndʒəns] : 「復讐、仕返し、報復」
❖ "The world you see ~ "「あなたが目にする世界は、復讐に溢れた世界であり、世界の中のあらゆるものが、復讐のシンボルである」。あなたが目にするこの幻想世界は分離を象徴する世界であり、分離が生み出した攻撃、復讐、防衛の世界なのだ。もちろん、世界の中にあるあらゆるものは、分離を象徴し、攻撃、復讐、防衛のシンボルである。たとえば、物でもお金でも、そこには分離から生じる所有という概念がまとわりつき、買ったり売ったり、奪ったり奪われたり、盗んだり盗まれたりする対象となる。
物に関して、もう少し科学的な視点から眺めてみよう。物は質量をもち、アインシュタインは、質量はエネルギーであるとする有名な原理を導いた。物が分離した状態で存在するこの二元論世界では、物のもつエネルギーが物と物の間で交換され、時間を軸にして常に変化する。いわば、物はエネルギーを奪ったり奪われたりしているのだ。物には意思はないが、擬人化して言えば、物同士が、その存在を賭けて、エネルギーを奪い合っており、攻撃し合っている。ヘラクレイトスは、万物は争いから生まれ、流転し、そして、形あるものは必ず崩壊すると言った。変化は常に崩壊と死に向かうのだ。そして、そのような、物の存在形態を作ったのは、とりもなおさず、攻撃的な思いを抱いた心である。



Each of your perceptions of "external reality" is a pictorial representation of your own attack thoughts. 
  • perception [pərsépʃən] : 「知覚、認知、知見、見識、感じ方」
  • external [ikstə́ːrnl] : 「外の、外側の、外部にある、外部の」
  • reality [riǽləti] : 「現実性、実在性、現実のこと」
  • pictorial [piktɔ́ːriəl] : 「絵のような、絵で表した」
  • representation [rèprizentéiʃən] : 「表すこと、表現、描写」
❖ "Each of your perceptions ~ "「あなたが『外の現実』と知覚するものはどれも、」つまり、あなたの外に実在していると知覚するものはすべて、「あなた自身の攻撃的な思いをイメージとして描き出したものである」。あなたの思いが、空(くう)なるキャンバスにイメージを描き出して、この世界を作り出し、あなたの知覚がそれを見て、現実だ、実在だ、リアルだ、と感じているだけである。あなたの思いの根底には、自分は世界から分離した存在だという固定概念があるから、見るものはすべてあなたから分離しており、分離感が生み出す攻撃的な思いが常に付きまとうのである。
あなたは常にその分離感に嘖(さいな)まれ、分離感から生じる孤独感をかき消そうとする。そこで、あなたは、つかの間であっても、物を所有したくなる。分離と孤独を解消しようとして、物を自分のものにしたいと思うのである。さらに、合法的に物が手に入らないとなると、盗んででも奪ってでも自分のものにしたくなるのだ。まさに、薬物中毒患者と同様の餓鬼地獄を生きることになる。



One can well ask if this can be called seeing. Is not fantasy a better word for such a process, and hallucination a more appropriate term for the result?
  • seeing [síːiŋ] : 「見ること、視覚、視力」
  • call [kɔ́ːl] : 「〜と名づける、呼ぶ、称する、〜と見なす」
  • fantasy [fǽntəsi] : 「想像、空想、妄想、幻覚」
  • better [bétər] : 「より良い、より望ましい」
  • process [prάses] : 「製造過程、一連の行為、進行、経過、推移」
  • hallucination [həlùːsənéiʃən] : 「幻覚、幻影、妄想」
  • appropriate [əpróupriət] : 「適した、適切な、適当な、妥当な」
  • term [tə́ːrm] : 「用語、言葉、言葉遣い、言い回し、表現」
  • result [rizʌ́lt] : 「結果、結末、成り行き、効果、成果、成績」
❖ "One can well ask ~ "「これは見ていると言えるだろうか、と問い掛けたくなる」。"Is not fantasy ~ "「そんなプロセスには、ファンタジーという言葉が適当ではないだろうか」。あなたの攻撃的な思いが世界を作り出し、それをあなたの知覚が実在だと見るプロセスは、噴飯物という言葉がぴったりだ。"and hallucination ~ "「その結果に対しては、妄想という言葉がより適切である」。結果として出来上がった世界に対しては、それは妄想、幻想という言葉が適切だ。



4. You see the world that you have made, but you do not see yourself as the image maker. 
  • image [ímidʒ] : 「画像、像、映像、心象、象徴」
  • maker [méikər] : 「作る人、製造業者」
❖ "You see the world ~ "「あなたは、あなたが作った世界を見ているわけだが、あなたは、あなた自身を、その世界の作り手だとは見ていない」。あなたは、この世界を自分が作り出した幻想だとは認識していない。知覚があなたを騙して、世界があなたの存在とは無関係に実在していると錯覚させている。



You cannot be saved from the world, but you can escape from its cause. 
  • save [séiv] : 「救う、助ける」
  • escape [iskéip] : 「逃げる、脱出する、抜ける」
❖ "You cannot be saved ~ "「あなたは、世界から救われることは不可能だが、あなたは、その原因から逃れることは出来るのだ」。あなたが幻想世界の中にあって、その世界から物理的に救われることは不可能だ。比喩的に言えば、夢の中のモンスターから夢の中で救われることは不可能なのだ。夢に中のモンスターはものすごく強い。しかし、幻想世界のその原因であるあなたの心の幻想性から逃れることは出来る。幻想を払拭すればいいのだ。比喩的に言えば、夢から覚めさえすれば、怖いモンスターは消える。モンスターを作り出したあなたの幻想から目覚めれば、モンスターから救われるのである。悪夢から逃れる唯一の方法は、悪夢から目覚めることである。



This is what salvation means, for where is the world you see when its cause is gone? 
  • salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い、救世」
  • mean [míːn] : 「〜を意味する、…とは〜を指す」
  • gone [ɡɔ́ːn] : 「goの過去分詞形」
❖ "This is what ~ "「これが、救いの意味するところである」。この世の恐れや苦や痛みを作り出している原因、その源から脱出することが救いである。"for where is ~ "「なぜなら、世界を作り出した原因がなくなってしまったとき、あなたは、いったいどこに世界を見るだろうか」。原因がなくなれば、結果もなくなる。あなたが幻想から目覚めれば、世界は消滅するのだ。



Vision already holds a replacement for everything you think you see now. 
  • vision [víʒən] : 「先見の明、洞察力、想像力、視覚、視力」
  • already [ɔːlrédi] : 「すでに、とっくに〜済み」
  • replacement [ripléismənt] : 「交代、返却、交換、取り換え、差し替え」
  • hold [hóuld] : 「〜の状態にしておく、維持する、保持する」
❖ "Vision already holds ~ "「ヴィジョンは、あなたが今見ていると思っているものにとって変わるものを保持している」。実相的な知覚であるヴィジョンは、あなたが今見ている幻想の代わりに、実在する真実のすべてを保持しており、それをあなたに見せてくれる。



Loveliness can light your images, and so transform them that you will love them, even though they were made of hate. For you will not be making them alone.
  • loveliness [lʌ́vlinis] : 「愛らしさ、素晴らしさ」
  • light [láit] : 「光、光源、ライト、明かり」
  • image [ímidʒ] : 「イメージ、画像、像、映像、心象、象徴」
  • transform [trænsfɔ́ːrm] : 「〜を変形する、〜を変換する」
  • even though : 「〜であるけれども、〜であるにしても」
  • hate [héit] : 「憎悪、憎しみ、嫌悪」
  • be made of : 「〜で作られている」
  • alone [əlóun] : 「独りで、孤立して、独力で、単独で」
❖ "Loveliness can light ~ "「愛らしさが、あなたの作ったイメージに光を当てることが出来、イメージを変えるので、たとえそのイメージがあなたの憎しみで作られたものであっても、あなたはそのイメージを愛するようになる」。難解な部分である。"Loveliness can ~ "「愛らしさが、あなたの作ったイメージに光を当てる」とは、真実を見通すヴィジョンが、愛という光をあなたの作ったイメージに光を当てて、真実を映し出す、ということ。したがって、"loveliness"「愛らしさ」とは、ここでは、愛ある真実の光、と考えていい。幻想の黒雲が真実を覆い隠すことの、全くの逆である。"even though ~ "この部分は、あなたは攻撃的な思考をもってこの幻想世界をイメージしたのだが、そこには恐れと憎悪が隠れており、愛とは裏腹の思いでイメージを作ったとは言え、たとえそうであっても、ということ。"and so transform ~ "ここは、ヴィジョンのもつ真実の光があなたのイメージを照らすと、真実が露(あらわ)になって、イメージが変わり、その変わったイメージを、あなたは憎悪するのではなく、愛するようになる、ということ。例えば、あなたは、分離した他者を攻撃の対象として見ることで憎悪し、その憎悪のイメージを他者に投射している。しかし、ヴィジョンの光を当てると、真実が露になって、他者は本当は分離などしていないと見えるようになるのだ。他者は、鏡に映ったあなた自身だと気付く。あなたと他者は自他一如であると知るのである。憎悪は愛に変わり得るのだ。さて次に、"For you will not ~ "「なぜなら、あなたは、単独でイメージを作ることにはならないからだ」。分離した状態では、あなたは単独でイメージを作り、それを他者に投射していたが、自他一如であることに気付いたあなたは、もはや単独でイメージを作ることはない。愛に満ちたイメージは、自他一如であるあなたと他者が共に作り上げるものなのだ。真実を分かち合うのである。



5. The idea for today introduces the thought that you are not trapped in the world you see, because its cause can be changed.
  • introduce [ìntrədjúːs] : 「取り入れる、導入する、紹介する」
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考、思索、思想、見解」
  • trap [trǽp] : 「〜をわなにかける、わなを仕掛ける、策略にかける」
  • cause [kɔ́ːz] : 「原因、要因、理由、動機」
❖ "The idea for ~ "「今日のものの見方は、あなたは、あなたの目にする世界のワナに捕われたわけではないという考えを導入する」。"because its cause ~ "「なぜなら、世界を作った原因は変えられるからだ」。あなたの世界を見る見方、あなたの心を変えれば、世界は自ずから変わる。だから、あなたは世界というワナに捕われて逃げ出せないわけではない。



This change requires, first, that the cause be identified and then let go, so that it can be replaced. 
  • require [rikwáiər] : 「〜を必要とする、求める、要求する」
  • identify [aidéntəfài] : 「特定する、〜を同一視する、同定する」
  • let go : 「放す、手放す、解放する、捨てる、あきらめる」
  • so that : 「〜できるように、〜するために」
  • replace [ripléis] : 「〜に取って代る、〜を交換する」
❖ "This change requires ~ "「この変化は、第一に原因を同定し、次にそれを置き換えることが出来るように、解き放つことを要求する」。世界を作っているのはあなたの心であると知って、世界の存在の原因を同定し、つまり、エゴの思考システムによって世界は作られているのだと認識し、その思考システムをホーリー・スピリットの思考システムに置き換えることが出来るように、エゴの思考システムを手放してしまうこと。



The first two steps in this process require your cooperation. The final one does not.
  • step [stép] : 「段、階段、一歩、歩み」
  • process [prάses] : 「一連の行為、進行、経過、推移」
  • cooperation [kouὰpəréiʃən ] : 「協力、協調、提携、連携」
  • final [fáinl] : 「最後の、最終の、決定的な、確定的な」
❖ "The first two steps ~ "「最初の2つのステップは、あなたの協力が求められる」。世界の原因究明と、その原因を手放すことは、あなたの役割である。あなたの心を変えるのだから、つまり、世界に対するあなたの見方を変えるのだから、あなたの役割であることは当然だ。"The final one ~ "「最後のステップは、あなたの協力を求めない」。エゴの思考システムを手放してしまえば、そこに、ホーリー・スピリットがあなたの協力なしで、ホーリー・スピリットの思考システムを導入してくれるのだ。つまり、あなたは、新たにあなた自身で思考システムを作り出す必要はない。そんなことを企てたら、再び、エゴの思考システムに準じた虚偽のシステムを作ってしまうことになるだろう。



Your images have already been replaced. By taking the first two steps, you will see that this is so.
  • already [ɔːlrédi] : 「すでに、とっくに〜済み」
❖ "Your images have ~ "「あなたの作ったイメージは、すでに置き換わってしまったのだ」。世界の原因を同定し、それを手放しただけで、あなたが勝手に作ったイメージ、世界の幻想は、真実に置き換わってしまう。つまり、幻想の黒雲を払拭しただけで、あなたの目にする光景は真実に置き換わるのだ。"By taking the first ~ "「最初の2つのステップを踏めば、そうなのだとわかるだろう」。その後は、ホーリー・スピリットの思考システムが自然に、あなたの心の中に流れ込んでくる。



6. Besides using it throughout the day as the need arises, five practice periods are required in applying today's idea. 
  • besides [bisáidz] : 「それに加えて、〜を除いて、〜以外には」
  • use [juːz] : 「使う、利用する、生かす、働かせる」
  • throughout [θruːáut] : 「初めから終わりまで、〜の至るところに」
  • need [níːd] : 「必要、要求、必要なもの、必需品」
  • arise [əráiz] : 「起こる、生じる、現れる、生まれる、発生する」
  • practice [prǽktis] : 「練習、訓練、演習」
  • period [píəriəd] : 「期間、時期、時間」
  • apply [əplái] : 「適用する、応用する、利用する」
❖ "Besides using it ~ "「必要が生じたら、一日を通して今日のものの見方を適用していいが、その他に、今日のものの見方を適用する練習は、日に5回は求められる」。



As you look about you, repeat the idea slowly to yourself first, and then close your eyes and devote about a minute to searching your mind for as many attack thoughts as occur to you. 
  • look about : 「周りを見る、見回す」
  • repeat [ripíːt] : 「〜を繰り返す、〜を繰り返して言う」
  • slowly [slóuli] : 「ゆっくり、のろのろと」
  • close [klóuz] : 「閉じる、閉める」
  • devote [divóut] : 「充てる、向ける、ささげる、専念させる」
  • searching [sə́ːrtʃiŋ] : 「捜査、検索、探索、検査」
  • occur [əkə́ːr] : 「起こる、発生する、生じる、現れる」
❖ "As you look about ~ "「あなたの周りを見渡し、最初に、あなた自身に向かって今日のものの見方をゆっくり繰り返す」。"and then close your ~ "「その後目を閉じて、あなたの心の中に生じた分の多くの攻撃的な思いを探して、約1分間を心の探査に費やしなさい」。



As each one crosses your mind say:

        I can escape from the world I see
        by giving up attack thoughts about ______.
  • cross [krɔ́s] : 「横切る、〜を横断する、渡る」
  • escape [iskéip] : 「逃げる、脱出する、抜ける」
❖ "As each one crosses ~ "「攻撃的な思いが、あなたの心を過(よぎ)るたびに、次のように言いなさい」。"I can escape ~ "「私は、〜に関する攻撃的な思いを諦めることで、私が目にしている世界から脱出することが出来る」。



Hold each attack thought in mind as you say this, and then dismiss that thought and go on to the next.
  • dismiss [dismís] : 「追放する、退ける、却下する」
  • go on: 「〜を続ける、〜し続ける、続いて〜する」
  • next [nékst] : 「次のもの」
❖ "Hold each attack ~ "「こう言いながら、一つ一つの攻撃的な思いを心の中に保持し、その後、その思いを追放して、次に移りなさい」。たとえば、憎らしい上司がいたら、『いつか殴ってやりたい憎らしいアイツだが、そんな攻撃的な思いを諦めてしまえば、、私は痛みと苦の幻想世界から脱出出来るのだから』と言えばいい。なぜなら、そんな憎らしい上司も、あと30〜40年も経てば、よぼよぼのジジイになって攻撃の対象にも憎悪の対象にもならなくなるのだ。時間は幻想であることを思い出そう。30〜40年後に攻撃する価値さえなくなるのなら、幻想の時間を縮めて、今、この瞬間に攻撃的な思いを消し去ることも可能なはずだ。いつか幻のように消え去る人間なら、今、あなたの心から消してもいいはずだ。



7. In the practice periods, be sure to include both your thoughts of attacking and of being attacked. 
  • sure [ʃúər] : 「確信して、確信している、固く信じている」
  • include [inklúːd] : 「含める、含有する、包含する」 
  • both [bóuθ] A and B : 「AもBも、ABいずれも」
❖ "In the practice periods ~ "「練習に際しては、必ず、あなたが攻撃している思いと攻撃されている思いの両方を含めること」。実相的な視点から見れば、攻撃することと攻撃されることは同一線上にある。いわば、鏡像関係にあり、他者はあなたにとってあなたの鏡像なのだ。



Their effects are exactly the same because they are exactly the same. 
  • effect [ifékt] : 「結果、影響、効果、効き目、効力」
  • exactly [iɡzǽktli] : 「正確に、厳密に、ぴったり」
  • same [séim] : 「同じ、同一の、変わらない」
❖ "Their effects are ~ "「両者は厳密に等しいから、両者の結果も厳密に等しい」。実相的には、あなたと他者は自他一如であるから、あなたが他者を攻撃することは、あなたがあなた自身を攻撃することである。それがイメージとして、他者があなたを攻撃しているように、あなたは知覚しているだけなのだ。



You do not recognize this as yet, and you are asked at this time only to treat them as the same in today's practice periods. 
  • recognize [rékəɡnàiz] : 「〜を認識する、認める、受け入れる」
  • as yet : 「今のところは」
  • at this time : 「現時点では、今のところは、現段階では」
  • treat [tríːt] : 「扱う、取り扱う、処理する、待遇する」
❖ "You do not ~ "「あなたはまだ、このことを認識していないから、」"and you are asked ~ "「あなたは、今日の練習において、当面、両者を同じものとして扱うように求められているだけである」。攻撃することと攻撃されることが同一であると、ヴィジョンをもって認識することがまだ出来ないから、当面は、そういうものだと了解して、言われるままに、練習していい。



We are still at the stage of identifying the cause of the world you see. 
  • still [stíl] : 「まだ、今でもまだ、いまだに、今もなお」
  • stage [stéidʒ] : 「段階、局面」
❖ "We are still at ~ "「私たちはまだ、あなたが目にする世界の原因を同定する段階にあるのだから」。攻撃することと攻撃されることは同一なのだが、それを認識する段階にはまだ達していない。それよりもまず、目にする世界を作っている、その原因を見極めるのが先決だ。



When you finally learn that thoughts of attack and of being attacked are not different, you will be ready to let the cause go.
  • finally [fáinəli] : 「ついに、最後に、最終的に、とうとう」
  • learn [lə́ːrn] : 「〜を学ぶ、〜に精通する、〜であると分かる」
  • different [dífərənt] : 「相違する、違っている、異なる」
  • be ready to : 「いつでも〜できる、〜する心構えができている」
❖ "When you finally learn ~ "「あなたがついに、攻撃する思いと攻撃される思いは違いがないと学んだとき、」"you will be ~ "「あなたは、世界の原因を手放す準備が整うだろう」。ヴィジョンをもって、攻撃することと攻撃されることが同一であると学び終わったとき、攻撃性という幻想を赦して消滅させることが出来るようになり、世界を作った心の攻撃性、つまり世界の原因を駆逐出来るようになる。
 
 
 
 

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